テストエンジニアに向いている人の特徴10選!求人や求められるスキル、キャリアパスを解説
テストエンジニアとは、プログラムの設計やミスやエラーがないかテストを行い確認する技術者を指します。テスターやQAエンジニアと呼ばれることもあり、様々な資質が求められます。今回はテストエンジニアに向いてる人の特徴や求人、年収やキャリアパスについて詳しく解説します。
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テストエンジニアの仕事内容
テストエンジニアは開発工程の広い範囲に携わり、テストを通して製品の質や完成度を向上させる役割です。
主な業務は、次の5段階に分かれます。
・テストプランの作成
・テスト設計
・テスト実施・開発メンバーへのバグ報告
・バグシューティング
・分析・レポート提出
以下、詳しく解説します。
テストプランの作成
まずはテストの計画書であるテストプランを作成します。
開発の企画が始まると同時にテストプランの策定が始まり、テスト全体の方向性や大枠など以下の項目を決めます。
- ・対象(調査製品、ソフトウェア、システム等)の仕様調査
- ・「何をテストする必要があるか」を明確にする
- ・対象に関する情報の収集
- ・テスト計画書の作成
テスト設計
テスト設計では、テスト計画書を基にテスト対象リストを作成します。
テストに使用するツールの選定や、テストの基準、具体的な手順やパターン、テスト結果の判定方法などを決定する工程です。
このテスト設計はテストが成功したと判断する基準を決める重要な工程であるため、豊富な経験を積んだエンジニアが担当します。
テスト実施・開発メンバーへのバグ報告
テストエンジニアが行うテストの種類には以下のようなものがあります。
- ・単体テスト:クラスや関数など主にプログラムのテストを行う
- ・統合テスト:単体で動かしたプログラムを他のシステムと組み合わせ、動作検証を行う
- ・システムテスト:設計書との不一致の確認などシステム全体の動作検証を行う
- ・運用テスト:仕様書の記載通りに仕上がっているのか、最終テストを行う
テストを担うのは基本的にテストエンジニアですが、テスターが担当することもあります。テスターは、比較的経験の浅い人でも担当できる仕事です。
バグシューティング
バグシューティングとはテストによってバグの原因を突き止め、解消する作業を指します。
システムや製品が、設計や開発の段階でバグが0のまま完成することはほぼ無いため、テストエンジニアの業務は製品を完成させるために必須です。
テストエンジニアが行うバグシューティングの精度の高さがシステムや製品等の品質に直結します。
分析・レポート提出
テストエンジニアの目的はただテストをしてバグを発見することではなく、テストの結果で発見したバグの報告と共に改善点や助言などを開発者にフィードバックすることです。
各テストを行うごとに結果をレポートとしてまとめ、開発部門へ報告することが求められます。
内容が正確に伝わるよう結果を分析したり、製品が完成したと判断できるかどうかをテストエンジニア目線で報告することが大切です。
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テストエンジニアに向いている人の特徴10選
論理的思考力や問題解決能力がある
テストエンジニアに向いているのは、自発的な思考力を持つ人です。
順序立てて物事を考え整理できる論理的思考で、バグなどの不具合解消に当たることができれば、トラブルの原因を前後の因果関係や相互関係から洗い出すことができます。
また課題解決能力の向上にも繋がり、テスト業務の生産性向上に寄与できるでしょう。
単調な作業でも丁寧に取り組める
開発から上がってくるシステムや製品のバグ・エラーを洗い出すためには、地道な単純作業を繰り返すことが大切です。
目の前の作業をこなすだけでなく、自身の業務が思わぬ品質の低下や不良の見逃しを防ぎ、製品のクオリティに大きく関わっていると認識することで、モチベーションを保つことができるでしょう。
単調なトライアンドエラー作業であっても丁寧に実行できる、やりがいを感じられるという人は、テストエンジニアの適性があります。
長時間の作業が苦にならない
長時間の作業に対するメンタルのタフさも、テストエンジニアに必要です。
テストエンジニアの業務は長時間の労働が多く、集中力を長時間持続させることが要求されます。
集中力を持続させる体力や忍耐力があると、テストエンジニアとして活躍できるでしょう。
バグを見つけ出す根気がある
システムや製品等を完全に仕上げるためには、どのような些細なバグも見逃せません。
テストを繰り返す際は、「まだエラー箇所があるのではないか」と疑って取り組む必要があるため、テスト工程におけるどの業務に対してもプロフェッショナルとして根気をもち、粘り強く取り組むことができる精神力を持つ人が向いています。
