キャリアコンサルタントの将来性は明るい?今後の需要と傾向を徹底解説
「キャリアコンサルタントに将来性はあるの?」キャリアが多様化する今、求職者と企業を結ぶキャリアコンサルタントは必要不可欠な存在であり、2016年には国家資格も誕生しています。今回はキャリアコンサルタントの需要や将来性について解説するのでぜひ参考にしてください。
目次
キャリアコンサルタントの将来性が明るい理由
キャリアコンサルタントの需要は増えており、将来性が見込める職種です。
働き方が多様化していることは大きな要因ですが、他にも理由があります。
人にしかできない仕事だから
キャリアコンサルタントの仕事は企業と求職者をつなぐことです。
求職者はもちろん人間であり、企業側にも人がいます。それぞれの話に耳を傾け、よりよい提案をしていくのがキャリアコンサルタントです。
実はこうした仕事をAIに任せることができません。
例えば本心を隠している求職者の言葉や、耳障りの良い条件を提示する企業担当者の言葉。
これらの言葉の裏側にある感情を読み取ることは人間にしかできません。
そのためキャリアコンサルタントの仕事は今後なくなることはないでしょう。
AIが様々な場面で活躍する時代だからこそ、人間の良さが伝わる仕事だともいえます。
キャリアに対する考え方が変わっていくから
時代の変遷とともに働き方は多様化してきました。
正社員では活躍しにくかった人々は派遣や契約社員といった働き方が選べます。
女性の社会進出により企業の制度も変わりました。趣味を活かして仕事をする人もいれば社会貢献のために仕事をする人もいます。
いくつもの仕事を掛け持つ人が出てきたのが昨今です。
最近では定年退職した世代の就業意欲が高く、専門のキャリア支援事業も出てきました。
社会情勢が変われば働き方にも変化が求められます。社会課題の解決のためには新しい職種が生まれるでしょう。
働き方や職種が増えれば、キャリアコンサルタントの活躍の場も増えます。
今後もなくてはならない職種だといえるのです。
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国が注目しているから
キャリアコンサルタントは2016年に国家資格になりました。
日本をあげてキャリアコンサルタントを増やしていくためです。
これまで民間資格がありましたがレベルが統一されておらず、資格の意味をなしていませんでした。
キャリアコンサルタント国家資格は資格を取得して終わりではなく、5年後に更新が求められます。
時代の流れにフィットした優秀なキャリアコンサルタントが必要だということでしょう。
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キャリアコンサルタントへの転職の現状
キャリアコンサルタントへの転職は今、どういった状況にあるのでしょうか。
非正規中心から正規が増加
人材紹介業の場合、企業と求職者のマッチングが成功して内定が出たら「紹介料」を受け取るのが一般的です。
これが人材紹介企業の売上となります。
これまでキャリアコンサルタントには非正規雇用が多く、成功報酬に連動したインセンティブ制を敷いている企業も多く見受けられました。
しかし現在は正社員のキャリアコンサルタントが増えています。
企業専属のキャリアコンサルタントが増加
キャリアコンサルタントは人材紹介企業で働くイメージが強くありましたが、求人を見て分かる通り現在は活躍の場が広がっています。
特に企業がキャリアコンサルタントを雇用するというのはそれほど多くありませんでした。
キャリアコンサルタントを置くことで社員の適性に応じた育成が可能になります。
企業によってはキャリアコンサルタントが在籍することをアピールポイントにしているケースもあるのです。
また以前は良いイメージがなかった転職が一般的になり、より良い仕事を求めて転職する人が増えました。
こうした背景からキャリアコンサルタントの需要は今後も伸びていくと予想されます。
キャリアコンサルティング実施状況の変化
厚生労働省によれば、この10年でキャリアコンサルタントの活躍の場が大きく広がったことが分かっています。その理由には、企業内キャリアコンサルティングを推進するための環境整備が進んだことが関係しているとされています。
以前は、企業内キャリアコンサルティングの導入はコストをかけられる大企業が中心でした。
しかし近年、キャリア支援の専門団体等への外部委託が普及したことが中小企業での導入を進め、結果として全体での内製化推進を後押ししていると考えることができます。
キャリアコンサルティングの効果は徐々に認知されるようになって来ています。これは、キャリアコンサルタントの将来性にも大きく関係するでしょう。
(参考:厚生労働省『キャリアコンサルティングの現状と課題』)
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キャリアコンサルタントの転職求人
キャリアコンサルタントの代表的な活躍の場は以下の通りです。
