早期退職の理由はどう伝えるべき?原因や転職に与える影響も解説します
転職して入社しても、早期で退職を決めてしまう人がいます。「業務がイメージと違っていた」「社内の雰囲気に馴染めない」など入社して分かるギャップに悩み、早期退職をして転職活動をやり直すのです。早期退職を決める人にはどのような特徴があるのでしょうか?転職エージェントの視点で解説します。
目次
早期離職とは
早期離職とはどのくらいの期間で離職してしまう人のことを指すのでしょうか。
入社から離職までにかかる期間は人によって様々ですが、一般的に「入社から3年以内」で辞めてしまうことを早期離職といいます。
早期離職を繰り返してしまう原因や離職を繰り返さないためのポイントについて紹介していきます。
平均勤続年数は?
政府の統計によれば、平均勤続年数は男性で約17年女性では約15年とされています。
このことからも「入社から3年以内」がいかに早い印象を持たれるか分かるのではないでしょうか。
(参考:e-Stat『賃金事情等総合調査 賃金事情調査 』)
早期離職を繰り返す原因
ではなぜ転職がうまくいったのにも関わらず、早期離職を決めてしまうのでしょうか。その原因についてご紹介します。
転職の軸が定まっていない
転職の軸が定まっていない人も早期離職を繰り返す原因の一つとして考えられます。転職した先で実現したいこと、譲れない条件が曖昧な状態ではミスマッチを引き起こすことにもつながります。
早期離職を繰り返さないためには、転職先を決めるという目の前のことばかり見るのではなく、明確な軸のもと転職を行うことが大切になります。
入社後のギャップに悩む
企業のホームページや情報収集を怠り、「なんとなく良さそう」と雰囲気だけで企業選びをすることも早期退職をしてしまう人の特徴です。
その結果、入社後に企業や業務内容に対して「思っていたのと違う」というギャップに悩み、早々に離職を検討してしまうことになるでしょう。
現職の不満を解決することが優先になっている
現職に不満をもっていて、転職をすれば問題を解決できるという考えで転職活動をしている人も早期離職をする人の特徴と言えるでしょう。
このような人は、次の会社でも仕事の不満が出てくるたびに転職を選んでしまう可能性があります。転職を嫌なことから逃れるための方法と考える癖がついてしまい、結果的に短期離職を繰り返すことになっているかもしれません。
早期離職が転職活動に与える影響
選考で不利な状態に
「前職を早期離職してしまっている」という職歴が残ってしまうことは、転職の選考で大変不利な状態です。
いかなる理由があろうと転職先を早々に辞めてしまったということは、次の仕事でも同じように早期離職をする可能性があると選考で判断される可能性があります。よっぽどの熱意と納得できる早期離職の理由を伝えなければ、次の転職活動は厳しくなるでしょう。
ミスマッチからさらに早期離職につながる危険も
業界によっては早期離職の過去を問わずに転職がスムーズにできることもあるでしょう。
そういった場合に注意すべきは、その業界が慢性的に人材が不足している業界であるのかということです。
慢性的に人材が不足している業界では人材確保が優先されるため入社後が過酷になる可能性があります。
人材が不足している職場で働くということは、それだけ人が離れやすい過酷な職場であるかもしれません。
過酷な職場に耐え切れず、2社続けて早期離職をしまうことはその後の転職活動にも影響を与える可能性があるため避けるべきです。
面接で早期退職の理由を伝えるポイント
早期退職の理由と伝え方例5パターン
1.人間関係が悪い
志望する企業には協調性やチーム力を重視する社風に魅力を感じていることを伝えましょう。
退職理由は「自走する力は身についたが、協力して達成したいという考えを実現したい気持ちが強まった」というように言い換えることができます。
パワハラなどの問題があった場合は「より自主的に行動したいと思うようになった」として以前は制限されていたことが伝わるようにすると良いでしょう。
2.希望する仕事内容と違った
実際の労働条件が募集要項と異なっていた場合は、その旨を伝えても問題ありません。
「本来の希望とは異なるものの、営業職で知識を身に付け社内でキャリアチェンジを志しましたが」と前向きに取り組もうとした姿勢を示してから、それが叶わないと分かった、それでも営業職で成果を出そうと考えたが本来やりたい仕事が諦められなかったという流れが良いでしょう。
3.待遇が不満
年功序列な社風や評価制度が整っていないといった、正当に評価してもらえなかった根拠を伝えます。
そのうえで「〇ヶ月連続で目標120%を達成」など実績を数字で表しましょう。志望する企業ではきちんと実力が評価されるため、向上心を維持して働くことができるという志望動機につなげることができます。
