Sansan株式会社 ~ビジネスにおける「出会いの証」、名刺からイノベーションを生み出す~

「名刺からイノベーションを生み出す?」と思われる方も多いと思います。Sansanが提供しているのは、「Sansan」と「Eight」という法人向け・個人向けの2つのプロダクト。これらのサービスは、「ビジネスの出会い」、つまり名刺を正確にデータ化し、そのデータを起点とした様々な機能を活用できるクラウドサービスです。そんなSansanで得られる経験や働く環境、採用事情まで、幅広くご紹介します!

 

 

金 明正さん

入社前は業務委託としてSansanの中途採用に携わっており、ご縁があって、2018年9月中途採用マネージャーとして正式入社。2019年8月からは、新卒採用マネージャーも兼務。Sansanの採用部門全体のマネジメントを行い、組織強化・採用力強化に取り組んでいらっしゃいます。

 

 

Sansanが手掛けるビジネスの全貌

 

 

名刺でなくていい。市場はこれから作り出していく

 

本多

御社は、年間約22億枚交換されると言われている「名刺」を切り口としたソリューションをベースとした事業展開をされています。今後この市場は伸びていくのでしょうか?

 

金さん

実は、我々は「紙の名刺を単にデータ化すること」のみを行なっているわけではありません。我々は、名刺交換、すなわち「ビジネスの出会い」のデータとテクノロジーを掛けあわせることで、顧客の企業活動を横断的に後押しし、ビジネスそのものの成長を促進させることを目指しています。名刺をデータ化してビジネスに活用することに本気で取り組んだのは、手前味噌ではありますが、我々が世界で初めてと言えるくらいではないかと思っています。そういった観点から、「市場規模がどのぐらいあるから」という話ではなくて、そもそもそういった市場を我々が一から作ってきた、という意識でいます。

 

本多

名刺管理市場におけるシェアは80%以上、契約件数は6,000件以上(注)と、圧倒的な存在感ですね。

 

金さん

「世界のビジネスシーンにSansanがイノベーションを起こす」という観点からすると、世の中を変える程のインパクトは、まだ何も与えられていないと考えています。日本国内だけでも400万社近い企業があると言われていますので、その数字から見てもまだまだ大きな余地があります。また、すでに導入して頂いているクライアント様に対しても、もっとSansanを効果的・効率的に活用いただき、ビジネス成長に繋げていただくことができると思っています。まだまだ課題だらけですが、それが弊社の成長可能性だと考えています。

先日のインタビュー記事で、弊社社長の寺田が、Sansanは「フェーズ3」に入ったと話しています。創業から最初の5年がフェーズ1。積極的な投資を行い広告宣伝で露出が増えると共に、お客様が増えて、成長が加速してきたフェーズ2。そして、それを基盤として多角的に事業を成長させていく新たなフェーズ、それが現状のフェーズ3です。

 

(注)クラウド名刺管理サービス「Sansan」および名刺アプリ「Eight」の企業向けサービス「Eight 企業向けプレミアム」をご利用いただいている契約数の合計。

 

「出会い」からイノベーションを生み出す

 

本多

御社のミッションは「出会いからイノベーションを生み出す」です。ここについて、詳しくお話頂けますでしょうか?

 

金さん

いつの時代も、世の中を変えてきたのは人と人との「出会い」です。テクノロジーの力で出会いの可能性を最大化し、ビジネスにイノベーションを起こしたい、ひいては名刺からはじまる出会いそのものを変えていきたい、という思いを表しています。

ビジネスにおける「出会い」の際に交換する「名刺」を正確にデータ化することで、資産として活用できるようにする。名刺をデータ化し管理する方法は、もちろんSansanができる以前にもありましたが、共有し、さらに様々な企業活動へ応用させようという発想はこれまでになく、先ほどお伝えしたように前例のない挑戦ということになります。

現在、法人向けのSansanは、「名刺管理から、ビジネスがはじまる」というコンセプトのもと、動画を見る時はまずYouTubeを見る、買い物をする時はまずAmazonを見るといったように、「ビジネスを始める時にはまずSansanを見る」という、ビジネスパーソンにとって欠かせないプラットフォームとしての価値を確立するための機能拡充を行なっています。

 

カスタマーサクセスという役割

 

 

本多

続いて、「カスタマーサクセス」について教えてください。御社のビジネスモデルにおいて、とても重要な役割を担っていると思いますが、具体的にどのようなことを行なっているのでしょうか?

 

金さん

そうですね。導入支援を皮切りに、実際の運用についてのコンサルティングを行います。その会社の事業課題・営業課題を、Sansanというプロダクトを活用することでいかに解決するかを提案することも役割の一つです。「こういう状況だと、Sansanが役に立ちます」「営業先に訪問する前に、必ずSansanの情報を見ておくといいです」など、Sansan導入後にお客様と並走し、Sansanの利用メリットを実感していただくための様々な提案をさせていただきます。

潜在化した課題を顕在化し、それをいかにSansanというプロダクトを活用して解決するかを提案することができるか、ということも求められるので、難易度はかなり高いと思います。Sansanで名刺情報を共有することで「便利だな」と思って頂けても、それ以上の価値を見いだすことは、最初はなかなか難しいでしょう。そこに踏み込んでしっかりと並走することで、Sansanというプロダクトの価値を100%理解いただくことが役割になっています。

 

「名刺のデータ化」の根幹を担うDSOC

 

本多

「DSOC」は、御社のビジネスにおいてどのような役割を担っているのでしょうか?

 

金さん

DSOCには、画像処理やAI、データサイエンスなど、多様な分野の研究スペシャリストが在籍しており、データ化業務の自動化・精度向上、サービス向上のためのデータ分析・活用を担っています。ほとんどを人力で行なっていた名刺のデータ化を独自にシステム化することで、より大量のデータを低コストで処理できることを実現しました。そして、そのように正確に処理されたデータを分析し、どのようにサービスに活用できるかを日々研究しています。

 

本多

今では、名刺のデータ化は、すべて自動化されているのでしょうか?

 

金さん

手入力と画像認識技術の組み合わせで、99.9%の正確さをキープしています。手入力に委ねる割合が大きくなるとそれだけコストが高くなってしまうので、いかに自動化の割合を高めていくかがポイントになってきます。

このように、技術力が試されるDSOCは、エンジニアにとってはとても刺激的な環境ですし、Sansanのビジネスを支えている、根幹といえる部門です。

 

株式会社ウエディングパーク ~ブライダル業界のインターネットリーディングカンパニー~

「幸せ」と聞いて「結婚」を思い浮かべる方は多いと思います。その一方で、少子化による婚姻組数や挙式数の減少など、ブライダル業界にある課題も見逃せません。株式会社ウエディングパーク様は、「結婚を、もっと幸せにしよう。」という経営理念のもと、現在は複数のウエディング専門メディアを運営。インターネットの力で、結婚を迎えるカップルとカップル向けのサービスを提供するクライアントをつなぎ・支える事業を展開されています。

 

 

作間 友幸さん

2004年11月に最初の営業担当として入社。15年目を迎え、営業からメディア開発まで幅広く担当され、2009年からは役員となり、現在はメディア開発本部の本部長も務めていらっしゃいます。

 

 

小山 翔平さん

2014年新卒入社。エンジニア新卒としては2期生。今年で6年目になり、今ではメディア開発本部のクリエイター部門でゼネラルマネージャーとしてご活躍されています。

 

ブライダル業界への挑戦

 

 

ブライダル業界への想い

 

本多

まず、ウエディングパークの事業がスタートした時のことやこれまでの歴史をお聞かせください。

 

作間さん

ウエディングパークは1999年創業、2004年サイバーエージェントグループになりました。現在代表を務める日紫喜(ひしき)がそのタイミングで参画し、日本初の結婚式場クチコミサービスをスタートさせています。

当時、結婚に関しては雑誌から得る情報がほとんどでした。今のようにSNSやブログなどの個人による発信ツールもなく、不特定多数の経験者の声を聞けるような環境は一般的ではありませんでした。クチコミサービス開始にあたっては、そういった状況をインターネットの力を使って打開できないか、という代表自身の想いがあったようです。クチコミを始めた当時は、業界からの反発もありましたが、今、式場探しにクチコミが活用されることが当たり前になってるのは、「結婚を、もっと幸せにしよう。」という経営理念をもとに継続的にクチコミサービスを続けてきたひとつの成果なんじゃないかと思っています。

弊社は今年で創業20年ですが、2012年度から新卒採用を本格スタートするというタイミングで、「21世紀を代表するブライダル会社を創る」というビジョンを掲げ、会社として大切にしたいことを言語化し、“日々これを意識していい会社をつくろう”という行動に落とし込んだ行動規範の「TRUTH」も誕生しました。

 

本多

私が御社のHPを見て気になったものも、行動規範「TRUTH」でした。これは、新しい幸せを提供するための普段の行動の心掛けとして言語化しているものなのでしょうか?

