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アイキャッチ-木村 修平さん

【後編】株式会社LIFULL ~日本一働きたい会社へ~

【前編】ではLIFULL様の歴史や事業多角化の背景など、主に企業概要についてのインタビューでした。今回はそんなLIFULL様の挑戦する風土や働きたいと思える会社作りなど、社風や制度などの内容にフォーカスを当てています。「日本一働きたい会社へ」を標榜するLIFULL様の「人」に対する考え方を、ぜひ実感して頂ければと思います。

【前編】はコチラから⇓

【前編】株式会社LIFULL ~「不動産情報サービス企業・単なるIT企業」ではくくれない「想い」の会社~

 

 

木村 修平さん

2008年8月LIFULLに中途入社。前職ではエンジニアとして約7年勤め、その後不動産投資事業のエンジニアとして株式会社LIFULLにジョイン。その後様々な経験を経てエンジニアマネージャーのポジションへ。2018年に人事本部に異動し、元エンジニアの強みを生かした人事として活躍されています。

 

新規事業を生み出すキッカケ

 

木村さん

新規事業提案制度の「SWITCH」というものがあります。社員ひとりひとりの情熱とアイデアをコンテスト形式で発表・評価し事業化につなげる制度です。

LIFULLのカルチャーの最たるものが利他主義であることはお伝えしましたが、他にも、高い目標に挑戦することも大事にしています。あとは主体性とか積極性とかのキーワードが出てくると思いますが、挑戦すること自体の価値を大切にしている会社です。

 

称賛し合う文化

 

木村さん

ガンガン挑戦をした結果当然失敗することもあるんですね。LIFULLの歴史の中でもいろいろやってきましたが、残念ながらクローズした事業もあります。ですけど、トライアンドエラーを沢山繰り返していくことが大事で、それを表現するうちの文化として「認め合う文化」「称賛し合う文化」というものがあると思います。

例えば全社総会といった全社員が集まる場で、「残念ながらこの新規事業は終わります」と共有するだけではなく、事業責任者からその理由や振り返り、次にチャレンジする人のメッセージなどの報告をしていただく機会があるんです。その時は「頑張ったね」とその挑戦を皆で拍手で称えたり、聞いている社員も涙してしまうような、すごくいい雰囲気というか。まずは挑戦することが大事なんだよというものを体現しているような例だと思います。

 

行動指針のガイドライン

 

木村さん

我々はこういうカードをぶら下げています。

 

 

 

ビジョンの実現や利他主義の体現のための行動規範のガイドラインを作っていて、これを常に実践していきましょうと共通認識にする為のものです。このガイドラインの中にも挑戦を意識したものはもちろん入っていて、ひとつは「革進の核になる」というもので、もう一つは「高い目標を掲げる」というものです。ガイドラインを理解することで行動の質が高まり、カルチャーを体現することが可能になります。このガイドラインの言葉を用いて上司部下のコミュニケーションをとることも多いです。

 

より大事なのは「内発的動機付け」

 

木村さん

「SWITCH」など挑戦する機会を提供する制度設計について話を進める前に、その根底の話も少ししておきます。

当然挑戦の成功には報酬もつきものだと思いますが、それだけをモチベーションにするというのは我々の考え方で良しとするものではないです。なぜかというと、いわゆる条件や報酬って与えられる外発的な動機じゃないですか。これは悪くはないんですが、これに依存しすぎてしまうと、短期的な成果は出ても中長期的な成果を出し続けるのは難しくなるよねっていうのが我々の考え方です。

 

そこで、より大事なのは「内発的動機」です。

例えば新しい事業を成功させるにはとて強い気持ちでコミットしなければならないですし、リスクを背負ってでもやり切る力が必要です。大変な時、苦しい時こそ、内発的動機が必要であると考えています。

内から湧き出る「絶対に私はこの問題を解決するんだ」という強い気持ちが大事だと考えています。

 

「内発的動機」はどのように育まれるのか?

