自己研鑽している人はIT業界にどれくらいいるの?612名にアンケート調査
転職する上で「自己研鑽はしていますか?」と質問されることがあると思います。自己研鑽とは知識や技術を得るために自分で努めている取り組みのことです。IT業界に従事している人で自己研鑽している人はどのくらいいるのでしょうか?そこで弊社をご利用いただいた方にアンケート調査を実施し612名分のデータを収集しました!自己研鑽が転職に役立つのかについても、Geeklyのコンサルタントの意見を元にご紹介します。
目次
「自己研鑽をしているか」アンケート調査実施
アンケートの概要
期間:2019年9月2日~2019年9月30日
調査対象:弊社にご来社いただいた20代~40代の方
調査方法:ご面談後にチェック形式のアンケート調査を実施
対象人数:612名(未回答を取り除いた有効回答のみカウント)
調査内容:下記3つについてアンケートを取りました。
① 勤務時間外で、自分の能力を伸ばすための学習や自己啓発として取り組んでいることはありますか?
▼【はい】を選択した方には以下の質問についても回答いただきました。
② 1週間でどれぐらいの時間をかけますか?
③ 具体的に取り組んでいることは何ですか?(複数回答可)
自己研鑽している人はどれくらいいる?
自己研鑽をしている人の割合
IT業界で従事している人の83.7%の人が自己研鑽していることが分かりました。
IT業界は性質上、専門的なIT系の知識やスキルが多数存在します。そのため実務だけでは得ることができない知識やスキルを自らキャッチアップをして行き、それを実務にも活かしていくことで成果に繋げることが可能です。
また、ITの知識や技術は日々進歩していくため、多くの場合は企業側からも知識をインプットしていくことを求められます。そのため、IT業界従事者の多くが自己研鑽していると考えられます。
次に世代別・年収別・職種別に自己研鑽をしている人の割合についてです。
世代別
20代が84.6%で30代が84.7%という結果になりました。40代と比較して7%以上高いことから世代が低い方が自己研鑽している人の割合が高いことが分かります。理由として以下の2点が挙げられます。
① 家庭を持っていない場合も多く自分の時間が多いため
② まだ知識が少なく、仕事で成果を上げるにはインプットする必要があるため
キャリアアップをして収入を上げていくためにも、早い段階で自分を高めようと、自己研鑽をしている人が多いことが考えられます。
年収別
年収が400万未満の層と401万以上~650万未満の層は8割を超えており650万円の層と比較して5%以上高いことがわかります。理由としては以下の2点が推測できます。
① 世代が低いほど年収が低いため
→上にある世代別の項目で挙げた内容にあるように、低い世代の人ほどインプットする事が多いため
② 年収が高い層の人ほど仕事の量が多く自己研鑽に時間を費やすのが難しいため
職種別
「SE(システムエンジニア)/PG(プログラマー)」「Webディレクター/デザイナー」「社内SE/品質管理/サポート」「インフラ系」の職種は85%以上が自己研鑽していることが分かりました。
この4つの職種は技術的な要素が強く専門的な情報をキャッチアップしていく必要があります。
例えばPHPエンジニアを例に挙げます。ある案件ではLaravelというフレームワークを使っていたとしても、別の案件ではCakePHPを使うかもしれません。このように、案件ごとに求められる技術が変わってくるため自ら知識をインプットしていく必要があります。
また、エンジニアは処理の速度などについても意識する必要があります。既存の知識だけで満足するのではなく、常により良い方法を考えるための引き出しを持っておくことで、良いサービスを作ることができます。そのために新しい情報をインプットしておくことでより優れたエンジニアになることができます。
こういった理由で、専門的な内容を扱う技術職は自己研鑽して高めている人が多いと考えられます。
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自己研鑽にかける時間
自己研鑽に掛ける時間と言っても人によって違いはあります。終業後に少し取り組む人もいれば、休日に多くの時間を費やす人もいます。
そこで自己研鑽をしていると回答した512人を対象に、1週間のうちどのくらいの時間を費やしているかアンケート調査を行いました。
結果は以下のグラフの通りになりました。
2~5時間費やす人が33.6%を占めており、次いで1~2時間費やす人が24.8%という結果になりました。この2つの層の人が自己研鑽に費やす時間の使い方としては以下のようなパターンが推測できます。
○ 毎日、仕事後に少し時間時間をとる
○ 休日にまとめて時間をとる
時間の取り方は人によって変わってくるとは思いますが、ワークライフバランスを考えると1週間に2~5時間が一般的なのかもしれません。
年収が高い人ほど自己研鑽に時間を費やす
年収毎の自己研鑽に費やしている時間を見ると、年収が650万円以上の層で5~10時間費やしている人の割合は650万未満の人と比較して10%近く高いことが分かります。
年収が高い人ほど、仕事をする上でより高い知識やスキルを求められるため、自己研鑽に費やす時間が多くなることが推測できます。
自己研鑽の内容
自己研鑽と言っても色々な方法があります。果たしてどのような方法が多いのでしょうか?
