アプリ開発にFirebaseを使うメリットを解説!どんなアプリが作れる?未経験でも開発者に転職しよう
モバイルアプリの開発は今後も市場の拡大、競争の激化が見込まれています。費用対効果の高いアプリ開発ができれば、大きな武器となるのではないでしょうか。Firebaseは未経験でも挑戦しやすく、短時間かつ低コストで高品質なアプリを作成できるサービスで、開発者への足がかりとしてぜひ利用してほしいツールの一つです。
目次
Firebaseを使うメリット
Firebaseを使うことの最大のメリットは、「簡単にアプリ開発が行える」という点で、その理由は充実した機能面にあります。
通常、アプリの開発にはサーバー周りを中心としたインフラ(バックエンド)の知識や様々な機能の実装、そしてユーザビリティへの配慮など、多岐にわたる知識とスキルが不可欠です。
しかしFirebaseにはこれらをカバーできる機能が豊富に備わっています。
サーバーまわりの立ちあげや管理が不要
そもそもFirebaseはmBaaS (Mobile Backend as a Service)の一つです。
バックエンド側の処理が必要ないので、これだけでもエンジニアの負担はかなり軽減されるでしょう。
サーバーの立ち上げや管理・保守などを気にせずに、クライアントサイドの開発だけに集中できます。
リソースや時間の大幅な節約が可能なので、コストの削減も期待できる代物です。
少人数あるいは個人で開発をする場合にも非常に扱いやすいプラットフォームではないでしょうか。
得意な言語で構築できる
Firebaseは様々な開発言語に対応しているので、開発にあたって最適な言語を使うことができます。
転職やスキルアップを見据えたとき、得意な言語を用いることができるのは大きなメリットといえるでしょう。
この点からも、未経験であっても取り組みやすいといえます。
iOS(Swift、Objective-C)、Android(Java、Kotlin)、JavaScript(クライアント側Node.js)、C++、Unityを使用できるのです。
多彩な機能をもつFirebase
Firebaseにはアプリ開発に欠かせない機能が豊富に用意されています。
これらの機能を組み合わせることで、自由に、かつ利便性の高いアプリを開発することが可能になるのです。
ここでは、代表的な機能の一部を紹介します。
多角的かつ詳細な解析ができるー『Google Analytics for Firebase』
アプリをより長期間、より多くの人に利用してもらうためには、ユーザーのニーズを正しく把握するべきです。
そのためには、あらゆる角度から分析することは欠かせません。
『Google Analytics for Firebase』はFirebase専用の解析ツールです。アプリの使用状況やユーザーの情報(エンゲージメント)を分析できます。
単純な行動だけでなく、広告の効果や課金状況など個別のイベントについて分析することも可能です。
『Firebase Cloud Messaging』やクラッシュ分析用の『Firebase Crash Reporting』などの実装は数行の記述だけで済みます。
また、『Big Query』や『Googleタグマネージャ』などのサービスと統合できることも魅力です。
ユーザー認証機能が用意されているー『Firebase Authentication』
Firebaseには認証機能、即ちメールアドレスによる認証やSNSなどの各種サービスを使った認証、匿名認証などがあります。
これらはエンジニアが実装をしなくても使える機能です。
アプリケーションの内容によってはユーザー認証は大きな課題となり、内容に応じた認証方法を用いることができるのでとても重要な機能だといえるでしょう。
リアルタイム同期が可能ー『Firebase Realtime Database』
Firebaseではリアルタイム同期型のデータベースを使用します。
ユーザー同士でリアルタイムにデータを保存、同期ができるので、ユーザー間や関係端末での同時作業も可能です。
また、端末のローカルキャッシュを利用して変更を表示・保存をするので、接続が中断されてオフラインになっても対応できます。
この場合でも、オンラインに戻ると自動でローカルデータと同期されるので便利です。
インターネット環境に左右されずにアプリケーションを利用できることは離脱率にも影響するといわれており、品質向上に欠かせない要素の一つです。
その他の便利な機能
他にも、Firebaseにはアプリ開発に欠かせない機能がたくさんあります。
『Cloud Storage』や『A/B Testing』、『App Distribution』、『Firebase Hosting』など多彩かつ便利な機能がたくさん備わっているのです。
どういったアプリケーションを構築するのか、必要な機能は何かを明確にすることで、より質の高いアプリ開発を目指すことができるでしょう。
Firebaseのデメリット
Firebaseはクラウドホスト型NoSQLデータベースですが、メリットだけでなくNoSQLゆえのデメリットも当然考慮すべきです。
データが複雑化してくると逆に扱いづらくなる(「N+1問題」のような状況が起こりうる)可能性があります。
そのため大規模かつ複雑なアプリケーションにはあまり向きません。
RDBと異なり結合や集計の操作ができないので、基本的にはできる限り簡単なクエリ操作でデータを取得できる設計にする必要があります。
今までRDBを使ってきた人は初めのうちは戸惑うかもしれません。
