『IoTセキュリティ』を徹底解説!その実際の課題から公式のガイドラインまで幅広くご紹介します!

従来のパソコンやスマートフォンに加えて、近年ではあらゆるモノがインターネットに接続されるようになりました。必要な情報が何時でもどこでもインターネットを介して取得できることは便利ではありますが、一方でセキュリティ面の課題も存在します。そこで今回は、IoTセキュリティについて、課題と公式のガイドラインを紹介します。

 

IoTセキュリティの課題

 

①IoT機器の増加

 

 

以前はインターネットに接続されている機器といえば、パソコンやサーバーがメインでした。しかし現在では、冷蔵庫や電子レンジなど一般家庭で使われる家電もIoT化が進んでおり、世界のIoT機器台数は急速に増加しています。

総務省・経済産業省の「IoT セキュリティガイドラインver 1.0」によると、2020年にはIoT機器が530億個にまで達すると予想されています。しかし、インターネットに接続されている機器が増えるということは、それだけサイバー攻撃の対象となる機器が多数存在することになってしまいます。

 

②長期間使用できるIoT機器

 

現在IoT化されている機器の中には、工場の制御装置など一度設置すると10~20年使い続けるものが多くあります。また、近年IoT化が進んでいる家庭用の冷蔵庫や電子レンジなどの家電も10年程度は使い続ける人が多いでしょう。

長期間使い続ける家電などは、セキュリティ対策も不十分になりがちです。そのため、セキュリティに弱点のあるIoT機器にウィルスやマルウェアが入り込み、数年間感染し続けてしまうリスクも考えられます。

 

③異常に気づきにくい

 

パソコンやスマートフォンであれば、ウィルスソフトが異常を検知した場合、ディスプレイにその旨が表示されます。しかし、冷蔵庫や電子レンジなどの家電では故障などの異常は表示されても、ウィルスやマルウェアの感染まではユーザーが気づくことは難しいでしょう。

また、工場の制御装置も内部にIoT機器が組み込まれていることも多く、人間による監視は十分に行き届きません。誰も気づかないまま数十年もウィルスやマルウェアに感染し続けていた、ということも起き得るわけです。

 

IoTセキュリティに関する公式ガイドライン

 

 

総務省および経済産業省では、IoTセキュリティに関するガイドライン「IoT セキュリティガイドラインver 1.0」を策定しています。IoTは近年急速に発展していますが、同時にインターネットを介したモノへのサイバー攻撃の脅威も増大します。

「IoT セキュリティガイドラインver 1.0」では、IoTの性質と課題を踏まえてセキュリティ対策を行うための取り組みを解説。具体的にセキュリティ対策方法が記載されているものではなく、IoT機器を取り扱う人がリスクを踏まえて適切なセキュリティ対策の認識を促すものです。

ガイドラインにはIoTセキュリティ対策の5つの指針が示され、開発段階からIoTサービスを提供するまでの注意点とポイントが記載されています。法令や規則も踏まえて対策例も挙げられているので、これからIoTセキュリティ対策を検討する人は目を通しましょう。

 

IoTセキュリティ対策の方針・分析・設計

 

指針①IoTの性質を考慮する

 

 

IoT機器は、家電や工場設備だけではなく、ヘルスケア・医療分野でも活用されます。そのため、IoT機器に危害が及ぶと人の命に係わる事態も起こり得るのです。そこで、経営者自身がサイバーセキュリティに関するガイドラインを踏まえて、リスクの認知と問題解決のための人材育成を行う必要があります。

しかし、外部からの攻撃への対策だけでは不十分ということも理解しておかなければなりません。なぜなら、悪意の有無に関わらず内部からIoT機器をウィルス感染させてしまうリスクもあるからです。例え内部からのミスが起きた場合でも、安全を維持するための対策が必要となります。

 

Geekly Media ライター

やまりえ

0

インダストリー4.0について徹底解説!気になるIoTとの関係性も含めて分かりやすく解説します。

インダストリー4.0は産業だけでなく、世界全体を大きく変えようとしています。そこでポイントとなるのはIoT(モノのインターネット)。しかし、インダストリー4.0やIoTという言葉は知っていても意味が分からない人も意外と多いでしょう。今回は、インダストリー4.0と重要な役割を果たすIoTとの関係性について分かりやすく解説します。

 

インダストリー4.0とは

 

インダストリー4.0とは第4次産業革命のこと

 

 

インダストリー4.0とは、第4次産業革命のことです。今まで第1次から第3次産業革命によって、世界中の産業が発展したことはご存知でしょう。

第1次産業革命は、蒸気機関の活用によって、今まで手作業で行っていた業務を、機械を使って行えるようになりました。そして第2次産業革命では、ガソリンエンジンの発明によって自動車の実用化が進みました。

