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「農業×IT」で出来ることとは?! IT技術の導入事例・今後の展望を徹底解説!

さまざまな分野でテクノロジー活用を示す造語「○○ Tech(テック)」が流行しているように、今やどの分野においてIT技術は欠かせないものになりました。一見ITとはイメージがかけ離れている農業においても、例外ではありません。今回は農業におけるIT技術導入事例を交えて、ITで変わる農業のこれからを解説していきます。

2019年1月29日

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今、農業にはIT導入が「不可欠」である現状

 

 

農業を取り巻く課題「人手不足」「高齢化」

 

実は、農業の現場ではIT技術の導入は必要不可欠な状況に陥っています。

深刻な人材不足と、高齢化が進んでおり、農業の担い手が減少しているのです。

 

農林水産省が公表している「農業労働力に関する統計*1」によると、

農業就業人口は平成22年から徐々に減少しています。

平成22年が260万人だったのに対し、平成30年では175.3万人と約85万人減少したという結果が出ています。

 

加えて、平均年齢も増加傾向にあります。

もともと、平成22年時点で農業就業者の平均年齢は66.1歳と高齢化が進んでいましたが、平成30年には66.6歳とさらに上がってきています

慢性的な人手不足と高齢化が進む農業において、IT導入は急務といえます。

 

*1:引用│農林水産省 農業労働力に関する統計「農業就業人口及び基幹的農業従事者数」

 

農業×ITの現状

 

 

農林水産省が提唱する「スマート農業」

 

こうした背景をうけ、農林水産省が提唱している取り組みが「スマート農業」です。

「スマート農業」の定義は以下のとおりです。

 

ロボット技術やICTを活用して超省力・高品質生産を実現する新たな農業

出典:農林水産省│スマート農業の実現に向けた研究会

 

ICTはInformation and Communication Technologyの略称で、「情報通信技術」とも訳されます。

ITとほとんど同義ですが、コンピューター技術の「活用」を強調する場合に区別して使われます。

「スマート農業」をはじめとする政府の働きかけもあり、農業にITを導入して成果を挙げた事例も増えてきています。

 

農業の現場で活躍しているIT技術

 

農業で導入されているさまざまなIT技術。

労働力として人の代わりとなって働くロボットや、データを活用して業務効率化を図るもの、

農業のナレッジを仕組み化して、知識がない人でも農業に従事することを可能にするもの、

生産に関する業務だけではなく、流通や販売の効率化するものなど、

農業に関わる幅広い工程において適用されています。

 

では実際にITを導入した事例を見ていきましょう。

 

ロボットが人手に代わる労働力に

 

 

農業の現場でロボットテクノロジーはさまざまな作業を担います。

農作物の収穫、農作業用ドローンによる農薬散布、無人走行するトラクターなど、

従来、人の手で行っていた作業をロボットが代用することで、大幅な省力化を図ります

 

収穫用ロボット

 

ロボットが収穫すると聞くと、何でも無作為に収穫してしまうのではという心配は、今や過去の話。

企業や大学で農業収穫ロボットの開発が盛んに進められ、最近では人手よりも高性能なロボットが開発されるようになっています。

 

例えば、パナソニックが開発したトマト収穫ロボットは、成熟したものだけを選別して収穫することができる優れもの。

ロボットに搭載されたカメラで収穫すべき実かどうかを判断し、他の実を傷つけない収穫経路を見極めます。

そして、収穫する実を引き果梗を押すことで、まるで手でもいだように収穫できるのです。

 

宇都宮大学では、工学部と農学部が連携して、いちご収穫用のロボットを開発。

果物の中でもとりわけ扱いに注意を払う必要があるいちご。

これを、傷付けず収穫し、さらに包装までをロボット化して一切手を触れずに流通に乗せることができるというのです。

 

収穫用ロボットの利点は長時間や夜間の作業も可能で、収穫時期の人手不足を補うことができます。

さらに、学習させることで作業の精度やスピードを改善できるのも、大きなメリットです。

 