進化し続けるFirebase
2011年にFirebase社によるサービス開始時にはFirebaseに実装されている機能はまだ少なく、いくつかはβ版といった状況でした。
この時点では知名度もまだ低く、Firebaseを使用する開発者はほんの一部だったのです。
しかし、2014年のGoogle社による買収を経て知名度が急上昇し、使用者も少しずつ増えていきました。
β版だった機能も、今ではそのほとんどがGA(Generally Available:一般提供)となっています。
今後も様々な機能が実装・改良されていくと見られており、開発者を目指すのであれば注目しておきたいプラットフォームでしょう。
Firebaseで作れるアプリ
アプリケーションといっても、もちろん様々なものがあります。
Firebaseを使用して開発をする場合、相性がいいのはどのようなアプリでしょうか。
Firebaseと相性のいいアプリ
Firebaseが得意とするのは「シンプルな構造で、どちらかと言えば小規模のモバイルアプリ」です。
構成や内容によってももちろん変わりますが、大体挙げられるのは以下の要素でしょう。
・CMS機能やお問い合わせフォームのあるWebサイト
・認証機能を必要とするアプリケーション単純なニュースサイト
・メッセージ(チャット)アプリ
・売切りタイプのシンプルなミニゲーム
Firebaseでゲームアプリは作れるのか
一方で、頻繁な管理と対応が必要となるタイプのゲームアプリは相性が悪いともいえます。
例えばガチャやイベントなどをゲームの重要な要素とする場合、こまめな更新と管理が不可欠です。
しかしこういったアプリは構成が非常に複雑となることが容易に想定できます。
また、課金システムを組み込む場合、さらなる情報の管理やセキュリティ対応なども重要となるでしょう。
Firebaseの場合はシンプルに開発ができるというメリットこそが原因となり、更新は複雑化の一途をたどるといった可能性も考えられます。
さらに、ユーザー数が多くなり大規模アプリとなった場合を想定すると、Firebaseの従量課金制もネックです。
「簡単でなおかつコストカット」という点でFirebaseを導入する場合、内容次第では真逆の結果になりかねないので気をつけましょう。
料金体系
Firebase自体は無料で始めることができます。
しかし、規模に応じて従量課金制となっていくシステムを採用しており、使用する機能やアプリの展開規模によって料金は大きく異なります。
各月の料金プランに定められたリソース制限を超過した場合、その月の残り日数はアプリにアクセスできなくなる場合もあるのです。
そのため、料金体系と制限の基準はしっかりとチェックをする必要があります。
またアプリの規模を100万ユーザーなどに広げていくことを前提とする場合は開発の初期段階のみの使用と割り切る必要があるかもしれません。
いかに開発の手間とコストを削減できても、内容次第では高くつく場合もあるという点は留意しておくべきです。
Firebaseの利用に向いている人とは
簡単にアプリ開発ができることがFirebaseの魅力ですが、プログラミングに関する基本的な知識はやはり必要です。
もちろん、ある程度は英語も読めた方がいいでしょう。
もしこういった基礎的なスキルに自信が無いのであれば、まずはその知識を身に着けることから始めるべきです。
アプリ開発未経験者こそ利用するべき
「プログラミングの知識は多少あるが、アプリ開発は未経験」という方は積極的にFirebaseを利用してみてください。
アプリ開発の入門編としても非常におすすめです。
多彩な機能をうまく利用することで簡単に開発ができるので、必要な機能や構成などの良い勉強にもなります。
最近では、Firebaseの使い方や開発例などがWeb上で多く紹介されていますので、そちらも目を通しておくと良いでしょう。
初めてのアプリ開発や、転職を見据えたスキルアップにはうってつけです。
個人あるいは小規模グループでの開発
開発コストや時間をあまりかけられない人にも向いています。
解説してきたように、Firebaseは大規模展開のアプリケーションよりも小規模なものに向いているでしょう。
個人や小規模グループでのアプリ開発であっても、エンジニアだけでも構築ができるので非常に使い勝手が良いです。
テストや練習、マーケティングを兼ねて、といったスタンスで入るのもいいでしょう。
特にインフラに関する知識に自信のないチームや基本機能の実装に必要以上の手間をかけたくないといったケースでは重宝すると思います。
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まとめ
Firebaseは今後のさらなる成長とそれに伴う需要の増加が見込まれます。
そのため、求めるスキルのひとつとしてFirebaseの名を挙げる企業も増加傾向です。
手軽に始めることができますので、ぜひ一度Firebaseを実際に扱ってみてください。
アプリ開発未経験であれば、今後の自分に必要な知識やスキルが見えてくることでしょう。
良いものができれば、ポートフォリオとしてアピールすることもできます。
常に新しい知識や情報を仕入れ、自分のものにするという姿勢は日々進化し続けるIT業界においては強い武器となり得ます。
これを機にFirebaseへの挑戦、そしてアプリ開発者への転職という選択肢も視野に入れてみませんか。
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