 

作間さん

弊社は、「21世紀を代表するブライダル会社を創る」というビジョンを掲げていますが、ある日突然ビジョンに近づけるわけではありません。この「TRUTH」では、毎日の行動レベルで何を頑張れば成果が出てビジョンに近づけるのか、わかりやすく言語化したものです。

「TRUTH」に記載されている項目のひとつである「永遠のフェア」は、Wedding Parkのサービス運営方針にも掲げています。サービスを提供する上では、ユーザーもクライアントも、そしてサービスを提供するウエディングパークの社員も、「三方良し」でなければいけないと思っています。

結婚式のサービスを実際に提供しているのは、「式場の方々」なので、カップルファーストだけではなく、「カップル」と「式場」の両方にとってベストなサービスを提供し続けたいという想いがあります。

 

 

これからのブライダル業界での挑戦

 

 

 

本多

先ほど少子化の話も出ましたが、現状ブライダル業界では挙式数も減っている印象を受けます。そんな状況の中でも、ウエディングパークならではの提供できる「価値」はどのようなところにあるのでしょうか?

 

作間さん

現状、年間約59万組が結婚しており、その半分が結婚式をやる『あり婚』の方、もう半分が結婚式をやらない『なし婚』の方、という風に2つに分けることができます。『あり婚』『なし婚』、そのそれぞれに対する当社のビジネスをご紹介できればと思います。

『あり婚』の方向けで言うと、国内での結婚式を考えている方へはWedding Park、海外挙式であればWedding Park海外、そして衣装選びのWedding Park DRESSという3つのサービスを提供しています。結婚式準備を開始してから当日までの期間は半年~1年程です。なので、結婚式当日の2~3時間だけではなく、その準備期間で「自分たちらしい結婚式が作れるか」「準備を楽しくできるかどうか」を重視するユーザーが非常に多くなってきています。招待したゲスト全員に一律じゃなくて、ゲスト一人ひとりにどんなおもてなしをするのか?を考えることが増えていますね。

そんなユーザーの傾向もあり、パーソナライズした情報提供を目指していますし、どんな式場でいつから準備をして、何ヶ月前から何をどんな風に準備したのかがわかるユーザー投稿型の「ハナレポ」というコンテンツも追加しました。それぞれのカップルの「自分たちらしいウエディング」を実現させるサービスを提供できればと思います。

 

本多

『なし婚』の方向けのサービスで言うと、何があるのでしょうか?

 

作間さん

『なし婚』の方だけ向けのサービスというわけではありませんが、Photorait(フォトレイト)とRingraph(リングラフ)というサービスを提供しています。

Photoraitは、フォトウエディングや前撮りなどの撮影スタジオ・サロンが検索できるクチコミサイトです。今まで結婚写真と言えば、「前撮りを親や親族に見せるためのもの」だったのが、SNSの普及などによって「撮影自体を楽しみ、シェアするもの」に変わっていて、様々なフォトスタジオ、フォトサービスが提供されています。また、最近では訪日外国人カップルが、日本らしい場所、例えば京都や沖縄などで撮影したいというインバウンドでの新しいニーズも生まれています。

Ringraphは、結婚指輪や婚約指輪のクチコミサイトです。ユーザーは一生に一度の指輪探しで、自分たちに合った指輪を探すためにリアルな情報を求めていました。たくさんの先輩カップルによって投稿された写真付きのクチコミをもとに、様々な条件でジュエリーブランドやショップを検索することができます。

 

小山さん

クライアント向けには、Wedding Parkのメディアを活用した広告プロモーションのご支援にあわせて、自社のオフィシャルホームページが簡単に制作できるCMSツールの提供もしています。

日々の業務のIT化・Web化により、結婚式当日のプランニングやカップルのサポートなど、本来時間を使うべき所にもっと集中できるようになりますよね。それによって、結婚式が今より低価格になったり、より良い結婚式が挙げられるようになったりすることは、式場・ユーザー双方にとってメリットがあることだと思います。

 

ウエディングパークの採用

 

 

理念に共感し、「幸せ」を考える人が集まる

 

本多

御社で働いている方は、どんな方が多いのでしょうか?

 

作間さん

当社の理念が「結婚を、もっと幸せにしよう。」で、そのサブタイトルが「結婚に関わるすべての人が最高に幸せを感じる瞬間を創るために新しい価値を提供する。」なのですが、それに共感してくれている、素直に「人を幸せにしたい人」が集まっています。

 

小山さん

クリエイターで言うと、ビジョン・理念の共感に加えて、インターネットテクノロジーによってまだまだ変化させられる余地の多いブライダルのドメイン・業界で仕事をすることに対して、すごくやりがいを感じているメンバーが多いです。

インターネットを使って新しい価値をどう産み出していくかを活発にディスカッションし、実際にプロダクトに落とし込めるところが、ウエディングパークで働くエンジニアやクリエイターにとっての一番の魅力だと思っています。

 

最後に一言

 

 

本多

最後になりますが、ウエディングパーク様に少しでも興味を持たれている方に一言頂ければと思います。

 

作間さん

もともとブライダル業界に強い興味がなくても、「人を幸せにしたい」という部分はやはり大事だと思っています。技術はあくまでも人を幸せにするするための手段であり、それが事業の貢献や業界の貢献につながると考えています。

それと、最近は「1メートルハピネス」が大事かなと思っています。「日本をどうにかしてやろう!」みたいな大それたことでなくても、自分から半径1メートルのすごく近くにいる人を幸せにすれば、その幸せが連鎖してその人達もまた1メートル1メートル、と増やしてくれると思いますから、そういう仲間を作れる会社として選んでもらえればいいなと思っています。

 

小山さん

僕らクリエイターとしての面白さは、自分たちの作ったものが人生の重要な意思決定のタイミングに関われるところだと思っています。そういう経験をしたい方にぜひ来て頂きたいなと思っています。

サービスづくりと併せて、チームづくりやカルチャーづくりも楽しんでいただける方にお会いできれば嬉しいです。

 

本多

ウエディングパーク様の考える「幸せ」や事業についての考え方がよく分かるインタビューでした!ご協力頂き、誠にありがとうございました。

【働き方改革】IT業界の「残業」の実態を徹底解説!「長時間労働」の現状を知ることで転職・採用活動を優位に進めましょう!

「長時間労働」は、健康上の問題、ワークライフバランスの悪化、労働生産性の低下など様々な問題を引き起こします。そこで、IT業界における「長時間労働」に関する現状分析を行う目的で、アンケートを弊社で実施しました。そのアンケ―ト結果をもとに、弊社ならではの視点で、長時間労働に対する意見提示ができればと思います。

 

日本政府による「長時間労働」への現状の取り組み

 

 

働き方改革における取り組みについて

 

現状、「長時間労働」という社会問題に取り組んでいるプロジェクトとして有名なのが『働き方改革』でしょう。まずは前提確認という事で、「長時間労働」という社会問題に対して、『働き方改革』ではどのような取り組みをしているのかをご紹介します。

2019年4月から施行された「働き方改革関連法」をベースにご紹介します。

 

➀ 36協定の変更

もともとの36協定では、労使間で、書面での協定が結ばれていたとしたら、法定労働時間(8時間/日、40時間/週)以外の労働も認められ、それが長時間労働の温床となっておりました。36協定変更後、45時間/月、かつ、360時間/年を上限として法定化されました。

 

➁ 勤務間インターバル制度の実施

「勤務間インターバル制度」とは、勤務終了後、次の勤務に取り掛かるまでに一定の時間を空けなければならない制度を言います。「労働時間等設定改善法」によれば、勤務間インターバル制度は、各企業に努力義務として課されています。例えば、前日の退勤時間が遅ければ、「一定の休息時間の確保する」ことを目的に、次の日の始業時間が繰り下がります。

 

➂ 年次有給休暇の義務化

1年で10日以上の有給休暇取得可能な人に対して、5日以上の有給休暇取得を義務付けます。今までは有給があったとしても、それを行使せずに2年で失効してしまっていたケースも多かったので、それに対する改善にもなります。

 

➀については、今までは「書面の協定」という例外が認められていましたが、労働時間の上限が法定化されたことにより、行政の指導のもと、厳格な管理が可能になります。この➀から、1か月あたりの平均残業時間は30~45時間に収まるだろうと考えられます。

