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移動体通信とは?移動体通信エンジニアの年収や仕事内容について解説

移動体通信とは、ユーザーが安定した通信を行える通信方法で、スマートフォンで屋外でも通話やインターネットを安定して利用することができるなど利便性に欠かせないものです。今回は、移動体通信に携わるエンジニアの仕事や年収、将来性を解説します。

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移動体通信とは?

 

 

携帯電話を代表とした無線通信サービスのことを移動体通信と呼びます。

各種無線機器や電話通信は昔からあることはご承知なはずです。ところがこの20年の間で携帯電話の急激な普及によって移動体通信が大幅な成長を遂げています。

とくにスマートフォンが登場したことで、高速かつ大容量での通信が行なえるサービスが主流となりました。

 

移動体通信企業(MNO)例

 

移動体通信は、携帯電話のような移動体回線網と通信サービスにおいて自社独自のブランドを保有し提供する企業です。

日本の主なMNOは以下の通りです。

 

【携帯電話事業者】

  • ・NTTグループ
  • ・KDDIグループ
  • ・ソフトバンクグループ
  • ・楽天グループ

 

【PHS事業者】

  • ・ソフトバンク

 

【ポケットベル・ページャー事業者】

  • ・YOZANグループ – 東京テレメッセージ

 

【BWA事業者】

  • ・UQコミュニケーションズ
  • ・Wireless City Planning

【衛星通信事業者】

  • ・docomo

 

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移動体通信エンジニアの役割

 

 

移動体通信が高速で大容量なデータサービスだとしても、それが常に安定した状態で使用できなければ社会的なインフラとして成立しません。

移動体通信がなければ利用できないサービスも増えてきています。

もしシステムダウンが起こってしまうと、世の中全体に影響が出ることは明白です。

だからこそ、移動体通信が安全に利用できるためには移動体通信エンジニアの存在が欠かせなくなりました。

移動体通信エンジニアは移動体通信を技術面から制御する役割があり、需要拡大により求人もかなり増えています。

 

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移動体通信エンジニアの主な仕事内容

 

 

移動体通信エンジニアが活躍する場所は、携帯電話サービスを提供する電気通信事業者工事を請け負う通信建設業者などの現場がメインです。

現在はスマートフォンの普及によって需要が増しているため、広く人材を求めています。

業務上では専門的知識が必要になりますが、社内研修が充実している企業も多く未経験からでも入れる業界です。

それでは移動体通信エンジニアの主な仕事内容を見ていきましょう。

 

基地局の設計

 

移動体通信エンジニアにとってメインとなる業務が基地局の設計です。

基地局とは電波受信用の拠点でマンションなどの屋上・高台・地下鉄構内といったさまざまな場所に点在しています。

どこからでも快適な通信が供給できるよう設置することが任務です。

候補となる基地局の現地調査と、周辺電波状況を調査し設備・装置の選定などを行います。

 

基地局開設のための交渉役

 

エンジニアでありながらも、移動体通信エンジニアは交渉もこなす役目を担うことがあります。

基地局を開設するにあたって、その土地のオーナーや管理者などに設置の許諾を受ける交渉もしなくてはならないからです。

その土地や場所を使用する際の賃金についての取り決めや、契約書作成、周辺住民への説明なども移動体通信エンジニアが行なう仕事です。

 

基地局の施工

 

基地局設置の交渉が済んで承諾を得たら基地局設置の施工管理が必要です。

その際も施工のスケジュール決めや資材管理・関係部署への連絡といった細かな業務が発生します。

関連業務を総括して取り仕切るのも移動体通信エンジニアの仕事です。

 

基地局の保守と点検業務

 

基地局の設置後には保守や点検作業などを継続的に行っていきます。

通常何事もなく平穏無事に稼働していれば問題ありません。

しかし時折トラブルなども想定されます。いざという時のメンテナンスも移動体通信エンジニアの仕事の1つです。

 

セル設計業務

 