・人材紹介を行っている企業(転職エージェント等) ・学校 ・企業の人事部門 ・公共職業安定所 等
これらは「需給調整機関」と呼ばれます。
例えば転職エージェントの場合、IT人材専門もあれば医療職専門エージェントもあります。
学校には大学・専門学校・ITスキルの専門スクールなどがあり、細分化していくと選択肢は膨大です。
キャリアコンサルタントの仕事2分類
またキャリアコンサルタントの仕事は大きく2種類に分類できます。
仕事を探している人に接するキャリアアドバイザー業務と、人材を探している企業に接するリクルーティングアドバイザーです。
実際にはどういった求人案件が掲載されているのか、一例をご紹介します。
IT業界のキャリアアドバイザー:500~600万円
事業開発に必要な全てのスペシャリストが社内にいるオールインハウスの組織体制をとる企業です。
リクルーティングアドバイザーと連携をとりながら、エンジニアが希望するキャリアにマッチする仕事を紹介します。
学習機会が豊富に用意されており、ノウハウを学びながら多様なスキルを身に付ける機会が多く、キャリア形成に役立てることができる環境です。
不動産業界特化人材紹介のキャリアコンサルタント:396〜601 万円
不動産・住宅情報の総合サイト運営の他、地方創生や人々の暮らしに密着した事業を手掛ける企業です。
新規事業におけるリクルーティングアドバイザー業務、キャリアアドバイザー業務を行います。
企業へのヒアリングや提案、選考のフォローを担当しながら、求職者との面談やカウンセリングを行う両面コンサルティング力が求められます。
人材紹介キャリアコンサルタント:350〜650 万円
医療機関と放射線医・放射線技師などの専門職に特化した人材のマッチングをサポートする企業です。
遠隔画像診断事業に強みを持ち、専門職の人材と1000以上の医療機関へサポートを行います。
同社においてこの事業自体が新しく、事業方針や事業企画の策定にも携わりながらキャリアアップを図れる仕事です。
また月に1度医療分野における勉強会が開催されており、スキルアップも実現しやすい環境です。
Webマーケティング事業会社のキャリアアドバイザー:348〜658万円
SEOの実績に強みをもつ企業で、海外展開や新規事業の展開にも積極的です。
人材事業は主力事業のひとつであり、営業兼キャリアアドバイザーとして活躍できる人材が求められています。
求職者へのフォローと同時に企業に対して、採用に関する改善の提案やコンサルタントも行います。
キャリアコンサルタントになるには
①受験要件を満たす
厚生労働大臣が認定する講習の過程を修了する
キャリアコンサルタントになるためには、まずはさまざまな団体で実施されているキャリアコンサルタントの厚生労働大臣認定講習を受講しましょう。
対面だけでなくオンラインでも受講可能であったり、講習ごとに特徴や費用が異なるため自分に合ったものを選択できます。
「労働者の職業選択」、「職業生活設計」または「職業能力開発および向上」のいずれかに関する相談に関し3年以上の経験を有する
受験申込の際に提出を求められる証明書によって該当するか判断されます。
技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験または実技試験に合格する
「技能検定キャリアコンサルティング職種」とは、「キャリアコンサルタント資格」と、その上位資格「1級・2級キャリアコンサルティング技能検定」を指します。
「キャリアコンサルタント試験」「技能検定キャリアコンサルティング職種の1級・2級」ですでに学科か実技のいずれかに合格している人は合格している方の試験が免除となります。
上記の各項目と同等以上の能力を有する
キャリアコンサルティングに係る実務経験については、「職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上に関する相談」を一対一(またはおおむね6人以内)で3年以上の経験という基準が設けられています。
②国家試験に合格する
キャリアコンサルタント試験の概要
【学科試験】
・出題形式:記述試験
・問題数/試験時間:50問/100分
・合格基準:70点以上(100点満点)
・受験料:8,900円
【実技試験】
・出題形式:論述試験(記述式)・面接試験(ロールプレイ+口頭試問)
・試験時間:論述試験50分・面接試験20分(ロールプレイ15分+口頭試問5分)
・合格基準:90点以上(150点満点)※ただし論述試験の満点の40%以上、かつ面接試験の評価区分ごとに満点の40%以上の得点が必要
・受験料:29,900円
CCCとJCDAの実技試験の内容・評価区分
【キャリアコンサルティング協議会(CCC)】
・論述の出題内容:キャリアコンサルタントが今後の研鑽に生かすための、作成途中の事例記録が用いられます。相談者が相談したいこと、応答したキャリアコンサルタントの意図や、相談者の問題点とその根拠、自分なら今後どのような方針で進めるかを記述します。
