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退職金に対する源泉徴収票の必要性を解説!転職時に必要となるケースやその理由とは?いつ必要なのか確認!

退職金はそれまで仕事に励んできた人にとって大きな自信につながる報酬です。金額を見て、これから転職活動を安心して行えることに安堵する方も多いことでしょう。もちろん退職金は課税対象であり源泉徴収票が発行されます。では発行された源泉徴収票をどうすればよいのでしょうか。退職金に対する源泉徴収票はなぜ必要なのか、いつ必要なのかを幅広く解説します。

源泉徴収票は1種類ではありません

 

書類

 

源泉徴収票には3種類あるのをご存知でしょうか。

源泉徴収票には

 

①退職所得の源泉徴収票

②給与所得の源泉徴収票

③公的年金の源泉徴収票

 

があります。

今回、前半は退職の際に必要な「退職所得の源泉徴収票」について、後半は転職先で必要となる「給与所得の源泉徴収票」を幅広く解説していきます。

 

「退職金に対する源泉徴収票」が必要になる可能性

 

金額計算

 

退職してから1ヶ月ほどすると、前職から源泉徴収票が支給されます。

例外を除けば退職金に対して源泉徴収票が必要な場面はありません

しかしながら、送付された源泉徴収票はもしものためにとっておくのがおすすめです。

どういったケースで「もしも」が生まれ、源泉徴収票の提出が求められるのか確認しておきましょう。

退職金に対する源泉徴収票の必要性について知るために、まずは退職金にどのような課税がされるのか説明していきます。

 

そもそも退職所得は課税の対象です

 

費用計算

 

退職所得の注意点
  • 退職所得は賞与と同じ扱いであり所得税の支払い義務がある
  • 退職所得控除額は勤続年数によって決まる
  • 基本、企業から退職所得を得た場合は個人で税務署へ確定申告の手続きは不要

 

退職金、すなわち退職所得を指します。

退職所得とは会社員が定年退職時、あるいは途中で退職する時に会社から支給される一時金です。

また退職手当等とは、退職所得を含む退職によって発生する給与を広く表します。

 

退職所得は賞与と同じ扱いになります

 

一時金の扱いとなる退職所得は、賞与と同じく所得税の支払いが発生します。

退職金が課税の対象であるため、源泉徴収あるいは確定申告が必要です。

源泉徴収される場合には、自ら税務署などで手続きする必要はありません。

 

退職金にかかる所得税等はどのように決められるのか

 

退職金にかかる課税(源泉徴収)について説明します。

退職金の課税率は一般的な給与の課税率とは異なりますが、他の課税対象と同様に退職金にも控除という制度が存在します。

それが退職所得控除であり、勤続年数によって控除額が決定されます。

また、その控除額によって所得税率が変動します。

退職金の総額が大きくなるほど所得税率が高くなる仕組みになっていて、具体的には5%〜45%まで所得税率が定められています。

 

退職所得にかかる税金の支払いはどうすべきか

 

基本的には会社から退職所得をもらった時点で、すでに源泉徴収されています。

つまり、自ら税務署に行って確定申告の手続きをする必要はありません

しかしながら、一定の条件のもとでは自ら手続きをする必要がでてきます。

 

もしものための「退職所得の源泉徴収票」

 

書類記載

 

確定申告が必要な一定の条件とは、一体どのようなものがあるのでしょうか。

そのケースについて2つ説明します。

 

「退職所得の受給に関する申告書」を提出していないケース

 

退職前に「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合には、還付の手続きをおすすめします。

還付とは、納付しすぎた税金を取り戻すことを意味します。

このままでは退職所得控除を使えず、退職金に対して20%ほど源泉徴収されてしまうため、きちんと確定申告をして還付金の支払いを依頼しましょう。

還付を受ける(確定申告をする)際に必要なのが、源泉徴収票です。

 

副業での利益が赤字になっているケース

 

不動産所得や事業所得など、会社員として働いている以外に収入がある方は注意してください。

これら副業での利益がマイナス(赤字)になっている場合には還付金が出る可能性がありますので、ぜひ確定申告をすべきです。

年末調整と同様に確定申告でも、源泉徴収票が必要になります。

確定申告をすることによって、副業で発生した赤字分の金額を所得から控除できる“損益通算”を行うことができます。

つまり所得から赤字分を引いた金額に対してのみ課税されます。

そのため、余分に支払うことになっていた金額を取り戻す(還付する)ことができるのです。

 

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主な必要書類を発行する方法

 

書類発行

 

上記のように退職時に必要となる用紙は、どのように手に入れることができるのでしょうか。

いざ必要なタイミングになってから慌てずにすむように、具体的な取得方法について今一度確認しておきましょう。

 

「退職所得の受給に関する申告書」の取得方法について

 

「退職所得の受給に関する申告書」は国税庁のホームページよりダウンロードして印刷することが可能です。

記入方法の詳細はPDF内に記載されていますので、そちらをご確認ください。

 

もし源泉徴収票を紛失してしまった場合には

 

ホームオフィス

 

もし源泉徴収票を紛失してしまったなど、手元にない場合は前職に問い合わせしましょう。

源泉徴収票は勤務先でのみ発行される書類であり、市役所などに問い合わせても発行できませんので注意してください。

 

転職先で「給与所得の源泉徴収票」が必要になるのは

 

協議

 

先ほどは、退職時に「退職所得の源泉徴収票」が必要となるケースについて説明しました。

ここからは転職する際に「給与所得の源泉徴収票」が求められる2つのケースについて解説していきます。

 

