志望動機に社風を書く時のポイントを解説!例文や注意点は?企業に好印象を与える方法をエージェントが紹介
就活や転職活動を行うにあたり、エントリーシートや履歴書において「志望動機」は必ず書かなければなりません。その際、社風の良さを志望動機にあげたいと考える就活生もいるはずですが、それにはメリットもデメリットもあり、書き方には注意が必要です。今回は、志望動機に社風を書く際のポイントを例文を交えて説明します。
目次
志望動機に社風をあげる場合は特に質問の意図をくむ必要がある
企業研究をして社風に魅力を感じて応募を決意し、それを志望動機に書きたいと思う就活生は少なくありません。
しかし社風とは曖昧な概念なうえ、企業がエントリーシートや履歴書、面接で志望動機を聞くのには明確な意図があります。
実は企業は志望動機について質問することで、自社が求める社員像と応募者がマッチしているかどうかを確認しているのです。
また、応募者が入社後に自社に貢献してくれる人材かどうかを、熱意や姿勢から読みとろうともしています。
そのため社風と自分の価値観がマッチしており、入社後に貢献したい強い気持ちがあることをアピールすることが大切です。
面接官に届く志望動機が伝えられれば、内定に近づく効果があると考えられます。
志望動機に社風をあげる際にはメリットとデメリットがある
志望動機に社風をあげることで、自分が応募企業の理念に共感していると評価してもらえると考える就活生もいることでしょう。
しかし、実際にその企業で働いた経験がない場合、志望動機に社風をあげることがマイナスに作用するリスクも伴います。
ここでは、志望動機に社風をあげるメリットとデメリットを紹介します。
志望動機に社風をあげるメリットとは
志望する業界が明確で同業他社に複数応募している場合は、志望動機に社風をあげることで内容の差別化をはかることができます。
企業理念や職場の雰囲気など、同業他社にはない応募企業の魅力を志望動機に盛り込むことで、第一志望だと伝えやすくなります。
面接官が「御社でなければならない」「貴社に貢献できるよう努力したい」との熱意を感じられる志望動機になる可能性が高いです。
志望動機に社風をあげるデメリットとは
志望動機に社風をあげることがデメリットになる理由に、使い古された手法であることがあげられます。
企業理念や社風への共感を志望理由にあげる応募者は、就活生が考えている以上に多いものです。
また企業研究が不十分で、社風を雰囲気だけで伝えて面接官の心象を害す就活生もゼロではありません。
自分なりの言葉にエピソードを添えてアピールしなければ、評価を下げるリスクがあると覚えておきたいところです。
応募企業の社風をより深く知るための3つの方法とは
志望動機に社風を盛り込みたいと考えているなら、しっかりと企業研究を行い、リサーチする必要があります。
ここでは、応募企業の社風をより深く知るために実践してほしい、3つの方法を紹介します。
OB訪問を行い情報収集する
応募企業への卒業生の就職実績の有無を調べ、いる場合には必ずOB訪問を行いましょう。
出身大学の先輩に仕事の内容や職場の雰囲気、入社前と後でのギャップの有無など、忌憚なく質問するのです。
実際にその企業で働いている人の話は真実味があふれ、将来のキャリアパスを知る機会にもなります。
企業の公式サイトにはない情報を収集し、そこに共感できるものが見つかれば、オリジナリティあふれる志望動機がつくれます。
インターンシップに参加する
企業の社風を知る一番の方法は、インターンシップに参加することです。期間は長いにこしたことはありません。
短期間のインターンシップでは職場の雰囲気しか感じられませんが、中長期のものに参加すると人間関係も含めた理解が進みます。
部署の雰囲気やスタッフ間のコミュニケーションの度合い、仕事の進めやすさなどを、身をもって感じることができるのは魅力です。
企業によっては、インターシップへの参加が応募条件のところもあるので、可能な限り参加することをおすすめします。
面接官に社風について逆質問する
書類選考を通過した就活生の場合は、最終選考までに何度かの面接を経るのが一般的です。
その際に面接官に対し、「御社の職場の人間関係について教えてください」「御社の社風は一言でいうとどんな感じですか」と聞くのです。
面接官の答えによって、社員が感じている社風を知ることができるうえ、入社後を念頭に置いているとアピールもできます。
