転職でアピールできる「ヒューマンスキル」とは?能力の種類について具体例と共に紹介します!
どんな職種・ポジションでも重要な能力であるヒューマンスキル。なんとなく「人間力」のことだと理解していても、具体的にどんな力のことを指すのか実は曖昧という方もいらっしゃるのではないでしょうか。この記事ではヒューマンスキルに含まれる能力について具体的に解説します。さらに転職の場でいかにヒューマンスキルをアピールできるかについてもお話しします。
目次
ヒューマンスキルとは?
ヒューマンスキルとは、対人関係を良好に保つ能力です。
ハーバード大学の経営学者ロバート・カッツが提唱したマネジメント(管理職)に求められる3つのビジネススキルの一つとして提唱しました。(他の2つは「テクニカルスキル」と「コンセプチュアルスキル」です)。
人間関係が良くない職場では働きにくく、業務も円滑に進まないということを経験から知っている方も多いでしょう。つまりヒューマンスキルは実際には管理職だけでなく、組織で働くすべての人に必要な能力だといえます。
ヒューマンスキルにはどんな能力が含まれる?
では、「ヒューマンスキルが高い人」とは具体的にはどんなことができる人のことなのでしょうか。続いてヒューマンスキルに含まれる具体的なスキル8つについて、さらに詳しくお話しします。
コミュニケーション
コミュニケーション力とは、どんな人とも良い人間関係を構築する力です。
これは単に楽しくおしゃべりをする力ではありません。あまり話好きではない人には雑談を強制しないけれども、必要な情報は適切にやりとりする、さらに場の空気は悪くしない、というように相手の立場に立ち、適切な接し方ができる力がある人が「コミュニケーション能力が高い」といえます。
ヒアリング
ヒアリングは相手の言葉に耳を傾け、しっかり理解する能力です。
話しやすい雰囲気を作り、しっかり聞くことに加えて相手が伝えたいことを正確に受け取ります。
理解して適切な応答をすることが重要です。
相手と良いやり取りをする上でこのスキルは重要であり、コミュニケーション能力にも大きく関わってきます。
ネゴシエーション(交渉力)
ネゴシエーションは、人と人、組織と組織の間に立って意見交換をスムーズに進める能力です。
関係者それぞれの立場を理解し、時には皆の意見が正しく伝わるよう「通訳」のような役割をしたり、意見がぶつかった場合には落とし所を考え、うまくそこに導く力などを指します。
プレゼンテーション
プレゼンテーションは自分の伝えたい事を相手にわかりやすく、正確に伝える力です。
このスキルは話の要点のみをしっかりと抑え、資料に落とす力も含みます。
営業や社内プレゼンといった場だけではなく、普段の会話で相手に伝わりやすいように話すことができる人もまたプレゼンテーション能力が高いといえます。
ロジカルシンキング
ロジカルシンキングは物事を論理的に考える力です。
資料などを的確に分析する、順序立てて物事を考える、先入観にとらわれず合理的な判断をするといった能力が含まれます。ロジカルシンキングを身につけることでコミュニケーションの齟齬をなくしたり、仕事を効率的に進めたりすることができます。
また、無用なトラブルを回避したり、一度した失敗を繰り返さないよう対策を立てるためにもロジカルシンキングは有効です。
コーチング
コーチングは同僚や部下の意欲を引き出し、伸ばす力です。
単に知識を伝えたり失敗した時に叱ったりするのではなく、対話を通じて相手の内面から答えを引き出し、自ら課題を解決できるように支援します。
つまり「相手の成長を後押しする力」とも言いかえられます。主に新人教育やマネジメントを担当する際に発揮される力です。
向上心
向上心は現状に満足せず、常により良い方を目指そうとする力です。
研修に参加したり勉強をする、積極的に改善の提案をするといった力に加えて、自分・組織の現状を客観的に分析し、目標を立てて確実に実行する力も重要です。
リーダーやメンバーが常に向上心を持つことで業務や職場環境の改善も進みますし、周りの人の意識も変わり、集団全体が成長を続けることができます。
リーダーシップ
リーダーシップは組織を引っ張る能力です。
リーダーシップを発揮するには、上であげた全てのヒューマンスキルが必要です。
加えて決断力や責任感も備えている必要があります。
さらにメンバー一人一人をしっかりみて、気配りするのもまたリーダーの資質です。
ヒューマンスキルを伸ばすには?