計画性がある
テストエンジニアにはプランニングスキルも重要です。
計画的に業務を組み立てて遂行できる人は、効率的に無駄なくバグの発見ができるからです。
期日やゴールから逆算できる、物事の優先順位を判断できる、またリスク管理を徹底できる人もテストエンジニアに適任でしょう。
効率良く仕事ができる
単調な作業が長時間続くテストエンジニアは業務量も多く、効率よく業務を捌く能力が要求されます。
基本的なマニュアルを熟知した上で、必要な箇所に適切で正確なテストを実行できる効率的な人は重宝されるでしょう。
そのためにはテストの各工程における深い知識とスキルも欠かせません。
マニュアル通りに業務を遂行できる
要領よく業務に取り組むことは大切ですが、そのために工程を大幅に省略したり、自分勝手に作業方法を変更することはできません。
テストエンジニアには決められたことを順守し、実直に実行できることが求められます。
テストの目的や効果を正確に把握できていると、マニュアルを遵守することを重視して業務にあたることができるでしょう。
タイトな納期でも守ることができる
開発においてテストは最終工程にあたるため、タイトな納期になりがちです。
納期が迫るなかでも急なトラブルで遅延が発生し、過密なスケジュールで激務になってしまうケースも多々あります。
想定外のトラブルが発生した際でも、あくまで業務を最優先に考え、納期に対する意識を常に持つことができる人がテストエンジニアに向いています。
チームで働くことが好き
テストエンジニアの業務は黙々と個人でタスクをこなすのではなく、チームのメンバーや開発部門と連携しながら進めます。
日頃から周囲の方と円滑なコミュニケーションを取ることで、開発部門へのフィードバックの際にも十分に意思疎通をはかることができます。
協力して1つのプロジェクトを進めることで達成感を得ることができる、協調性のある人はテストエンジニアの仕事に大きなやりがいを感じることができるでしょう。
責任感がある
テストエンジニアには、システムや製品の完成度に対して責任を持つことが求められます。
時間をかけて細部にわたるチェックを行いますが、同じ個所であっても異なるアプローチで繰り返しテストするなかで、妥協はできません。
テストのクオリティを保ったまま業務を最後までやり通す責任感の強さをもっている人は、テストエンジニアの素養があるでしょう。
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テストエンジニアに向いていない人の特徴
細かい作業が苦手
テストエンジニアの業務は繊細で根気がいる細かい作業が多く、「テストばかり」と不満を感じたり、集中力を保つことができない人にとっては難しいでしょう。
地道で繊細な作業をコツコツと繰り返すことに苦手意識を感じる人には、「テストエンジニアはやめとけ」と言われがちです。
ルールに則って業務を進めた経験がある人や、集中力がある人の方がテストエンジニアに向いています。
チームで働きたくない
チームで協力しながら1つのプロジェクトを完遂することにやりがいを感じにくい人にとって、テストエンジニアの仕事はきついと感じてしまうかもしれません。
個人のスキルが高いだけではテストエンジニアとして高い評価を得ることは難しいでしょう。
メンバーの一員として、チーム内や関係部署と連携を取りながらゴールを目指すことに苦手意識をもつ人は、テストエンジニアの適性が低い可能性があります。
ルーティーンワークにストレスを感じやすい
テストエンジニアの業務の中心は、単純作業の繰り返しです。
単調な内容の反復にストレスを感じやすい人にとって、テストエンジニアの仕事はきついと感じる場面が多いでしょう。
ルーティーンワークに抵抗がなく集中力を保つ工夫ができる人が向いているため、転職面接などではこのような適性の有無をアピールすることで、求める人物像とマッチしていると伝えることができます。
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テストエンジニア5つのキャリアパス
スペシャリスト
テストエンジニアにおけるスペシャリストとは、テストエンジニアのプロフェッショナルのことです。
マルチにテストエンジニアの業務をこなし、テストを行う手段や、テスト結果の判定から報告に至るまで全てのテスト業務を一貫して対応します。
スペシャリストを目指すためには、テスト工程だけでなく、携わっているシステムや製品に関する全体を理解することがキャリアアップへの近道です。
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テストリーダー・テストマネージャー
テストケースを実行するテスターに業務指示を出し、進捗や不具合を管理するのがテストリーダーです。
テストマネージャーは、全体の方針を決定したり体制を管理する監督として、業務がスムーズに進むようチーム全体を統括する役割を担います。
