画像処理エンジニアに必要なスキルを解説!仕事内容や難易度は?求人情報を元に転職エージェントが紹介
私たちの日常生活の中には、様々な画像があふれています。TVやスマホ、新聞・雑誌などで画像処理した画像を見ない日はありません。これからも画像処理を使う媒体は増え続け、それに伴い画像処理エンジニアの需要も高まっていきます。画像処理エンジニアになるには、どのようなスキルがあれば良いかを解説します。
目次
画像処理エンジニアとは
画像処理エンジニアはデジタル画像の処理を行う職種です。
CG(コンピューターグラフィックス)を駆使した映画やゲームという言葉をよく聞くでしょう。
画像処理エンジニアはそのようなCG映像を作り出すために必要とされます。
また、自分で撮影したデジカメ画像をソフトやアプリを利用して、暗い画像を明るくするなどの作業をしたことのある方も多いでしょう。
こうしたことなども画像処理エンジニアの関わる仕事の一種になります。
私たちの身の回りにも画像処理エンジニアの技術で作られた映像・画像がたくさんあるのです。
これからもコンピューターの発達・発展と共に、画像処理エンジニアの関わる範囲が増え続けていきます。
画像処理エンジニアに向いている人
画像処理エンジニアは画像に関する知識や技術だけで仕事ができるわけではありません。
画像処理エンジニアが自分に向いているかを考える必要があります。画像処理エンジニアに向いているのはどのような人なのか解説します。
プログラミングの知識がある
画像処理エンジニアは、画像の加工や見やすい映像・画像を編集するのではありません。
主な仕事はCGクリエイター達が使用しやすいパソコンのシステムやスマホなどの画像編集ソフトの開発です。
パソコンでプログラミングが好きな人やプログラミングに興味がある人に向いています。
発想力も必要
言われた仕事を淡々とこなすだけではなく、どのようなプログラムにしたいかの発想力もあればベストです。
画像処理やサービスの開発はそこで終わりではなく、むしろそこから実際に利用される段階に移ります。
開発したサービスを長く利用してもらうには、利用者にとって利便性の高いプログラムであることが求められます。
画像処理の知識や技術を高めるだけでは求められるものを作り出すことは困難です。IT技術の進歩と共に、デジタル画像も求められるものは変化していきます。
世の中に必要とされるプログラムを開発する柔軟な発想力も必要となります。
画像処理エンジニア転職に有利な資格
画像処理に興味があるという理由で求人に応募しても、簡単に採用にはなりません。
会社はすでに画像処理技術を持っている人を求めています。1から画像処理エンジニアを育てるために、年中求人をしている会社は少ないのです。
求人を出している会社の大きな採用ポイントになっている資格が、画像処理エンジニア検定です。
この資格の合格者であれば転職で自分のスキルをアピールするのに非常に有効になります。
画像処理エンジニア検定は独学でも十分に合格できる資格です。
画像処理エンジニア検定とは
転職に有利な画像処理エンジニア検定は公益財団法人 画像情報教育振興協会(以下CG-ARTS)が年2回全国20都道府県で行う試験検定です。
この資格検定試験には画像処理エンジニア(CGエンジニア)と画像処理クリエイター(CGクリエイター)の2部門があります。
画像処理についての知識や画像処理技術を持っているかを判別する検定であり、それぞれベーシックとエキスパートに分かれています。
CGクリエイターの役割
CG(コンピューターグラフィックス)はコンピューターのソフトで画像を処理することです。
コンピューターソフトを使い作品を仕上げる技術者がCGクリエイターと呼ばれます。
広告・映画・アニメーション・ゲーム・バーチャルリアリティーなど様々な世界で必要とされています。
CGエンジニアの役割
CGエンジニアはCGクリエイターの使用する画像処理に関するソフトウェア・ハードウェア並びにシステムを開発するエンジニアです。
システム開発のためには、コンピューターソフトに関する知識を幅広く持っている必要があります。
CGクリエイター同様にゲーム・アニメーション・バーチャルリアリティー・広告など多岐に渡って活躍の場が用意されています。
CG-ARTS画像処理エンジニア検定のベーシックとエキスパートの違い
CG-ARTS画像処理エンジニア検定では2部門に分かれており、ベーシックとエキスパートという資格検定を選択しなければなりません。
CGエンジニアのベーシックとエキスパートを例に、両者の違いはどのようなものなのか解説します。
ベーシックの検定試験
CGエンジニアのベーシック検定試験の出題は、基本的な画像処理・映像処理が理解できているかを試される問題が出ます。
CGクリエイターがどのような画像処理をしたいのかという視点に立った考え方も重視されています。
画像処理にどのようなコンピューター上の作業が必要か、どのようなプログラムを使用すれば良いのか理解をしているかを見るのです。
試験時間は60分で、10問出題されます。答案はマークシート方式で出題され、あらかじめ解答群が数個示されています。
問題文の中にその番号を入れ込んで行き、正しい文を作る方式です。1問につき5個ほど埋め込みます。
年度によって違いはありますが、70%ほどの正解があれば合格です。
合格率は2020年時点での近年平均で67.9%となっているため、しっかり勉強をすれば合格しやすい資格検定といえます。
エキスパートの検定試験
CGエンジニアのエキスパート試験検定の出題は、ベーシック検定で必要とされる要件をすべて満たしている事を前提としています。