 

 

 

木村さん

このような考えを浸透させるにあたりやっぱり採用が大事だと考えています。内発的動機を持つ人なのか、何でもいいではなくこれをやりたいという人を同志にする必要がありますね。

社員一人一人の内発的動機を引き出す施策としては、そのためだけにやっている訳では無いですが、「SWITCH」をはじめとして沢山の制度があります。

 

例えば、「クリエイターの日」というエンジニアやクリエイター職の方々がメインミッションから完全に離れて好きな開発を3か月毎に最大7営業日使って良いという制度で、成長意欲を高め、挑戦の機会を提供しています。他には、「CaRealizeキャリアライズ)」と呼んでいる兼業を可能にする制度であったり、自分のキャリアデザインを実現させるために、可能な限り部署異動や職種のチェンジなどの背中を後押しするような「キャリア選択制度」があったりします。加えて、社員の内発的動機を引き出すスキルや知識を身に付けられるミドルマネジャー研修にも力を入れてやっています。

このように内発的動機を育み引き出せるような仕組みを整えています。

 

本多

ありがとうございます。事例とともに説明して頂き、新規事業や挑戦に対する考え方など、とてもよく理解できました。

 

木村さん

内発的動機を大事にしながら、会社として既存事業を推進するところも力を入れつつ、内発的動機をベースに挑戦できる風土・制度を整えていって、挑戦し、それを認める。全てがつながることなのだと思います。

 

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日本一働きたい会社へ

 

 

 

本多

最後の質問に入るのですが、「働き方」についてです。リンクアンドモチベーション様のベストモチベーションカンパニーアワード2017の受賞であったり、働きがいのある会社ベストカンパニー受賞であったりと、「働き方」に対してとても注力されているようにお見受けします。社員のモチベーションを高める仕組みはどのよう整えているのでしょうか?

 

木村さん

日本一働きたい会社を目指していますが、それは「働きやすい会社」なわけではないですよ。より大事なのは安心できる環境の中で思い切り挑戦できる「働きがいがある会社」という点です。

 

なぜ「働きたい」「働きがい」にこだわるのか

 

木村さん

なぜ「働きたい」という環境を求めるのかというと、我々が大切にしているステークホルダーの定義の中に従業員がいるからです。従業員も幸せでないと、コーポレートメッセージにあるFullになる世界がどうしてもできないので、そのためにも働きたいと思える環境や仕組みを提供しなければならないし、楽しく仕事をして最大の成果が出せればハッピーじゃないですか。

 

働きがいのところの要素はこれまでお話したように、ビジョンやカルチャーに強く共感している人達”だけ”が集まっているということが非常にやり易くさせてもらっているところです。そういう人達の仕事を後押しする取り組み、制度、考え方っていうのが浸透しているのが我々の強みであると考えています。

 

「働きたい」「働きがい」を支える制度、文化

 

木村さん

先ほどご紹介した制度もそうですし、最近ではキャリフルという、LIFULLグループ内の社内兼業制度を始めました。異動希望するのに踏み切れない人、興味あるけど自分に向いているんだろうかと考えている人とか、あっちもこっちもやりたい欲張りな人、いろんな人がいると思うんですけど、より具体的な働きがいを探したい人達にもいい制度だと思います。キャリアデザインを応援し、やりがいを感じる仕事を承認することで、さらにモチベーション高まるいい循環になるのではないでしょうか。

 

あとはスキルアップ、自己成長を促すもので言うと、これも利他主義の実践だと思いますが、社員が社員に得意なことを教え合うゼミ形式の社内大学制度(LIFULL大学)や、外部研修への参加支援(トーマツイノベーションの外部研修やリンクアンドモチベーションの研修プログラム)があります。他にもエンジニアで言えば、カンファレンスやイベントにも担当の技術マネジャーに相談して可能な限り予算を捻出しますし、書籍などの購入も都度検討します。

 

最後に認め合う文化の仕組みですと、様々な職種別の表彰制度も当然ありますし、年間の様々な表彰者の中から選抜する海外選抜研修があったりします。これは、選抜されたメンバーがチームを組み、チームで目的や行き先を決めることができます。西海岸だったり北欧だったり、毎年趣向が違っておもしろいです。半分ご褒美の要素もあると思いますが、目的を持った研修ですので、何かを持ち帰ってきてもらって、それを社内に還元してもらうという形です。他にも小さなメッセージカードにありがとうの気持ちを書いて渡したりする、サンクスカードというのもかなり昔から根付いています。