➁はあくまでも努力義務であって、明確化された規則はありません。➂に関しても、「長時間労働をなくす」という観点で言えば、➀の「45時間/月、かつ、360時間/年を上限として法定化」という部分で相殺されてしまいそうです。

 

この「働き方改革関連法」は、国が定めるものなので、日本の全企業に当てはまるものでしょう。これ以外にも、昨今「ワークライフバランスを重視する」方は増えており、それに対する企業側の対応も数多く実施されていると思います。これらの効果が実際に出てきているのでしょうか?次に、日本やグローバルでの残業時間の推移、各業界における残業時間の推移などを確認してみたいと思います。

 

日本・世界の「長時間労働」に関する現状把握

 

上述の通り、この章では以下2点のデータを見ることで、日本や世界における「長時間労働」の現状把握をしてみたいと思います。

 

日本の労働時間に関する現状

 

厚生労働省が毎月発表している「毎月勤労統計調査」によれば、以下の通りです。

 

【グラフ1】

 

全業界を横断的に見ると、平均時間外労働時間が10.5時間、前年比2.7%減となっております。日本では、時間外労働自体は少なくなってきていることが分かります。

各産業別に、上位3業界、下位3業界で見てみます。

 

上位3業界

・運輸業、郵便業(22.4時間(-0.9%(前年比)))

・製造業(14.9時間(-8.1%(前年比)))

・情報通信業(14.7時間(+9%(前年比)))

 

製造業は、前年比で大きくマイナスである一方、未だに業界としては残業時間が多いです。IT業界にも通ずる情報通信業では、前年比でかなり時間外労働が増えていることが分かります。

 

下位3業界

・医療・福祉業(5.3時間(+1.9%(前年比)))

・飲食サービス(5.4時間(-8.5%(前年比)))

・生活関連サービス(7時間(+6.1%(前年比)))

 

飲食サービスでは、前年比で見ても大きな改善が見られます。一方で、生活関連サービスでは前年比で時間外労働が増えていることが分かります。

日本全体で見ると、時間外労働は比較的少ないように思えます。ただ産業別でみる、未だに時間外労働が多い業界や、前年比で増えている業界も見受けられます。

参照:https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/30-1a.html

 

世界の労働時間に関する現状

 

【グラフ2】

 

上のグラフは、OECDによる「国別1人あたり年間労働時間」のグラフを表しています。OECD平均は1734時間の所、日本は1680時間、一番少ないドイツは1363時間、韓国は2005時間となっております。日本を基準「1」として他国の労働時間状況を指数として表すと、ドイツは0.81、OECD平均は1.03、韓国は1.19となっております。

以上より、日本は世界的に見て、残業時間は高いとも低いとも言えない位置にいることが分かります。

参照:https://data.oecd.org/emp/hours-worked.htm

 

株式会社Gunosy ~「事業目線で開発できるエンジニア」を育む組織とは?~

エンジニアの採用~育成~組織設計までを横断的にマネジメントする株式会社Gunosy VPoEの加藤氏から、株式会社Gunosyで働くことのメリット、そして1人1人の市場価値の向上やプロダクトをグロースさせることを目的とした組織づくりについてお伺いしました。「事業目線で開発できるエンジニア」を育む株式会社Gunosyの秘密に迫ります。

 

 

加藤 慶一さん

2015年12月にGunosyへ中途入社。「ニュースパス」の開発部 部長として従事し、途中から広告ロジックにおけるデータエンジニアリングを務めていました。その後、その技術力の高さに合わせてお人柄も評価され、エンジニア採用に携わり始めます。採用推進部の部長を経て、現在、同社執行役員技術戦略室室長兼VPoE(エンジニア組織のマネジメント責任者)として活躍されています。

 

VPoEとして

 

 

VPoE設立の背景

 

本多

VPoE(※1)という役職は、「採用」「育成」「組織設計」などのヒューマンマネジメントに関わる業務を遂行し、一社員の生産性や成長を最大化させる大切な役割を担っていると思っています。御社では、どういった背景でVPoEが設立されたのかをまずお伺いしたいです。

 

加藤さん

2018年の代表交代や子会社設立などを中心とした体制変更と同時に、それまで職能型で組織を分割していた開発本部から事業部制として分けることになりました。そして、各事業部のエンジニアメンバーが事業に集中できるよう、エンジニア全体を支える組織作りを目的とした役割の見直しが行われました。もともと、プロダクト責任者、CTO、開発本部長といった役割はすでにあったのですが、その過程で、旧開発本部長が担っていたエンジニア全体のマネジメント責任者としてVPoEというポジションができました。

※1 VPoE

Vice President of Engineerの略。技術部門におけるマネジメント責任者と訳され、メンバー採用、育成、組織設計などのエンジニアリングにおけるヒューマンマネジメントを担う責任者を指します。

 

VPoEの業務内容とは?

 

本多

よく分かりました。VPoEという役職は、「採用」「育成」「組織設計」などのヒューマンマネジメントに関わる業務を遂行し、一社員の生産性や成長を最大化させる大切な役割を担っていると思っています。加藤様は、VPoEとして普段はどのような業務に取り組まれているのでしょうか?

 

加藤さん

そうですね。採用に時間を使うことが一番長いかと思います。特にエンジニア採用の進捗状況だとか、応募の状況などは日々チェックしています。他にも組織でいうと、マネージャーと1on1で情報共有の場を設けたり、7月に組織が変更したことにより部門間連携・情報共有の課題があったので、適切な会議の場を設けたりしています。

あとは育成に関して、エンジニアのキャリアアップを見据えて新しいポジションを設定しています。7月からはリードエンジニアというポジションが作られました。

 

本多

採用、育成、組織設計など、エンジニア1人ひとりが満足した状態で長期的に働ける環境づくりをなされているのですね。

 

加藤さん

メンバー育成という点では、全体観を意識した業務を行える取り組みをしています。例えば新卒育成に関する話で言うと、2018年4月にエンジニア7名が入社したのですが、今までだとOJTという形で配属を事前に決めて、チーム内でメンターを付けて研修を行っていました。

しかし、それだと開発には参加できるようになっても、会社の事業がどういう構成になっていて、その中で自分がどういう所に貢献しているのかが分かりづらいという課題がありました。そこでOJTという形は変わらないのですが、課題を補う形で「会社がどうやってお金を稼いでいるのか?」「事業がどう社会貢献しているのか?」といったビジネスモデルを理解するための研修を充実させました。また、技術テストを通して自分の苦手な面が分かるような外部サービスも利用しています。

 

エンジニア採用にかける想い

 

 

いまGunosyが求めるエンジニアとは?

 

本多

VPoEとして一番長い時間費やされている「エンジニア採用」に関して、現状新しい事業やプロダクトが次々と生まれてくる成長フェーズにあることからも、採用は大切なパートになってくると思います。そこで、これからの御社にどういったエンジニアの方に入社してほしいかなどありますでしょうか?

 

加藤さん

まずGunosyは、ユーザーファーストな会社だと思っています。情報が増え続ける社会において「情報を世界中の人に最適に届ける」というミッションのもと、スピード感のある意思決定と仮説検証を繰り返すことで、事業拡大を実現してきました。

サービスを通じて、「社会に貢献していきたい」、「グノシーで情報の格差をなくしたい」、「自分が作った機能で情報を多くの人に届けたい」と考えている方にはぜひ注目して頂きたいなと思います。現に弊社の社員は、Gunosyが、サービスを通して自分の価値を発揮できる会社という所に共感して入社された方が多いです。

また、創業当初から弊社の強みとしてきたデータ分析やパーソナライズ配信ロジックといった技術的知見を活用して、新しいサービスや事業を生み出していきたいと思っています。Gunosy Tech Lab」の設立はその一環でもありますが、ニュース記事、広告配信の裏側にあるロジックが学会へ参加、なかでも国際的トップカンファレンスである「KDD2019」において論文が採択される成果に結びついています。高い技術力が事業だけでなく、学術的にも対外的にも認められたと考えております。

そういったテクノロジーの観点から他社とコラボレーションするような新たな事業展開も考えられると思っており、データ分析や機械学習に強みを持つ方が挑戦できる場が今後もたくさんあるのではないかと感じています。

 

いまGunosyに入社することで得られる経験

 

本多

「情報を世界中の人に最適に届ける」というミッション、ダウンロード数4700万以上を誇る莫大なデータ、高度なデータ分析力や機械学習による独自のアルゴリズム作成などに裏付けられた技術力。これらを兼ね備えた御社は、今後どのようなことを行っていくのでしょうか?

