オンライン面接って実際どうなの?対面との違いやメリットやデメリットについてプロがご紹介します。
新時代の選考スタイルとして、オンライン面接は急速な勢いで普及しています。人との密状態を避けられることからコロナ禍の影響も受けづらいニュースタイルの面接として、今後もますます広まっていくといわれています。本記事ではオンライン面接とはいったいどのようなシステムなのか?そのメリットやデメリットも徹底的に解説します!
急速に広がりをみせるオンライン面接
オンライン面接が普及している理由とは
●スマートフォンの浸透
●ネット環境などのインフラ整備
●テクノロジーの進化
主に上記の理由などが、オンライン面接を急速に社会へ普及させている要因とされています。
スマートフォンは電子決済やマイナンバーカードでの手続きをする際に利用され、もはやコミュニケーションツールだけでなく、生活必需品になりつつあります。
また近年、都市部だけでなく、離島や過疎地といった全国隅々まで、高速通信インフラの整備に注力していこうという世の中の流れがあるのです。
2010年代に入り、企業がSkypeやZoom、FacetimeといったツールでWebによる会議を開く機会が増え、それにともなうインフラ整備がきっかけになったことも要因の1つにあげられます。
これらのことがきっかけで、ネットの通信速度や処理速度がより増し、画質や音質の飛躍的な向上に繋がりました。つまり、コミュニケーションツールとして、ネットはますます使いやすくなっていったのです。
オンラインでの通信によくあげられるデメリットである、「通信がいきなり遮断される」といったようなアクシデントを嫌うという方もいらっしゃいます。
しかし、現在はテクノロジーの進化により、通信の安定性が過去のシステムよりも格段に増しました。スマートフォンなどでも、自宅据え置きPC並の画像や、安定した通話が可能となっています。
テクノロジー進化による安定した通信システム、手軽に持ち運びできる端末の誕生と高い普及率、ネットインフラの整備といった背景が重なって、オンライン面接の普及を後押ししたといえます。
コロナ禍の影響
コロナ禍が企業にもたらした影響は、働き方に大きな変化を与えました。リモートワークの普及です。
多くの企業が社員のリモートワークを推進しなければならない状況下で、人材採用の形も変わらなければなりませんでした。そこで、コロナの影響をあまり受けず、さらに遠方の人材に声をかけることができるオンライン面接が注目されたのです。
コロナ禍以前よりオンライン面接は注目されていました。しかし、「カメラを介してではしっかりとした選考ができないのではないか?」という旧態依然の体質をした企業もあったのは事実でしょう。
それがコロナ禍の影響により、企業がオンライン面接に対して前向きな姿勢で取り組まなければならなくなったという部分もあり、オンライン面接の普及をさらに加速させたのです。
オンライン面接と対面の違い
オンライン面接が対面での面接と最も異なるのは、「画面越し」であるという点です。
面接内容自体は、オンラインでも対面でも大きな違いはありません。したがって、企業研究や想定質問への対策でやるべきことは変わりません。
しかし、ネット環境やパソコン・カメラなどのツールの用意が必要となってきます。不備なく面接が行える環境づくりをしなければならないです。
また、画面越しであるため、職場や面接官の雰囲気など、直接肌で感じられるような部分が分かりにくいことも挙げられます。その反面、自宅など慣れた場所で面接できるため、会場の雰囲気に飲まれにくいといったこともあります。
このように、オンラインならではのメリットもあれば、デメリットもあります。オンライン面談に緊張する方も多いとは思いますが、オンラインの特性をしっかりと理解し、ポイントを押さえておけば、必要以上に恐れることはありません。
オンライン面接のメリット
面接にかかるコストを抑えられる
オンライン面接は、求職者、企業側双方のコストを抑えられるメリットがあります。
求職者からすると、面接会場までの交通費用や宿泊費用がかからなくなります。企業側からすると、遠方で説明会を行なうケースなど、説明会場の設置や人事担当者の派遣などにかかる費用のカットができます。
