【履歴書と職務経歴書の違い】それぞれの役割や書き分け方など作成のポイントを解説します!
書類選考の提出書類として、求められる履歴書と職務経歴書。「記載項目が似ていて違いが分からない!」「転職では両方準備しなければいけないの?」と疑問に思う方も多いですよね。
本記事では混同しがちな履歴書と職務経歴書の役割や、書き分け方のポイントについて解説しています。
目次
履歴書と職務経歴書の役割や違い
履歴書は「応募者のプロフィール」
履歴書はいわば応募者のプロフィールにあたります。応募者の氏名や年齢、連絡先、生年月日から住所や職歴、資格など基本情報とその人物像を記載します。
採用担当者は履歴書を通して応募者のおおまかな人柄を読み取ります。
記載項目
- ・日付
- ・写真
- ・電話番号
- ・住所
- ・メールアドレス
- ・プロフィール(名前)
- ・学歴:高等学校から書きはじめるのが一般的。全て正式名称で記載する。
- ・職歴:学歴と同じく正式名所で記載する。
- ・免許・資格
- ・志望動機:書ききれない詳細な内容は職務経歴書で記載する。
- ・本人希望記入欄
- ・通勤時間、配偶者
履歴書の志望動機についてはポジティブな姿勢を心がけ、仕事に対する高いモチベーションが感じられる事柄を記載します。企業側に強い入社意欲が伝わるように心がけましょう。
【あわせて読みたい】履歴書の詳しい作成方法はこちらから⇓
職務経歴書は「応募者や経歴やスキルの見極め」
職務経歴書とは業務経験や所有スキルを確認するための書類です。履歴書で端的にまとめた職歴を職務経歴書でより詳しく記載します。
企業側は職務経歴書を通して、自社に必要なキャリアを含めた経験を積んだ人かどうかを確かめます。
記載項目
- ・日付
- ・名前
- ・職務経歴要約:キャリアのあらすじを端的にまとめる。応募先と関係性の高い内容を中心に記載する。
- ・職務経歴詳細:各プロジェクト名や実績など詳細に書く。
- ・転職理由・退職理由
- ・自己PR
- ・資格、免許:正式名称で記載、取得年月日まで記載する。
- ・活かせるスキル
経歴を存分にアピールできる書類で記載方法も自由であることが多いです。そのため文章が長くなりすぎないように、箇条書きにするなど要点を絞って記載することがポイントです。
レイアウトの工夫次第で採用担当者が内容を把握しやすい、アピールポイントが伝わりやすい職務経歴書を作成することができます。
【あわせて読みたい】職務経歴書の詳しい作成方法はこちらから⇓
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履歴書と職務経歴書の書き方と作成のポイント
履歴書の書き方
学歴・職歴
履歴書の一行目に「学歴」と記載し、その下から古い順に学歴を書いていきます。入学した年と卒業した年を記載してください。
学歴は以下のポイントに注意しながら書きます。
- ・学校名は正式名称で略さずに記入する。学歴は高校から記載でも可。
- ・大学などの研究で応募企業に活かせるものがあれば記載しておいても良い。
- ・大学は「卒業」大学院生は「修了」と記載する。
- ・学校を中退した場合は理由も記載する。
職歴については省かずに、全ての入退社歴を記入します。短期間でも職歴があれば書いてください。職歴を省略してしまうと最悪の場合、経歴詐称を疑われる可能性もあります。
なお、アルバイトなどは省略しても良いです。
自己PR
実際に体験した具体的なエピソードや実績を交えた自己PRを書きます。採用担当者が応募者の人物像を具体的に思い浮かべることが容易なエピソードを踏まえた自己PRが理想的です。
職務経歴書にも自己PR欄はありますが、履歴書の自己PR欄は簡潔に記載し、職務経歴書には詳細で具体的な内容を記載する形で書き分けるようにします。
志望動機
志望動機は、企業理解や入社意欲が伝わる内容を記載します。
以下の3点を意識してみてください。
①応募企業で働きたいと思った理由・魅力を感じた点
②応募企業でなければ実現できないこと・実現したいこと
③スキルや経験を活かし貢献できる点・活躍できる姿をイメージできる内容で締める
また、キャリアプランを念頭に置いて志望動機を作成するようにしましょう。
目先のことだけではなく、キャリアプランに基づいた転職であるという構成にすることで、より入社意欲の高さが企業側にも伝わるはずです。
例えば、「自身のスキルアップに繋がり、尚且つそれらを活かし企業の成長拡大や経営ビジョンの実現に繋げたい」といったことです。