セル設計とは、基地局の立地条件などさまざまな制約があっても、常に一定の安定した送受信ができるように基地局を最適化する設計のことです。

通信品質を保ちながら効率良くサービスをカバーするため、セル設計は重要な作業といえるでしょう。

スマートフォンの普及の多さもあり、セル設計を最適化する作業はより複雑化しています。

そのため熟練した移動体通信エンジニアは今後も必要です。

 

各種書類作成

 

移動体通信エンジニアの役割の中で書類作成は欠かせない作業です。

基地局を開設するには多くのドキュメントがやり取りされます。

基地の図面や施工計画書の作成、各種関連会社や行政・官公庁などに提出する公的な書類の作成などもこなさなくてはなりません。

 

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  • ご年齢:30代前半
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移動体通信エンジニアに必要な資格

 

 

移動体通信エンジニアが必ず取得しなくてはならない資格は特に指定されていません

ただ年々キャリアを積んでいく上でも、無資格のままではできる仕事が限られてしまいます。

将来的なキャリアを築くのに不利な側面も出てくることが考えられるのです。

できれば取得しておいたほうが業務でも有利になる資格はいくつかあります。

移動体通信エンジニアへの転職を検討される方は、以下のような資格試験取得も視野に入れておくほうが望ましいでしょう。

 

第1級陸上特殊無線技士

 

陸上の無線局での設備の操作などを行うのに必要な国家資格です。

グレードは第1級、第2級、第3級に区分されて扱える周波数の範囲に違いがあります。

第1級陸上特殊無線技士なら空中線電力500ワット以下の多重無線設備で30メガヘルツ以上の周波数の技術操作が可能です。

これは通信の基地局やテレビ局の中継などが該当し移動体通信エンジニアには最適な資格といえます。

資格取得には国家試験に合格するのが近道です。

ただし養成課程を修了もしくは学校で無線通信科目を履修し卒業するという方法を経ていくことでも可能です。

 

1・2級電気施工管理技士

 

電気工事での管理や監督をするのに必要な国家資格です。

資格支持者は施工計画の作成・工程管理・品質や安全管理を行えます。

電気工事のエキスパートといえる資格です。グレードは1 級・2 級の区分があります。

1級を取得すれば別資格である監理技術者の資格取得者としても認定されるのがメリットです。

 

電気通信設備工事担任者(AI・DD総合種)

 

電気通信回線と端末の接続・配線工事を行えるだけでなく監督する場合に必要な国家資格です。

光回線とパソコンやIP電話機などを接続するための技術が問われます。

アナログ伝送路設備・総合デジタル通信用設備(ISDN)・デジタル伝送路設備など多く扱えるのがAI・DD総合種と呼ばれる種目です。

試験の内容は電気通信技術の基礎・端末接続の技術と理論・法規といった出題がされています。

 

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移動体通信エンジニアの年収

 

 

移動体通信エンジニアの年収はとても幅が広いのが特徴です。

その査定は技術力の評価だけに限らず顧客との折衝力やマネジメントスキルなども考慮した実務経験が重視されています。

年収はおよそ300万円台から600万円台が標準的です。

 

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移動体通信エンジニアは今後も需要が高い仕事

 

日本全国の基地局数は、令和4年時点の調査で以下のようになっています。

 

・5G(88,046)

・4G(672,443)

・高度化BWA(111,005)

・3G(303,729)

(参考:総務省『令和4年度 携帯電話及び全国BWAに係る電波の利用状況調査の調査結果の概要について』)

 

これらの基地局がある限りは移動体通信エンジニアが必要だと考えると、その需要の高さが伺えます。

さらに今後新たな通信方法が登場し続ける可能性を加味すると、移動体通信エンジニアという職種の将来性は高いと言えるでしょう。

 

また、移動体通信エンジニアの注目を集める理由のひとつが災害時における技術の活用への期待です。

例えば防災無線や、災害時にも途切れない通信手段の確立といった分野において移動体通信エンジニアに注目が高まっています。

 

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移動体通信エンジニアに向いている人の特徴

 

 

通信技術が発達する中で移動体通信エンジニアは注目される職種といえます。

この分野で活躍するためにはどのような能力が必要となるのでしょうか?