 

加藤さん

メディアという観点でいうと、1つ大きなテーマとして「新しいフォーマットへの対応」が挙げられます。例えば、通信できるデータ容量の増加、配信の高速化に伴う動画の普及が予想されますが、ニュース記事や広告配信などによって弊社が培ってきた高度なロジックを、動画という新しいフォーマットで組み込むことができないか。そういった課題を解決して、よりユーザーに喜んで頂けるようにしたいと思っています。

また、繰り返しになりますが、「情報を世界中の人に最適に届けるための、情報を整理する技術力」という強みをいかに活用できるかは直近の課題です。

例えばIoTを例にとると、センサーネットワークで大量のデータを得られるようになりましたが、そういった大量のデータを弊社の技術力を用いて、新規事業などに繋げられたらいいなと思っています。最近話題となっている5Gで世の中がどう変わるかといったことも個人的に気になっているところです。

 

【後編】合同会社DMM.com ~IT企業だけど製造業もやっちゃう「なんでもありな会社」~

前回はDMMの歴史とテックカンパニー化にフォーカスを当てて取り上げましたが、今回はDMMに対するイメージとして多くの人が思い浮かべそうな「なんでもありな会社」というイメージに切り込みました。「なんでもありな会社」のイメージはどのように作り上げられたのでしょうか?その答えを知るためのキーワードは「主体性」です。

 

【前編】はコチラから⇓

【前編】合同会社DMM.com ~レンタルビデオ店からテックカンパニーへ~

 

 

大嶋悠也さん

2018年6月、合同会社化を迎える直前の変革期・過渡期のタイミングで、社長室所属で入社されております。その後「テックカンパニー化」していくフェーズで、2018年8月からエンジニア採用に携わり始めました。DMM全体の採用の管理をやりながら、各本部にHRBPという形で事業に寄り添って、組織設計や採用戦略に携わっていらっしゃいます。

 

石垣雅人さん

2015年に新卒のエンジニアとしてご入社されております。1年目はエンジニアリングを、2年目からはプロダクトオーナー、プロジェクトマネージャーとしてご活躍されております。また、チームのエンジニアリングマネージャー的な立場もしており、プロダクトだけでなくエンジニアの価値も最大化するところに注力されております。

 

なんでもやる会社

 

「ビジョン」は定めない

 

本多

「新規事業の多さ」「色んなことをしている」というのが、弊社にお越しいただく求職者様のDMMに対する印象だと思っています。(Webに限らず)40以上の事業が存在し、その勢いをより一層押し広げていこうというフェーズだと思います。そこで質問なのですが、DMMは、この先の最終ゴールとしてどこを目指されているのでしょうか?

 

大嶋さん

ゴールという所で言うと、特に定めていないのだと思います。

新規事業の起き上がり方で言うと、中から派生してきたり、外から買ってきたりするものなど様々あります。ただ、基本的には各々の社長の中に様々な想いがあって、挑戦して失敗して、それでまた多くの事業を創る、という流れになっております。その過程で各々の社長が各事業部のルールを作って、事業を伸ばしていっております。

「大きいゴール」みたいなところは特になくて、各事業部の社長がそれぞれ掲げているゴールに向かって「頑張ろうぜ」みたいな感じになっている印象です。

最近では、DMMを「器のような会社」と表現していて、「ビジョンはないけど、プリンシプルはある」みたいな『コーポレートメッセージと5エッセンス』を発表しているので、良かったら見てみてください!「誰もが見たくなる未来」をつくっていくぞ!というDMMの想いが伝わるいい文章だと思っています!

 

本多

そうなんですね!そうなると、それぞれの事業の社長の方の「やりたい」という想いをもとにどんどん事業を派生させていく。そんなイメージでしょうか?

 

大嶋さん

そんなイメージです(笑)

 

石垣さん

ビジネス価値があるところにはとりあえず手を出してみる。それが海外だったら海外に手を出す。去年もアフリカに事業を拡げましたが、あれもビジネス価値があるからそこに行ったのであって、それだけなんです。

 

なぜこんなに多様な事業が起きるのか?

 

 

本多

色々な事業が生まれるのは、元々採用段階で「こういうことをしたいんだ!」という人を採用している所に紐づいているのでしょうか?

 

大嶋さん

採用しているときの印象としては、ゼロイチで何かを作りたいという人は多くないです。通常のエンジニア採用では「新規事業をやりたいです!」という人たちではなく、変化や進化を続けているDMMで「技術を磨きたい」「良い開発をしたい」「一緒に成長したい」という人の方が多い印象です。

 

本多

亀山会長に直接提案できるような人が、どんどん社長になっていって、事業を生み出していく。そしてその下に、「技術を磨きたい」と思ったり、「色々な技術を使ってみたい」と思うエンジニアの方たちが集まってくるイメージでしょうか?

 

大嶋さん

そうですね。

 

主体性のあるエンジニアにとっては最高の環境

 

基本的にやりたいことは全部やれる環境

 

本多

今までのお話を聞いて、DMMは、エンジニアの方にとっては魅力的な環境なんだと思います。色々な想いをもって事業を立ち上げる方々がいて、水族館やFinTech、物流など、多様な事業が生まれています。そういった「事業視点」で興味を持つことができますし、一方で「テックカンパニー化」というキーワードが表しているように、「技術視点」でも興味を持つことができます。

そんなDMMですが、「こういう人を採用したい!」というお考えはあるのでしょうか?

 

大嶋さん

基本的には、「変化と進化。成長と拡張」を続けていくDMMで、一緒にチャレンジしながら「変化と進化。成長と拡張」をし続けてくれる人と働きたいと思っております。

例えば、DMMには「DMM テックエンパワーメント制度」というものがあって、AWSやGCPなどを月1万円会社で負担をしたり、必要になった技術書の金額を負担する制度もあります。

人事としては、社員の方が「能力とモチベーションの最大化」ができるような支援体制を整えていきたいと考えているので、 それらの制度を自律的に取りにいける、意欲のある人が来てほしいなと思います。

 

石垣さん

その通りですね。基本的にやりたいことは全部やれる環境は整っています。例えば、弊社には、先ほどの例に出たAWSやGCPの「実弾演習場」みたいなものがあって、普通は個人でやるとなると費用を個人で負担しなければいけませんが、DMMだと会社が負担してくれます。

なので、主体性のあるエンジニアにとっては最高の環境だなと思いますね。逆に強制力がないものなので、主体性がないとあまり活用しきれない環境だと思います。

 

社内勉強会もとても活発

 

 

本多

DMMには社内勉強会、そして技術知識を交換し合うアバッシュがあると思うのですが、このような制度はどういった背景で生まれたのでしょうか?また、社内では具体的にどういった勉強会が開催されているのでしょうか?

 

大嶋さん

背景の部分でいくと、現場のエンジニアが主体的になってビアバッシュやAndroidの勉強会を開催してくれています。人事目線で言うと、そういった学ぶ意欲のある人が積極的に勉強会をやって、その勉強会をみんなが聞きに来るみたいな、そんな環境が素敵だなと思います。

 

本多

そうなんですね。石垣さんは勉強会を開催されたりしましたか?

 

石垣さん

僕だと、ZOZOテクノロジーズさんと200人~300人規模の合同勉強会を実施しました。通常であれば、個人で勉強会をやるとなると、飲食代とか場所代も、場合によっては個人で負担しなくてはいけないと思うのですが、そういった費用も会社が負担してくれます。なので、繰り返しになりますが、主体性のある人にはうってつけの環境なのではないかと思います。

 

最後に一言

 

本多

最後になるのですが、DMMにご転職を考えている方に一言頂けますでしょうか?

 

 

大嶋さん

今後DMMは、より「なんでもありな会社」を目指していく方向性にあります。そんな中で、もちろん事業に好奇心を持てるということも大切なのですが、それ以上にその人にとって本当に良いキャリアになるのか、お互いに取ってWIN-WINであるのか、というところをしっかり話し合った上で一緒に会社を作っていけたらな、と思っています。

 

本多

ありがとうございます。石垣さんからもお願い致します。

 

 

石垣さん

端的にエンジニアリングを強めるというよりは、プロダクトをグロースさせるために何が必要か、そもそも何を作るべきか、を考えられること。その手段として、エンジニアリングがある。そんな考え方をもった方に来て頂ければなと思います。

ですので、「この技術をやりたい」でも良いのですが、事業ベースで「どうプロダクトを成長させるか」っていう所を、主体性をもって考えられる人が良いかな、と思います。

 

本多

全体を通して、とても簡潔かつ分かりやすい説明を頂けました!ご協力頂き誠にありがとうございました!

