【採用担当者向け】2022年4月 IT転職市場レポート | ギークリーの利用者から見えるIT転職市場をご紹介!
2022年4月は、各企業で新年度を迎え新入社員が多く入社しています。IT転職市場は、新年度を迎えてもコロナの影響も見られず、引き続き活況となりました。今回は2022年4月のギークリーの利用者様および求人の動向を分析して、IT転職市場の変化を探ります。
2022年4月 各社IT採用ニーズトピックス
IT転職専門のギークリーにて取り扱っている求人情報を分析し、各社のIT採用のニーズをまとめました。
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▼調査について
調査目的 :求職者様の集客および求人の仕入れ状況からIT業界の転職市場を知る
調査対象 :2022年4月に当社をご利用いただいた求職者様および企業様
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2022年4月の主な各社IT採用ニーズのトピックスは以下の通りとなりました。
現年収以上の年収提示による内定承諾が1年前から大きく増加
1年前に比べ、内定承諾となった求職者の提示年収が、現年収より高い条件提示であるケースが増えています。
2021年1〜3月に承諾された内定のうち現年収以上の条件提示が約50%だったのに対し、2022年1〜3月は63%と13%増加となりました。
特に現年収以上を提示する割合が増えた業種は、インターネット企業と事業会社(非IT企業)です。
平均年収が高いITコンサル企業などに年収負けしないように、年収提示を上げることで人材確保の対策をする企業が増えているようです。
クリエイティブ職種、エンジニア職種は現年収47万円アップが相場
現年収と提示年収の上がり幅について、職種別に直近3カ月(2〜4月)で割り出しました。
結果、最も年収が上がった職種がクリエイティブ職種、次にエンジニア職種となりました。
具体的に上がった金額は、クリエイティブ職種が平均50万円、エンジニア職種が平均43万円、ゲーム職種が平均21万円、営業・マーケ職種が平均16万円、それぞれアップしています。
採用を進めるうえで、各職種の年収レンジを設定する際にご参考ください。
現年収400万円未満のWeb系エンジニア、Webデザイナーでの年収アップが顕著
提示年収が最も上がっていたエンジニア職種、クリエイティブ職種の中でも、どの年収帯が年収アップをしていたか調べました。
結果、エンジニア職種、クリエイティブ職種ともに、現年収400万円未満の年収帯が最も年収アップをしていました。
エンジニア職種の中ではWeb系エンジニア、クリエイティブ職種の中ではWebデザイナーが提示年収が最も高いことが注目すべきポイントです。
Web系エンジニアはSIerや受託開発企業、Webデザイナーは受託・制作会社での年収アップが顕著となりました。
ゲームパブリッシャーでの内定が好調、来期のリリースに向けて増員
先月に引き続き、ゲーム企業の内定数が増加しており、特にゲームパブリッシャー(企画側)の内定数が先月比で73%増加しています。
内定数増加の要因として、ゲームの制作期間が平均1年ほどかかるゲームパブリッシャーは、決算期である次の3月のゲームリリースを見据えて採用を進めていることがあげられます。
ゲームパブリッシャーの内定を職種別に確認すると、ゲームタイトルのプロモーションを行うWebマーケティング職やゲームのWebサイトデザイン、ロゴ作成などを行うWebデザイナー職の内定数増加が顕著で、タイトルのプロモーションを行う業務の内定数が増えていることがわかりました。
ゲーム職種のポテンシャル層の採用ニーズが高まる
4月の集客属性を職種別で確認したところ、プランナー職の求職者が全体の46%と多く、次いでCG・グラフィックデザイナー職が29%となりました。
年収・年齢区分で確認したところ、年収400万円以下、そして若手層(35歳以下)の集客が半数以上でした。
企業側でポテンシャル層のニーズが高まり、採用を強化している傾向があると見受けられます。
2022年4月 集客トピックス
ギークリーでは転職エージェントの面談に訪れた方にアンケートを実施し、1ヶ月ごとにIT転職市場のニーズや傾向を分析、採用担当者様向けに、毎月情報をまとめて発表しています。
2022年4月の主な集客トピックスは以下の通りとなりました。
- エンジニア比率が先月に続き過去最高値を更新
- 職種別ではインフラエンジニア、システムエンジニア(下流)が好調に伸長
- 上記2職種について、若手エンジニアのニーズ増加に伴い、特に20代後半の集客が増加
各トピックスについて、グラフとともに詳細解説をします。
面談者の経験職種区分(前月比較)
面談者の経験職種を区分した結果、先月に比べ2022年4月はエンジニア比率が3.2%増加しました。
エンジニア比率は先月に引き続き、過去最高値を更新しています。
前年同月と比べても6.9%増加しており、エンジニア比率は高まり続けています。
インフラエンジニアとシステムエンジニア(下流)の集客が増加
エンジニア面談者を職種別に区分した結果、システムエンジニア(上流)の集客割合は減少。一方で、インフラエンジニアとシステムエンジニア(下流)の集客割合が増加していました。
インフラエンジニアとシステムエンジニア(下流)の集客割合が増加した要因として、この2職種に対し企業側のニーズが高まっており、求職者の動きが活発化したことが考えられます。この動きの背景には、インフラエンジニアはDX化を推進する企業の増加、システムエンジニア(下流)は経験が少ないエンジニアの採用枠増加があります。
インフラエンジニア、システムエンジニア(下流)では20代後半の集客が増加
インフラエンジニア面談者の年齢区分(前月比較)
インフラエンジニア経験がある面談者を年齢別に区分した結果、先月に比べ2022年4月は経験の少ない20代前半の集客が減少。一方で、経験を積んだ20代後半の集客割合が増加しています。
システムエンジニア(下流)面談者の年齢区分(前月比較)
システムエンジニア(下流)経験がある面談者を年齢別に区分した結果、先月に比べ2022年4月はインフラエンジニアと同様に、開発経験の少ない20代前半の集客が減少。開発経験を積んだ20代後半の集客割合が増加していました。
2022年4月号まとめ
年度が切り替わる2022年4月は、IT転職市場でも新年度ならではの大きな動きがありました。
インターネット企業と事業会社(非IT企業)で確実にIT人材を確保するため、提示年収を大きく増加させているのは大きく注目するべきでしょう。
この動きにより、IT転職市場の年収レンジは大きな影響を受けています。
ゲーム企業で来期に向けた人員増加も4月は目立っており、特にプロモーションに関わる職種のニーズが高まっています。
また各企業でエンジニアの採用ニーズが引き続き高く、ギークリーでもエンジニアへの集客に注力し続けています。
今月はエンジニア比率過去最高値を更新しており、特に20代後半のインフラエンジニアとシステムエンジニア(下流)の集客が増加しました。
ギークリーでは、面談いただく求職者はもちろん企業の採用担当者へのニーズも鑑みて、IT転職市場の動向を調査しております。
企業と求職者のニーズが1件でも多くマッチングできるように、IT転職のエキスパートとして分析をしてまいります。
引き続き来月もレポートをアップしますので、ぜひ企業の採用担当者の皆様はぜひご参考ください。
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