IT人材の66%が口コミサイトを利用した経験あり。口コミサイトで見ているものとは？

アンケート概要

「IT人材の口コミサイトの活用状況」についてアンケート調査を実施。

【調査対象】弊社をご利用いただいた転職希望のIT人材
【対象人数】385名（有効回答のみ）
【調査期間】2023年3月22日～2023年4月21日

【調査方法】Web上のアンケートフォームへの入力もしくは、アンケート用紙への記入
【質問項目】

1 .企業の口コミサイトについて、利用状況を教えてください。
2 .どのような時に企業の口コミサイトを見ていますか？（※複数回答可）
3 .企業の口コミでよく見ている情報はなんですか？（※複数回答可）

【全体】アンケート集計結果

口コミサイトを利用するのは「応募する企業を調べたい時」

転職希望のIT人材に企業の口コミサイトの利用状況を伺ったところ、全体の66%が利用したことがあり、そのうちの50%は「過去に数回利用したことがある」と回答しました。

次に口コミサイトをどんな時に見ているかを聞いたところ、「応募する企業を調べたい時」が36%と最も多く、次いで「転職を考え始めた時」が27%でした。

このことから、転職を決意した時に、企業の実情を把握するために口コミサイトを積極的に利用されている方が多いということが分かります。

IT業界では、エンジニアの長時間労働や拘束時間の長さ、休日出勤の多さについてたびたび問題視されることがありますが、求人票からはそのような情報が読み取れないこともあります。

そのため、求人票の情報だけではなく、実際にその企業で勤めた・勤めている人が投稿した口コミから得られるリアルな情報も活用している人が多いと考えられます。

IT人材が企業の口コミで重視するのは労働環境

口コミサイトでよく見ている情報について伺ったところ、「オフィス環境・働き方」が18%、次いで「待遇面」「ワーク・ライフ・バランス」がどちらも17%という結果になりました。

「評価制度」「教育体制」などは企業のホームページや求人票から読み取れることが多い一方で、「オフィス環境・働き方」「待遇面」「ワーク・ライフ・バランス」のような労働環境は、実際に働いている方の意見を聞いてみないと判断できない部分です。

特にエンジニアなどのIT人材は長時間勤務や週末出勤などを求められることもあり、「オフィス環境・働き方」が悪化したり、「ワーク・ライフ・バランス」が崩れたりすることもあります。

そのため、口コミサイトのリアルな情報を見て労働環境を把握し、転職先に応募するかどうかを判断している方が多いと考えられます。

【年代別】アンケート集計結果

40代は他の年代と比較して口コミサイトを利用している

年代別に企業の口コミサイトの利用状況を伺ったところ、40代で口コミサイトを利用したことがある方は77%と他の年代より圧倒的に多いことが分かりました。

40代は社会人経験が豊富で自分のキャリアの軸が明確になっており、今後のキャリアプランを考える上でより具体的な情報が欲しいためだと考えられます。

また、安定した職場環境で働くことが重要視している傾向があるため、そのような情報を確認するために口コミサイトを利用することが多いと言えます。

一方、20代は社会人経験が浅く、まだ自分の価値観やキャリアプランが定まっていないことが多いため、口コミサイトを利用しない方が一定数いると考えられます。

また、TwitterなどのSNSや求人サイト、転職エージェントを利用することが多く、他の世代と比較すると口コミサイトにアクセスする機会が少ない可能性があります。

年代によってわずかに異なる価値観

年代別に企業の口コミでよく見ている情報を見ると、どの世代でも「オフィス環境・働き方」「待遇面」「ワーク・ライフ・バランス」といった労働環境を重視していますが、それ以外の部分で各世代の特徴がありました。

20代の方は、他の世代よりも「教育体制」「開発体制・環境」を重視している傾向が強いです。

IT業界では新しい技術が次々に登場するため、自己研鑽やスキルアップの重要性が高くなっています。特に20代の方は成長意欲が高く、スキルアップに繋がる教育体制や開発環境を重視する傾向があるといえます。

30代の方は、他の世代よりも「ワーク・ライフ・バランス」を重視しています。

育児や家庭などのプライベートと仕事のバランスを取りながら働きたい方が多い年代であるため、「ワーク・ライフ・バランス」を大切にしている企業を選びたいと考えられます。

40代・50代の方は他の世代よりも「企業の成長性・将来性」を重視する傾向にあります。

この年代の方は、すでに一定の経験やスキルをもっている場合が多く、そのスキルを活かせる安定した環境で働くことで、自分自身のキャリアアップを模索していると推測できます。

口コミサイトは、外からは見えにくい就業環境や教育体制、ワーク・ライフ・バランスについての情報が社員目線で書かれているため、外に出ている情報とのギャップを埋めることができます。

また、転職活動において応募先の企業へ抱いている不安なども解消できる可能性があるため、企業選択の際に活用することをおすすめします。

【職種別】アンケート集計結果

クリエイティブ人材は「教育体制」、ゲーム人材は「入社前後のギャップ」が気になる

企業の口コミでよく見ている情報を職種別にみたところ、クリエイティブ人材とゲーム人材の結果が特徴的でした。

クリエイティブ人材は、他の職種よりも「職場での教育体制」をよく見ている傾向にあります。

クリエイティブにおいて、常に最新の技術・情報をキャッチアップしていく必要性が高く、教育体制が整っている職場で自身のスキルを磨きたいと考えている方が多いためだと考えられます。

一方で、ゲーム人材は「入社前後のギャップ」を気にする傾向にあります。

ゲーム業界は憧れの業界である一方で、長時間労働や残業が多いことや開発段階でのストレスやプレッシャーが非常に高いと言われているため、入社前後のギャップが生じやすいと考えられます。

そのため、ゲーム人材の方は企業に応募する前に口コミサイトから現場の雰囲気や業務内容の情報を収集し、入社前後のギャップを感じるリスクを最小限にしていると推測できます。

口コミサイトを有効活用して、転職を効率的に進めよう

今回のアンケート調査では、IT・Web・ゲーム業界で働く方々の「IT人材の口コミサイトの活用状況」について調査しました。

全体の66%が利用したことがあり、応募企業について調べるときなど転職を決意した際に企業研究に使用されることが多いということが分かりました。

口コミサイトを利用して、求人票に記載されている情報だけではなく、実際にその企業で働いた人が投稿するリアルな情報を転職活動に活かそうとしていると考えられます。

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