ミドル世代とは?求人の傾向や転職事情・転職成功の秘訣を解説
求人募集に「ミドル世代」という表記を見かけることが少なくなくなった近年、「実際に何歳から何歳までが範囲なの?」「ミドル世代の転職事情の実態は?」「ミドル世代が転職を成功させるためにはどうしたら良いのか?」という疑問にお答えします。ミドル世代が今後どう転職で成功して生き残っていくのかもご紹介しているのでご覧ください。
目次
ミドル世代とは何歳から何歳まで?
近年、求人募集で「中高年募集」や「ミドル世代」などの言葉を目にして気になっている人も少なくないのではないでしょうか。
実際にはミドル世代って何歳から何歳を指しているのかわからなくて、自分がその条件に当てはまるのかどうか疑問だったりしますよね。
ミドル世代とは、一般的に35歳~54歳までを指します。55歳以上はシニア世代と呼ばれています。
しかし、転職市場ではこの年齢の範囲が異なるのです。転職市場では、35歳~50代半ばまでがミドル世代として扱われています。40歳~60代をミドルシニアと呼ぶこともあります。
ただし、この年齢の範囲はあくまでも目安であり、求人媒体によって違うこともあります。
実は成功率が高いミドル世代の転職事情
コロナ禍で企業の求人案件の事情は変化しつつあるとは言え、それは世代の問題ではありません。会社の経営状況の悪化によるものが原因であり、全ての世代に共通することです。
実は、2010年以降のミドル世代の転職成功率はこれまで右肩上がりだったのです。
一般社団法人・日本人材紹介事業協会の調査によると、2010年と2015年との比較では、以下のように発表されていました。
・36歳~40歳の転職成功率は208%増
・41歳以上の転職成功率は233%増
なぜ、転職成功率が高いのかの理由は次に解説します。
ミドル世代の転職成功率が高くなった理由
ミドル世代の転職成功率が高くなった理由には以下の2つの理由があります。
・ミドル世代の求人の傾向が変化している
・団塊世代の退職による人材不足が原因
変わりつつあるミドル世代の求人の傾向
従来、年功序列・終身雇用だった日本の社会では、30歳半ばを過ぎると希望通りの転職ができないと嘆く人が多かったのは事実です。
しかし、近年では、多様な働き方が可能になり、経験を積んできた中高年の専門職や管理職の募集をする企業が増えていたのです。それは、働き方の変化とちょうどミドル世代と言われる人達の人材不足が影響しているからです。
団塊世代の退職による人材不足でミドル世代の需要が高くなった
では、なぜ人材不足が生じていたかというと、それは団塊世代の退職によるものです。団塊世代が一気に退職した後は人材不足に陥り、この約10年間で管理職と専門職の求人が増加したのです。
また、それと共に新しい技術や働き方の変化も加わり、まだ柔軟に対応できるミドル世代の需要が高まったのです。
企業から求められるミドル世代の人材とは?
