IT営業はきつい?やりがいや将来性、年収を解説
IT営業は開発プロジェクトにおいてクライアントと自社エンジニアの間に立つ重要な職種です。将来性が高く転職先として人気ですが、「きつい」といわれることもあります。今回はIT営業がきついと言われる理由に加え、やりがいや将来性、年収について解説します。
目次
IT営業がきついといわれる理由
IT営業がきついといわれる理由はさまざまありますが、ここでは主な5つの理由をご紹介します。
- ・ITに関する知識が必須
- ・扱う商材によって売りにくいことも
- ・クライアントと開発の板挟みになりやすい
- ・事務作業が多い
- ・プロジェクトの開始・終了時期に業務量が増加する
以下、それぞれ詳しく解説します。
ITに関する知識が必須
顧客に対して製品やサービスの価値を的確に伝えるためにはITに関する知識が必要であり、IT営業はITに関する幅広い知識が求められます。
ITは技術の進歩が速く、新しい製品やサービスも次々と登場するため、常に最新の情報をキャッチアップしなければなりません。
IT営業は他の営業職と比べて学習の負担が大きく、知識の習得に時間と労力を要するため、学習意欲が低いと「きつい」と感じやすいでしょう。
扱う商材によって売りにくいことも
IT営業が扱う商材は多岐にわたり、中には売りにくいものも存在します。特に競合製品が多い市場では差別化が難しく、顧客に対して自社製品の優位性をアピールするのが困難です。
またIT製品やサービスは目に見えない無形商材であることが多く、価値を顧客に理解してもらうのが難しいことも理由として挙げられます。
結果、営業活動が思うように進まず、成果を上げるのに時間がかかることも珍しくありません。
成果が上がらないことによる精神的なプレッシャーから「きつい」と感じる人もいるでしょう。
クライアントと開発の板挟みになりやすい
IT営業はクライアントの要望を開発チームに伝え、開発チームの技術的な制約や進捗状況をクライアントに説明する橋渡し役を担います。
クライアントからの無理な要求や、開発チームのリソース不足などの問題が発生した際に板挟みになりやすいのが特徴です。
特にプロジェクトが遅延したりトラブルが発生すると、双方の連絡に追われることになるため、結果的に負担が増えストレスを感じる要因になるでしょう。
事務作業が多い
IT営業は、以下のような事務作業が発生します。
- ・見積書の作成
- ・契約書の作成
- ・顧客データの管理
- ・報告書の作成
顧客とのメールや電話対応などの営業活動の合間に事務作業をするため、時間の余裕がない中で効率的に処理することが求められます。
結果的に営業活動に集中できる時間が削られるため、ストレスや疲労を感じる原因になるでしょう。
プロジェクトの開始・終了時期に業務量が増加する
IT営業は特にプロジェクトの開始や終了時期に業務量が増加します。プロジェクトの開始時には顧客との契約締結や要件定義、スケジュール調整など、多くの準備作業が必要です。
またプロジェクトの終了時には、納品や最終報告書の作成、顧客からのフィードバック対応などが集中し、業務量が一気に増加します。
通常の営業活動と並行して行われるため、時間的なプレッシャーが大きくなり「きつい」と感じる場合があるでしょう。
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IT営業はきついだけじゃない!やりがいも紹介
IT営業は人によっては「きつい」と感じる部分もありますが、やりがいを感じる業務もあります。
ここからは以下のようなやりがいについて具体的に解説します。
- ・クライアントが持つ課題を解決できる
- ・ITに関する最新技術に関わることができる
- ・成果が報酬に反映されやすい
- ・キャリアアップにつながる
- ・チームで仕事ができる
クライアントが持つ課題を解決できる
IT営業の大きなやりがいの1つは、業務効率化やコスト削減、セキュリティ強化など、多種多様なニーズに応じたソリューションを提供し、クライアントが抱える課題を解決できることです。
クライアントの課題をヒアリングして最適なIT技術を提案することで、クライアントのビジネスに直接的な貢献ができる仕事です。
クライアントから感謝の言葉をもらったり、信頼関係が深まったりする瞬間は、達成感を強く感じられます。
ITに関する最新技術に関わることができる
IT営業は、最新の技術に触れる機会が多い職種です。AI・IoT・クラウドコンピューティングなど、日々進化するIT技術を学んでクライアントに提案することで、自身のスキルアップにもつながります。