4.社風が合わない
例えば前職は閉鎖的・封建的な社風だったと伝え、本来は「失敗を恐れず裁量権を持って取り組みたい」という意思があることを述べましょう。
社風はその会社独自の強みでもあるため、志望動機と一貫性をもたせることができます。
5.自己都合
体調不良や家族の介護などで退職せざるを得なかった場合は、現在では通常通り職務に復帰できるようになった根拠を提示しましょう。
医師から完治したと診断されている、介護の環境が整っているといったものです。
面接で伝える際の注意点
退職理由を伝える際にはポジティブに変換するのがポイントです。
そのためには、例え理由が前職への不満だったとしてもそれを前向きに言い換える工夫をしましょう。
例えばできなかったことではなく「〇〇を実現したい」などです。
退職理由は志望動機につながるように意識すると考えやすくなります。
実現したいことを理由にするのであれば、なぜそれを実現したいのか、そのためになぜこの企業を選んだのかまで掘り下げて伝える必要があります。
あとは、嘘をついたり悪口になってしまわないように気をつけて自信をもって話しましょう。
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早期離職はできるだけ避けよう
早期離職をしたくなっても、上司に相談するなどして一度様子を見ることをお勧めします。
特に「職場の雰囲気に馴染めない」という理由の場合、入社すぐ~1ヶ月程度では職場の雰囲気を把握することはできません。
離職したいという感情まかせになるのではなく、一度冷静に改善策を考えることで早期離職を避けるようにしましょう。
上司に相談しても改善できなければ、転職エージェントなどにキャリア相談をしてみましょう。
1年働けば転職市場の評価は変わる
最低1年間、同じ会社で働けば次の転職活動のやりやすさは断然変わります。
1年間働けば会社の繁忙期や決算など一通り経験していると考えられ、評価の対象になるためです。うまくアピールができれば、たとえ1年でも実務経験として自分の中に積み上がります。
入社して早期離職をしたくなってもまずは1年働くことを目標にしてみましょう。次の年にキャリアップのための転職を計画する方が、希望する業界で働きやすくなります。
自己分析からキャリアプラン作成まで
役立つワークシート
こんな方におすすめ
- キャリアプランを見つけたい
- キャリアの方向性を再確認して仕事のモチベーションを上げたい
- 能力や興味に合った新しいキャリアの方向性を見つけたい
長く働きたいと思える企業に転職するためのポイント
早期離職を繰り返すことで離職癖がついてしまうと、希望する仕事につけるまで離職を繰り返すことになり、悪循環となるため注意しましょう。
企業研究と面接でのコミュニケーション
長く働いていける企業を選ぶためには、応募する前にしっかり情報収集をして企業研究をすることが大切です。そして、企業が求めている人材と自分のスキルがマッチしていることも、企業選びのポイントになります。
他にも、面接でのコミュニケーションも大切です。事前に疑問に思ったことをまとめておき、面接で疑問を解決できるかが入社後のミスマッチを防ぐことにつながります。面接の最後に聞かれることが多い、逆質問の対策にもなるためおすすめです。
離職理由を正直に話す
離職理由は嘘をついて誤魔化すより、前職で何が気に入らなかったのか、離職を選ぶきっかけになったことを正直に話す方が良いでしょう。
例えば「聞いてた待遇と違っていた」「給料が聞いていた額より低かった」「職場の雰囲気に馴染めなかった」などが退職理由の場合、「この不満に対して上司と話したが改善できないと言われた」というように、自分が努力したことも加えて伝えるようにします。
ただ前職に対する不満を言うだけではなく、しっかりと離職理由と向き合い、これからどのように働きたいのか前向きに伝えることが大切です。
転職エージェントを活用して転職を成功させよう
離職を考えてしまうような出来事はだれにでも起こり得ることです。
早期離職をしたくなったときは、一度思いとどまり冷静に原因や改善策を考えてみましょう。
そして、事前にしっかりと企業研究を行い、入社後のミスマッチを防ぐことが早期離職を繰り返さないためのポイントです。
ギークリーではIT・Web・ゲーム業界の転職に特化して、専任のコンサルタントによる転職支援を行っております。
転職を成功させるため、キャリアカウンセリングで改善方法をお答えします。
入社後の早期離職を防げるような転職サポートを行なっておりますので、お気軽にギークリーまでご相談ください。
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