職務経歴書の書き方
職務経歴要約
職務経歴要約とはいわばキャリアのあらすじを記載するということです。今までのキャリアから重要な部分だけを抜粋して書きます。職務経歴書の目立つ冒頭の部分であり、採用担当者の目を惹く内容に仕上がるように書いてください。
・例文
「◯◯ネットワーク株式会社で◯年間、主にカスタマーセンターのテクニカルサポート業務を担ってきました。お客様の環境のテクニカルな問題等だけではなく、契約やその他ネットインフラへのご相談を受けたり、トラブル対応に関して幅広い経験をしてまいりました。
また新規顧客獲得のための学生割引き企画や新社会人割引きといったキャンペーンなどを積極的に打ち出し、携わってきました。
直近では◯名規模の新たな新サービスのプロジェクトリーダーを務め、その際にはチームとのコミュニケーションを重視して、サービス品質を犠牲にせず、高い成果を達成することを意識して全体の進行を管理していました。」
職務経歴詳細
職務経歴の詳細には以下の項目を記します。
- ・勤務先企業の情報
- ・在職期間
- ・所属部署、役職
- ・業務内容
勤務先企業の情報には資本金や従業員数等の会社規模について、業務内容は携わってきたプロジェクト名や実績などを数値を用いて記載すると分かりやすくなります。
・例文
◯◯ネットワーク株式会社
事業:ネットワークソリューションの提供・ネットワークサービスの提供
売上高:○万円
資本金:○万円
従業員数:○人
勤務期間:2018年4月~2023年3月
所属:カスタマーサポート部
業務内容:家庭用高速回線のカスタマーサポートおよびテクニカルサポート
◯◯光テレワーク支援事業
ISP事業
実績:
・チャットサポートを立ち上げ月間10万客の対応を実現
・AIチャットボット導入に携わり、ノンボイス対応の強化を図る
・10代から20代といった若年ユーザー層をカバーするプロジェクトリーダーとして、チャットサポート導入により自社のカスタマーサポートにおけるブランド力の強化に貢献
資格・スキル
資格やスキルは応募企業の企業業務にマッチしたものを選び記載します。
企業と関係性の薄い資格については、スキルや資格等で書くものがない場合以外は優先して記載する必要はありません。転職先の業務に役立つものを先んじて書いてください。
またスキルや資格がない場合は、「◯◯取得のため勉強中~」と記載する方法もあります。
・例
201◯年◯月 普通自動車第一種運転免許取得
201◯年◯月 基本情報技術者試験合格
202◯年◯月 簿記2級取得のために勉強中
自己PR
自己PRでは、どの企業でも通用するものや応募企業の特色にあった能力などをアピールしましょう。
成功体験や失敗体験などをあげながら、どんな教訓やスキルを得たのか交えると具体性が高まります。
文章では5行程度、箇条書きでは3つ程度に絞って記載することをおすすめします。
例えば実際に携わったプロジェクトの業績やそれを機に大型契約へと繋がったなど、またはチームとして働いて得たコミュニケーションスキルの成果などです。
・例文
「私は家庭用高速回線のカスタマーサポート(メール・チャット応対)に6年従事し、主にインターネット接続不具合などのトラブル対処といったテクニカルサポートを担当しています。
お客様によって技術知識が異なるため、専門用語を使うかどうかの判断を個別に行うなど工夫を行い、顧客満足度の向上に努め、チャットボットの導入を試みたプロジェクトなどに積極的に参加し、月10万客の対応をすることが可能となりました。
現職ではSVへのお話を頂きましたが、IT関連のテクニカルな業務を経験してスキルを広げたいことや、カスタマーサポートで培った顧客に対するリサーチ能力をネットワーク開発に活かしたいことから、貴社の求人へ応募致しました。
入社後はこれまでに培った顧客対応スキルやリサーチ力を活かし、ゆくゆくはネットワークエンジニアへのキャリアアップを目指しています。」
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内容が類似しがちな項目の書き分け方
学歴・職歴
履歴書
基本的には高等学校以上から記入します。入学・卒業年次を記入します。義務教育の部分は中学の卒業だけ記載すればOKです。
- ・学校名、学部・学科は省略しない正式名称で
- ・職歴はすべての入退社歴を正式社名で記入離職理由も簡潔に
- ・最後の職歴の後には「以上」と記載します
職務経歴書