選考がより早く・効率的を行われる
面接で人事担当者との面談だけでなく、実際に仕事現場のリアルな雰囲気というものを知ることができれば、入社後のミスマッチを減らすことが可能でしょう。
オンライン面接だと、遠方にある工場や研究所などの施設からマネージャーや部門担当者が、最新のリアルな仕事現場の様子を迅速に伝えることが可能となります。
求職者にとっても色々な角度から企業の情報を知ることができます。また、企業も様々なスキル・経験をもった地位の人間が一同に求職者を面接できるため、選考が捗り、選考自体のスピードも増すことでしょう。
面接の選考が遅れる要因には、面接に現場の責任者・担当者的な立場の人がなかなか立ち会えないといった問題があるといわれています。彼らは多忙なわけですから、求職者の面接日に合わせて時間をとることがなかなか難しいのです。
中には面接日に部門などの担当者不在のまま選考が行われ、採用後に大きなミスマッチを起こすこともあります。そうなれば企業と求職者互いの損失でしょう。
ですが、オンライン面接だと求職者と企業側のスケジュール管理がしやすくなり、現場のマネージャーなどが不在のまま面接が行われてしまうといった事態も避けやすくなります。
オンライン面接のデメリット
印象などが伝わりにくい
近年ではテクノロジーの発展により、オンライン面接でも音声はしっかり声を拾ってくれますし、人の表情が分かりやすく高画質になっています。
しかし、どうしても生で面接したときに比べると顔色や声色、雰囲気が伝わりにくいといわれています。ハキハキした口調と表情、さらにはジェスチャーも加えた説明なども行なうと良いです。
充分な資料が用意されていない場合がある
企業へ出向いて面接をするわけではないので、企業の雰囲気や社風、実際に働いている人達の人柄といったところまでは理解しずらいといわれています。
画像や動画による資料が、企業側から十分に提供されないケースも想定しておくべきです。
このような場合は、なるべく求職者側から実際に勤務している社員のエピソードや話など、積極的に質門していく姿勢が必要となるでしょう。Webによる企業の座談会などのお知らせがあった場合は、積極的に参加しておくことをおすすめします。
オンライン面接の注意点
対面同様に服装などの身だしなみを整える
画面には上半身しか映らないからといって、上半身だけスーツを着るのはNGです。もし、立ち上がる必要があった場合困りますし、何より面接に向けての心構えが緩んでしまいます。
面接会場に足を運ばなくとも、対面での面接と同じように、髪型、服装などの身だしなみを整えておくべきです。
必要書類のコピー・メモの準備をする
質疑応答に備えて、提出した書類のコピーとすぐにメモがとれる準備をしておきましょう。
ただし、面接中は手元など下を見てばかりにならないよう注意しましょう。視線が下がってばかりだと印象はよくありません。対面での面接と同じように、相手の目を見て話す意識をすると良いです。
また、面接官に伝えたいことを書いたメモなどを用意しておく場合も、メモを見て視線が下がってばかりにならないよう意識しましょう。カメラ横に貼っておくなどすれば、視線は下がらずに済みます。
カメラ位置を調整しておく
目線にブレがないか?視線の位置がどのあたりにくるのか確かめておきましょう。実際に生で面接官と向かいあっているように映るように調整します。
顔から上半身にかけてバランス良く映っているか、ビデオ通話アプリのテストモードなどを利用して準備してセッティングしておくことをおすすめします。
また、カメラに映る範囲をしっかり確認すべきです。面接中、画面の端に不要なものが映り込んでしまっていると印象はよくありません。面接を行う場はきれいに整えておくようにしましょう。
部屋の照明を調整しておく
オンライン面接を行なうときに、部屋が暗いと相手に与える印象まで暗くなってしまいます。
昼間でも充分な明るさがなければ電気を点灯し、それでも暗いなら簡易電灯をPCやスマートフォンといったデバイスの後方から点灯させれば、明るく映ることが可能です。
直接目にする明るさと、画面越しの明るさは違ってみえることもあります。できるだけ画面越しの明るさを確認し、ちょうどいい明るさに調整しておきましょう。