第3次産業革命は、IT技術の活用により世界中でデジタル化が進みました。コンピュータが一般家庭にも普及したのは、ちょうどこの時期ですよね。

 

インダストリー4.0とIoT

 

 

では、インダストリー4.0つまり第4次産業革命では、世界はどうなるのでしょうか。近年、私たちが自宅で使う家電にもインターネットに繋がるモノが多く出てきましたよね。

このように、モノがインターネットにつながることをIoT(モノのインターネット)といいます。そして、あらゆるモノがIoT化され、私たちの生活や産業が変化することをインダストリー4.0というのです。

 

インダストリー4.0では、機械や設備などあらゆるモノがお互いに通信し、人間の使用するコンピュータやスマートフォンともリンク。この構想は、2000年代から考えられてきました。一般家庭にインターネットが繋がった頃からインダストリー4.0の構想がでていたといえるでしょう。

 

インダストリー4.0とスマートファクトリー

 

 

さて、インダストリー4.0はドイツが中心となって進めているプロジェクトです。このコンセプトは「スマートファクトリー」。スマートファクトリーとは、IoTが導入され機械やセンサーなどがインターネットに接続されている工場のことです。

工場のあらゆるものがIoT化されているので、工場全体の把握が容易に行えます。例えば、設備をインターネットに接続して動作を監視することで、製品がいつ製造されたものかをパソコンからすぐに確認できます。

 

また、工場に設置されている機械にセンサーを取り付けて温度や圧力などを監視。そして、それらのデータをAI(人工知能)によって解析することで、過去の故障データと照らし合わせて、機械の故障予知が可能です。

つまり、スマートファクトリーが実現すると、工場全体の業務プロセスがインターネットを通じて簡単に把握できるようになるのです。

 

インダストリー4.0に欠かせないIoTによるデータ活用

 

データの収集と蓄積

 

 

インダストリー4.0におけるスマートファクトリーでは、IoTによって蓄積されたデータの活用が重要です。例えば、工場の機械などの設備にセンサーを取り付けIoT化することで、出来上がった製品の品質ががチェックできます。

また、工場内で働く人の動きをセンサーで追うことで、作業手順のミスや危険な行為が確認できます。このように、インダストリー4.0では工場内にセンサーを取り付け各データの収集・蓄積を行うことで改善点等を見つけ出せるのです。

 

収集したデータの分析と予測

 

スマートファクトリーにおいて収集したデータの量は膨大になります。いわゆるビッグデータですよね。インダストリー4.0では、ビッグデータをどのように活用するかによって企業の方向性が大きく変わります。

工場内に取り付けたセンサーから収集したデータを分析することで、製造した製品の品質のバラツキを把握し、改善点を見出せます。また、どの作業工程でヒューマンエラーが発生しやすいかも特定できます。

 

データを基にした最適化

 

 

分析したデータを基に、製品の品質のバラツキを最小化するための方法を導き出し、作業工程を最適化します。また、ヒューマンエラーを分析することで明確化された作業員の不足や作業ミスを改善します。

このように、工場のIoT化によって収集した膨大なデータ(ビッグデータ)を分析し、改善点を見出すことで、より効率的な業務プロセスを導き出せます。そのため、高い生産性を実現しより良い製品を世の中に生み出せるでしょう。これが、インダストリー4.0の大きな目的の一つです。

 

インダストリー4.0の課題

 

インターネットの整備

 

 

インダストリー4.0において、スマートファクトリーが普及するためには、当然ながらインターネットに繋がる環境を整備しなければなりません。

しかしながら、日本国内や海外においても地方の中小製造業ではインターネット環境が十分に整っていない場合が少なくありません。

そのため、インダストリー4.0を主導しているドイツは2025年までにギガビットネットワーク網を整備する目標をかかげています。ちなみにギガビットネットワークというのは、超高速伝送の可能な光ファイバー通信網。

 

なんと、2時間分の動画も10秒ほどで通信できます。日本でも現在、全国の企業や研究機関が利用可能なギガビットネットワークが整備されています。そして、インダストリー4.0が実現する頃には、ギガビットネットワークは当たり前の通信網となっていることでしょう。

 

プライバシー・企業秘密の保護

 

あらゆるモノがインターネットに繋がり、大量のデータが蓄積・処理されるようになると、プライバシーや企業秘密の保護が必須となります。

IoT化で収集されるデータには、個人情報を含むパーソナルデータがあります。例えば、ある人が何をどこで購入したか、何時にどこにいたか、などもデータとして収集されるということです。

また企業では、工場から収集されたセンサデータや従業員の行動のセンシングデータなどは、多くの企業秘密を含んでいます。そのため、データの直接的な保護と、データを活用するための法整備も重要となるでしょう。

 

