育休後に転職は可能?転職活動のポイントや対策・書類の書き方をご紹介!
育児休暇後に転職活動をする場合、気になるのはブランク期間です。産休や育休が浸透してきたとはいえ、対策をした方が良いことは間違いありません。本記事では男女別にブランク期間がある場合の対策や、履歴書、職務経歴書のポイントについて解説します。
目次
転職する際のブランク期間対策
ブランク期間は企業にどのような印象を与えるのか
ブランク期間を転職希望先の人事担当者はどのように考えているのか、マイナスの印象として以下の3点が上げられます。
・勤労意欲が低い人なのか
・スキルの遅れ、鈍化などをおこして即戦力としての働きが難しいのではないか
・「希望条件を全て満すような仕事ばかりを探している」「無駄に意識だけ高い」といった扱いにくい人材なのではないか
厳しい評価ばかりですが、実際企業によっては僅かな空白期間でも、不採用の理由としているところがあります。
経済が停滞している時期は、採用難で空白期間ができたのかと捉えてくれる企業も多いです。しかし、売り手市場の時期は、働き場所が多い時代であるにも関わらず仕事をしていなかった人というレッテルを貼られる恐れもあります。
ここで3ヶ月という数字に注目してください。前の企業を辞めて、3ヶ月以上のブランクがある人は転職の難易度が高まります。
まず、3ヶ月を超えるブランクがある人に、懸念を抱く企業が多いという実情を知っておきましょう。
ブランク期間を有意義に過ごしたという印象を企業へ与える
3ヶ月以上のブランク期間はたしかに企業へ良い印象を与えませんが、長期にわたるブランク期間で何をしていたかによって企業の印象も変わります。
例えば面接でブランク期間があれば当然、その間何をしていたかを聞かれます。そこでただ「転職活動をしていました」とだけ返答しても、人事担当者は「何もしていなかった」としか受け取りません。
こういった場面では、ブランク期間中になんらかの勉強をしていたという、具体的なエピソードを付け加えて欲しいところです。
例えばブランク期間中、転職を目指す業界で活躍する著名人の講演会へ通った、あるいは著書を読んだ感想などのエピソードがあればとても良いでしょう。
また、転職希望先の企業が発しているSNSを調べておくなど企業研究を徹底することをおすすめします。そこから持ったイメージや世間が企業へ抱く印象をあらかじめ調べ、自身で研究し数値化した資料などもあれば、面接の際に最良のアピールなるでしょう。
女性の育休後転職
自分にあった働き方をみつけよう
元々正社員でバリバリ働き、キャリアを積み重ねていた人は、結婚や出産で育休をとった後元のように正社員で働きたいと感じるでしょう。ここで正社員と契約・派遣社員を比較してみましょう
【正社員】
正社員は給与面や福利厚生でも契約・派遣社員などより恵まれているケースがほとんどです。責任も大きい仕事も任されやすいためやりがいも大きいかもしれません。
しかし、責任がついて回るということはそれだけハードルも高いという認識は持ってください。
転職活動においても正社員の枠を狙う場合、ブランク期間がない人と同じ土俵で競争しなければいけません。つまり人事担当者に、ブランク期間があってなお雇ってみたいと思わせる「可能性」を感じさせる必要があります。
資格なり、他には代わりの効かない特別なスキルなど、ブランク期間のない人にも負けない特別な「何か」が必要となります。
【契約・派遣社員】
契約・派遣社員は、正社員に比べて物足りない部分があるかもしれません。しかし、メリットもあります。急な残業や転勤、出張など正社員と比較した場合少ないといえます。
育休が終わったといっても、子育て自体は続きます。契約・派遣社員の方が、時間に拘束が少なく自身の生活に合わせた働き方ができる可能性が高いです。さらに正社員と比べ、採用されやすい現実もあります。
強い正社員思考があるとしても、長期のブランク期間があるのなら、採用されることを第一に考えて、働き方を見直すのも1つの手です。まず企業に契約・派遣社員として雇ってもらい、自分の実力を認めてもらいましょう。それから正社員への登用を目指すという形もあります。
人にとって仕事に対する価値観はいろいろあるかと思いますが、メリットデメリットをしっかり考え、自分に合った働き方を検討しましょう。
自宅から職場への物理的な距離も、育休ブランク前より大事になってきます。経験を活かせる仕事か、私生活との両立がしやすい仕事か、冷静に現状を分析して判断してください。
周囲の育児サポートは充実しているか
転職活動を行うにあたって子供が幼いうちは、保育園や幼稚園の送り迎え、急な病気などのケースについての質問はあると思ってください。
夫や実親、もしくは義父母などの育児サポートがあるということは、企業側に安心して仕事が任せられるというアピールになります。
その他でも、自治体のファミリーサポート、もしくは民間企業が行っているシッターサービスなども育休からの転職を目指すなら、事前に探しておきましょう。
企業は、「この人は子育てしながらでも十分働ける準備をしている」と判断すれば、就労に対して高い意欲を持っていると好印象を抱きます。
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男性の育休後転職
育休男性の転職
男性でも女性と同じように、育休の取得や育休中に転職することは可能です。法律違反ではありません。
