株式会社じげんのビジネスモデル分析!人と人・人とモノのマッチング事業とは【HRTech企業への転職】
株式会社じげんではHRTechを活用し、人と人のみならず、人とモノを繋げてくれる画期的なサービスを提供しています。データも蓄積しており、どんどん成長していく株式会社じげんは見逃せません。
目次
株式会社じげんの概要
情報化社会
インターネットの普及により簡便に多くの情報に触れることが可能となり利便性が向上する一方で、情報過多の状態に陥っています。
そのため、情報の正確性や有益性を判断することが容易でなくなり、情報を選択する際に困難が生じやすい状況です。
このような中で、正確で適切な情報を得られる者と得られない者またはその機会を逸してしまう者の間では情報格差が生じました。
この格差は拡大傾向であり、「情報強者」、「情報弱者」といった言葉も誕生しています。
株式会社じげんの誕生
この情報格差の解消を目指すことを原点とし、2006年に平尾丈氏が「株式会社じげん」の前身となる会社を創業しました。
2013年には東証マザーズ上場を果たし10件以上のM&Aを実施し、2018年には東証一部へ上場を果たしたのです。
上場後もマッチングッド株式会社の合併などに伴い増収増益が加速し、資本金は2,552百万円(2020年3月末時点)まで成長しました。
現在は東京都港区虎ノ門に本社を構え、急成長を続ける企業として注目を浴びています。
2022年4月現在では、東証再編に伴い東証プライム上場企業となっています。
株式会社じげんのビジネスモデル
HRTechを用いたビジネス
主力事業であるライフメディアプラットフォーム事業は求人(人材領域)、物流(生活領域)、不動産領域など約30のサービスを展開しています。
また生活機会(より良く生きるための選択肢)の最大化を図ることに主眼を置いているのです。
各サービスはインターネットを通じて大量の情報を収束します。
その後解析したのちに再構築することで付加価値を生み出し、行動促進につなげることで収益を上げているのです。
同社のビジネスモデルは主に2つあり、「アグリゲーションサイト」と「特化型メディア」です。
またHRTech(人材領域)に関して、前者には転職EX、派遣EXや看護師求人EXなどを展開しています。
転職EXはdodaを含む7つのWEBサイトと提携しており、派遣EXはリクナビ派遣を含む4つのWEBサイトを取りまとめています。
このように大手人材紹介会社サイト掲載の案件を一括検索及び一括応募できるため、人と情報、人と人の高いマッチングを実現させているのです。
膨大なデータが蓄積可能になることはアグリケーションサイトにとってメリットになります。
また、営業マーケティングコストを抑えることができること、SEOに強くなることなどもメリットと言えるでしょう。
一方で、後者の特価型メディアはアグリゲーションサイトでは網羅することのできない分野を展開しています。
それによってより多くの方へサービスを提供しているのです。
例えば美容系専門求人サイトであるリジョブなどのコンテンツなどが挙げられるでしょう。
更に人と人のマッチングテクノロジー、HRTechを応用することで様々な事業展開も行っています。
人と不動産(不動産領域)、人と車(生活領域)のマッチングなど人とモノをマッチングするサービスは大変便利です。
HRTechビジネスの今後
2008年リーマンショックが生じる不況の最中にこの事業を起こし、今日まで増益を連続させているため不況に強いことを証明しています。
さらに日本のHR市場は8兆円規模を誇る巨大市場であり、これからも発展することが期待されるでしょう。
またコロナ禍によって日本だけでなく、世界中でこれまでの生活に変革がもたらされました。
それによって働き方を含めた生活そのものが刷新しなければならない時代になっています。
しかし、4月に落ち込んだHR市場も6月には昨年度並みに回復しているのです。
つまりこの状況下においてもインターネットを通じて提供されるHRTech市場は、今後もますます拡大していくことが予想されます。
株式会社じげんが解決する社会課題
インターネットの普及によりWEB上には情報が溢れています。
WEBサイトがこれらの情報を結びつけることでコンテンツとなり、ポータルサイトがまとめるという構図となっているのです。
WEB上の情報を探す身近なツールとして検索エンジンがあり、人々がアクセスする際にとても便利であるため頻用されます。
しかしながら、検索エンジンの仕様だけでは未だに効率的に最適な情報をWEB上から収集することは容易ではありません。
このことが原因で情報格差社会が誕生しています。
この作業をより簡略化させることを課題としてあげ、大きな命題の解決策としてライフプラットフォームを提案し解決を試みています。
今後の事業展開
じげんでのHRTechの進歩
これまでの人事は、人事担当者の経験や主観、学閥を含む社内政治に頼った曖昧なものが主であったと思われます。
今後は人材マッチングコンテンツから得られるビッグデータ解析などによるIT関連技術を様々な分野で用いることでしょう。