履歴書との違いは実績や経験、スキルを細かく記載する点です。履歴書の「職歴」欄に記載したことをさらに深く、例えば以下のような情報を加えて記載します。
- ・担当した職務・プロジェクト等の詳細
- ・仕事上の実績や成果
- ・仕事を通じて身につけたスキルや学んだこと
履歴書は企業にとってあなたを紹介するための書類であり、職務経歴書はあなたの経験や強みをアピールするためのものだということです。
志望動機
履歴書
1~2文程度に簡潔に記載します。もちろん具体的なエピソードなどあれば記載して良いのですが、「なぜその企業が気になったのか?」程度にとどめておきます。
職務経歴書
志望動機のエピソードは履歴書の書く内容と同じでも構いませんが、重要なのは記載した経歴や自己PRをどのような形で応募先の企業へと還元できるか?という点です。
自分の背景にある経歴やアピールポイントが明確に企業への貢献へと繋がっているかを説明できる文章を記載してください。
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自己PR
履歴書
履歴書の欄は職務経歴書と比較しても狭いため、自己PRはアピール点を簡潔にまとめて記載します。先に職務経歴書で自己PRを書き、履歴書では要約したものを記載することをおすすめします。
職務経歴書
履歴書よりも書けるスペースも大きいため、アピールしたい点をより深く、具体性を持たせて記載します。
基本的に履歴書と職務経歴書の内容自体は被っても構いません。むしろそれぞれにアピールポイントをバラバラに記載してしまうと、統一性がなく相手も困惑しますし、アピールポイントがバラけて弱くなります。
履歴書へ簡潔に書いてある内容を職務経歴書で深掘りして書くことでアピールしたいポイントが分かりやすくなり、相手への印象にも残りやすくなります。
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履歴書と職務経歴書│よくある疑問
転職では2つ提出する必要がある?
履歴書と職務経歴書の両方を提出する必要があるかは応募企業によって異なりますが、職歴がある方は2つとも提出するようにしましょう。職務経歴書を作成することで履歴書の情報を補足することができるからです。
採用担当者は2つの書類を通して、応募者の業務経験やスキルが自社の求める条件にマッチしているのかを判断しているため、どちらも用意しておくといいでしょう。
手書きかPCかどちらで作成する?
一般的には応募する企業の様式に従って作成しますが、履歴書の書き方を指定されていない限り、はっきりした規定はありません。どちらで作成する場合も、大事なことは見やすい書類に仕上がっているかどうかです。
以下では、それぞれのメリット・デメリットを解説します。
手書きの場合
〈メリット〉
- ・礼儀正しさ、誠意が伝わる
- ・転職への本気度が伝わる
〈デメリット〉
- ・手間と時間がかかる
- ・字が下手等で文章が読みづらくなる可能性がある
PCの場合
〈メリット〉
- ・作業効率が良い
- ・レイアウト変更やミスが修正しやすい
- ・文章を書き換えられる
〈デメリット〉
- ・読みやすい書類を作成できる分、熱意が伝わりにくい
- ・ミスが発生しやすい
提出方法は?メールか封筒
メールの場合
書類は個人情報を含んでるため、本文とパスワード通知の2通を送ります。また、採用担当者が見落とさないよう、メールの件名や本文はわかりやすく記載します。
企業から提出を求められたら日にちを置かずに、すぐに送付してください。
封筒の場合
書類サイズに合わせた定型封筒(角形A4号または角形2号)を選びます。また、折り目のついてない状態で送るように心がけてください。また、封筒の色は白が好ましいです。
封筒に記載する宛先は、基本的に縦書きで文字は一点一画を正確に丁寧に書いてください。そして、ペンは油性のものを使用するようにしましょう。
その他、赤文字の油性ペンで封筒の左端に「重要書類在中」と記載しておきます。(既に印字してある封筒を買うことをおすすめします。)
決められたフォーマットはある?
基本的にこれといった指定のフォーマットはなく、自由に記載することができるため、職種や業種によってレイアウトを変えられるようにしておくことがおすすめです。
下記リンク先では、履歴書と職務経歴書のテンプレートをダウンロードすることができます。
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