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フット・イン・ザ・ドアとドア・イン・ザ・フェイスの違い!明日から使えるトーク術

ビジネス書には「コミュニケーション」をテーマにしたものがたくさん出版されています。中には「悪用厳禁!」などといった怪しげなあおりが書かれているものも…。今回は「フット・イン・ザ・ドア」「ドア・イン・ザ・フェイス」をメインに解説をしていきます。正しい知識をつけて、ビジネスに役立てましょう!

ビジネスシーンでも役立つトーク術

 

会話

 

コミュニケーションはビジネスでも必須

 

プライベートでもコミュニケーション能力が高い人は好かれる傾向がありますよね。相手が話し上手/聞き上手で、ついつい時間を忘れて話し込んでしまった…なんてこともあるのではないでしょうか。

話し上手も聞き上手も、「コミュニケーションを取るうえで相手に不快な思いをさせない」という共通の要素があります。この「不快な思いをさせないスキル」というのは、ビジネスでもとても大切な能力です。

一人で完結する仕事はなかなかありません。他人の力を借りなければならない場面や誰かと交渉しなければならないシーンも存在します。そんなとき、心理テクニックを上手に使えばスムーズにやり取りを進めることができますよ。

 

心理テクニックを用いたトーク術を活用しよう

 

心理テクニック、と聞くと「なんだか難しそう…」と感じる人も多いかもしれませんね。ですが実際は、普段から目にしているものであったり、無意識にしていることだったりと予想以上に身近なものなのです。

ビジネスシーンでは「フット・イン・ザ・ドア」「ドア・イン・ザ・フェイス」のようなテクニックがよく活用されています。ではそれぞれどのような方法なのか、詳しく見ていきましょう!

 

①フット・イン・ザ・ドア

 

選択

 

「フット・イン・ザ・ドア」は最初に簡単な要求をして、そこからどんどん要求のハードルを上げていく手法です。簡単な要求から始めるのは、相手に「YES」と言ってもらいやすくするため。次第に要求の内容がハードになっていっても、これまで「YES」と答え続けていたことで断りづらくなります。

 

10万円の商品を買ってもらいたい場合を例にしてみましょう。

まずは商品を相手に少し試してもらう

「いいかどうかはすぐにはわからないと思うので、しばらくの間無料でお使いになってみますか?」のように、相手にとって断る理由の少ない提案を出す

その後、感想をヒアリングして、「それでしたらこちらなどはいかがでしょうか?」と10万円の商品を勧める

相手に主導権があるように見えて、こちらのペースで話が進んでいるのがわかりますよね。このように「YES」と答えやすい質問であらかじめレールを敷いておくことで、相手の行動や決定をある程度誘導することが可能です。

 

②ドア・イン・ザ・フェイス

 

握手

 

まず高めの要求をしてから、ハードルを下げることで本来の要求を通しやすくするのが「ドア・イン・ザ・フェイス」です。徐々にハードルを上げて本来の目的を達成していくフット・イン・ザ・ドアとは正反対と言っても過言ではありません。

 

①と同じように、10万円の商品を買ってもらいたい場合で考えていきましょう。

 

最初に20万円の商品を紹介

難色を示されたら「でしたら廉価版のこちらがおすすめです」と要求を下げたように見せて10万円の商品を提案する

 

最初に高い要求をすることで、10万円の商品が安いような錯覚を受けませんか?20万円のものを買ってもらえればそれもよし、そうでなくとも10万円の商品が売れたら目標達成。「高めの条件を下げるように見せる」ことで購入への心理的なハードルを低くするのです。

 

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違いはハードルの設定方法

 

ステップアップ

 

フット・イン・ザ・ドアは徐々にハードルを上げていく

 

前述のとおり、フット・イン・ザ・ドアを活用する際には、ハードルを徐々に高くしていく必要があります。当たり前ですが、「無料でお試し」をずっと続けていたら利益になりませんからね。

相手に本来の要求を受け入れてもらうためには、ハードルの上げ幅や上げるペースが極端にならないように意識しましょう。前の例でいえば、少し試してもらった後すぐに10万円の商品を勧めるのは悪手です。

目的へ階段を繋げていくように、少しずつ提示するハードルを高くしていきましょう。

 

ドア・イン・ザ・フェイスは最初に高めのハードルを提示

 

一方のドア・イン・ザ・フェイスでは、最初のハードル設定が肝要です。最初に設定するハードルはあくまでも本来の目的を果たすため。その時点で躓いてしまっては本末転倒です。

ただ高くするのではなく、その商品の価値としてはやや高い、できそうではあるけれど決定するのを躊躇する程度を一つの目安にしましょう。

同じく前の例を用いて説明すると、10万円の商品を売るために最初に100万円の商品を持ち出してくるのは怪しいですよね。前後のギャップが大きすぎるとわざとらしさを感じさせてしまいます。

「もう少しハードルが低ければできるのに」と相手に悩ませるラインを見極めましょう。

 

テクニックを使う上での注意点

 

don't

 

いいこと尽くめのように思えるかもしれませんが、これらの手法には注意しなければならない点もあります。この項目では代表的なものを3つご紹介しますね。

 

①現実的なハードルを設定する

 

人間の心理を利用した方法とはいえ、ハードルがあまりにも非現実的だと断られてしまう確率が大幅に上がってしまいます。

フット・イン・ザ・ドアを用いる場合⇒目的までのハードルを複数設ける

ドア・イン・ザ・フェイスを用いる場合⇒最初に提示するハードルを「この商品の値段としては高いかな…」くらいに留める

のような工夫をしてください。

 

②同じ相手に繰り返し使わない

 

フット・イン・ザ・ドアやドア・イン・ザ・フェイスを繰り返していると相手に気づかれてしまい、信用を失いかねません。もちろん、最初のきっかけとして使うのはアリですが、長期的な関係を見据えるのであれば他の方法も併用しましょう。

特にこういった心理テクニックには「操られている」「自分の意志に介入されている」と嫌悪感を覚える人もいます。事実、他人の「心」に干渉しているため、テクニックを活用するときには十分な注意が必要です。

相手の心理を利用していること、決定を誘導していることをしっかりと自覚し、使う必要がある場面かどうかを慎重に考えてから行ってください

 

③引き際を弁える

 

心理テクニックに限らず、人との関わりの中でしつこくする人はよく思われませんよね。心理テクニックは「ある程度の人が」「このようなときには」「こんな行動をする」という統計に基づいたものです。

どれだけテクニックを使っても、効果がない人は必ずいます。そのことを忘れて執拗に心理テクニックを使ってしまったら、心証が悪くなる一方。

上手くいかなかったら潔く諦める、他の方法にシフトするなどの引き際を弁えた柔軟な対応を心がけましょう。

 

相手によって適した手法を使うのが「トーク術」

 

談笑

 

心理テクニックの過信は禁物

 

心理テクニックを用いたトーク術は仕事でもプライベートでも有用です。しかし、過信しすぎると通用しなかったときに適切な対処ができなくなるおそれもあります。

心理テクニックは数あるコミュニケーションツール・トーク術のうちの一つ。それだけ使えば安泰なんてことはありません。他にも様々な「トーク術」を身につけて、その中から相手に合ったものを選択しましょうね。

 

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この記事の監修者

ギークリーメディア編集部

主にIT・Web・ゲーム業界の転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればIT人材の流れ等、「IT業界に携わる転職・採用」の事情を提供していきます。

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