・面接の評価区分:態度・展開・自己評価の3点を評価されます。
【キャリア開発協会(JCDA)】
・論述の出題内容:キャリアコンサルタントが実際に行った面談を書き起こした「逐語記録」が用いられます。対応が異なる2パターンを読んだえうえで、対応のふさわしさ、相談者の問題点と今後の支援の方針について自分の考えを問われます。
・面接の評価区分:主訴・問題の把握、具体的展開、傾聴の3点を評価されます。
③名簿に登録する
キャリアコンサルタント名簿への登録の流れ
試験に合格後国の「キャリアコンサルタント名簿」に登録することで「キャリアコンサルタント」を名乗ってキャリア支援を行えるようになります。
キャリアコンサルタント名簿への登録の手順は以下の通りです。
1.キャリアコンサルタント登録センターのWebサイトにアクセスする
2.Webマイページを申請後、登録免許税9,000円の収入印紙を含む「登録申請書一式」を登録センターへ郵送する
3.登録センターで受理・審査する
4.登録手数料8,000円を支払う
5.登録証が自宅に郵送される
④更新講習を受ける
キャリアコンサルタント更新講習の特徴
キャリアコンサルタント名簿への登録を続けるためには、5年ごとに更新講習を受ける必要があります。
更新講習は以下の通り「知識講習」と「技能講習」の2種類に分かれます。なお更新申請は登録証の有効期間満了日の90〜30日前までに行います。
【知識講習】
・目的:労働法令や労働市場の実態などの最新情報を中心に、知識のブラッシュアップを図ること
・時間:8時間以上
・科目:職業能力の開発(リカレント教育を含む)の知識、企業におけるキャリア形成支援の知識、労働市場の知識、労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識、学校教育制度及びキャリア教育の知識、メンタルヘルスの知識、中高年齢期を展望するライフステージ及び発達課題の知識、個人の多様な特性の知識、その他キャリアコンサルティングを適正に実施するために維持を図ることが必要な知識
【技能講習】
・目的:受講者の活動分野や能力に応じたキャリアコンサルティングの技能の補完と伸ばすこと
・時間:30時間以上
・科目:以下の範囲から必要に応じて選択する
カウンセリングの技能
キャリアシート
相談過程全体の進行の管理に関する技能
相談場面の設定
自己理解の支援
仕事の理解の支援
自己啓発の支援
意思決定の支援
方策の実行の支援
新たな仕事への適応の支援
相談過程の総括
【あわせて読みたい】キャリアコンサルタント資格の難易度や合格率についてはこちらから⇓
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市場価値を高めるポイント
キャリアコンサルタントのニーズが高ければ、その分キャリアコンサルタントの絶対数が増えていきます。
人並みに仕事ができる、という人材のままでは活躍場面が広がりません。
キャリアコンサルタントとしての市場価値を高めて他者と差別化を図るにはどうすればよいのでしょうか。
資格が重要性を増す
現在はキャリアコンサルタントの資格を必須とする求人は多くありません。
しかし、国家資格を更新する人が出てくると、この状況は変わる可能性があります。
有資格者と無資格者はどうしても比較されがちであり、有資格者が活躍すれば資格優先になる可能性があるのです。
必須ではないとはいえ、取得しておいて損はありません。
養成講座もあるため有効活用しましょう。
専門性を高める
医療やIT、保育や介護などキャリア支援を必要とする業界は様々です。
市場価値を高めるためには専門分野を持っておくことをおすすめします。
新卒専門や転職専門・女性専門・医療専門など選択肢は豊富です。
ご自身の経験がある業界を選ぶこともできます。
キャリアコンサルタントの経験があればどの業界でも仕事はできますが「この業界なら自信あり」というものを持っておくとよいでしょう。
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キャリアコンサルタントとして活躍したい方は転職のプロに相談しよう
キャリアコンサルタントは自身のキャリアに悩む人を支え、新しい一歩に向けてそっと背中を押す重要な職種です。
人が好き、困っている人を助けたいという方であれば適性があるといえるでしょう。
しかしご自身のバックグラウンドでキャリアコンサルタントを目指せるのか、不安に思っている方もいるかもしれません。
その場合はぜひ、転職エージェントにご相談ください。
IT・Web・ゲーム業界の転職に強い転職エージェントのGeekly(ギークリー)では、キャリアコンサルタントの求人情報や企業の情報を多数保有しています。
キャリアコンサルタントの仕事に興味がある方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
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