シフト制ってどんな働き方?IT業界でも導入されている?
「シフト制はきつい」「シフト制は疲れる」といった声もありますが、休みを平日に設定できるという部分に魅力を感じる人も多いのではないでしょうか。本記事では、シフト制の働き方とIT業界でのシフト制の働き方について解説します。
目次
シフト制ってなに?
シフト制とは、交代勤務のことです。
勤務する時間帯や曜日をメンバーと調整し、業務やサービスを止めないようにする目的があります。
一般的な仕事は、従業員みんなが朝10時から夕方19時といった勤務時間に統一され、その範囲内で業務を行いますよね。しかし、シフト制は勤務する時間帯がバラバラであり、週単位や月単位でも変動します。
シフト制を導入している企業では、雇用形態に関係なくチームでシフトを組むことになるでしょう。
シフト制での働き方は、メンバーによって出勤日や出勤時間が違います。そうすることで、仕事を止めることなくスムーズな業務を実現できるからです。
例えば、24時間止めることのできないシステムがある場合、監視やサポート担当を時間ごとに配置することでシフトを組みます。
常に対応者を置くことで、24時間のサポート体制を作るのです。
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シフト制の種類
実は、シフト制には以下のような3つの種類があります。
・自由シフト制
・固定シフト制
・完全シフト制
このうち、どのシフト制を選ぶかは業種や業務内容によって異なるでしょう。
ここでは、シフト制の種類を見ていきます。
自由シフト制とは
自由シフト制は、自分のプライベートスケジュールに合わせて、シフトを調整できるシフト制です。
多く働きたい時期にはたくさんのシフトを入れることが可能ですし、その他の予定が多くてあまり働けない時期には、シフトを少なく調整できます。
もちろん、企業の規定範囲内でシフトを調整する必要はありますが、基本的に「自由」シフトなので、あなたのスケジュールに沿った自由な働き方を実現できるでしょう。
もちろん、正社員の場合には月の労働時間が規定されていますので、それに合わせてシフトを組む必要があります。
固定シフト制とは
固定シフト制は、週単位あるいは月単位で働く時間や曜日を固定しておく働き方です。
シフトを組む前にあらかじめ会社と相談して、コンスタントに働ける時間や曜日を決定します。
固定シフト制は、働く時間と曜日が月単位などのまとまった範囲で固定できますので、生活リズムが掴みやすいでしょう。
完全シフト制とは
完全シフト制は、働く時間や曜日が動的なシフト制です。
シフト制と聞いて多くの人がイメージするシフト制が「完全シフト制」の仕組みではないでしょうか。
例えば、月曜日は日勤、火曜日から水曜日にかけて夜勤などのリズムが、固定されない状態でシフトしていきます。
また、パターンは固定されず、週や月によってそのリズムが変動しますので、生活リズムが掴みにくいシフト制だともいえます。
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シフト制で働くメリット
シフト制は、プライベートのスケジュールやあなたの生活リズムを優先できることがメリットです。
主なメリットには、次のようなものが挙げられます。
平日を休みにできる
シフト制ならば、一般的な企業の従業員とは異なる曜日に働けます。
例えば、土日は街に人が多いから、平日にプライベートな買い物をしたいという場合でも、シフト制ならば平日を休みにすることだって可能です。
平日をあなたの休日にすることで、人ごみの中での買い物も避けられますし、旅行の宿泊予約なども取りやすくなるでしょう。
このような方法で、プライベートを充実させたい場合にはメリットのある働き方だといえます。
通勤時間を他人とずらせる
シフト制のもう1つのメリットが、通勤時間を他人とずらせることです。
ほとんどの企業が朝の同じ時間帯を始業時間としているため、どうしても通勤ラッシュが起こってしまいます。また、始業時間が同じなら就業時間が重なってしまいますので、帰宅ラッシュも起こりますよね。
特に、朝の混雑した電車には乗りたくないものです。仕事をする前から気力が失われるという人も多いかもしれません。
シフト制ならば、通勤時間を一般企業とずらすような働き方も可能です。
通勤ラッシュに巻き込まれないシフト制は、コロナ禍においてもメリットが多いといえるでしょう。
夜勤手当がある
シフトに夜勤が組み込まれている場合、深夜手当や夜勤手当をもらうことができるため給与が高くなる傾向にあります。
事前に把握していたよりも実際の給与額の方が高かったというケースも考えられます。
労働時間が同じでも夜勤が含まれれば数万円高くなるため、効率的な働き方とも言えるでしょう。
労働基準法では22時~翌5時までの勤務が深夜手当の対象で、25%増し(1.25倍)で計算される企業が一般的です。
そこに夜勤手当が加算されます。
例えば月に6回夜勤があり、1回の夜勤で得られる手当(深夜手当+夜勤手当)がおよそ30,000円であれば、夜勤1回につき給与は5,000円ほど高い計算になります。
この場合、年収で換算すると労働時間が同じでも夜勤によって360,000円給与がアップするということです。
時間を有効に使える
シフト制によって勤務日、時間が決まっていれば時間を有効活用できます。
特にIT業界では業務やキャリアアップに欠かせない資格も数多く存在するため、勉強時間の確保が容易な働き方ができるのは大きなメリットだと言えるでしょう。
職種によっては業務時間内に空き時間ができるケースもあるため、待機時間を有効活用する人も多いのです。
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シフト制で働くデメリット
シフト制は通常の勤務とは異なり、働く時間帯や曜日の調整ができます。しかし、その働き方に慣れないうちはデメリットを感じる人も少なくありません。
シフト制で働くデメリットには、以下のようなものが挙げられます。
生活リズムが乱れやすい
