【前編】合同会社DMM.com ~レンタルビデオ店からテックカンパニーへ~

1999年に石川県のレンタルビデオ店からその歴史が始まったDMM。20年という時を経て、今では(Webに限らず)40以上の事業に合わせて、17社以上の事業会社を設立しております。会員数に関しては3000万人を超えており、今後「テックカンパニー」として大きな変革を遂げるフェーズにあります。そんな急成長を遂げるDMMの全貌を、このインタビューで明らかにしていきます。

 

 

大嶋悠也さん

2018年6月、合同会社化を迎える直前の変革期・過渡期のタイミングで、社長室所属で入社されております。その後「テックカンパニー化」していくフェーズで、2018年8月からエンジニア採用に携わり始めました。DMM全体の採用の管理をやりながら、各本部にHRBPという形で事業に寄り添って、組織設計や採用戦略に携わっていらっしゃいます。

 

石垣雅人さん

2015年に新卒のエンジニアとしてご入社されております。1年目はエンジニアリングを、2年目からはプロダクトオーナー、プロジェクトマネージャーとしてご活躍されております。また、チームのエンジニアリングマネージャー的な立場もしており、プロダクトだけでなくエンジニアの価値も最大化するところに注力されております。

 

DMM.comの歴史

 

本多

DMMのこれまでの歴史を大嶋様に伺いながら、直近のテックカンパニー化に至る背景について石垣様と一緒に深堀りしていければと思います。

 

創業期

 

本多

1999年に石川県でビジネスが始まって、今では海外進出や新規事業立ち上げをどんどん行っているかと思います。以来、DMMがこれまで歩んできた歴史をストーリー仕立てでお話頂ければと思います。

 

大嶋さん

今でこそ約40のサービスを抱えるようになってきたものの、元々はレンタルビデオ店が発祥です。その頃Amazonが波に乗り始めまして、危機感を覚えた亀山が「これからはインターネットだ!」とアルバイトメンバーに声を掛けて立ち上げたのが「敬司インターネット部」というものでした。これがDMM.comの基盤となりました。

 

成長・多角化路線へ

 

 

大嶋さん

「DMM.com ♪」というメジャーなCMが流れるようになったのが2006年で、当時の会員数は約50万人でした。その頃から多角化路線、メディアを使った発信を始めました。その後FX、太陽光、英会話など事業を拡げていき、売上規模の大きい動画配信、FX、ゲームという事業の柱を作ってきました。

 

2014,15年辺りから次の第4の柱をどうやって作るかというところで、会社をテック化していこうという流れが出来てきました。そして2018年10月、松本(現同社CTO 松本勇気氏)がCTOとしてアサインされ、「テックカンパニー」として事業をしっかりと下支えしつつ、推進できるような会社にしていこう、という流れが本格的に出来ています。

 

テックカンパニー化

 

テックカンパニーとは?

 

本多

テックカンパニー化というお話がありましたが、これからのDMMを語る上でキーワードになると思いますので、この言葉について深堀っていきたいと思います。

2018年10月、松本様がCTOとしてジョインし、テックカンパニー化が加速したと思いますが、そもそもDMMが考える「テックカンパニー化」とはどのようなものなのでしょうか?

 

大嶋さん

まず「テックビジョン」というものを、松本が就任して2週間ほどで社内に出しており、ブラッシュアップしたものを社外に向けて2か月後に発信しております。

その中で松本は「テックカンパニー」を、ソフトウェアとエンジニアリングが中心となって、数値として計測され、組織全体が運用される、科学的かつアジリティ高い組織と定義しております。

細かいところは石垣からお話します。

 

データを「オープンにする」ということ

 

 

 

石垣さん

テックカンパニー化の背景としては、今まで亀山が中心となってビジネスを立ち上げてきたところから、さらにビジネスの種を広げるために、エンジニアリングの力を活かしながら事業を成長させていく、という所が大きいと思います。

つまり、今まで亀山の天才的な発想でやってきたものを、データによって再現可能、反復可能にすることで、よりスケールするビジネスをエンジニアリングの力で実現させていく、という観点でテックカンパニー化が必要だったと思います。

 

ですので、一番は「データ戦略」です。先程のテックビジョンにもあるのですが、データを見ながら仮説検証からの学習を繰り返し、いかにプロダクトをグロースさせるかが重要になってきます。

今までは直感や経験に基づい仮説を立案することを考えておりましたが、そこにエンジニアリングの要素が入ることによって、弊社のビックデータ基盤を中心とした様々なデータデータ分析を通して、いかに仮説のヒット率を上げられるかを考えるようになりました。これが、エンジニアが事業にコミットするメリットかなと思っています。

 

本多

「テックカンパニー化」によって生まれたビジネスはありますか?

 

石垣さん

そこまで多くはないです。それよりも、現在は「データ戦略の組織」に浸透させる下地を作っています。

それに付随したところで言うと、元々エンジニアだけがデータを使って、データ分析をしたり予測モデルを作ってプロダクト開発に活かしていたのですが、今ではエンジニアであるかどうかは関係なく、非エンジニアの社員でも自分で欲しいデータは自分で取ることができるよう文化づくりを積極的に行っています。社内にはデータアナリストという専門家がいるのですが、そのデータアナリストが中心に、ディレクターや営業・企画など、全社員が自分で必要な情報は自分でSQLを書いて出せるように教育しています。

 

テックカンパニー化といっても、エンジニアだけが頑張っても意味がいと思っており、会社全体がテックを理解した上で、データに基づいてビジネスの立ち上げやグロースをさせていくことが重要になってくると思います。

 

Geekly Media ライター

geekly

20+