Geekly Media ライター

やまりえ

0

IoTと組み込みの関係性を徹底解説!組み込みエンジニアが求められるようになる開発スキルも合わせて解説します。

ネットワークへの接続手段として、主にPCやスマートフォンが思い浮かびます。しかし今後広がるIoTでは、家電を含めた身近なデバイスがインターネットに接続されます。キーワードとなるのは「IoT」と「組み込み系」です。今回はIoTの概要を交えながら、IoTと組み込みの関係性と組み込みエンジニアに必要なスキルを解説します。

 

IoTの概要

 

IoTは「Internet of Things」の略称で、日本語では「モノのインターネット」と翻訳されます。

産業に関わる機器から家電に至るまで、モノがインターネットに繋がることで“状況を把握して最適な動作を実行する“ことが一つの目的です。

 

・IoTが細部まで浸透すると、次のようなことが期待されます。モノの状態を知る

・遠隔でモノを操作する

・モノが状況に合わせて稼働する

 

例えば、モノの状態を知ることで、機器や建物の老朽化などを事前に察知することができますし、帰宅に合わせて自宅の家電にスイッチを入れることも可能です。

また、モノ同士がお互いのデータを確認することで、状況に合わせた動作(家主が自宅から数メートル圏内に入ったらスイッチをONにするなど)を、人が意識することなく実行できるようになります。

 

ここに深く関わる技術が「センサー」であり、それはモノの周辺データを収集する機能です。

温度や湿度、距離や場所、人の体調やこれまでの行動データまで、あらゆる情報をセンサーで集め、インターネットを経由することで人の行動よりも一歩先の動作を行うのです。

 

IoTから想像される日常生活

 

 

具体的に、IoTが普及した未来の一日を想像してみましょう。

朝目覚める10分前に「コーヒーメーカー」がコーヒーを沸かし始めます。朝起きると同時に「テレビ」と「電気」にスイッチが入り、カーテンが開きます。

 

これら家電の動作は、全てベッドに搭載された生体センサーによって人体のデータが収集され、インターネットを通じて情報を受信した家電(モノ)が判断し、実行しました。

靴を履き玄関を出て1メートル歩くと、玄関の鍵が施錠されます。部屋にある機器で不要なモノの電源はOFFになり、必要最小限の電力だけで待機します。

これらは、スマートフォンに搭載されたGPSで家からの距離を読み取り、その情報を家中のモノがインターネットを通して受信し、実行しました。

 

仕事が終わり帰路に着き、駅の改札を通過した情報が自宅の家電に伝わります。その日の気温と湿度から、エアコンや加湿器が稼働を始めます。

自宅に近付いた時、バスタブには既にちょうど良い湯加減のお湯が張られており、玄関のドアから1メートル前に近付くと鍵が空きます。

 

人は何も操作することなく、大まかな目的のために動いているだけで、モノが状況に応じて実行するのです。全ては、家電(モノ)に搭載されたセンサーが状況を知り、インターネットを通じて連携した結果なのです。

上記はかなり先の話になってしまいますが、このような未来を実現できるひとつの概念が「IoT」なのです。

 

組み込みエンジニアの役割

 

まずは、組み込みエンジニアの役割を見ていきましょう。

 

組み込みエンジニアとは

 

 

私たちが日常生活で使用する冷蔵庫や電子ジャー、そしてお風呂に至るまで、あらゆる家電には全てコンピューターが搭載されています。

それらコンピューターは、温度調整やタイマー機能をはじめとした制御機能を持っており、人がどのような操作をしても基本的には壊れない(エラーにならない)作りになっていますね。

組み込みエンジニアとは、身の回りの家電や自動車など、機器に搭載されているコンピューターの制御システムを開発するエンジニアのことなのです。

 

IoTと組み込みの関係性

 

それでは、IoTと組み込みの関係性を見ていきましょう。

 

IoTはデバイスに組み込まれるセンサーが重要

 

 

IoTが普及するには、あらゆるモノにセンサーの搭載が必要となります。そして、センサーから収集されるデータは、モノが動作するために組み込まれたコンピューターで制御されます。

センサーとモノ(機器)を繋ぐのが「組み込みエンジニア」の役割となるのです。

 

IoTの具体例

 

 

IoTは既に、私たちの生活の中に少しずつ入り込んでいるのです。その具体例としては、以下のようなものが挙げられます。

 

・家電の遠隔操作:スマートフォンを使ったIoTリモコン

・電池型IoT:スマートフォンで電池を直接コントロール

・空き状況の確認:会議室や公衆トイレの空き状況をリアルタイムモニタ

・建物のモニタリング:橋や建物の異常をモニタリング

 

などです。

 

家電から公共施設まで、あらゆるモノの情報をインターネットに繋げる具体例が、今実際に広がりつつあるのです。

 

Geekly Media ライター

佐久森

5+