【前編】合同会社DMM.com ~レンタルビデオ店からテックカンパニーへ~

1999年に石川県のレンタルビデオ店からその歴史が始まったDMM。20年という時を経て、今では(Webに限らず)40以上の事業に合わせて、17社以上の事業会社を設立しております。会員数に関しては3000万人を超えており、今後「テックカンパニー」として大きな変革を遂げるフェーズにあります。そんな急成長を遂げるDMMの全貌を、このインタビューで明らかにしていきます。

 

 

大嶋悠也さん

2018年6月、合同会社化を迎える直前の変革期・過渡期のタイミングで、社長室所属で入社されております。その後「テックカンパニー化」していくフェーズで、2018年8月からエンジニア採用に携わり始めました。DMM全体の採用の管理をやりながら、各本部にHRBPという形で事業に寄り添って、組織設計や採用戦略に携わっていらっしゃいます。

 

石垣雅人さん

2015年に新卒のエンジニアとしてご入社されております。1年目はエンジニアリングを、2年目からはプロダクトオーナー、プロジェクトマネージャーとしてご活躍されております。また、チームのエンジニアリングマネージャー的な立場もしており、プロダクトだけでなくエンジニアの価値も最大化するところに注力されております。

 

DMM.comの歴史

 

本多

DMMのこれまでの歴史を大嶋様に伺いながら、直近のテックカンパニー化に至る背景について石垣様と一緒に深堀りしていければと思います。

 

創業期

 

本多

1999年に石川県でビジネスが始まって、今では海外進出や新規事業立ち上げをどんどん行っているかと思います。以来、DMMがこれまで歩んできた歴史をストーリー仕立てでお話頂ければと思います。

 

大嶋さん

今でこそ約40のサービスを抱えるようになってきたものの、元々はレンタルビデオ店が発祥です。その頃Amazonが波に乗り始めまして、危機感を覚えた亀山が「これからはインターネットだ!」とアルバイトメンバーに声を掛けて立ち上げたのが「敬司インターネット部」というものでした。これがDMM.comの基盤となりました。

 

成長・多角化路線へ

 

 

大嶋さん

「DMM.com ♪」というメジャーなCMが流れるようになったのが2006年で、当時の会員数は約50万人でした。その頃から多角化路線、メディアを使った発信を始めました。その後FX、太陽光、英会話など事業を拡げていき、売上規模の大きい動画配信、FX、ゲームという事業の柱を作ってきました。

 

2014,15年辺りから次の第4の柱をどうやって作るかというところで、会社をテック化していこうという流れが出来てきました。そして2018年10月、松本(現同社CTO 松本勇気氏)がCTOとしてアサインされ、「テックカンパニー」として事業をしっかりと下支えしつつ、推進できるような会社にしていこう、という流れが本格的に出来ています。

 

テックカンパニー化

 

テックカンパニーとは?

 

本多

テックカンパニー化というお話がありましたが、これからのDMMを語る上でキーワードになると思いますので、この言葉について深堀っていきたいと思います。

2018年10月、松本様がCTOとしてジョインし、テックカンパニー化が加速したと思いますが、そもそもDMMが考える「テックカンパニー化」とはどのようなものなのでしょうか?

 

大嶋さん

まず「テックビジョン」というものを、松本が就任して2週間ほどで社内に出しており、ブラッシュアップしたものを社外に向けて2か月後に発信しております。

その中で松本は「テックカンパニー」を、ソフトウェアとエンジニアリングが中心となって、数値として計測され、組織全体が運用される、科学的かつアジリティ高い組織と定義しております。

細かいところは石垣からお話します。

 

データを「オープンにする」ということ

 

 

 

石垣さん

テックカンパニー化の背景としては、今まで亀山が中心となってビジネスを立ち上げてきたところから、さらにビジネスの種を広げるために、エンジニアリングの力を活かしながら事業を成長させていく、という所が大きいと思います。

つまり、今まで亀山の天才的な発想でやってきたものを、データによって再現可能、反復可能にすることで、よりスケールするビジネスをエンジニアリングの力で実現させていく、という観点でテックカンパニー化が必要だったと思います。

 

ですので、一番は「データ戦略」です。先程のテックビジョンにもあるのですが、データを見ながら仮説検証からの学習を繰り返し、いかにプロダクトをグロースさせるかが重要になってきます。

今までは直感や経験に基づい仮説を立案することを考えておりましたが、そこにエンジニアリングの要素が入ることによって、弊社のビックデータ基盤を中心とした様々なデータデータ分析を通して、いかに仮説のヒット率を上げられるかを考えるようになりました。これが、エンジニアが事業にコミットするメリットかなと思っています。

 

本多

「テックカンパニー化」によって生まれたビジネスはありますか?

 

石垣さん

そこまで多くはないです。それよりも、現在は「データ戦略の組織」に浸透させる下地を作っています。

それに付随したところで言うと、元々エンジニアだけがデータを使って、データ分析をしたり予測モデルを作ってプロダクト開発に活かしていたのですが、今ではエンジニアであるかどうかは関係なく、非エンジニアの社員でも自分で欲しいデータは自分で取ることができるよう文化づくりを積極的に行っています。社内にはデータアナリストという専門家がいるのですが、そのデータアナリストが中心に、ディレクターや営業・企画など、全社員が自分で必要な情報は自分でSQLを書いて出せるように教育しています。

 

テックカンパニー化といっても、エンジニアだけが頑張っても意味がいと思っており、会社全体がテックを理解した上で、データに基づいてビジネスの立ち上げやグロースをさせていくことが重要になってくると思います。

 

【後編】ランサーズ株式会社 ~『採用やめよう』に込めた想い~

ランサーズ株式会社による『採用やめよう』という大胆なプロジェクトは、世間を賑わせ、注目を浴びていました。【前編】ではランサーズ株式会社の歴史から目指す未来までを取り上げましたが、『採用やめよう』プロジェクトもそんな歴史や目指す未来と関連しています。それに加えて【後編】では、ランサーズ株式会社で働く社員のみなさんの想いや働き方のスタイルにもフォーカスを当てています。ぜひご覧ください!

 

【前編】はコチラから⇓

【前編】ランサーズ株式会社 ~僕らはオープン ・タレント・プラットフォームを創る~

 

 

 

秋好さん

ランサーズ株式会社の創業時メンバー。1983年生まれ。大阪府出身。2008年4月に株式会社リート(現・ランサーズ株式会社)を兄陽介とともに創業し、システム開発からデザインまで独学で幅広く活躍。現在はプロジェクトマネージャーとしてプロダクト開発や組織作りを担当しています。

 

 

『採用やめよう』プロジェクト

 

 

キャンペーンに込めた想い

 

 

本多

ところで、ランサーズ様のプロジェクトで『採用をやめよう』というものがあったと思います。世間でもかなりバズっていましたね(笑)このプロジェクトについて、会社を大きくしていく今のフェーズで、ランサーズ様は社会に対してどんなメッセージを発信したかったのでしょうか?

 

秋好さん

「#採用やめよう」というメッセージは、「企業の人材不足を解消する方法は、採用だけではない」という想いを込めました。新聞広告やTVCM、SNSを連動させて発信を行いました。たくさんの方にランサーズのメッセージを届け、企業やそこで働く方々に対して、新しい人材確保の手段として外部人材を活用することを考えるきっかけにしたいと思っていました。

たくさんの議論が生まれるメッセージだという認識はありましたが、「採用=正社員のみ」と考えるのは辞めようということを発信したかったのです。正社員だけを考えて働くことだけを考えていると会社に依存しちゃうので、視野を広げて選択肢を広げて、その中で選んでほしいなと思っています。

 

本多

新聞広告やSNSという手段を活用して、ランサーズ様が大切にされている価値観を知って頂くことが目的だったのですね。

 

秋好さん

そうですね。フリーランスで働くという選択肢もあるし、副業するっていう選択肢もあるし、複数の企業に所属しながら働くという選択肢もある。そういった様々な手段があるよねということを言いたかったんです。

 

本多

普段私はマーケティングを担当しているのですが、転職する方の希望条件を見るときに「副業OKな企業を探しています」や「フリーランスも選択肢に入っています」という方がとても多いです。そういった意味では、どんどんスタンダードが変わってきているなという印象を受けます。

 

秋好さん

フリーランスであるからといって、一生フリーランスであるわけではないと思います。正社員やフリーランス、個人事業主など、雇用形態も自分のライフスタイルに応じて行き来できることが理想になると思います。社員で働いたキャリアもそうですし、フリーランスで働いたキャリアも同じように評価されるようになってくれればいいなと思います。

 

ランサーズ社員の「働く」への想い

 

 

ランサーズの社内でも多様な働き方を

 

本多

それでは最後の質問に移らせていただきます。最後は会社内での働き方や取り組みに関する質問です。御社は、自由な働き方や垣根を超えてフリーランスの方も働けるような環境を作る、といったことを社会に向けて強く発信されている会社だと思うのですが、社内ではそういった取り組みをなされているのでしょうか?