するとデータに基づく科学的かつ客観的な人事が可能となります。
そして新規雇用者採用のほか、社員の教育・育成・評価、人事配置方法を刷新することができるでしょう。
かねてからデータの集積と解析能力を高めるために、HRTechサービスを提供する様々な会社と提携、合併をしてきました。
他にも子会社化することで新たなビジネスモデルを展開してきたのです。
また採用管理ツールの向上もあります。
業界での売り上げ最上位である人材紹介会社向け基幹システムを提供する株式会社ブレイン・ラボを2014年に子会社化しました。
それ以降は同社のHRTechは飛躍的に向上しています。
2018年にDaxtra Technologies inc.と業務提携契約を締結したことで「構文解析エンジン」が導入されたのです。
よって求職者データベースのオートマティック化が実現し、人と人のマッチングの精度向上を実現しています。
同年、さらに採用管理業務を支援するクラウドソーシングを有するマッチングッド株式会社を連結子会社化しました。
それによって顧客数の増加に繋がり、HRTechの推進が加速したのです。
2019年にはWEB面談ツール「HAKUTAKA」との連携により求職者の選考過程を飛躍的に簡素化させることが可能となりました。
じげんの提供するHRTechサービスの普及と展開
2020年にはブレイン・ラボが提供するこれらのシステムが経済産業省に認められました。
それに伴い「IT導入補助金2020(サービス等生産向上IT導入支援事業補助金)」のIT導入支援事業者に採択されたのです。
これにより、多くの会社が同社のHRTechサービスを導入しやすくなり、ますます普及していくことが見込まれます。
さらに今後はHRTechを応用するサービスとしては、スキルパフォーマンスの評価方法を提案するサービスなどを発展させるでしょう。
キャリアパスデザインなどの人材育成を行うコンテンツ、タレントマネジメントの行い方を提案するサービスもあります。
こうしたサービスに伴う技術を発展させることで様々な事業への参入が期待されるでしょう。
転職採用例
HRTechを用いた人事はAIを用いて客観的なデータに基づいた分析によりマッチング率を高めることを可能にします。
その一方で、今ある組織に所属するメンバーや職場環境との相性という感性が大きな比重を占めるでしょう。
その際のマッチングをAIが判断できるようになるまでにはまだ時間がかかると予想されます。
したがって、科学的根拠のあるマッチングの制度を向上させる以外にも相性といった感情的な部分も考慮したマッチングが重要です。
そのため心理士の方が人事に関わる職場に転職するといった事例もあります。
このように様々な職歴が同社に転職することで活かせる可能性があるでしょう。
転職ポイント
応募資格
問題発見能力のある方は重宝されます。
また既存のサービスで不便に感じていることを解決するために、どこが問題なのかを根気強く探求することができる方も魅力的でしょう。
更に事業構築力のある方も有力です。
問題が見つかった際に、解決するための提案ができ、それを実行に移すことができる行動力のある方も求められています。
また、多くの情報の蓄積を分析してそれを元に新たな人材派遣などの人とのマッチングを行っています。
更に人とモノとのマッチングなども行なっているのです。
ですが膨大なデータであるために分析する能力のある方も求められるでしょう。
募集スキル
・データ解析ができる方
・様々な提案のできる営業スキルをお持ちの方
・営業組織マネジメントの経験を有する方
・事業マネジメントの経験を有する方
・事業企画や推進を事業会社で実際に経験していた方
・自身で企画した企業戦略や企画施策において、高い成果を創出した経験をお持ちの方
・WEBエンジニア、WEBデザイナー及びゲームクリエイターの職歴がある方
・IT/WEBベンチャー企業での人事経験をお持ちの方
会社情報
2020年10月13日時点で、社員数は160名、社員平均年齢は35歳と若い人が中心の会社です。
社風
社員の一人ひとりが理念と意思を持った事業家集団としての自覚を持っています。
また個々が有するビジネスモデルを展開しながら会社としてプロジェクトをこなしているのです。
つまり自分の意見やアイデアを反映させることができ、裁量権が大きい職場となります。
社内制度
・ベネフィットステーション
・勉強会出席支援
・資格補助制度
・在宅勤務制度
※2020年10月20日時点の情報です。
まとめ
株式会社じげんはHRTechのベンチャー企業の中でも平均社員年齢が若いです。
そのため社員一人ひとりのエネルギー、目標実現への想いが強いことが特徴です。
これまではHRTechを用いて人と情報、人と人、人とモノをマッチングさせる事業を展開してきました。
ですがこれからはここで得られたビッグデータを解析して評価していきます。
そうすることで採用や人事配置といった新しいサービスを提供できるでしょう。
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