その上で画像処理技術の深い技術を持っているかを問われる出題がされます。
それと共にコンピューターのソフト・ハードウェアなどを開発するため、システム開発に応用できる知識を持っているかも試されるのです。
試験時間はベーシックより長く60分で、10問出題されます。ベーシックと同じように文章中の空欄に解答群から正解を選び、解答番号をマークシートに記入する方式です。
これも年度によって違いますが、70%ほどの正解があれば合格とされ、合格率はベーシックより少し難しく30%ほどです。
転職に際して画像処理エンジニア資格の有利性
画像処理エンジニアの資格は、文部科学省の後援する資格です。
始まりは日本でCGを研究する各大学研究者達が集まる研究会から始まっています。
CGの必要性や需要が高まり、文部科学省の後押しで研究会が発展したのがCG-ARTSなのです。
CG-ARTSが一定の水準を満たした人に与えてくれるのが画像処理エンジニアの資格です。
画像処理エンジニアを求人募集している企業は必須資格としてこの資格を求人票には記載していません。
しかし多くの企業が画像処理エンジニア資格として意識しており、大きな採用ポイントとなっています。
CG関連会社への転職に興味のある方は、画像処理エンジニアの資格を取得してから転職するのが非常に有利です。
画像処理エンジニア資格検定試験の勉強法
画像処理エンジニア資格検定試験の合格を目指すための勉強法として、以下の4つの方法が考えられます。
・独学で参考書・問題集を利用して勉強をする
・専門学校に入学し合格の確実性を高める
・通信教育を利用して合格を目指す
・画像処理の会社に就職し、仕事を学びながら勉強する
4つめの方法は転職で画像処理の会社を目指すのですから除外します。その他の3つの勉強方法について説明しましょう。
独学で勉強する
画像処理エンジニアの資格検定試験に合格している人の多くが、独学で資格試験を突破しています。
参考書・問題集・過去問題集などの教材は画像処理エンジニア資格検定試験を主催するCG-ARTSより出版されています。
それらを入手し、時間を確保してコツコツ勉強すれば、画像処理エンジニアの資格を手にする確率は高くなるでしょう。
費用も前述の教材費だけで安く済むので、仕事をしながら転職を目指す人におすすめです。
専門学校に入学して勉強する
画像処理エンジニアを獲得資格に加えている専門学校に入学するのは確実な方法です。
加えて画像処理関係の他の資格(CGクリエイター資格など)などもあわせて取得できます。
卒業時には有力会社などからの求人募集が専門学校に対して行われるのがメリットです。
しかし、転職目的として考えた場合はデメリットの方が多いでしょう。時間的な問題や費用的な問題が非常に大きくなります。
どうしても画像処理エンジニアになりたいと考えており、時間と費用に余裕がある人におすすめです。
高い確率で画像処理エンジニアの資格は取得できるでしょう。
通信教育で勉強する
画像処理エンジニア資格検定試験の通信教育講座もあります。
送られてくるカリキュラムを消化するため、自分で試験対策のカリキュラムを組み立てる必要がないのがメリットです。
その代わり次々とカリキュラムテキストやテスト問題などが送られてくるため、勉強する人の時間のやりくりが必要となります。
費用は多少かかるでしょう。
画像処理エンジニアを求める企業と仕事内容
画像処理エンジニアの資格を得るとどのような企業に転職が可能となるのでしょうか。
画像処理エンジニアの需要と求めている企業について解説します。
需要は高まっている
画像処理を行う会社は数多くあり、求人を頻繁に掲載している会社が多い傾向にあります。
報酬も魅力的な額となっており、高額報酬を支払ってでも画像処理をできるエンジニアを求めているのです。
それだけ仕事案件が多く、すぐにでも仕事ができる技術者を求めています。
そのため知識や経験が全くない未経験の状態で転職するのは難しい職種でもあります。
画像処理エンジニアに転職するならばある程度の知識や経験は必要になるでしょう。
画像処理エンジニアを求めている企業
一般的にはCG関連の仕事が多いと思われがちですが、現代社会では様々な企業から画像処理エンジニアが求められています。
第1は映像や通信関連で、多くのCG制作会社があるためエンジニア・プログラマーとしての需要があります。
第2にコンピューター周辺機器開発メーカーでは開発プログラマーとして必要です。
第3にロボット(産業用・家庭用)開発関連会社などから研究・開発のために画像処理エンジニアが求められています。
第4に印刷会社などから印刷に関連する部門の画像処理エンジニアとして必要とされています。
印刷会社のように印刷物に関わる画像処理であれば仕事の難易度としては比較的低めです。
一方でCG制作やメーカーの開発プログラマーといったシステム開発に携わるものほど難易度が上がっていきます。
コンピューター社会になっているため、将来的にもあらゆる分野に画像処理エンジニアが必要となります。
まとめ
今回は画像処理エンジニアに必要なスキルや資格について解説しました。
コンピューター社会へと進む現代において画像処理の技術は欠かせないものになっていくでしょう。
その中で画像処理エンジニアの需要は今後さらに高まっていくことが予想されます。
その需要に応え、自身のキャリアアップにも繋げていけるスキルを身につけることで転職先の幅も広がります。
身につけたスキルを最大限活かせる企業を探すためには、転職エージェントへの相談を検討してみるのも良いでしょう。
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