 

秋好さん

ランサーズの人事制度では、副業、フレックスタイム制、リモートワークなどがあります。ただ、具体的な制度を整えるというよりも、メンバーには「やりたいことがあればアイデア言ってね。それがいいものだったら支援するよ」というスタンスで話しています。なので、仕組みというよりもカルチャーで多様な働き方を支援しています。

一つ事例をあげると、地方創生チームというものがあって、人口減少に苦しむ地方自治体と連携して、フリーランスとして働く機会をつくるプログラムを実施しています。そのプログラムの運営者として社員が参加できるようにする「社員さすらいワーク制度」を作り、社員にリモートワーク体験ができる機会を提供しています。そこで社員は、実際にユーザーとお会いできたり、フリーランスの働き方や地方の実情も知ることができます。

 

働くメンバーに共通する「想い」

 

本多

ちなみに、社内で働いている方は、どういった想いで働かれている方が多いのでしょうか?

 

秋好さん

やっぱり、全員共通して課題認識がありますよね。その対象は友達や地元の家族、海外の子供たち等様々ですが、そういった社会的な課題を感じて、ランサーズだったら何か出来るんじゃないか、と思っている人がほとんどですね。逆に、「この技術ができるから!」という人はいない気がします。それと少し関連するかもしれませんが、「人が良い」人が多いですね。困っている人をつい助けちゃうようなタイプの人が多いです(笑)

 

本多

ランサーズ様の事業にコミットすることで、自分が認識している社会的な課題を少しでも解決できるのではないか、と思って働いている方が多いのですね!

 

秋好さん

「ランサーズのサービスを利用して1年間ハワイで生活しました」とか、「仕事辞めて家族みんなで沖縄で楽しみながら過ごせています!」とか。ランサーの皆様からのそういったお言葉は、めちゃめちゃ嬉しいですね。

 

【前編】ランサーズ株式会社 ~僕らはオープン ・タレント・プラットフォームを創る~

「ありがたいことに『ランサーズってオンラインの仕事マッチング(クラウドソーシング)事業をやっている会社だよね』とよく声をかけていただきます。実はそれ、過去の話なのです」。ランサーズ株式会社は「フリーランスや副業など働く『個人』」に対して、誰もが自分らしく働くことができる環境や社会インフラ創りを目指しています。そんなランサーズ株式会社の歴史からこれから目指している世界まで、ぜひご覧ください!

 

 

秋好さん

ランサーズ株式会社の創業時メンバー。1983年生まれ。大阪府出身。2008年4月に株式会社リート(現・ランサーズ株式会社)を兄陽介とともに創業し、システム開発からデザインまで独学で幅広く活躍。現在はプロジェクトマネージャーとしてプロダクト開発や組織作りを担当しています。

 

ランサーズの歴史

 

 

 

 

創業の経緯

 

本多

まず、秋好さんが抱かれている「創業時からの想い」についてお伺いさせていただきます。2008年の4月にご創業されまして、フリーランスプラットフォームにおいては今やリーディングカンパニーとなっていらっしゃるかと思います。そこで、設立からこのリーディングカンパニーになられるまで、どういう歴史を辿ってきたかをご教示頂けますでしょうか。

 

秋好さん

それでは、何故このランサーズという会社ができたのか、からお話しますね。

代表の秋好(兄陽介)は、2000年代初頭の学生時代にフリーランスとしてSEOコンサルタントやHP制作を請け負っていました。当時、会ったことがないお客さんからの仕事を受注し、期限内に納品したところ、「振り込みました」という連絡がきて、きちんとお金が振り込まれていた出来事がありました。その時、顔も知らない人と取引をして報酬を得たことに衝撃を受け、非常に感動したそうです。その時から、「こういう働き方があるのか!」と新しい体験をしたことでインターネットの世界にのめり込んでいきました。

そこから、2004年代表の秋好は新卒でIT企業に入社し、ディレクター・プロデューサーという立場で色々なサービスを作っていました。そんな中で、自分がフリーランスとして働いていた時に知り合った優秀なエンジニアの方と一緒に仕事がしたいと思い、発注をしようとしたところ、会社として個人(フリーランス)には発注できないと言われてしまいました。その時、企業がフリーランスに仕事を発注することに否定的な態度を見て、「企業がもっと簡単に優秀な個人と繋がれる場をつくるべきだ」と思いたち、サービス開発を決意しました。これが、ランサーズの始まりです。

 

創業時の強い想い

 

本多

創業期には、どういった想いでサービス展開されようとしたのですか?

 

秋好さん

今後、インターネットが普及していけば、個人での裁量が広がり、個人が活躍する時代になっていくだろうという前提がありました。そこから、個人に対して後押しし、勇気を与えることを意味する「個のエンパワーメント」を作り出していきたい、というのが弊社の創業時の想いであり、弊社のミッションでもあります。

企業が障壁なく個人の優秀なフリーランスの人と繋がれる、そこでフリーランスの人も営業活動をしなくても仕事を手にする機会が増えていくことを夢見て始めました。

 

ターニングポイントは2011年

 

 

秋好さん

2008年にリリースして、4年間くらいは苦しい時間が続きました。もの凄く静かでした。もちろんお仕事の依頼があったり、成約もあったのですが、サービス自体は全く伸びず、ランサーさん(※)もなかなか増えませんでした。そんな状況が変わったきっかけは、2011年の東日本大震災の時でした。震災や停電をきっかけとして、社会全体が働き方を見直すことが多くなり、時間や場所によらない新しい働き方に注目が集まり、ノマドやテレワーク等の言葉が世間で飛び交うようになりました。2011年を区切りに、会員登録数やお仕事の依頼数が大きく伸びていきましたね。

当時から様々な競合他社のサービスが出てきていましたが、粘り強く諦めなかったし、先述のような「企業が障壁なく個人の優秀なフリーランスの人と繋がれる、そこでフリーランスの人も営業活動をしなくても仕事を手にする機会が増えていく」という世界が絶対に必要だと思っていたので、それを信じてやり続けることができました。それが結果的に大きかったと思います。当時に数百と出てきた競合他社さんは次々と諦めていきました。

※ランサー:ランサーズ独自の言葉で、フリーランスの方(会社員の方も含む)を指します。

 

会社としての拡大・成長フェーズへ

 

本多

2011年から右肩上がりの成長を遂げ、今では従業員の方も150名を超えております。そんな会社の成長・拡大フェーズである2011年から今までについて、詳しくお話しいただけますでしょうか?

 

秋好さん

広報に力を入れ始めたことが大きいと考えています。それまでもインバウンドでの取材が時々あったのですが、「自分達から取りに行く」ことにしました。一番の契機は、2012年9月のテレビ東京のWBS(World Business Satellite)に出たことでした。その頃は会社としてもまだ認知されていなかったのですが、あの番組に出てからは明らかに会員登録の傾向が変わりました。

 

本多

2011年までは、会社としてランサーの方と企業とをマッチングできるような体制を作ることや技術的な部分にパワーを割いてきました。それを諦めずに続けていき、2011年に市場の流れが出てきて、その流れを活用してテレビ出演も決め、会社として大きく成長・拡大していったのですね。

 

秋好さん

会社として、自ら広報の機会を取りに行けたのは大きかったと思います。

 

ランサーズが目指す未来

 

 

「クラウドソーシング」≒「フリーランス」

 

本多

ランサーズ様が成長・拡大していくフェーズについてお話を伺えたので、次は今にフォーカスを当てていきたいと思います。現時点で、ランサーズ様はどこを目指されているのでしょうか?

