インセンティブって何?意味やメリットデメリットについて徹底解説!
求人に書いてある「インセンティブ」という文言を見て、意味やメリットについて疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。なんとなく得するイメージはあるけど、具体的に何なのかはっきりとは理解できてない部分もありますよね。そこで今回は、インセンティブとはそもそも何か、歩合制度との違い、インセンティブのメリットやデメリットについて徹底解説します。
目次
インセンティブとは
インセンティブは、三省堂国語辞典によると、以下のように解説されています。
①意欲を出させるための刺激
②目標達成のため、会社が出す報奨金など。誘引策参照:三省堂国語辞典
インセンティブは企業によっても業務内容によっても異なりますが、インセンティブの目的は「成果に応じた評価を形にして刺激を与える」ということです。
つまり、「インセンティブ有」という求人は、成果を上げれば基本給に加えて何かしらのご褒美をもらえるということですね。
これら効果を狙って導入されるインセンティブは、インセンティブ制度とも呼ばれます。
インセンティブ制度と歩合制度の違い
成果に応じてお金を得るものには「歩合制度」もあります。
インセンティブ制度と歩合制度は混同しがちですが、 2つには大きな違いがあるのです。
インセンティブ制度:基本給+インセンティブ(報奨金や物品支給など)
歩合制度:成果に応じて給与が変動
このように並べると分かるように、違いは「基本給」にあります。
インセンティブ制度は基本給を基準に「成果に応じてプラスαをもらう」ことです。一方、歩合制度は多くの場合、給与は固定されず、契約達成数や納品数によって変動します。ですので、求人で見るインセンティブ制度と歩合制度の記載を勘違いしないよう注意しなければなりません。
ちなみに、歩合制には「完全歩合制」というものもあり、フルコミッションとも呼ばれます。完全歩合制の場合は基本給がなく、契約数やその報酬によって得られる給与額が決定する仕組みですが、事業者や個人事業主との業務委託契約がほとんどです。
インセンティブの種類
インセンティブと一口に言っても、会社によって「金銭的なもの」や「評価」など、種類はさまざまです。また、職種や社内のポジションによってももらえるものは異なるでしょう。
金銭
一番分かりやすいのが金銭によるインセンティブではないでしょうか。
一定の成果を出したら〇〇円が基本給にプラスされるといったインセンティブは、契約件数などで成果を数値化できる販売職や営業職によく用いられます。
会社の売り上げにダイレクトに計上される職種だと、金銭的なインセンティブを得やすいと言えるでしょう。
もちろん、プログラマなどのITエンジニアにも金銭的なインセンティブ制度を導入している会社もありますので、求人でチェックしてみてください。
評価
評価によるインセンティブは、成果に対する会社からの表彰や昇進といった形で得られるものです。
月の契約数がトップになったり、大きなプロジェクトを成功させたりと、その内容はさまざまですが、その貢献度を会社として評価され認められます。
評価が基本給やボーナスといった金銭につながるといった会社も多いでしょう。
物品
インセンティブが物品の場合は、金銭以外の何かが与えられます。例えば、高価な腕時計や万年筆、ギフト券など会社によってさまざまです。
いずれにしても、給与アップやボーナスといった金銭ではなく形に残るものがメインとなります。複数人のプロジェクトで成果を上げれば、チームメンバー全員で社員旅行といった例も考えられるでしょう。
その他
金銭や物品以外のインセンティブもあります。
例えば、従業員の学びたいという意識を叶えるために、研修や資格取得補助などのインセンティブです。一定の成果を上げた人に対してさらに学べる場を用意し、個人がスキルアップするきっかけを与えます。普段の業務で個人的な勉強ができないといった人にとっても、キャリアアップのための手段になりますね。
インセンティブのメリット
このようなインセンティブにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、インセンティブに期待できることを見ていきましょう。
モチベーションを維持できる
インセンティブは多くの場合、従業員のモチベーションを維持するために用意されています。
いくら成果を出しても給与が変わらないという状況は、仕事への意欲を奪うばかりか「給与分の仕事しかしたくない」という意識を生みがちです。
しかし、「成果を出せば手取りが増える」という制度があればやる気も出ますよね。
インセンティブの最大のメリットは、モチベーションが維持できること、そして会社の利益に貢献することで自身の給与やボーナスを含めた手取りを増やせることなのです。
成果主義に適している
終身雇用や年功序列が崩壊した現代では、長く勤めても昇進や給与アップする保証がなくなりつつあります。反対に、成果主義の会社も増えているのです。
しかし、働く人全てが「仕事で成果を出したい」と強く意識しているわけではありませんよね。生活するために働いている人や、将来的に実現したい(例えばお店を出すなど)といった目標のために働いている人もいるでしょう。
そこでうまく働くのがインセンティブ制度だと言えます。
やればやるほど手取りが増えるのであれば、「成果を上げたい」「評価されてもっと稼ぎたい」という意識になる人も多いでしょう。
また、このように意識する人が増えれば、同時に会社の利益にもつながります。成果も上がり利益も増える、双方に良い影響を与えるインセンティブ制度は、成果主義社会にも適しているというメリットがあるのです。
インセンティブのデメリット
では、逆にインセンティブのデメリットはあるのでしょうか。それは、必然的に成果主義となることで、人との比較が露骨に現れることです。
チームワークが乱れる
一緒に仕事をしている同僚が、自分よりも多くの給料をもらっていると知ったら、いい気はしませんよね。
そこで「自分も頑張ろう!」と思える人にはインセンティブ制度がとてもマッチしていますが、そうでない人にはモヤモヤした気持ちが残ります。
チームで仕事をしている場合、このような関係性がチームワークの乱れにつながることもあるのです。
「インセンティブを受けている人が多くの仕事をすればいい」といった空気にもなりかねません。
モチベーションが低下する
成果を上げられない人のモチベーションが低下することもデメリットの1つに挙げられます。
これは、前述の「チームワークの乱れ」にもつながる要因です。
「頑張って成果を上げればいいじゃない!」という人もいるかもしれませんが、自分の周りがどんどん成果を上げていると、その焦りから成果が上げられなくなる人もいるのです。
インセンティブのために頑張れる人もいれば、そうでない人もいるということですね。
インセンティブ制度の導入がモチベーションに良い作用となるか否かは、人や状況によるということです。
まとめ
インセンティブ制度は、成果が出れば給与やボーナスといった金銭、あるいは評価や物品がもらえるという「刺激」になります。この刺激により向上するやる気と成果は、会社の利益や発展にもつながるでしょう。
インセンティブは、従業員にとっても会社にとっても相乗効果を生み出す制度だと言えるのです。
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