転職で留学経験をアピールする方法を解説!留学の強みと履歴書への書き方は?効果的なアピール例文も紹介
転職で「留学経験」をアピールする効果的な方法とは?エントリーシート(EC)のアピールポイントや注意点について、例文で分かりやすくご紹介。企業が重視する留学経験の「強み」や留学によって異なる履歴書の書き方も解説します。
目次
「留学経験あり」だけではアピールできない
日本学生支援機構の調査によると短期・長期を含む日本人留学生は年間で約10万人もいます。
30代で語学留学する人も年々増加し今や「留学経験」はたいして珍しいことではありません。
そのため「留学したことがあります」だけでは企業へのアピールも弱くなってしまいます。
お金や時間をかけた「留学経験」をアピールして就活に活かしたいと誰もが望むはずです。
そこで転職で「留学経験」をアピールする効果的な方法について解説。
履歴書やエントリーシート(EC)の書き方、留学の「強み」を活かした例文もご紹介します。
せっかくの留学の経験がありきたりな自己PRにならないようぜひ参考にしてください。
そもそも留学経験の「強み」とは何か
あなたの考える 留学経験の「強み」は本当に企業の求める答えなのでしょうか?
企業と転職者では「留学の強み」が違う
多くの転職者が陥りがちなミスアプローチに「留学経験=英語の習得」があります。
そのため履歴書や面接でも留学で自分が‟得たこと”や‟成長したこと”を上手く伝えられないのです。
これは転職者の考える海外留学の「強み」と企業の求める「強み」が異なることに要因があります。
マッチングの場といえる面接で企業と転職者の“違い”は良い結果を生みません。
企業の求める留学の「強み」を理解することが最も効果的なアピールへの近道なのです。
まずは企業がどのような留学経験を評価するのかを解説しましょう。
企業の求める留学経験の「強み」とは
経験だけでは評価されない留学も企業が求める「強み」を理解することで効果的なアピールになります。
企業が留学経験で評価するポイントは主に以下の通りです。
・違いに臆さず積極的に友好関係を築けたか(チャレンジ精神・コミュニケーション能力)
・留学中に発生した問題の原因を突き止め解決できたか(広い視野と柔軟性・自己解決能力)
・ゴールを設定しそれに向け努力した成果(目標設定能力)
このように企業の評価基準は社会人はもちろんマネジメント面でも「強み」となるポイントです。
企業によってどの評価に重きを置くかは変わりますが、上記のポイントは企業アンケートでもトップ3でした。
これら企業の求める留学経験の「強み」を理解したうえで自己アピールへ繋げてください。
また希望企業の正確な評価基準を知りたい人は、転職エージェントに相談してみると良いでしょう。
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エントリーシートで効果的なアピールをするには
留学経験を自己アピールとして使用する場合、留学目的(動機)をはっきりさせましょう。
そしてニュアンスが伝わり難いエントリーシート(EC)では、留学経験をより具体的に伝える必要があります。
つまり企業の求める「強み」を含みながら採用担当者に伝わりやすいエピソードにしなくてはいけません。
エントリーシートで効果的なエピソード構成の流れは以下の通りです。
・留学目的や決意した動機(背景)
・留学中に発生した困難をどのように解決したか(取り組み)
・アプローチした結果とそこから学んだこと(成果)
上記の構成を意識することで文面でも伝わりやすいエピソードになります。
それでは留学経験の具体的なアピール例文も見てみましょう。
留学経験のアピール例文
学生時代の留学経験をアピールする例文を紹介します。
留学の動機と留学中の困難な出来事について
留学の動機は文化交流で日本を訪れた留学生と教授が議論する姿に感銘を受けたことがきっかけです。
異なる文化に興味を持ち言葉の壁も乗り越えるほどの彼のチャレンジ精神。
そして自分の考えをしっかりと持ち堂々と主張する姿を見て、自分も多文化と積極的に関わりたいと思いました。
留学先では様々な勉強会が定期的に行われ、時事問題や国際的な問題を議題として取り上げます。
私はレベルの高い議論になかなか参加できずに当時大変悔しい思いをしました。
困難の原因追求とその解決策
自身の知識不足を痛感した私は同様に悩む仲間を募り独自の勉強会を始めました。
しかし議題の主張が対立し平行線になることが多く結論もなかなかまとまりません。
そこで相手の立場を意識しながら反対されやすい極端な主張を避けるようにしたのです。
すると双方が納得するにはどう発言すればいいのか、その方向性が分かるようになりました。
アプローチの成果とそこから学んだこと
その結果、意見をまとめ円滑に進行させるには知識のみならず妥協点への誘導も必要だと学びました。
独自の勉強会は他の勉強会とも活発に意見交換できるまでに成長し表彰もされています。
この留学経験で意見の対立を調整する力やコミュニケーション能力も向上しました。
海外とのやり取りが多い部署でも自分の経験を活かせると自信があります。