 

秋好さん

僕らはお仕事のオンラインマッチングの「クラウドソーシング」事業だと思われているのですが、僕らはオンラインマッチング(クラウドソーシング)のみをしたい訳ではありません。我々は、テクノロジーの活用によって個人の「働く」をデータベース化し、あらゆる個人を 広義 のプロフェッショナルに変える「Open Talent Platform(オ ープン・タレント・プラットフォーム)」の構築を目指しています。

僕らがやりたいのは、企業はフリーランスに対して信頼のおける優秀な特定の方に仕事が依頼できる、そしてフリーランスも企業に対して的確な価格や納期などを指定した質のいい仕事と気持ちよい関係性のクライアントが見つかる、というお互い安心して仕事ができる環境を作ることです。

 

本多

「クラウドソーシング」と「フリーランス」をしっかり区別されているのですね。

 

秋好さん

フリーランスという言葉を使っていますが、僕らは「広義のフリーランス」と言っていて専門性のある方や個人事業主として働かれている方、パラレルワークの方、副業の方なども含んでいます。個人が自由な働き方をするのに会社員だと難しい。だからといっていきなりフリーランスになるには不安を抱く方も多いと思います。ただ、その過程に副業しながらフリーランスをするというのがあっても良いと思うんです。働き方は多様なので、大学を卒業してそのままフリーランスになることがあっても良いと思います。

 

【SIer人事/エージェント必見】エンジニアを魅了する求人票の書き方を紹介します!

世の中に数多く存在する、SIer。他社とどのように差別化をし、自社に魅力付けをするか、頭を悩ませている人事採用担当の方もいらっしゃるのではないでしょうか?今回は、数多くのエンジニアの転職支援実績を持つ当社より、エンジニアを魅了する求人票作成ノウハウを公開します!

 

エンジニアが知りたい情報はたったの4つ

 

多くのSIerは、求人票に魅力を打ち出し切れていません

 

 

 

数あるSIer企業様の求人票には、ほとんど同じことが記載されているため、違いが分かりづらいことが多いです

実は、たった4つのポイントを押さえて自社を振り返ることで、魅力を明確に打ち出せるようなるのです!

そしてその魅力を求人票に反映することで、エンジニア一人ひとりがなぜ転職したいと思ったのか、という理由にぴったり当てはまる企業だとわかるようになります。

 

1.   客先常駐なのか自社内開発なのか

 

 

同じSIerでも、ワークスタイルは多岐に渡る

 

取引先企業に常駐して作業するいわゆる「客先常駐」と、作業を受託して自社内で開発する「自社内開発」、いずれの比率が多いかによってエンジニアは働き方が大きく変わります。

特に客先常駐の場合、1人で知らない人ばかりの企業で働き、開発案件に対してどれだけの貢献をしたのか近くで評価してくれる人もいない「1人常駐」のケースもあります。常駐先での肩身の狭さに加え、真っ当な評価がされにくいということを理由に転職をする人も多いです。

また、「自社側に行きたい」という転職軸で転職活動をスタートされるエンジニアも多くいらっしゃいますが、実は「自社内で開発すること」を達成したいだけの理由であることも多いのです。

 

客先常駐がメインのSIerやアウトソーサーの場合、

 

・1人常駐があるのか、チーム常駐なのか

・評価制度はどうなっているのか

 

を書くことで他社より一層魅力付けすることができます。

自社内開発の比率が70%を超えるほど高いのであれば、必ずHPや求人票に打ち出しましょう。

 

ギークリーの転職支援の実例

 

■キャリア概要

・経験職種:自己研鑽はしているものの、実務未経験のエンジニア

・希望条件:どんどん技術を吸収したいため、事業会社のエンジニアとして働きたい。客先常駐は嫌。

 

■提案方法

・エンジニアとしてのファーストステップを積みたいということで、
事業会社ではなく、受託開発の企業をご提案

 

■ポイント

・事業会社は選考ハードルが高すぎるご経験でも、客先常駐ではなく採用していただける「自社内開発」のSIerをご提案できたこと

・求人票のポジション名にも、100%自社内開発という見出しがあり、探し出しやすい状態にあったこと

 

実際の求人票の例

 

求人票に自社内開発であることを打ち出すだけで、エンジニアとのタッチポイントが増えます。

 

例) 職種名の記載:

システムエンジニア(自社内開発)

 

世の中に「システムエンジニア」という職種名は無数に存在します。HP、求人広告、エージェントの求人票と様々な場面で差別化を心がけましょう。

 

2.   商流(プライム比率)

 

 

 

プライム比率に注目する

 

IT業界はピラミッド型の多重構造になっています。

発注元にどれだけ近いかによって、エンドユーザーとの距離/年収/開発工程/納期のタイトさが大きく変わります。

発注元との直取引をしている案件はプライム案件と呼ばれ、このプライム案件の比率が高いのであれば積極的に打ち出しましょう

「やりたいことができない」「年収が上がらない」「残業が多い」など、転職理由にもなりやすい悩みは、商流が高ければ高い程解決されやすいことが多いです。最も高いプライム案件(1次請け)がある場合には、アピールすることができるでしょう。

 

ギークリーの転職支援の実例

 

■キャリア概要

・経験職種:金融案件メインのSIer出身、下流工程中心のエンジニア

・転職理由:より上流に関わりたい、ゆくゆくはPMやITコンサルを目指したい

 

■提案方法

・エンドユーザーとの近さによる顧客折衝経験をいち早く積める環境をメインにプライム案件80%以上のSIerをご提案

・とりわけ、上流工程に特化して研修体制を作っていた企業様を面談時に注力してご説明

 

■ポイント

・カウンセラーがどの企業がどの程度プライム案件を保有しており、エンドユーザーと距離が近い経験を積むことができるかを個社ごとにしっかりと把握できていたこと

・求人票の会社概要にも、プライム比率が記載されており、探し出しやすい状態にあったこと

 

実際の求人票の例

 

求人票にプライム案件の比率を打ち出すと、業務内容や得られる経験をイメージすることができ、差別化につながります。

 

例) 会社概要の記載:

【東証マザーズ上場。プライム率97%、自社内案件比率75%です】

 

【後編】株式会社LIFULL ~日本一働きたい会社へ~

【前編】ではLIFULL様の歴史や事業多角化の背景など、主に企業概要についてのインタビューでした。今回はそんなLIFULL様の挑戦する風土や働きたいと思える会社作りなど、社風や制度などの内容にフォーカスを当てています。「日本一働きたい会社へ」を標榜するLIFULL様の「人」に対する考え方を、ぜひ実感して頂ければと思います。

 

【前編】はコチラから⇓

【前編】株式会社LIFULL ~「不動産情報サービス企業・単なるIT企業」ではくくれない「想い」の会社~

 

 

 

木村 修平さん

2008年8月LIFULLに中途入社。前職ではエンジニアとして約7年勤め、その後不動産投資事業のエンジニアとして株式会社LIFULLにジョイン。その後様々な経験を経てエンジニアマネージャーのポジションへ。2018年に人事本部に異動し、元エンジニアの強みを生かした人事として活躍されています。

 

 

新規事業を生み出すキッカケ

 

木村さん

新規事業提案制度の「SWITCH」というものがあります。社員ひとりひとりの情熱とアイデアをコンテスト形式で発表・評価し事業化につなげる制度です。

LIFULLのカルチャーの最たるものが利他主義であることはお伝えしましたが、他にも、高い目標に挑戦することも大事にしています。あとは主体性とか積極性とかのキーワードが出てくると思いますが、挑戦すること自体の価値を大切にしている会社です。

 

称賛し合う文化

 

木村さん

ガンガン挑戦をした結果当然失敗することもあるんですね。LIFULLの歴史の中でもいろいろやってきましたが、残念ながらクローズした事業もあります。ですけど、トライアンドエラーを沢山繰り返していくことが大事で、それを表現するうちの文化として「認め合う文化」「称賛し合う文化」というものがあると思います。

例えば全社総会といった全社員が集まる場で、「残念ながらこの新規事業は終わります」と共有するだけではなく、事業責任者からその理由や振り返り、次にチャレンジする人のメッセージなどの報告をしていただく機会があるんです。その時は「頑張ったね」とその挑戦を皆で拍手で称えたり、聞いている社員も涙してしまうような、すごくいい雰囲気というか。まずは挑戦することが大事なんだよというものを体現しているような例だと思います。

 

行動指針のガイドライン

 

木村さん

我々はこういうカードをぶら下げています。

 

 

ビジョンの実現や利他主義の体現のための行動規範のガイドラインを作っていて、これを常に実践していきましょうと共通認識にする為のものです。このガイドラインの中にも挑戦を意識したものはもちろん入っていて、ひとつは「革進の核になる」というもので、もう一つは「高い目標を掲げる」というものです。ガイドラインを理解することで行動の質が高まり、カルチャーを体現することが可能になります。このガイドラインの言葉を用いて上司部下のコミュニケーションをとることも多いです。

 

より大事なのは「内発的動機付け」

 

木村さん

「SWITCH」など挑戦する機会を提供する制度設計について話を進める前に、その根底の話も少ししておきます。

当然挑戦の成功には報酬もつきものだと思いますが、それだけをモチベーションにするというのは我々の考え方で良しとするものではないです。なぜかというと、いわゆる条件や報酬って与えられる外発的な動機じゃないですか。これは悪くはないんですが、これに依存しすぎてしまうと、短期的な成果は出ても中長期的な成果を出し続けるのは難しくなるよねっていうのが我々の考え方です。

 

そこで、より大事なのは「内発的動機」です。

例えば新しい事業を成功させるにはとて強い気持ちでコミットしなければならないですし、リスクを背負ってでもやり切る力が必要です。大変な時、苦しい時こそ、内発的動機が必要であると考えています。

内から湧き出る「絶対に私はこの問題を解決するんだ」という強い気持ちが大事だと考えています。

 

「内発的動機」はどのように育まれるのか?