IT業界の目まぐるしい変化に対応するための学習意欲が高い人にとっては、非常に刺激的で充実した職場環境でしょう。
成果が報酬に反映されやすい
IT営業は成果が報酬に直結しやすく、営業成績が良ければ、その分インセンティブやボーナスとして報酬が増えるため、モチベーションを高く保てます。
特に大規模なプロジェクトを成功させた場合や、新規顧客を獲得した場合などは、高い評価を獲得できるでしょう。
努力が報われる職種であり、自分の頑張りが直接的に評価されるため、やりがいを感じやすい職業といえます。
キャリアアップにつながる
IT営業は、厳しさの中にも大きなキャリアアップのチャンスが隠されている職業です。
営業成績が良ければ、管理職への昇進や他職種へのジョブチェンジなど、さまざまなキャリアパスが開かれる可能性があります。
また、IT営業を経験することで最新のIT技術や市場の動向も学べるため、顧客の課題を解決する提案ができる人材になることが可能です。転職やフルコミッションとして活動する際に有利に働くでしょう。
チームで仕事ができる
IT営業は個人の成績も重要ですが、チームで協力して仕事を進めることも多い職種です。
営業チームはもちろん、開発や技術チームとも連携し、顧客に最適なソリューションを提供するために協力します。
大きなプロジェクトを成功に導いたときの達成感やチームメンバーと築いた絆は、IT営業の大きなやりがいに繋がるでしょう。
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IT営業の将来性
IT営業の将来性は高い
デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進やリモートワークの普及により、ITソリューションの需要が増加しているため、IT営業の将来性は高いでしょう。
株式会社Nexalの調査によると、2023年5月の時点で上場企業のDX関連組織設置率は11.7%と高く、右肩上がりで増加していることがわかります。
(引用:株式会社Nexal)
また業務効率化やコスト削減、セキュリティ強化のためにIT技術を導入する企業も多く、AI・IoT・クラウドコンピューティング・ビッグデータなどの最新技術を取り入れる企業も増加しています。
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IT営業の平均年収はどのくらい?
経済産業省が発表した「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」によると、営業・マーケティング分野の平均年収は約682万円です。
ただ年収の金額は企業規模や経験値やスキル、年齢などによって異なります。どの職種に就き、どのような製品を販売するのかによっても異なるため、あくまで目安として考えるのが良いでしょう。
職種ごとの平均年収について詳しく知りたい人は、以下の記事を参考にしてみてください。
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IT営業に向いている人の特徴3選
IT営業に向いている人の特徴は、主に以下の3点です。
- ・ITに興味がありトレンドを追いかけられる
- ・チームで仕事をするのが好き
- ・問題解決能力が高い
以下、それぞれ具体的に解説します。
ITに興味がありトレンドを追いかけられる
IT営業に向いているのは、ITに強い興味や関心を持ち、常に最新のトレンドを追いかけられる人です。
IT業界は技術の進化が非常に早く新しい製品やサービスが次々と登場するため、IT営業では最新技術の動向を把握し、顧客に適切な提案ができるよう日々の学習が欠かせません。
継続的に学習をするためには、新しいものに対する好奇心と探究心が重要です。また最適なソリューションを提案するためには、学習した技術の本質を理解し、活用方法を自ら考える力も求められるでしょう。
チームで仕事をするのが好き
IT営業は、社内の技術者や他部門のメンバーと連携しながら業務を進める場合が多く、チームで仕事をすることが好きな人に向いている職種です。
顧客の要望を正確に技術者に伝える必要があるため、コミュニケーション能力がある人は活躍の幅を広げられるでしょう。また、技術者からの提案を顧客に分かりやすく説明する力も求められます。
一人で抱え込まずにチームメンバーと協力し合えるスキルがあると、様々な関係者を橋渡しする役割として活躍できるでしょう。
問題解決能力が高い