御社で採用されましたら即戦力として貢献したいと考えています。
アピール例文のまとめ
上記のように「背景→取り組み→成果」の構成を意識すると伝わりやすいエピソードに仕上がります。
アピール文の最後は留学経験をどのように「仕事に活かす」のかまで伝えましょう。
留学中のアルバイト経験や裏付けできる実績を盛り込むとより説得力が増します。
この時ネガティブな「苦労話」にならないようにくれぐれも気を付けてください。
また留学経験のエピソードはポジティブな内容でまとめましょう。
マイナス要素を排除してアピール効果をアップしよう
留学経験を最大限にアピールするためには「マイナス」要素の把握も必要です。
企業にとって何がマイナス評価になるかをチェックして効果的な自己PRをしましょう。
マイナス要素1「遊びと受け取れるエピソード」
面接時に留学地での具体的なエピソードを挙げてアピールするのは大変有効です。
実際の留学経験を語ることで面接官への印象付けと他の転職者との差別化を図れます。
しかし「観光エリアで道を聞かれ…」「現地で人気のレストラン予約を…」などは低評価になりかねません。
それは「留学と観光の区別がつかない」というマイナスの要素があるからです。
学ぶことを目的とした留学で「遊んできた」と受け取られないように注意しましょう。
マイナス要素2「語学力への固執」
留学経験のマイナスアプローチの1つに「留学経験=英語の習得」があります。
語学の習得こそが海外留学の「強み」だと多くの転職者が思い込みがちなのです。
そのため「長期留学で日常生活レベルの英会話ができるようになった」とアピールして失敗します。
確かに海外留学で身につけた日常英会話などの「語学力」魅力的です。
しかしそれは年間10万人にも及ぶ日本人留学生の中では‟普通のスキル”といえます。
企業や採用担当者からすれば、長期間の滞在なら会話は出来て「当たり前」と思うことでしょう。
「留学の結果TOEICで800点獲得しました」程度のアピールに留めて固執し過ぎないことです。
また留学後のTOEIC平均スコアは700点前後であり、これは受験者全体の約半数を占めています。
企業もこのスコアを選考時の基準にするためTOEICは「700点以上のスコア」がアピールとして有効です。
留学経験の履歴書への書き方
履歴書はエントリーシート(EC)のように留学経験のエピソードを書くわけにはいきません。
留学先の情報をどの欄に記入するかなど履歴書の書き方について詳しく解説します。
語学留学は実は‟研修”だった
海外留学がもはや一般的となり日本人留学生はさまざまな国へと渡航しています。
それら海外への留学は主に3つの種類に分けられます。
・期間が1年以上の「正規留学」
・海外のパートナー校との「交換留学」
・英語などの語学習得を目的とした「語学留学」
このうち語学留学は厳密には「研修」に当たるため、履歴書の学歴欄ではなくPR欄などに記入してください。
留学期間でも記入欄が変わる
留学した期間が「短期」かそれとも1年以上の「長期」かでも履歴書の記入欄が変わります。
一般的に学歴として認められる留学は1年以上の長期留学です。
つまり「正規留学」と「交換留学」は履歴書の学歴欄へ、その他の留学はPR欄や備考欄などに記入しましょう。
留学経験の基本情報の書き方
長文になりがちな留学先の国名や学校名などは省略できるのでしょうか?
留学の基本情報の書き方について解説します。
留学先の国名や学校名省略は可能?
日本で東京大学を「東大」と略すように海外の大学名も略称で呼ばれることがあります。
例えばカナダのブリティッシュコロンビア大学なら「UBC」。
またアメリカのカルフォルニア大学ロサンゼルス校は通称「UCLA」と呼ばれています。
このような略称での記入は履歴書では使用できません。
留学中に略称を多用していた人はうっかり書いてしまわないように注意しましょう。
記入はカタカナやアルファベットでも大丈夫ですが‟必ず正式名称で書く”ことを忘れないでください。
留学期間の記入の注意点
履歴書の記入で誰もが悩みがちなのが留学期間の記入法です。
留学していた期間の記入には渡航した年月と帰国した年月をそれぞれ記入します。
この時、年月の記入は西暦でも日本の和暦(元号)でも可能ですが決して混合しないでください。
一貫性の無い履歴書は採用担当者が読み難くマイナス評価になるため注意しましょう。
あなたらしい自己PRをしましょう
「留学経験」の効果的なアピール方法を解説してきましたが留学は経験の一部でしかありません。
大切なことは留学そのものよりもあなたが「何を学びどのように成長できたか」です。
自己分析をしながら当時の努力したことや自分の強みになったことを振り返ってみましょう。
その際、箇条書きでも良いので一つひとつ書き出してみると整理しやすくなります。
また希望企業にピンポイントでアピールしたい人は転職エージェントに相談してみるのも有効です。
上記の解説を参考にしてあなたらしい自己PRをしてください。
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