株式会社Speeeのビジネスモデルを分析!PAAMによるソリューションとは【MAツール企業への転職】
重層的に発展を続けるマーケティングにおいて、PAAMに代表されるMA(マーケティングオートメーション)ツールは限りない可能性を秘めているとされています。株式会社Speeeは新しいビジネスモデルの中心にいるマーケターをPAAMによって支援しています。ここではITに関わるスキルを活かしたい方にとって新たなステージとなるMA企業「株式会社Speee」について検証していきます。
目次
Speeeの概要
Speeeは2007年に創業し、現在従業員数は400名(2019年3月時点)に達しています。
プロダクト(生産すること)を信条とし、マーケティングインテリジェンスとデジタルトランスフォーメーションの2つを事業の中心に据えています。
マーケティングインテリジェンスとは、消費者だけでなく市場全体の環境変化や競合の動向を分析し、ビジネスに繋げていくことです。
成長の要因
Speeeは「デロイト トウシュ トーマツ リミテッド 日本テクノロジー Fast 50」に7年連続でランクインしています。
(国内企業を対象にした過去3決算期の収益に基づく成長率のランキング)
成長の要因は、常にSpeeeがビジネス世界のマーケティングにおいて先見の明があったからでしょう。
多くの企業は、急速な消費行動の多様化やテクノロジーの進化によりマーケティングにおける意思決定の難しさに直面しています。
マーケティングデータは分散した状態で放置され、収集したデータの分析結果をもとにアクションを起こすための戦略を策定・実行できていないのが実情です。
PAAMによるビジネス展開
SpeeeはSEOコンサルティングやトレーディングデスク・ネイティブアドプラットフォーム等を手がけてきた実績を持ちます。
これを継承しながら、新規事業である「PAAM」を立ち上げました。
PAAM以外にも、事業を開発する事業として様々なビジネスを市場に生み出し、精力的に展開しています。
Speeeが生み出すビジネスモデルとは
Speeeが生み出すビジネスモデルとは、どんなものでしょうか。
既存事業をIT・Webで最適化する
これまでネット接続されてこなかった膨大な数のモノがネットワーク化されるIoT、IoEの時代になりつつあります。
世界最大のコンピュータネットワーク機器開発企業・シスコは、500億個存在するモノの中でネット接続されてきたのはわずか1%未満としています。
これからの10年間で2,390億ドルにものぼる事業規模のイノベーションが、IoEによって生み出されると予想しているのです。
従来は活用されてこなかったタッチポイントがいよいよWebに組み込まれつつあります。
以前と比較してはるかに精度の高い行動データの取得や分析、利用が現実のものとなってきているのです。
小売以外にも医療・不動産・農業などの既存産業をITと組み合わせるというイノベーションが創出され続けています。
Speeeはスマートデバイスの普及と発展をベースに、既存事業をIT化・Web化することで市場のニーズに事業を最適化することを目指しているのです。
Datachain構想によるイノベーション
Speeeは「事業を開発するという事業」をビジョンとして掲げています。
創業期より強い意思をもって、事業をつくるための仕組みや仕掛けを会社の経営の中枢に組み込んできました。
当初はデジタルマーケティング領域からスタートして各産業のデジタルトランスフォーメーションを目指していました。
現在は蓄積されたデジタルマーケティングのノウハウを活かすことが出来るメディア運営を行っています。
また、Speeeは不動産や医療業界で未活用のデータが眠ったままになっている状態を目の当たりにしました。
このような現状を踏まえて確立されたのが「Datachain構想」です。
近年急速に社会実装のフェーズに突入したブロックチェーン技術を活かす事で、データ活用の不平等感や違和感を払拭します。
Speeeの創出するビジネスモデルは、新たなデータ流通の基盤の上にアプリケーションプラットフォームを構築する事です。
デジタル化比率が低い領域やデータが本質的に活用されていない領域で、革新的な「事業の仕組み」を構築しています。
Speeeが解決する社会的な課題について
ここではSpeeeの社会的な課題解決を目指す経営思想、それを実現するための事業創造基盤についてフォーカスしていきます。
社会的な産業レベルでの課題解決
デジタル化されていないレガシー産業をどうやってアップデートしていくか、これが社会的な産業レベルでの課題ということになります。
すでに強みを保有している企業でも、既存モデルの横展開だけでは事業の高度化はできません。
過去の成功例や既存のモデルの延長線上ではなく、いくつかのかけ合わせによる新しいモデルの創造を目指していくべきなのです。
既存産業の知見を先端的なITと融合させ、レガシーな産業をデジタルトランスフォーメーションしていくこと。
これがSpeeeの経営思想の根幹であり、課題解決のための理念といえます。
事業創造基盤とは好奇心と意欲の高い人材