IT営業には顧客の課題を的確に捉え、最適なソリューションを提案することが求められるため、論理的な思考力と問題解決能力が高い人におすすめです。
また、提案した後も顧客からの質問に適切に対応したり、トラブルが発生した際に迅速に対処したりする必要があります。
課題を多角的に分析し、論理的に解決策を導き出す力がある人は、IT営業として活躍できるでしょう。
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IT営業に求められるスキルや資格
IT営業に求められるスキル
IT営業にはITに関する知識に加え対人スキルが求められるケースが多いため、今回は以下の知識やスキルについて解説します。
ITに関する知識
IT営業では、扱う製品やサービスに関する専門的な知識が不可欠です。
システム開発やネットワーク構築、クラウドサービスなど、ITに関する幅広い知識が求められます。特に自社の提供するITソリューションの仕組みや機能、メリットなどは熟知している必要があるでしょう。
また業界動向や最新技術トレンドについても、知識を深めなければ顧客に最適なITサービスを提供できないため、常に学習を続ける姿勢が求められます。
ヒアリング・提案スキル
IT営業の業務では顧客のニーズや課題を的確に把握することが重要であり、優れたヒアリング力と提案力が求められます。
ヒアリングでは単に聞き役に回るのではなく、顧客の言葉から本当の課題を見抜く力が必要です。
顧客自身が気づいていない潜在的な課題を発見し、ITを活用した解決策を提示するためには論理的な思考力と課題発見力が必要です。
またITソリューションのメリットを分かりやすく説明し、顧客を納得させる説得力も必要です。プレゼンテーション資料の作成や質疑応答への対応などを身に付けることで、受注率の向上に繋げられるでしょう。
マネジメントスキル
IT営業は社内外の様々な関係者を巻き込んでプロジェクトを推進する必要があるため、マネジメント力も欠かせません。
まず顧客側では、情報システム部門や各事業部門の担当者と調整を図る必要があります。自社側でも、エンジニアやプロジェクトマネージャーなど技術者とのコミュニケーションが必須です。
またプロジェクトが遅延したり問題が発生したりした場合には、迅速な対応も求められるため、状況を冷静に判断し、自社のエンジニアなどに適切な指示を出せる力を身に付けておきましょう。
IT営業に役立つ資格
IT営業の仕事をするうえで資格は必要ありませんが、持っておくことで役立つ資格について解説します。
ITパスポート
ITパスポートはIT営業に携わる人にとって最も基礎的な資格であり、ITの基本的な知識を問う国家資格で誰でも受験が可能です。
試験範囲は、ITの基礎概念からマーケティングやプロジェクトマネジメント、経営戦略、セキュリティなど幅広く、IT営業に必要な知識が網羅されています。ITパスポートを取得することで、IT全般の基礎知識を身に付けることが可能です。
ITパスポートを取得することで顧客とのコミュニケーションがスムーズになり、自社製品やサービスの特徴を適切に説明できるようになるでしょう。また技術者とのやり取りも円滑になるため、顧客の要望を正しく伝達できます。
基本情報技術者
基本情報技術者はITの基礎知識だけでなく、実践的な技術力も問われる国家資格です。システム開発の基礎から、データベース、ネットワーク、セキュリティなど、幅広い分野の知識が求められます。
基本情報技術者の学習を通じて、システム開発の流れや各工程で必要となる作業について理解を深めることが可能です。プロジェクト全体を俯瞰した提案ができるようになり、顧客からの信頼を得やすくなるでしょう。
さらに、この資格を取得していればIT営業としての専門性が高いことをアピールできるため、転職活動の際にも有利に働きます。
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IT業界の転職はエージェントを活用して有利に進めよう
IT営業はITに関する幅広い知識が求められるうえ、クライアントと開発部門の板挟みになるケースが多い職業です。また、無形商材が多く売りにくかったり、業務量が多いこともストレスの要因となっています。
しかし、チームで協力して高度なスキルや知識を駆使してクライアントの要望を解決する達成感は、他の職種では味わうことができません。
また成果が目に見えて分かるため、今後のキャリアの自信に繋がるでしょう。
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