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PoCを解説!言葉の意味や、その効果についてわかりやすく紹介

IoTやAIという技術が世の中に知られ始めた今、その開発工程の前段階で重要視されているのが「PoC」です。PoCはIT業界にとって比較的新しい言葉なので、初めて聞く人も多いでしょう。そこで今回は、PoCという言葉の意味、PoCが導入される分野や注意事項、その効果をわかりやすく紹介します。

PoCとは

 

 

PoCとは、発案したアイディアや企画が実現可能であるかの検証、つまり実証実験です。

「Proof of Conept(プルーフ・オブ・コンセプト」の略称で、「PoC(ピーオーシー)」と読みます。

PoCでは、これまでにない技術や概念を具体化し、どのような結果が得られるのかを小規模に実験します。

人件費を含めたコストはかかりますが、自社で新しいものを生み出すためには重要な工程です。2016年あたりから聞くようになったPoCは現在、新しいサービスを生み出すためになくてはならないサイクルの一つとなりました。

 

PoCとプロトタイプの違い

 

PoCは、プロトタイプと混同されることがありますが、全く別のものです。

明確な結果を期待して開発するのがプロトタイプです。一方PoCは、「こういうことができるのではないか」という仮定を実証する実験なのです。

 

・プロトタイプ:実現するゴールが明確

・PoC:そこがゴールなのかを検証する

 

PoCは、どうすれば成功するのか、あるいは何をすれば失敗するのかがわかっておらず、成功や失敗を繰り返しながら答えを探します。

 

PoCは古くから使われている?

 

IT業界でPoCを聞くようになったのは最近ですが、PoC自体は昔から業界を問わず利用されていた手法です。特に製薬業界や医療機器など、医療の分野では古くからPoCを導入されています。

 

医療分野のPoC

 

医療分野でのPoCは、新薬の研究開発で用いられます。

新薬を実際に動物へ投与し、どのように作用するかを検証する実験です。動物で一定の成果が得られれば、次はヒトへの投与で効果を検証します。

これらを経て、新薬として認められたら「PoCを得る」や「PoCを取得する」と表現されます。

実証実験をした結果、実用性のある効果が出たことが認められるということです。医療分野と同じように、IT業界でも、IoTやAIでどのようなサービスができるかのPoC(実証実験)が行われ始めたのです。

 

PoCが話題になる理由と効果

 

PoCが話題になる理由の一つが、これから生活インフラとして期待されているAIやIoTといった先端技術が、未知の可能性を秘めているからです。そして、未知の可能性を探り、サービスとして実現する効果があります。

何が実現できるのかという技術的なテーマから、導入後にどういった効果や問題が起こるのかも、現段階ではわかりません。

しかし言い換えれば、ITサービスとして、新たな技術や社会インフラが生まれる可能性があるということなのです。

PoCを導入するということは、新たなビジネスチャンスを生み出すことでもあり、それを探るのがPoCです

 

本格導入に至らないケースが大半

 

PoCを導入してる企業は増えていますが、PoCからサービスの本格導入に結びつけた企業は非常に少ないとされています。トライ&エラーの繰り返しで、コストばかりがかかることや、PoC導入の本質を見失ってしまうことが原因です。

例えば、IoTを使った新しいアイディアを検証するはずが、IoTをどうやったら導入できるか、という目的に変わってしまいます。

結果的に「新しい概念を生み出す」ことではなく、「PoCをやること」が目的になってしまい、そうすると当然新しいサービスには結びつかないのです。

 

PoCの進め方

 

PoCは、これまでに無い概念、アイディアを検証します。進め方は大きく、以下のような手順です。

 

1.具体的な方向性を決める

2.試作する

3.検証する

 

この作業を何度も繰り返すことになるでしょう。実用化に至るまでは、成功と失敗を繰り返すはずです。

 

具体的な方向性を決める

 

新しいアイディアが浮かんだら、それが実用化された時の場所や条件を具体的に設定し、方向性を決めましょう。いつまでに、どの程度の成果が上がれば、正式なプロジェクトへ昇格させるかを決めなければ、PoCの工程だけで終わってしまいます。

例えば、JR東日本は「タッチレスゲート」として、駅の改札でSuicaをタッチすることなく通過できるシステムを検討しています。

参照元:共同通信「JR東、タッチレス改札導入へ」

 

具体的には、Suicaカードやスマホのタッチを不要として、人が通過するだけで支払いが完了するという方向性です。

そこには、駅の混雑を避けることや、改札を通過する人が楽なこと、そして歩くだけで決済ができることなど、さまざまなことが期待できる取り組みです。

これから実証実験が行われますが、具体的な方向性を決めてプロジェクトが進んでいます。

 

試作する

 

具体的な方向性が決まったら、技術やコストをかけて、実際に試作します。

Suicaのタッチレス改札の例で言えば、天井からのアンテナで、人が所持するSuicaやスマホの情報を読み取るための機器の試作です。この段階で、改札の幅や天井との距離などを考慮したモノを作る必要があります。

また、予定しているコストの範囲で、実際に機能するよう試作しなければなりません。

つまり、現存する安価な機器を組み合わせた試作機ということです。

 

検証する

 

試作した機器を、できる限り利用環境に近い条件で検証する必要があります。

Suicaのタッチレス改札の例ならば、人が改札を通り抜けるスピードや人数、改札の幅や高さなど、実際に設置が想定される場所を考慮します。

特に人の動きは予測が困難です。改札をゆっくりと通過するお年寄りもいれば、走って通過する子供もいるでしょう。改札の幅が広過ぎれば、複数人が同時に通過することも考えられます。

想定される全てのパターンを、網羅的に検証しておくことで、実用化に耐えうるサービスに近づけましょう。

 

PoC導入の注意点

 

PoCを導入する場合には、以下の注意点を意識する必要があります。

 

小規模で行う

 

PoCの段階では、商品化が可能か否かを判断できません。ですので、まずは小規模なチームで着手することが大切です。

Suicaのタッチレス改札の例ならば、Suicaを読み取るセンサーが、どこまで離れた場所で認識するのか、といった部分からスタートするイメージです。

いきなりプロトタイプを作り出すといった感覚ではありません。

 

エラーも重要なデータ

 

PoCでは、アイディアが実現することはもちろんですが、そこに潜む数々のエラーも検証する必要があります。エラーも重要なデータとして、PoCでは何度もトライ&エラーを繰り返すことになるでしょう。

技術的なエラーはもちろん、実用面においてのエラーも含まれます。

機器が大きくなりすぎたり、設置が困難な形状になったりするのも、一つのエラーですね。

 

ある程度の投資は必要

 

PoCは、まだ世に出ていないアイディアを実現するための試行錯誤ですので、ある程度の投資は必要です。しかも、必ず実用化できるアイディアとは限りません。投資したものが回収できないという想定も必要です。

PoCを勧めるには、費用対効果をしっかりと意識した経営戦略を意識しましょう。

 

まとめ

 

PoCは、アイディアや企画、概念を生み出すための作業です。PoCを実行したからといって、費用対効果のあるサービスが生み出されるとは限りません。

しかし、IT業界はすでに新しいサービスの基盤となる技術が登場しています。

IoTやAIといった技術は、まだまだ未知の可能性であり、既存の概念を覆すアイディアが生まれるかもしれません。今後、私たちの生活をより豊かにする技術は、PoCによって生まれるといっても過言ではないでしょう。

佐久森

Geekly Media
ライター

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