シフト制での一番の懸念は、生活リズムの変化です。
毎週決まったルーティンで出社と退社を繰り返す働き方ならば生活リズムを作りやすいのですが、シフト制はその生活に慣れることからはじまります。
例えば、これまで午前10時から午後19時まで勤務、夜は決まった時間に食事をして本を読んだあと就寝する、というリズムだった場合。
完全シフト制で働き始めると、出勤する時間や退勤する時間が曜日によって異なったり、週ごとに休日の曜日がずれたりする可能性もあります。
昼間に眠れずそのまま出勤時間を迎えると、体内時計も狂い始め、睡眠や食欲といった部分にも影響を及ぼします。
シフト制の最大のデメリットは、やはり生活リズムの乱れが、体調が整えにくくすることでしょう。
プライベートの予定が他人と合わせにくい
シフト制は休日も変動する可能性があります。
特に完全シフト制だと、今週の休日は月曜日だけど、来週の休日は水曜日になるなど、決まった曜日に休みが取れないということもあるのです。
例えば、友人との唯一の交流が飲み会だったとしても、夜勤が多いシフトだと参加できませんよね。
他人との予定が合わせにくいことは、友人との交流にも影響するというデメリットがあるのです。
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IT業界にもシフト制はある
シフト制という働き方は、IT業界にも導入されています。
システムは24時間365日動き続けることが前提ですので、監視や保守は常に必要です。システム規模が大きくなるほどアラートに敏感でなければなりません。
システムにおける監視や保守は、ある程度の部分をシステムの自動監視に任せることはできますが、最終的な対処にはITエンジニアが必要です。
動き続けるサービスからのアラートは、なるだけ早い段階で解消し、スムーズなサービスを提供しなければなりません。システムからアラートが出ても、すぐに対処できないならばアラートの意味はありませんよね。
そこで考えられるのが、24時間体制での監視業務です。しかし、1人のエンジニアが担当できる業務ではありません。
例え、「全く寝なくても大丈夫だから稼がせてくれ」という人がいたとしても、1人の労働時間は1週間で40時間までと、労働基準法で定められています。
なので数人で交代をしながらシステム監視を行い、24時間監視を実現させるのです。
IT業界はこういったシーンでシフト制が用いられます。日中を監視する人と夜間を監視する人を交代制にすることで、障害対応に強いサービスを提供するのです。
このように考えると、システムの稼働にシフト制は不可欠であり、IT業界でもシフト制が必要であることがイメージできるのではないでしょうか。
夜勤を活用したシフト例
シフト制を活用することで可能となる連休の取得例です。
例えば夜勤明けと夜勤入りを休日と捉えると、3連休の前後プラス1日で5連休にすることができます。
1日…夜勤
2日…夜勤明け
3日…休み
4日…休み
5日…休み
6日…夜勤
上記の例であれば、2日に旅行に出発し、4泊5日の日程が可能となります。
このようにIT業界の仕事の特色とシフト制をうまく活用できれば、ワークライフバランスの実現もできるのです。
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シフト制で働くIT業種
IT業界でシフト制が導入されている業務には、主に以下のようなものが挙げられます。
・サーバー監視・運用・保守
・ネットワーク監視・運用・保守
システムを支えるインフラ部分ですね。つまり、シフト制が導入されているのは、ITインフラエンジニアというポジションに多いということです。
サーバー監視・運用・保守
システムを提供する上で要の1つとなるのがサーバー群です。
サーバーは24時間365日、いつでもユーザーの要求に応え、結果を返さなければなりません。
WebサーバーやDBサーバー、メールサーバーやSSHサーバーなど、Webシステムは多くのサーバーで成り立っています。
つまり、サーバーが止まることは、システムが停止するということなのです。
特に大規模なサーバー群は、シフト制で24時間365日監視されます。さまざまなサーバーが連携して成り立つサービスは、1つのエラーが重大な事故に発展する可能性があるからです。
常に稼働するサービスを安定して運用するには、サーバーの稼働に合わせて24時間体制で監視しなければなりません。
【合わせて読みたい】システム運用・保守の転職についてはこちら⇓
ネットワーク監視・運用・保守
現代のITシステムで、ネットワークを利用しないサービスはほとんどありません。
安定したネットワーク運用もまた、システムを稼働させる要なのです。
サーバーと同じように、ネットワークはいつでも繋がっていることが鉄則です。動いているのが当たり前、障害が出ないことが前提とされています。
この前提を守るためには、ネットワークを常に監視して、障害が起こればすぐに正常な状態に戻す作業をしなければなりません。
やはり、24時間365日の監視が必要であり、ITエンジニアがいつでも対応できる体制を取ります。
このように、ネットワーク監視・運用・保守もまた、シフト制による勤務体制で守られているのです。
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今後の働き方で迷ったら転職のプロに相談!
シフト制という働き方に興味を持つ人も少なくありません。
ITエンジニアは基本的にいつでもどこでも仕事ができるというイメージなので、IT業界にシフト制は導入されていないと思っている人もいるでしょう。
しかし、ITのシステムは24時間365日稼働し続けることが前提です。それを実現するためにはIT業界にもシフト制が必要なのです。
これからシフト制という働き方を目指したい場合は、シフト制で得られるメリットはもちろん、デメリットもしっかりと認識して「シフト制という働き方があなたに合っているのか」を見極めて検討ましょう。
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