移動体通信エンジニアが備えておくとよい条件について述べていきましょう。

 

ものづくりが好きであること

 

技術系の仕事をする人にとって、ものづくりが好きであることはほぼ必須だとも言えます。

移動体通信エンジニアにとってもそれは同じで、1つのものごとに集中して最後まで作り上げていくことに興味がある人が望ましいでしょう。

ものづくりをするために自分の時間も熱量も使い切れるような性格であれば、業務上でもそれが生かされていきます。

 

コツコツと学ぶ向上心がある

 

学習意欲が高い人物は移動体通信エンジニアにも最適です。

とくに未経験者から転職をするような場合には、当初は覚えることが多くて戸惑うかもしれません。

そのような状況だとしても、熱心に学習することが好きであれば克服できるからです。

通信業界は次々と新たなサービス体制などが登場します。

実践を積み重ねてベテランになっても、新しいことを吸収し続けていく意欲があることでキャリアアップにつながります。

 

折衝力があること

 

移動体通信エンジニアは、エンジニアとしての技術的の知識だけを持っていれば成り立つ仕事ではありません。

基本的なビジネススキルやヒューマンスキルも活かすことができる仕事であり、中でも折衝力があるかどうかがこの職種をやり抜く上でも結果を大きく左右します。

先述のように基地局を開設する場所は一般の人々が暮らす環境です。

その土地や建物の所有者に交渉をして了解を得るには折衝力がなければ務まりません。

 

コミュニケーション能力

 

移動体通信エンジニアは黙々とデスクワークにてシステム設計をするだけの職務ではありません。

さまざまな人々との対話を繰り返しながら1つの目的を果たしていきます。

意外と外向きでアクティブな仕事が多いというのが特徴です。

あらゆる状況でもコミュニケーションを円滑に保てるマインドを持っているタイプが望ましいでしょう。

 

情報収集力

 

直接的に業務に関連するわけではありませんが、常に情報について敏感にキャッチできるほうが将来的にも得策です。

移動体通信はまだ完成形ではありません。今後しばらくはとどまることなくサービス体制が豊富になり種類が増えていくだろうと予想されているからです。

当初は3Gだった回線も4Gが主流になり、いよいよ5Gも登場しました。

社会的にも移動体通信に頼る日常は当然といえるうえに、それはこれからも続いていくはずです。

移動体通信が普及した現状における管理や保守点検に関するヒントにもなるのが最新技術の知識とノウハウでしょう。

トレンドの移り変わりによってどのような新機能が搭載されているのかなど、情報収集をしていくことで仕事にも役立ちます。

 

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移動体通信エンジニアの求人例

 

 

ネットワークエンジニアの求人例

 

通信、放送、製造、金融、流通・小売、公共・公益、ライフサイエンス、科学・工学等の全ての分野におけるシステムインテグレーターです。

同社の強みは特定のベンダーにとらわれないオープン系のソリューションプロバイダーである点で、あらゆる業界のITニーズに応えることが可能という特徴を持ちます。

コンサルティングから設計、開発・構築、運用・保守サポートに至る総合的なITサービスを提供し、クライアントの状況に応じたITソリューションやクラウドサービスの組み合わせを実現します。

 

【年収】

550万~800万円

【仕事内容・求められるスキル】

移動体通信キャリア向け大規模NWの設計・検証、その他各種提案活動に携わる。

AI/IoT、運用・アウトソーシング、ライフサイエンス、システム検証、ネットワーク、インフラ構築、アプリケーション開発、データセンター、クラウドサービス、セキュリティ、保守サポートサービス、科学・工学ソリューションなど幅広く扱うため、ネットワークエンジニアのスキルアップを叶えることができる環境。

 

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プロジェクトリーダーの求人例

 