 

まだ伝えたいことありました(笑)

ビジョン、カルチャーなど価値観の共有への取り組みとして「ビジョンプロジェクト」という有志の委員会があります。目的別のチームに分かれ、ビジョンの浸透施策を考え実行したり、コンパと呼ばれる夜ごはんを食べながらワーク型でビジョンやガイドラインなど会社の考え方を共有し考えを深める取り組みも定期的に行っていたり、ビジョン浸透のための施策を推進しています。

 

安心して働ける環境に関して

 

 

 

木村さん

ライフイベントや様々なライフスタイルをもつ社員がいるので安心して働ける環境創りについては、時代が変わる中で色々取り組みを続けているところで、色々なことをやってきています。全部伝えられないと思うんですけどいくつか紹介します。

 

例えば休暇制度の話で言うと、年2日間、自由に自分でイベントの日を定め休暇を取得できるイベント休暇があります。あとは有給休暇を4日連続取得すると3万円の一時金手当が出るリフレッシュ手当制度があります。有給休暇の取得率は、最新のデータだと約88%です。勤務形態はフレックスタイム制度をとっており、10時~16時がコアタイムでその前後はフレキシブルに時間を設定できるので、プライベートも充実してもらえたらと考えています。

残業時間の平均は全社平均約12時間でバランスよく働かれている方が多いのではないでしょうか。あとは在宅勤務制度もあります。介護や看護などやむを得ない事情の場合に条件の中で在宅勤務できるといった制度は整えています。 産休の取得率、復帰率ともに100%で、男性の育休取得率も約13%とかなり高いと思います。

 

仕事とプライベートのバランスを整え、自己成長にもしっかり向かい合ってもらうことを大切に思っています。

長くなりましたが、これまでお話したように色々な取り組みをしっかりと定着させることが大事です。新しく仕組みを作っても、継続的に使ってもらわないとダメですね。

 

本多

ものすごくいいですね…。働きがいにフォーカスを当てた取り組みと併せて、安心して働ける環境を実現させるような多様な取り組みも多くあり、この2軸が非常に強く浸透しているからこそ、結果として栄えある賞なども受賞されているんだろうなと解釈しました。これだけ多くお話できることに圧巻されましたし、それがLIFULL様の強みだと思いました。

 

最後に一言

 

 

 

本多

それでは質問は以上なのですが、最後に少しでもLIFULLに興味を持っている求職者様に対して一言頂けますでしょうか。

 

木村さん

選考を受けていただきたい方を挙げるとすると、自分が大切にすることと会社が大切にすることがマッチし、それを会社選びで重要視している方にぜひ検討していただきたいです。ただ、大事なことはそれだけではないですし、例えばスキルアップが転職の主目的でもいいとも思っています。スキルアップして「できること」が増えると「やるべきこと」が視え、「やりたいこと」が増えていくのは自然です。そうして自分のビジョンやキャリアデザインが形作られる方もいらっしゃると思います。何のためにスキルアップするのか、その目的が会社が大切にすることとベクトルがあっているといいなと思っています。

 

そして未来の自分を想像しながら、この会社で働くことが合っていそうだと思える方だったらいいなと思います。

過去の自分だけ見てこの会社に合いそうだとちょっと辛いかもしれない。過去の自分はこうだけれども、未来の自分をイメージして「ここで働きたいんだ」と言えるような人と一緒に働けたら嬉しいなと思っています。

 

本多

力強いお言葉をありがとうございます!以上でインタビューは終了です。

分かりやすく、かつ、想いの乗ったインタビューをありがとうございました!

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この記事の監修者

ギークリーメディア編集部

主にIT・Web・ゲーム業界の転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればIT人材の流れ等、「IT業界に携わる転職・採用」の事情を提供していきます。

アイキャッチ-木村 修平さん

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