管理職と専門職の需要が高まったものの、企業が求めるのは仕事にかかわる技術面だけの能力ではありません。ミドル世代だからこそ、それだけではない厳しい目で判断されることもあります。
そこで、企業に求められるミドル世代の人材をご紹介します。
仕事観や人生観を言語化できる
これまでの経験値があるからこそ、既に仕事観や人生観を持っている人材が求められます。
あなたがそれを言語化できるかどうかで、企業側はあなたが何を考えてきて、仕事を通して何を培ってきたか、その人間性も見ているのです。
実績やスキルを確実にアピールできる
ミドル世代ともなると、これから全く新しいことを始めるのは難しい年齢です。新しいことができないかというと、そんなことはありませんが、これまでの経験を活かしてキャリアアップする転職になることが圧倒的に多いでしょう。
そのときに、自分のスキルやキャリアの棚卸しを明確にできているかどうかは重要です。その企業が何を求めていて、何をアピールするべきかを掴みとっている人は、転職で成功する確率が高くなります。
このとき、既に実績があることを数字で表現することがポイントです。
柔軟性と謙虚さがある
ミドル世代は、これまでの経験値があるので、これまでの成功体験から物事を考えたり頑固になったりしがちです。しかし、社会は大きく変化しつつあります。
必ずしもこれまでの成功体験が参考にならないことや未知の世界へのチャレンジが必要とされることもあります。常に新しいことに対して意欲的に学ぶ姿勢が求められます。
また、たとえ同じ職種であったとしても企業によって社風も環境も人間関係も違います。これらの環境や新しい社会に順応していける柔軟性と謙虚さが求められるのです。
「専門性」と「現場でのマネジメント能力」がある
ミドル世代に求められるものは、技術的なことだけではなく、企業の利益を考えたり、現場で部下を統率できたり、あらゆる側面でのマネジメント能力です。つまり、全体を見ながら仕事を遂行できるかどうかが問われます。
一方で、これらの能力がなければ、ミドル世代の転職は厳しいとも言えます。
ミドル世代が転職を成功させる方法とコツ
ミドル世代が転職を成功させるにはいくつかの方法とコツがあります。
自分の市場価値とポータブルスキルを知る
転職活動で成功するかしないかは、全て需要と供給の関係で成り立っています。自分の市場価値を知らなければ、需要がない間違った方向で転職活動をして、負のスパイラルに陥ってしまうことがあります。
このとき、業種に関係なく発揮できる人柄や、経験だけでは得られないあなただけの能力である「ポータブルスキル」を自分で把握しておくと大きなアピールポイントになります。
なぜなら、既にあなたと同じような経験値のあるライバルは大勢いるからです。
また、自分に不足しているスキルも分析して、それをどう補っていく努力をしているのか、またこれからどう努力したいかも言語化できるようにしておくことです。
もし、あなたが転職活動で失敗が続いているのなら、自分の市場価値をよく理解できていないかアピールできていないことが原因と考えられます。必ずあなたが求められる市場というのはあるはずです。
応募する企業の情報収集をしっかりする
ミドル世代は、これまで働いてきた実績やスキルだけでなく、あなたがいた業界にかかわる人脈もあるはずです。
業務内容から給与面、環境なども事前に情報収集を綿密にしておきましょう。転職できたけど、労働環境が合わなかったとならないように、この先長く働ける環境かどうかの見極めが大切です。
転職エージェントやスカウトを利用する
これまで経験を積んできたミドル世代だからこそ、転職エージェントやスカウトを前向きに利用しましょう。
スカウトの場合は、今より年収UPできる可能性も高く、自分で直接応募するより転職率も高い傾向があります。ただし、スカウトのほとんどはハイポジションで、それなりの能力が求められます。
応募したい企業の内部事情に精通している転職エージェントであれば、事前に内部事情を聞けるので安心ですし、自分のキャリアの棚卸しや今後のキャリアパスの相談にものってくれます。
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ミドル世代の転職活動の注意点
ミドル世代の転職では、マネジメント能力がある人材が求められ、需要がある職種やポジションに偏りがあるので、それに該当しないと転職が難しい傾向にあります。
企業はミドル世代には即戦力を求めるため、これまでの経験と強みを活かせる職種への転職をおすすめします。
ただし、コミュニケーション能力やポータブルスキルが高く柔軟性のある人であれば、たとえ未経験でも営業職や福祉関連のお仕事は需要があるのでチャンレンジできます。
ミドル世代の転職は、需要がある仕事とそうでない仕事の情報収集がまず必要です。それは、社会の事情によっても変化します。その上で、あなたのキャリアやポータブルスキルが客観的にどう見られるかを知っておく必要があります。
まとめ
コロナ禍で企業のあり方や需要がある職種も変化しつつあります。ミドル世代もそれに伴い変化に柔軟に対応できる人材が生き残る時代です。コロナ禍でも転職に成功している人もいればそうでない人もいます。
仮に、社会の変化で求められるスキルが変わったとしても、あなたのポータブルスキルは市場価値が高い可能性があるので、自分のアピールポイントを客観的な視点で把握できるようにしておきましょう。
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