IT機器やツール・アプリの事前準備を行う
●機器のセッティング
●ツール・アプリのインストール
●ネットワーク環境
●部屋の明度
オンライン面接で使用する機器はPCやスマートフォン、タブレット端末といったものです。PCだと、カメラ付きの物やもしくは外付けのカメラ、ヘッドホンセットが必要となります。
企業によってSkypeであったり、Googleハングアウトだったり、またはZoomと使用するツールが違うことが多いです。そのため準備しておく端末は外付けの物も含めて、動作環境やスペックを要確認です。
企業がオンライン面接で使用するツール・アプリの起動に、支障がないものを調べて設置しましょう。
また、事前準備としてはビデオ通話に使用するツール・アプリをインストールしておきます。
「すぐに起動できるか?」「プロフィール画像はフォーマルに映したものか?」といったところをチェックしてください。特にプロフィール画像は企業側が見えているのに気づかず、プライベート仕様のものをそのまま使っていたということがありますので注意が必要です。
ネットワーク環境はWi-Fiでもかまいませんが、可能ならモバイル回線、有線が望ましいでしょう。Wi-Fiは近隣に影響され、通信が悪くなる可能性があります。そして使用しない回線も取り除いておきましょう。
オンライン面接のポイント
ログイン時間は早めにする
企業が指定した時間の7~10分程度は、早めにログインしておくことをおすすめします。
もちろん相手企業の事情でログイン可能となる時間は違いますが、遅くともオンライン面接がスタートする5分前にはログインしておきましょう。
会話の空白時間を避ける
会話が途切れ5、6分も空白の時間が長引いてしまうと、面接官はトラブルでも起こったのか?と不審に思うことでしょう。
面接官への対応をスムーズにするためにも、あらかじめ面接で言いたいことや聞きたいことなどは、短くポイントだけ強調するような、自分の喋りやすい形に頭の中で整理しておいてください。
相手の言動が聞き取れないときは、聞き返す勇気を持つ
当たり前のことですが、面接を行う場所は、できる限り静かな場所を選びましょう。周囲の雑音や他人の会話が聞こえてしまうことは避けたいです。
しかし、オンライン面接でありがちなこととして、相手の言動が上手く聞き取れないといったことがあります。そういったケースでは、勇気をもって素直に「すみません音声が聞き取れませんでした。もう一度お願いします」といったように回答した方が無難です。
聞き取れなかったからといって、なんとなくで答えてしまっては、的外れな回答になってしまうかもしれません。
転職エージェントでオンライン面接を有利に
転職エージェントは転職対策のプロですから、オンライン面接に対しても支援してくれます。特にオンライン面接はIT・Web系の中小・ベンチャー企業を中心に広がりを見せています。
ギークリーは転職エージェントの中でもIT・Web系・ゲーム業界に強く、強力な味方になります。こういった業界に興味があり、オンライン面接に不安を感じる方は利用してみてください。自分一人で対策するよりも、市場に詳しい人の力を借りることで、より効率的・効果的に就職活動を進めることができます。
最後に
自室などで待機していると、いくらカメラの向こう側に面接官がいるといっても、一般の面接と比較して緊張感が欠けてしまいがちです。ですが、オンライン面接は企業の正式な選考の場であることを常に意識しておいてください。
デバイスを介しても人と人との大事なコミュニケーションの場なのですから、面接が終わっても相手が退室してから、自分も退室するといった作法などはしっかり守りましょう。
また、オンライン画面では人影など自分以外の物が映らないようにして、背景をシンプルなものにしておくといったオンライン面接ならではのマナーも身につけておく必要があります。
オンライン面接の特徴やそのメリットとデメリットをしっかり把握し、スムーズに転職活動を行いましょう。不安なことがある場合は、ぜひ積極的に転職エージェントの利用をしてみてください。あなたの転職活動の力となります。
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