Speeeの魅力の1つは、そこで働いている人たちの知的好奇心と学習意欲の高さでしょう。
新卒や若手でも事業を前に進めることができる風土があります。
また事業責任者としてヒト・モノ・カネの経営資源をコントロールする大きな裁量・権限を与えられる機会もあります。
Speeeはいわば複数の事業を展開する「スタートアップの共同体」のような会社であり、人材の成長=事業の成長と捉えているのです。
Speeeの今後の事業展開について
現在Speeeグループは、株式会社Speee及び連結子会社合わせて5社、4つのセグメントにより事業を展開しています。
Speeeの今を検証し、今後の事業展開についても考察していきましょう。
MarTech事業
データ分析を基盤として、マーケティングソリューションサービスを提供しています。
またデータを活用したマーケティング施策のオペレーション代行が主な事業です。
・PAAM 散在している社内外のデータを収集・統合し、マーケティングへの活用を提案する
・コンサルティング Googleなどの検索エンジンを活用し、顧客のWebサイトの改善を図る
・トレーディングデスク 顧客のマーケティング戦略に応じて、プロモーションの設計・運用を行う
・UZOU 人工知能を活用した、ネイティブアド配信のプラットフォーム
X-Tech事業
バリューチェーンでの問題を特定し、ITを活用した新たなソリューションの提供を行う事業です。主な事業は以下の通りです。
・イエウール 中古不動産売却におけるマッチングサービス
・ヌリカエ 外壁リフォームにおけるマッチングサービス
Data Platform事業
Datachain技術とトークンエコノミーによって、中央管理者を介さずに当事者間でデータ流通が完結する取引形態を実現します。
重要なデータに関して、すべての取引履歴について第三者による検証を可能にする事業です。
その他の事業
グループとして、将来の企業成長の中心となる事業の立ち上げを目指しています。
インドネシアにおけるHR関連サービス「Job-Like」や企業のデジタルマーケティング支援に特化した「ThinQ Healthcare」があります。
Speeeの今後の事業展開
Speeeグループの事業展開における基本的な戦略は2つあります。
事業発展による単価・収益性の向上と、事業開発による顧客数の増加です。
この2つを達成すれば自然に売り上げは伸長し、マーケティングが最適化されているということになります。
Speeeにはあるのは、企業は経営層のものではなく資本を投下する株主のものであるという観点です。
そのためますますユーザビリティの向上を目指していくことが考察できます。
今後も、従来からの事業創造基盤という礎を継承しつつ、独自性の強いイノベーションで事業展開していくことは間違いないでしょう。
Speeeの転職での採用例について
Speeeは東大京大の人気ベンチャーの新御三家と称され、2021年卒の就職ランキングのトップ50にランクインしています。
では転職についてはどのような対応をしているのでしょうか。
Speeeは、転職者にとっても非常に人気の高い企業です。
それだけ魅力的な企業ということなのですが、ライバルが多いということでもあります。
その中でも部署を越えた異動制度や多様なキャリアへの挑戦に積極的であること、Speeeの価値観に共感できるかなどが評価されます。
Speeeは企画から開発、アフターサービスまでワンストップで提供しているのが特徴なので、幅広いキャリアを求める方にも最適です。
Speee転職のポイントとなる分野やスキル
Speeeが転職者に求めるスキルは以下の通りです。
・SQLを使ったデータ抽出業務
・デジタルマーケティング領域における実績
・データ分析による改善提案
・データ分析を基盤としたメディアの設計・構築・運用
成長する会社の共通点は、顧客を中心に考えて利益を最大化するCRMを最重要に捉えることにあります。
この点をアピールするできることができれば、ライバルに差をつける大きなポイントとなるでしょう。
Speee社内の福利厚生について
Speeeには「Speeeカルチャー」という人と組織の理想の在り方を定義した15の項目があります。
これらは現在のSpeeeの自由闊達でポジティブな社内風土のベースになっているものです。
会社に貢献してきた人と新しい人材、トップから一社員までが共通の認識を持って働くことができる素晴らしいアイデアだといえるでしょう。
まとめ
各分野で高い実績を残してきたメンバーによって成長してきたSpeeeには、ベンチャーとしての気概が組織風土として根付いています。
また「オープンでフェア」であることも、Speeeの特徴といえます。
このスタンスは、トップから一社員まで一貫して求められているものです。
こうした企業はIT関連企業への転職を考えている方にとって、真剣に検討してみるべき企業といえるでしょう。
株式会社Speeeのような魅力的な企業への転職を検討している方は、ぜひ転職エージェントにご相談ください。
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