先に書いたように、ヒューマンスキルはどれも定量的に測ることができないスキルです。
故に、ヒューマンスキルを伸ばすために何をすれば良いのか、よくわからないと感じる方も多いのではないでしょうか。
ヒューマンスキルを伸ばすための研修や書籍は数多くあります。研修に参加したり本を読んで勉強してみるのも手です。
加えてこの記事でおすすめしたいのは、普段の業務の中で「ちょっとした心がけ」をする事です。以下では心がけの例を書いていきます。
相手のバックグラウンドに想像を巡らせる
交渉で関係者皆の利になるような落としどころを見つけたり、プレゼンで聞いている人がわかりやすいように話すためには、「相手のバックグラウンドを理解する」ことが大切です。
相手を理解するために、
・普段から周りの人に関心を持ってよく観察する
・その人がどんな状況にあってどんなことを思っているのか一歩掘り下げて考える
ということを心がけてみましょう。
そうすればコミュニケーションの質が上がりますし、交渉やプレゼンテーション、コーチングの力も延びていきます。
人の話をよく聞く
「コミュニケーションが上手な人は聞き上手」という事を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。
人と話すこと、信頼できる相手と思ってもらうこと、皆の意見をうまく調整すること、その全ての土台となるのが、「相手の話をしっかり聞く」ことです。
誰かと話をする時は顔を見る、相槌を打つなどしてしっかり相手の言葉を受け取っている事を伝えながら、最後まで話を遮る事なく聞きましょう。
それを心がければ今までよりも確実に対人関係が良好になります。
語彙を増やす
誰かと話をする際にその人がわかりやすい言葉に言いかえたり、たとえたりすると格段に伝わりやすくなることがあります。
その人が一番受け取りやすいようにするためには、自分の中に「伝え方」のバリエーションがたくさんある必要があります。
わからない言葉は調べる事を心がけたり、話すのがうまい先輩の表現を真似したりして語彙を増やしていけば、より伝わりやすい表現を選ぶことができるようになっていくでしょう。
転職活動でヒューマンスキルをアピールするには?
採用面接で自分の強みとして「ヒューマンスキル」をアピールしたい場合、どのように行うと効果的なのでしょうか。続いてお話しします。
具体的なエピソードとともに伝える
面接でヒューマンスキルをアピールする際には、具体的なエピソードを交えて伝えましょう。
例えば交渉力をアピールする場合には「デザイン部門・システム部門・ビジネス部門それぞれの要望を聞き、調整しながら要件をまとめて開発プロジェクトを成功させた」といったエピソードとともに、どんな工夫をしたのか、どんな風に能力を活かしたのか話すと良いでしょう。
面接での立ち居振る舞いも重要
面接でのやりとりも「コミュニケーション」「プレゼンテーション」といったヒューマンスキルを発揮する局面です。ですので面接での振る舞いはそのまま自身のヒューマンスキルのアピールになり得ます。
・面接官の目を見てしっかり話を聞く
・的確な応答をする
・面接官が受け取りやすい言葉を使う
このような姿を見せることができれば、ヒューマンスキルを評価してもらうことができるでしょう。そのためには、まず質問の意図をよく考えることが重要です。
また面接官のバックグラウンドを想像しながら、よりわかりやすい言葉で話す事を心がけましょう。「柔らかい表情で話す」「聞き取りやすい声ではっきり話す」ことも大事です。
まとめ
対人関係を良好に保つ力であるヒューマンスキルは、どんな職種・ポジションにおいても重要な能力です。
定量化しにくいスキルのため転職活動ではアピールしにくく感じるかもしれませんが、ヒューマンスキルの高さを伝えることができれば大きな強みになります。
ぜひこの記事も参考に、普段の生活でヒューマンスキルを磨く事を心がけて転職活動や仕事に活かしてみてください。
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