通信制御系の開発だけでなく、業務アプリの開発にも定評がある企業です。

機器制御ソフトウェア開発、携帯電話関連ソフトウェア開発、業務アプリケーションソフトウェア開発、通信制御ソフトウェア開発、また新規事業として雇用管理システムや位置認識システムの企画・開発も進めています。

人材育成に力を入れている企業であり、離職率2%と定着率が高い点も同社の強みと言えるでしょう。

 

【年収】

550万~800万円

【仕事内容・求められるスキル】

通信制御系の領域ではホームICT関連分野の研究開発や移動体通信の基地局システム、ショートメール用サーバシステムなど多数の開発実績を誇る。

仕事内容はプロジェクトリーダー/マネージャーとして、システムの要件定義などの上流工程を中心に担う。

Web・オープン系や大企業向け経理・財務・総務ツールなども手掛ける企業であり、リーダー職で経験を積みながらキャリア形成が可能。

 

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ITコンサルタントの求人例

 

独立系SIerとして、オートモーティブ/キャッシュレス/決済/ロボット/IoT/RPA/自社製品・自社サービスなど今後も伸びる分野に注力する企業です。

システム開発事業のほかにソリューション営業、クラウド事業を手掛けます。

年次や職位に応じて教育部門が研修を行っており、多様なキャリアパスの選択が可能です。

 

【年収】

550万~800万円

【仕事内容・求められるスキル】

IT領域における多様なコンサルティング業務に携わる。多種多様な業界に向けてIT戦略立案、新規システムのグランドデザイン策定、クラウドの最適化、社内のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進などを行うため、業界知識があると役立つ。

 

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未経験から移動体通信エンジニアへ転職するには?

 

 

移動体通信エンジニアへ未経験から転職することはさほど高いハードルではありません

実際には多くの求人案件では未経験者優遇をうたっていることがほとんどです。学歴も経験も関係なく広く募集をしている企業が目立ちます。

全くの未経験で入社した場合も研修制度がしっかり完備されているので心配は要らないでしょう。

その後は実務で経験を積みながらできるだけ無線の資格を取得しておくことをおすすめします。

 

求められるスキル

 

実際の求人案件で求められるのは次のようなスキルです。

 

未経験可求人例

・普通自動車運転免許

・大卒以上

・電波調査、解析、最適化の経験

・設計経験(2D CAD)

・基地局のオーナ折衝経験

 

実務経験例

・無線通信に関する知識や実務経験

・携帯電話や無線に関わる業務経験

・無線基地局に関する設計経験

・無線や移動体通信におけるエリア設計、解析、基地局施工管理、設置工事いずれかの経験

 

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エンジニア関連_年収アップ・職種解説

移動体通信エンジニアを目指すなら転職エージェントに相談しよう

 

 

この20年間でスマートフォンが大幅に普及しサービス内容の豊富さは圧倒的です。

そのため移動体通信エンジニアは移動体通信を技術面で支える重要なポストとして必要性が高まっています。

現在は常に一定の求人もあり比較的に転職もしやすい業種です。ただしエンジニアとしての技術もさることながら社交性が問われます。

技術力とともにコミュニケーションスキルなどを磨くことで、重宝される存在になることでしょう。

エンジニアから移動体通信エンジニアを目指す場合、通信業界や職種の知識が豊富な転職エージェントに相談をして情報収集するのもひとつの方法です。

 

IT・Web・ゲーム業界の転職に強い転職エージェントのGeekly(ギークリー)では、移動体通信に関わる職種や企業の情報を多数保有しています。

移動体通信エンジニアの仕事に興味がある方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

 

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この記事の監修者

【国家資格保有】キャリアアドバイザー 小峰涼平

5年間インフラエンジニアとして新規顧客提案や既存顧客への提案〜運用保守業務を経験。業務を行う中で人材業界へ興味を持ち、22年1月国家資格キャリアコンサルタントを取得。現在、資格を活かしキャリアアドバイザーとしてエンジニアの転職支援を行っております。

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