男女共に育児休業給付金は支払われ、転職したとしても返還しなくて良いです。そもそも雇用保険から育児休業給付金は支払われています。貰える権利があるのです。
しかし、問題なのは周囲の理解度です。いまだに男性の育休や、その後の転職活動及び転職は快く思われていない現状があります。特に男性の場合は育休を取得できても、企業的には早期復帰を待っていることが多いです。
そこで転職するとなると、後に続いて育休を申請する人は「この人も転職をしてしまうのでは」と良く思われない状態に陥る可能性があります。
このように男性の育休はトラブルになりやすいので、育休を取得する場合は念入りに上司や周囲と話し合いましょう。仕事の引き継ぎもしっかり行うなど、円満に育休やその後の転職ができるように心がけてください。
男性の育休転職で注意したいこと
いくつか男性が育休中に転職活動を行うにあたり、注意しておきたいポイントがあります。
・妻の出産直後
・妻が復職してすぐの転職
・保育園の申し込み
女性は出産直後、新生児の育児と体のケアで精神的にも体力的にも極度に辛い状態です。その時期に男性が転職活動で忙しく飛び回り、家庭を留守にしてしまっては、育休を取った意味がありません。転職活動をするにしても、妻とよく話しあった上で時期をはかって行いましょう。
また、妻が復職した場合、家事・育児・仕事にと、今までの生活から大きくパターンが変わり、忙しくなります。夫側も転職が決まったばかりだと、有休がまだ取得できていないので、妻と幼い子供のフォローが十分にできない状態になってしまいます。新しい生活環境に夫婦共々慣れるまでは、転職活動は控えたほうが良いでしょう。
その他、保育園関係での書類で両親が働いている場合、就労証明書が必要となります。転職活動中で無職だとこれを発行してもらえませんから注意しましょう。
ブランクからの転職でやっておきたいことと注意点
スキルを磨く
育休などのブランクをとっているときの時間は、有効に使いましょう。
いずれ転職して再就職を目指すのですから、ブランク中に就労感覚を鈍らせないためにも、資格取得やパソコンスキルを磨くといった自身を高めることに注力しておくべきです。
こういったスキルを磨く行為は、転職する際にすぐ使えるものではなくとも、企業へのアピール材料になります。
いざ転職先の人事担当者と面談するにあたって、「子育てと家事しかやっていませんでした」ではアピールとして弱すぎます。
自分の都合ばかりアピールしない
企業にとって1番困る転職希望者は、お願いばかりしてくるタイプです。
特に育休ブランクがあった人は、自分の実績や人柄といったことをアピールするより、自分の家庭の都合ばかり主張して転職に失敗する人が見受けられます。特に就業時間や残業の有無、土日祝日は休みかといった内容の質問を中心にしてしまいがちです。
これらは重要なことなので発言しても良いのですが、企業側が知りたいのはそこじゃありません。企業が知りたいのは、相手の働く意欲や人柄、ブランク中に何を経験・勉強したかといった、自社に貢献してくれそうなポイントです。
自分の都合ばかりアピールしてしまうと、ただ企業側の心象を悪くするだけです。間違っても「自社に寄生しようとしているのか」と思われないようにしましょう。
育休後の転職に必要な職務経歴書や履歴書の書き方
志望動機
ブランクがある人はない人に比べると、書類審査で落とされやすいです。
そのため、志望動機にはブランクがない人にも負けない、業務に対する熱意を伝えなければいけません。
熱意といっても具体的にどういった内容を書けばいいのかですが、おおまかに表すと下記の2点が大事です。この2つを積極的に志望動機へ盛り込みましょう。
・ブランクがあった中でなぜ今就職したいのか
・元の仕事で得た経験や現在活かせると思うスキル
ブランクがあった中で、再び働きたいと転職に動き始めた人の多くは収入面でしょう。
しかし、「収入が不安定で心配だから」と素直に書いてしまうのはNGです。志望動機にすらなっていません。
自己PRを充実させよう
企業に対する就活への強い気持ちを自己PRに込めて伝えましょう。
具体的にはブランク中に得た知識や経験、育休ブランクなら子育てが仕事に影響を及ぼさないように、工夫配慮してあるといった内容を自己PRとして書くということです。
特に育休ブランクから転職するケースは、子育てを周囲がどのようにサポートしてくれるのか、詳しく說明した方が良いです。
「そこまで配慮・準備をして仕事に来てくれるのか」と、企業側は熱意を感じとってくれるでしょう。
例え主婦をしていても、町内会の活動やボランティアに積極的に傘下していれば、それを書いても良いでしょう。ただし、それらの出来事がどう自分を磨いてくれたかを、しっかり書く必要があります。
まとめ
ブランクからの転職は空白がない人の転職より困難でしょう。
しかし、ブランク期間に何をしていたかで、天と地ほど未来が変わります。ブランクを空白期間と呼ぶこともありますが、本当に空白として過ごしてしまってはいけません。
未来を作るための時間と考えて、知識の蓄積をしてください。会社に勤務しながらでは、経験できない勉強などをしましょう。ブランクを空白期間ではなく経験を積む「充電期間」へ変えれば良いのです。
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