 

 

木村さん

このような考えを浸透させるにあたりやっぱり採用が大事だと考えています。内発的動機を持つ人なのか、何でもいいではなくこれをやりたいという人を同志にする必要がありますね。

社員一人一人の内発的動機を引き出す施策としては、そのためだけにやっている訳では無いですが、「SWITCH」をはじめとして沢山の制度があります。

 

例えば、「クリエイターの日」というエンジニアやクリエイター職の方々がメインミッションから完全に離れて好きな開発を3か月毎に最大7営業日使って良いという制度で、成長意欲を高め、挑戦の機会を提供しています。他には、「CaRealizeキャリアライズ)」と呼んでいる兼業を可能にする制度であったり、自分のキャリアデザインを実現させるために、可能な限り部署異動や職種のチェンジなどの背中を後押しするような「キャリア選択制度」があったりします。加えて、社員の内発的動機を引き出すスキルや知識を身に付けられるミドルマネジャー研修にも力を入れてやっています。

このように内発的動機を育み引き出せるような仕組みを整えています。

 

本多

ありがとうございます。事例とともに説明して頂き、新規事業や挑戦に対する考え方など、とてもよく理解できました。

 

木村さん

内発的動機を大事にしながら、会社として既存事業を推進するところも力を入れつつ、内発的動機をベースに挑戦できる風土・制度を整えていって、挑戦し、それを認める。全てがつながることなのだと思います。

 

日本一働きたい会社へ

 

 

本多

最後の質問に入るのですが、「働き方」についてです。リンクアンドモチベーション様のベストモチベーションカンパニーアワード2017の受賞であったり、働きがいのある会社ベストカンパニー受賞であったりと、「働き方」に対してとても注力されているようにお見受けします。社員のモチベーションを高める仕組みはどのよう整えているのでしょうか?

 

木村さん

日本一働きたい会社を目指していますが、それは「働きやすい会社」なわけではないですよ。より大事なのは安心できる環境の中で思い切り挑戦できる「働きがいがある会社」という点です。

 

なぜ「働きたい」「働きがい」にこだわるのか

 

木村さん

なぜ「働きたい」という環境を求めるのかというと、我々が大切にしているステークホルダーの定義の中に従業員がいるからです。従業員も幸せでないと、コーポレートメッセージにあるFullになる世界がどうしてもできないので、そのためにも働きたいと思える環境や仕組みを提供しなければならないし、楽しく仕事をして最大の成果が出せればハッピーじゃないですか。

 

働きがいのところの要素はこれまでお話したように、ビジョンやカルチャーに強く共感している人達”だけ”が集まっているということが非常にやり易くさせてもらっているところです。そういう人達の仕事を後押しする取り組み、制度、考え方っていうのが浸透しているのが我々の強みであると考えています。

 

「働きたい」「働きがい」を支える制度、文化

 

木村さん

先ほどご紹介した制度もそうですし、最近ではキャリフルという、LIFULLグループ内の社内兼業制度を始めました。異動希望するのに踏み切れない人、興味あるけど自分に向いているんだろうかと考えている人とか、あっちもこっちもやりたい欲張りな人、いろんな人がいると思うんですけど、より具体的な働きがいを探したい人達にもいい制度だと思います。キャリアデザインを応援し、やりがいを感じる仕事を承認することで、さらにモチベーション高まるいい循環になるのではないでしょうか。

 

あとはスキルアップ、自己成長を促すもので言うと、これも利他主義の実践だと思いますが、社員が社員に得意なことを教え合うゼミ形式の社内大学制度(LIFULL大学)や、外部研修への参加支援(トーマツイノベーションの外部研修やリンクアンドモチベーションの研修プログラム)があります。他にもエンジニアで言えば、カンファレンスやイベントにも担当の技術マネジャーに相談して可能な限り予算を捻出しますし、書籍などの購入も都度検討します。

 

最後に認め合う文化の仕組みですと、様々な職種別の表彰制度も当然ありますし、年間の様々な表彰者の中から選抜する海外選抜研修があったりします。これは、選抜されたメンバーがチームを組み、チームで目的や行き先を決めることができます。西海岸だったり北欧だったり、毎年趣向が違っておもしろいです。半分ご褒美の要素もあると思いますが、目的を持った研修ですので、何かを持ち帰ってきてもらって、それを社内に還元してもらうという形です。他にも小さなメッセージカードにありがとうの気持ちを書いて渡したりする、サンクスカードというのもかなり昔から根付いています。

 

まだ伝えたいことありました(笑)

ビジョン、カルチャーなど価値観の共有への取り組みとして「ビジョンプロジェクト」という有志の委員会があります。目的別のチームに分かれ、ビジョンの浸透施策を考え実行したり、コンパと呼ばれる夜ごはんを食べながらワーク型でビジョンやガイドラインなど会社の考え方を共有し考えを深める取り組みも定期的に行っていたり、ビジョン浸透のための施策を推進しています。

 

安心して働ける環境に関して

 

 

木村さん

ライフイベントや様々なライフスタイルをもつ社員がいるので安心して働ける環境創りについては、時代が変わる中で色々取り組みを続けているところで、色々なことをやってきています。全部伝えられないと思うんですけどいくつか紹介します。

 

例えば休暇制度の話で言うと、年2日間、自由に自分でイベントの日を定め休暇を取得できるイベント休暇があります。あとは有給休暇を4日連続取得すると3万円の一時金手当が出るリフレッシュ手当制度があります。有給休暇の取得率は、最新のデータだと約88%です。勤務形態はフレックスタイム制度をとっており、10時~16時がコアタイムでその前後はフレキシブルに時間を設定できるので、プライベートも充実してもらえたらと考えています。

残業時間の平均は全社平均約12時間でバランスよく働かれている方が多いのではないでしょうか。あとは在宅勤務制度もあります。介護や看護などやむを得ない事情の場合に条件の中で在宅勤務できるといった制度は整えています。 産休の取得率、復帰率ともに100%で、男性の育休取得率も約13%とかなり高いと思います。

 

仕事とプライベートのバランスを整え、自己成長にもしっかり向かい合ってもらうことを大切に思っています。

長くなりましたが、これまでお話したように色々な取り組みをしっかりと定着させることが大事です。新しく仕組みを作っても、継続的に使ってもらわないとダメですね。

 

本多

ものすごくいいですね…。働きがいにフォーカスを当てた取り組みと併せて、安心して働ける環境を実現させるような多様な取り組みも多くあり、この2軸が非常に強く浸透しているからこそ、結果として栄えある賞なども受賞されているんだろうなと解釈しました。これだけ多くお話できることに圧巻されましたし、それがLIFULL様の強みだと思いました。

 

最後に一言

 

 

本多

それでは質問は以上なのですが、最後に少しでもLIFULLに興味を持っている求職者様に対して一言頂けますでしょうか。

 

木村さん

選考を受けていただきたい方を挙げるとすると、自分が大切にすることと会社が大切にすることがマッチし、それを会社選びで重要視している方にぜひ検討していただきたいです。ただ、大事なことはそれだけではないですし、例えばスキルアップが転職の主目的でもいいとも思っています。スキルアップして「できること」が増えると「やるべきこと」が視え、「やりたいこと」が増えていくのは自然です。そうして自分のビジョンやキャリアデザインが形作られる方もいらっしゃると思います。何のためにスキルアップするのか、その目的が会社が大切にすることとベクトルがあっているといいなと思っています。

 

そして未来の自分を想像しながら、この会社で働くことが合っていそうだと思える方だったらいいなと思います。

過去の自分だけ見てこの会社に合いそうだとちょっと辛いかもしれない。過去の自分はこうだけれども、未来の自分をイメージして「ここで働きたいんだ」と言えるような人と一緒に働けたら嬉しいなと思っています。

 

本多

力強いお言葉をありがとうございます!以上でインタビューは終了です。

分かりやすく、かつ、想いの乗ったインタビューをありがとうございました!