応募企業の社風が自分にマッチしているのかの見極めも重要
2020年5月にディスコが発表した「21卒学生、1人あたりのエントリー者数の平均」は26.9社でした。
エントリーシートにも志望動機を記載する欄があるため、各社の企業研究は基本的に行われていると考えられます。
志望する業界や職種に合わせて応募先を選定し、企業研究を行う中で社風が合わないと感じるものがあっても不思議ではありません。
その際、企業のネームバリューや福利厚生を重視して社風とのミスマッチを軽視することで、入社後に後悔する人もいます。
就活のゴールは内定であっても、その後に長く働き続けられなければ、成功したとはいえません。
職場の雰囲気や企業の価値観のずれは、働き心地を悪くする要因となるので、自分でしっかり見極めることが大切です。
社風を志望動機にあげる際に気をつけたい3つのポイント
企業研究と社風のリサーチをしっかり行ったうえで志望動機を書く場合でも、その思いが届くように配慮する必要があります。
ここでは、社風を志望動機にあげる際に気をつけてほしい3つのポイントについて詳述します。
競合する会社との差別化が図れる内容にする
志望する業界が明確で同業他社を複数受けている場合には、社風にどんな魅力を感じているかを説明する必要があります。
その内容が競合する別会社との差別化が図れていて、具体的であればあるほど、面接官に熱意を伝えることができます。
社名を他の会社に置き換えても違和感がない志望動機にならないよう、内容を練り上げましょう。
志望する企業の社風と自分の価値観との共通点を述べる
どんなに社風がよい会社でも、応募している就活生が企業の価値観にマッチする人材でなければ、採用されることはありません。
そのため、応募企業の社風と自分もの価値観がいかにマッチしているかを、具体的なエピソードをあげて説明することを意識しましょう。
独創性を重視する企業なら自分の個性と独立心をアピールするなど、方法は応募企業によって様々です。
その際、応募企業が求めている人材に自分がいかにマッチするかも、言い添えることをおすすめします。
仕事を長く続けるうえで社風が重要であると伝える
志望動機に社風をあげるのは安易だと、考えている面接官がいるのも事実です。
これはマニュアル通りに想定回答を用意する就活生も多く、社名を変えても使える文言をくり返し聞いた経験に由来します。
しかし「長く働き続けるためには、企業と自分の価値観が共通していることが大切だ」との思いが伝われば、相手の心象は変わります。
熱意を届ける志望動機にするためには、社風について徹底的なリサーチを行った前提が必要になることはいうまでもありません。
社風と事業内容を掛け合わせて志望動機を考える
社風だけが志望動機だと、「そのような社風なら他の企業でも良いのでは?」と思われてしまうかもしれません。
社風を掘り下げる事はもちろんですが、別の理由と掛け合わせる事でより同業他社との差別化を図る事ができます。
2つの軸を掛け合わせる事でよりその企業にしかない、納得感のある志望動機になるからです。
例えば業務内容と掛け合わせるのであれば、その企業の主戦力になっている商品やサービスへの理解度の高さもアピールポイントになります。
社風は企業の根幹となる考え方ですので、おのずと事業内容と深く関連するはずです。
例えば「地域貢献」が社風なのであれば、何かしらの振興事業に携わっていたり、社長や社員が地域活動を行う、寄附をしているといった可能性が高くなります。
社風と事業内容の関連性を深掘りすることで、より密度のある志望動機につなげることができるはずです。
IT企業に応募する際に社風を志望動機にあげる方法とは
IT業界への就職や異業種からの転職を考え居ている場合は、特に社風を志望動機にあげる際の配慮が必要です。
IT業界と一口にいっても業態が幅広いですし、職種によって社風にも多様性があるからです。
ここでは、IT企業への志望動機に社風をあげるための考え方と、志望動機の例文を紹介します。
志望動機に社風をあげる際の構成の基本「PREP法」
PREP法とはPoint(結論)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(結論)の順に構成する方法です。
志望動機に社風をあげる場合は、まず結論から述べるのが鉄則です。「●●という社風に惹かれ、貴社を志望しました」といいます。