いずれもプログラムスキルやシステム開発の実務経験が豊富であれば、高い年収を望めるキャリアパスです。
テストアナリスト
要求されている品質を満たしているかどうかを分析する役割です。
テストアナリストには、テストケースの選択や分析においてテスト対象のビジネス領域に関する理解が欠かせません。
またテストエンジニアとして得たスキルや経験に加え、クライアントが要求する開発物のスペックの把握など、テストに関する知識だけでなくハードウェアやソフトウェアの知識も求められます。
プログラマー
プログラマーは、テストエンジニアとして培ったスキルを活かすことができる非常に魅力的なキャリアパスの1つです。
テストエンジニアとして開発部門と連携した経験から、実際に手を動かして開発する仕事へキャリアチェンジを考える人も少なくありません。
また、なかにはエンジニアやプログラマーやテスト業務を兼務するケースもあることから、テスト工程の経験が転職において有利に働くこともあるでしょう。
品質管理コンサルタント
品質管理コンサルタントはプロジェクトの品質を向上させるための戦略を立案する役割を担い、開発物の動作性や耐久度などもチェックします。
製品の完成度を高めることを目的としている点で共通しているため、テストエンジニアとは親和性が高く、品質保持に責任感を持つ業務を推進した経験を活かすことができる仕事です。
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テストエンジニアの求人例
ソフトウェアテスト設計の求人例
ソフトフェア開発、テスト、機会設計、電気設計を主な事業として行う企業です。毎年黒字経営を継続する優良企業であり、高い社員定着率を誇ります。
コンシューマ、ファクトリ、部品・デバイス、自動車、医療、IoT・システムの6分野に注力しています。
年収
300〜660万円
仕事内容・求められるスキル
主に精密機器の組み込みソフトフェアを中心に、PC・スマートフォンの密機器の組み込みソフトウェア、PC・スマートフォンアプリケーションのテスト計画立案、設計およびテスト実行業務を担当していただきます。
テスト設計やソフトウェア評価の経験、テストエンジニアの経験1年以上があるとスムーズです。
テストエンジニア兼マネジメントの求人例
ITセキュリティ事業、映像コミュニケーション事業、Eco 新規事業開発を主軸とする企業です。
テレワークやWeb会議、情報共有ツールの導入に伴い、同社の主力ネットワーク製品は業界で高いシェア率を獲得しています。海外拠点を複数もつ点も魅力です。
年収
450〜900万円
仕事内容・求められるスキル
ITセキュリティ製品の開発のうち、テスト設計/工数見積もり・テスト環境構築・テスト実施などを担当していただきます。テスタへの引継ぎとスケジュールの設定、テスト進捗管理、トラブルチケット管理なども行います。
テストに関する一連の経験のほか、WindowsサーバやPC等テスト環境構築の経験、セキュリティや脆弱性に関するテスト知識があると活かすことができるでしょう。
自社内開発メインのテストエンジニアの求人例
駐車場に関するモビリティSaaS事業を展開する企業です。
属性認識・IoTプラットフォームの提供や、新規事業開発・事業戦略・コンサルティングにも強みを持ち、店舗課題の解決及びマーケティング活動の支援も行っています。
年収
600〜800万円
仕事内容・求められるスキル
各種テストの設計・実装のほか、カバレッジ向上、戦略策定、技術選定、開発プロセスの改善やテスト実装の環境構築を行い、QAや開発と連携しながら高い品質・アジリティでプロダクトをリリースする役割を担います。
Webアプリケーション開発におけるテストの実装経験、コーディングを伴うテスト自動化(E2Eテスト)のスキルなど、ソフトウェアテストに関する知識・経験を重視しています。
テストエンジニアへの転職を目指すならGeekly
テストエンジニアは、製品を完成させるために欠かせない仕事です。重要な役割を担うため、責任感が強く、細かな作業を丁寧に続ける根気強い人が向いています。
マニュアルを十分に理解したうえで効率よく作業することも求められるため、自主的な思考力を持ち、チームや企業に貢献する意識を保つことができると、テストエンジニアとして活躍できるでしょう。
テストエンジニアとして培った経験を活かし、キャリアの幅を広げることもできるため、IT業界でのキャリア形成を考える人にも向いている職種です。
適性があると感じたら、テストエンジニアとして活かせるスキルや経験を洗い出し、自分に合う働き方を見つけてみましょう。
テストエンジニアへの転職を成功させるためには、IT業界特化型の転職エージェント活用がおすすめです。
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