アンケートの結果は以下のグラフの通りとなりました。
【1位】ビジネス書や専門書を読む (52.1%)
自己研鑽の中ではもっとも手軽な方法であり、過半数の人が実践している方法となります。
読書は知りたい分野の知識をキャッチアップすることが可能であり、通勤中などの空き時間にも行うことができます。また、電子書籍等を利用すれば読みたい本も即時に手に入るため非常に手軽な自己研鑽と言えるでしょう。
【2位】プログラミング・Webデザイン等による自己制作 (33.4%)
IT業界ならではの自己研鑽と言えます。
近年ではSNSを利用して作成したデザインを公開したり、GitHubで作成したソースコードを公開するなど、個人で発信していくことが可能です。
ただ何か制作物を作るのではなく、色んな人に見てもらうことができるため、モチベーションを上げて取り組める自己研鑽です。
【3位】資格の勉強をする (28.7%)
IT業界には持っておくと便利に資格が多数あります。企業によっては資格を取得することでお祝い金がもらえたり、キャリアアップが早くなることもあります。
また資格を持っていることで、転職する際に履歴書に書くことが出来るためおススメの自己研鑽です。
専門的な技術職は資格を取得する人が多い
IT業界の中でも特に専門的な技術が必要なインフラ系とSE・PGは「資格の勉強をする」人の割合が50%近くおり、平均よりも20%ほど高いことが分かります。
専門的な技術職の場合、そもそも資格種類が多いです。また、資格を取ることで昇進が可能だったりもするので取得に向けて努める人が多いと考えられます。
IT転職をする上で役に立つ資格はこちらでご紹介しているのでご覧ください!
ものづくりをする人は自己制作を行う人が多い
SE/PGやWebクリエイター/デザイナーで「自己制作」も取り組んでいる人は40%近くいます。
クリエイターなどモノづくりをする人は、技術をインプットするだけではなく、それを活かそうとする人が多いことが分かります。
モノづくりをする人の技術力を口頭で人に伝えることは難しいですが、実際に制作物として残すことで自分の実力のアピールにもあるため自己研鑽として取り組んでいる人が多いと推測できます。
Geeklyからの意見
コンサルタントへ質問してみました
自己研鑽と転職の関係について弊社のコンサルタントに質問してみました。
–自己研鑽している人の方が転職に成功しやすいですか?
【コンサルタントの回答】
一概に自己研鑽と言っても、その内容やキャッチアップの質も人によって差があります。
なので、自己研鑽をしているからと言って必ずしも選考の成功率が格段にアップする印象はありません。
ただ、自分を高めようとする姿勢が好印象であることは間違いありません。
–どのような自己研鑽だったら転職の役に立ちますか?
【コンサルタントの回答】
目に見える形の自己研鑽でしたら転職に有利に働きます。
例えば、デザイナーの方でしたらポートフォリオの作成、エンジニアの方でしたらGitHubに書いたソースコードを公開することが有効です。そうすることで、その人が具体的にどのような学習をしていてスキルがあるのか分かるので書類選考の段階で通過しやすくなります。
–資格は習得しておくべきでしょうか?
【コンサルタントの回答】
目に見える形でその人のスキルを把握できるので有利ではあります。
しかし、その人のキャリアや年齢、転職を希望する企業によって求められる資格は異なる点はご注意ください。
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まとめ
今回はIT業界に従事している人を対象に自己研鑽の有無やその内容について調査しました。結果としては、8割以上の人が自己研鑽をして自分を高めようとしていることが分かりました。
自己研鑽に励むことで知識を増やしたりスキルアップすることが可能です。そうすることで視野を広げていくことができるため、自己研鑽に費やす時間は決して無駄にはならないでしょう。
「自己研鑽と言っても何をすればよいのだろう…」という方は是非本記事を参考にしていただけたらと思います。まずは、アンケート結果でも多くの人が実践していることが分かった“本を読む”でしたら手軽に始められるのでおススメします。まずは1時間程度から始めてみるのはいかがでしょうか?
自己研鑽を効率良く行うのであれば、将来的にどういう道を進みたいかイメージした上で、必要な自己研鑽を考え実践していくのがよいでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。自分を高めようとしている人の活力になり、役に立つコンテンツになれば幸いです!
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