その後で応募企業の社風が魅力的だと思った理由を続けます。OB訪問やインターンシップでの経験が含まれるとベターです。
さらにそうした社風に通じる自分が体験したエピソードを伝え、応募企業が求める人材であることをアピールします。
そのエピソードも経験した問題と自分がとった行動、その結果と得られた教訓がセットになるのが基本です。
そして結びとして、そうした経験を入社後にどのように生かしていきたいかを伝えましょう。
志望動機のOK例・NG例
風通しが良い
上下関係がフラット、意見交換が活発といった社風は大きな魅力となります。
風通しの良さを求める理由として自身の過去の経験を、またそういった環境であればいかに成果が発揮できるかという文脈につなげましょう。
チームワークを大切にしている
チームワークを大切にする社風を志望動機にする場合は、集団の中でのあなたの強みや周囲からの評価を伝えましょう。
チームで力を発揮できる人材は社風とマッチしているとアピールできます。
若手が活躍できる
若手でも会社を引っ張る存在になれる事を社風としている企業も多くあります。
OB・OG訪問や座談会での社員からの情報をエピソードに加えましょう。
挑戦を続けている
オリジナルなエピソードと関連付けしやすいのが挑戦を続けている、チャレンジ精神があるといった社風です。
ただし多くの応募者が魅力を感じやすい点でもあるため、より具体的に自身の経験が貢献できる事を伝える工夫が必要となります。
IT企業への志望動機に社風をあげた例文
リモートワークやネットショッピングが身近になったことから、転職にあたって専門外のIT業界についても調べてみました。
するとIT技術は医療現場や小売業だけでなく、第一次産業にも導入されていることがわかりました。
私が専門とする業界でもIT化が推進されると考え、異業種転職を検討し企業研究をする中で御社を知り、社風に惹かれました。
御社のトライアンドエラーを恐れず前進し続けるという社風の下で、私も社会に貢献できる仕事がしたいと考えるに至りました。
私は高校時代にハンドボール同好会を設立し、2年で部に昇格させた経験があります。
顧問の先生を見つけることから、グラウンドの使用許可と時間帯調整の交渉など大変な思いもしましたが、得難い仲間と出会えました。
熱意は周囲に伝わること、応援してくれた仲間への感謝の思いが、仕事をするうえで人を大事にすることにつながっています。
前例のないことにも挑戦する自分の姿勢は、御社の社風とも一致していますし、どんなことも最後までやり抜く自信があります。
社風だけでなく事業内容や仕事の実績など、御社に勝る企業はないと考え、御社を志望いたしました。
面接での伝え方も工夫する
面接で志望動機を伝える際にも、書き方同様に端的な結論から述べるようにしましょう。
志望動機にはオリジナリティが求められますが、それはその企業ならではの社風に関してだけではありません。
実体験や自分が感じた事を補足するようにして話すと、より採用担当者の印象に残る志望動機となるはずです。
面接では実際に「入社したいです」と言葉に表す事も大切です。
入社後に活躍する具体的なイメージを持っていると伝える事が出来れば、熱意もより伝わります。
IT企業に応募する際には特化した転職エージェントに登録するのがおすすめ
未経験者がIT業界に転職したいと考えている場合は、企業だけでなく職種選びも大事なポイントです。
ITスキルがなくても、IT技術で参入できる業界に精通していれば、キャリア採用される可能性もゼロではありません。
しかし、その見極めを素人が行うのは難しいため、IT業界に特化した転職エージェントに登録することをおすすめします。
IT業界に精通したキャリアアドバイザーにカウンセリングを受けることで、応募企業や職種の選択肢が広がる可能性が高まります。
無料相談にのってもらえるので、まずは転職エージェントに登録しましょう。
IT企業の社風を理解して志望動機を書き、書類選考突破を目指そう!
今回は、志望動機に社風を書く際のポイントを例文を交えて説明しました。
特にIT業界の場合は市場の変化が激しく、業務や職種も幅広いので、応募企業によって社風もまったく違います。
しっかりと企業研究を行い、OB訪問やインターンシップを活用しながらリサーチをして、説得力のある志望動機を作成しましょう。
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