年度途中で退職・転職したケース

 

年度の途中で転職した場合には、前職で年末調整が行われることは一切ありません

そのため、転職先の企業で年末調整を行ってもらう必要があるのです。

年末調整をすることで、源泉徴収した課税分と改めて計算し直した所得税分を比較した過不足金を調整することができます。

年末調整の際に必要となるのが、源泉徴収票です。

この年末調整をしなければ、余分に会社に支払っていた課税分は手元に戻ってきません。

損をすることになってしまいます。

 

前職での実質の給与を会社が知りたいケース

 

転職後の給与をどれくらいで提示するのか、その基準を作るために源泉徴収票の提出を求められる場合があります。

多くの会社では前職の給与を加味して、新たに給与を提示する傾向があります。

基本的にこの場合は、源泉徴収票の提出の有無は強制的ではありません

ただし、あなた自身が給与額において損をしないためにも提出するようおすすめします。

 

転職活動と並行して準備できることとは

 

転職活動

 

退職してから次の会社に転職するまで、やるべきことは山のようにあります。

用紙など必要なものを後から慌てて用意することがないよう、確認しておきましょう。

 

源泉徴収票をとっておきましょう

 

一般的に「給与所得の源泉徴収票」は年末調整を終えた12月末から1月にかけて会社から支給されます。

ただし、もしあなたが年の途中で退職する場合には要注意です。

最後の給与明細と一緒に郵送、あるいは直接渡されることになります。

そのため送られた源泉徴収票は絶対にとっておくようにしてください

 

もし源泉徴収票が渡されなかったら

 

所得税法226条により、退職日より1ヶ月以内には源泉徴収票を交付しなければならない、といった旨が定められています。

しかしごく稀に、会社から源泉徴収票が渡されないといったケースが見受けられます。

その場合には、2つのステップで対応してください。

 

①税務署などに相談する旨を会社に伝える。

それでも会社が手続きを行わないようであれば、下記の措置をとってください。

 

②税務署で「源泉徴収票不交付の届出書」を提出する

「源泉徴収票不交付の届出書」によって給与明細で所得証明を行えるようになりますので、あまりに会社が非積極的な場合には、このように対応しましょう。

※給与明細をきちんととっておきましょう。

 

【注意】確定申告が必要なケースもあります

 

パソコン

 

前職を退職後、年をまたいで次の会社に入社した際には確定申告が絶対に必要になります。

この場合、新たに入社する会社では年末調整を行うことができないためです。

よって自ら税務署で確定申告の手続きをする必要があります。

もし仮に確定申告を行わなかった場合には、延滞税など追加で税金を取られてしまう可能性もあるので、忘れずに確定申告を行いましょう。

また、この際の確定申告でも源泉徴収票の提出を求められます。

まずは、国税庁のホームページにて確定申告書を作成しましょう。

そして、この用紙以外にも必要な書類を用意しましょう。

 

必要な書類
  • 収支内訳書あるいは青色申告決算書
  • 源泉徴収票
  • 様々な控除に関する証明書など

 

上記の必要書類を準備したうえで、確定申告を行うことができます。

前年 (1月1日〜12月31日) の所得に対する課税分を、翌年の2月16日〜3月15日の間に手続きしなければなりません。

必要な手続きがされていない場合には、余分に課税されてしまうので要注意です。

転職後忙しい日々を過ごすかと思いますが、忘れないようにしておきましょう。

もしご自身で確定申告の手続きが億劫な場合には、税理士に依頼することも可能です。

 

まとめ

 

まとめ

 

  • 源泉徴収票は「退職所得の源泉徴収票」「給与所得の源泉徴収票」「公的年金の源泉徴収票」の3つ
  • 副業などを行って利益を得ていた人は利益が赤字の場合還付金が出る可能性があるため源泉徴票は手元に大切に保管を
  • 紛失したケースなど源泉徴収票の再発行は役所ではなく前の職場から
  • 年度途中で転職すると前職ではなく新しい転職先が年末調整を行う。その際会社が年末調整するのに必要となるのが源泉徴収票
  • 退職金に源泉徴収票の提出は求められないことがほとんどだが、例外も発生するため源泉徴収票は大事に保管しておくこと

 

今回は、退職の際に必要な「退職所得の源泉徴収票」と、転職先で必要となる「給与所得の源泉徴収票」について解説しました。

基本的には、退職金に対して源泉徴収票の提出が求められる場面はないものの、例外が存在します。

例外に該当する場合は適切な対応をとることで税制面での損を防ぐことができます。

前職で働いて得た報酬、受け取れるはずだった金額をしっかり手元に残すためにも、条件を確認しておきましょう。

退職する際は様々な書類の提出や受け取りが必要になるため、手続き漏れや受け取り忘れが発生しやすくなります。

必要な手続きを抜けもれなく行うことが前職場と転職先の負担軽減に繋がることを知っておきましょう。もちろん自身の手間も少なく済み、転職活動に充てる時間を十分に確保できます。

転職に必要な資金も確保しておけますね。

1つずつ順を追って対応していても、なにか忘れている手続きがあるのではないかと不安になるのが退職手続きです。

転職エージェントは転職だけでなく、転職したい方の退職手続きもフォローします。

エージェントに相談することで不安要素を1つずつ減らしていくことが可能です。

 

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この記事の監修者

ギークリーメディア編集部

主にIT・Web・ゲーム業界の転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればIT人材の流れ等、「IT業界に携わる転職・採用」の事情を提供していきます。

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