【採用担当者向け】2022年6月 IT転職市場レポート | ギークリーの利用者から見えるIT転職市場をご紹介!
2022年6月は例年にない速さで梅雨明けを迎え、突然酷暑が続きました。各企業の採用ニーズは変わらず高く、エンジニアを中心にIT転職市場を活況にしています。今回は2022年6月のギークリーの利用者様および求人の動向を分析して、IT転職市場の変化を探ります。
目次
2022年6月 各社IT採用ニーズトピックス
IT転職専門のギークリーで紹介している求人情報を分析し、各社のIT採用のニーズをまとめました。
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▼調査について
調査目的 :求職者様の集客および求人の仕入れ状況からIT業界の転職市場を知る
調査対象 :2022年6月に当社をご利用いただいた求職者様および企業様
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2022年6月の主なIT採用ニーズのトピックスは以下の通りとなりました。
エンジニア求人の内定数が第4四半期から第1四半期にかけて11%増加
ギークリーではエンジニアの内定数が伸びていますが、2022年4〜6月(ギークリー第1四半期)は、2022年1〜3月(ギークリー第4四半期)と比較して内定数を伸ばしました。
エンジニアの中でも、伸長した職種は各業界・業種で異なった結果が出ています。
以下より、詳細を解説します。
SI・コンサル業界
エンジニア派遣業種×インフラ職種の内定数が、前四半期との比較で1.4倍になりました。中でも、51歳以上の方の内定数が増えており、各社で採用する年齢幅を広げていることが見受けられます。
シニア層を採用できた要因として、インフラ案件の引き合いの多さが考えられます。引き合いの多さに対してエンジニア採用が間に合っておらず、人材確保のために年齢幅を広げた採用活動になっているようです。
また弊社クライアント企業の多くが、エンジニア採用において年齢よりもスキル、即戦力を重視しています。
50歳以上の方は豊富な実務経験から即戦力となり、さらに設計や構築経験が豊富にある方には高確率で内定を出す傾向があります。
インターネット業界
SaaS領域では、インフラ・QAエンジニア職の内定数が前四半期との比較で1.5倍になりました。
Webメディア領域では、前四半期との比較でデザイナー職の内定数が1.3倍に伸びています。
各社で事業拡大を狙い、内製化を推進する動きがあるので、上記職種の採用が加速しているようです。
採用ターゲット拡張の様子が見られ、SIer在籍のクラウドサービス経験が半年〜1年の20代インフラエンジニア、制作会社在籍のコーポレートサイト・LP・バナー等のWebザイン経験が2〜3年の20代デザイナーといった求職者に内定が出ています。
ゲーム業界
ゲームにまつわるサービス開発エンジニア職の内定数は、前四半期との比較で4倍になっています。
特に内定数が伸びているのがWeb系エンジニア職です。業務内容として、NFT関連の新規事業やゲームに関わる決済サービスなど、ゲーム周りの開発業務を行います。
内定を獲得した求職者の特徴として、JavaでtoB向けシステム開発経験を持っていたり、PHPでWebシステム開発の経験がありました。
現年収から決定年収36万円UPが相場へ
承諾された内定の提示年収が求職者の現年収よりいくら増えたのか、前年比で比較した結果、2021年第1四半期(4〜6月)は現年収から23万円UPだったのに対し2022年第1四半期は36万円UPと、年収UP額の相場が1.5倍に推移していることが明らかになりました。
年収UP率が最も高かったのはエンジニア職種、次にクリエイティブ職種です。具体的な金額はエンジニア職種が平均39万円UP、クリエイティブ職種が平均35万円UPとなっています。
求職者の決定年収が四半期ごとで上がっていることから、各社にはIT人材に対する給与水準の見直しが求められるでしょう。
2022年6月 ギークリー集客トピックス
ギークリーでは、無料転職相談の面談に訪れた方を対象に毎月アンケート調査を実施しています。
調査結果のデータから、IT転職市場のニーズや傾向を分析して企業の採用担当者に向けて発表しています
2022年6月の主な集客トピックスは以下の通りです。
- インフラエンジニアの集客数が増加
- クリエイティブ職種ではWebデザイナーの集客数が増加
- ゲーム人材は、若手層が積極的に活動中
各トピックスについて、グラフとともに解説します。
【全職種】面談実施者の経験職種の割合(直近3か月比較)
面談実施した求職者の経験職種を区分したところ、直近3ヵ月比較でエンジニアの割合が過去最高水準を達成しました。
各社のエンジニア採用ニーズの高まりと、エンジニアの面談者数が増加したことが要因であると考えられます。
インフラエンジニアの集客数が増加
【エンジニア職種】年齢別インフラエンジニアの割合(直近3か月比較)
インフラエンジニア経験者を年齢別に区分したところ、直近3ヵ月比較で51歳以上のシニア層の集客数が増加していました。 特に構築経験があるエンジニアが増えました。
51歳以上を対象とした求人数は、第4四半期から第1四半期にかけて2倍になっており、シニア層への採用ニーズが高まっています。
インフラエンジニアの転職決定数も同期間で約1.4倍と、エンジニア職種の中で最も伸びていました。
要因としては、内製化に伴う採用ニーズの高まりと、インフラエンジニアの面談者数が増加したことであると考えられます。
※インフラエンジニアは、サーバーエンジニア・ネットワークエンジニアを指します。
クリエイティブ職種ではWebデザイナーの集客数が増加
【クリエイティブ職種】面談実施者の経験職種の割合(直近3か月比較)
クリエイティブ職の経験者を区分したところ、直近3ヵ月比較でWebデザイナーの割合が増えています。
特に「Webデザイナー(受託)」の集客数が、第4四半期から第1四半期にかけて140%増加しました。
受託で経験を積んだWebデザイナーの面談者が増えているということは、「自社サービスに携わりたい」と考える求職者が転職市場に流れてきていると予測できます。そのため現在IT転職市場では、内製化を急ぐ企業側のニーズと求職者の希望が合致している状況です。
ゲーム人材は、若手層が積極的に活動中
【ゲーム職種】面談者の年齢別集客者数の割合(直近3か月比較)
ゲーム職種の経験者を年齢別で区分したところ、直近3ヵ月比較で35歳以下の若手層が増加していました。
直近1年間でも、35歳以下が60〜70%を占めており、ゲーム人材は若手層の転職活動が活発になっています。
このような状況から大手パブリッシャーは、採用ターゲットを徐々に若手層や第二新卒へ広げている動きがあります。
※ゲーム人材は、ゲームプログラマ・ゲームディレクター・ゲームデザイナーを指します。
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2022年6月号まとめ
2022年6月のIT転職市場で目立ったのが、51歳以上のシニア層の内定数の増加でした。
特にインフラエンジニアの採用ニーズは高まり続けています。
ギークリーでは、経験豊富なシニア層のインフラエンジニアの集客に注力しているため、構築経験のあるインフラエンジニアを多く紹介することができています。
また、受託のWebデザイナーの集客が増加していることも注目ポイントです。
自社サービスに携わりたいと考えるWebデザイナーと、内製化を急ぐ企業のニーズが合致しているため、引き続きWebデザイナーを含むクリエイティブ職種の集客に注力します。
ギークリーでは、面談いただく求職者はもちろん、企業の採用担当者へのニーズも鑑みてIT転職市場の動向を探っております。
企業と求職者のニーズを1件でも多くマッチングできるように、IT転職のエキスパートとして分析をしてまいります。
引き続き来月もレポートをアップしますので、ぜひ企業の採用担当者の皆様はぜひご参考ください。
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