 

無人トラクター

 

 

トラクターのロボット化も、農業の省力化に貢献しています。

トラクターは農具や者を運ぶほか、アタッチメントを変えることで

土壌づくりのための耕起や、肥料・農薬散布、草刈りなどの作業ができます。

オートメーション化することで、これらの作業をロボットが行うことになります。

 

無人運転を可能にした、ヤンマーの「ロボットトラクター」はその代表例です。

人がトラクターに乗ることなく、近距離監視下でコントロールできほか、

有人機と合わせることで、2つの作業を1人で同時に行うことも可能です。

 

農薬散布用ドローン

 

 

農薬が入った重いタンクを背負い、シャワーのように手作業で散布。

これが、農薬散布作業のイメージだと思います。

しかし、これからはドローンによる農薬散布が主流になりそうです。

ドローンを使えば広大な敷地内でも少ない労力で散布作業ができ、小規模な敷地では小回りがきくというのがドローンのメリットです。

 

※ドローンで散布できる農薬には制限があります。また、ドローンを飛行させる際には申請が必要になるため、注意が必要です。

 

ビッグデータで収穫予測・生産性向上が可能に

 

 

ロスを減らし、計画的な出荷が可能に

 

農作物の育成状況や、気象条件による変化なども、データ解析により予測可能に。

過去のデータから生育状況の傾向を割り出し、収穫時期の予測を立てて計画的な出荷ができるようになります。

 

経験や勘に頼らない農業を実現

 

また、データに基づいた農業が広まれば、これまで経験や勘に頼っていた「人依存」の農業から脱することを意味します。

 

例えば、こうした気候の場合は、作物がこういう病気に掛かる傾向にある、といった人の経験や記憶による判断ではなく、

蓄積したデータの傾向を分析・解析し、対応策を練ることが誰にでもできるようになります。

 

つまり、農業経験がない人であっても、比較的容易に農業へ参加することができるようになります

人手不足や高齢化が課題となっている農業では、従事するハードルが下がることは、大きな利点となります。

また、データを活用するという意味では、体力的に自信のない人でも業務ができるので、さらに就労への門戸が広がります。

 

農業×ITが現場に行き渡るための課題

 

 

農業の現場でのIT活用のメリットは非常に大きいものの、十分に浸透していないのが現状です。

その原因のひとつが、導入コストの負担が大きいことにあります。

農業用のIT技術、サービスの開発は目覚ましく、日々刷新されていますが、発展途中の分野なだけに、実用化はまだまだこれからのようです。

 

また、農業就労者の中でITに明るい人材が不足していることも、ITが浸透しない原因と言えます。

そのため若年層の労働就労者が増えること、誰にでも使えるITサービスが開発されることが期待されます。

 

 

農業×ITのこれから

 

 

課題はあるものの、今後は研究・開発が進み、今よりも安価で導入できる製品やサービスが増えていくことでしょう。

特に、アプリやAPIをはじめとするクラウドサービスは、製品よりも手軽に導入することができるようになると想定されます。

 

現に、月額1,980円から利用できる、農業効率化アプリも広く展開されており、ダウンロード数や評価が高いサービスが広まってきています。

 

ITを活用した製品も、価格の改善はもとより、さらに開発・研究が重ねられ、バージョンアップしていくことが予想されます。

また、農林水産省が設けている農業支援の助成金も活用すべきでしょう。

これから農業を始める人向けの助成金や、農業法人経営者向け、農業教育機関を対象とした助成金など、各種用意されています。

その中に、上行や施設の拡大を目的とした場合に利用できる「経営体育支援事業」や「農業経営基盤強化資金」、「農業近代化資金」というものもあります。

手続きはもちろん必要ですが、それぞれ条件に該当する場合には助成金を受給することが可能です。

スマート農業実現のため、政府もさまざまな取り組みを行っていますので、機材投資を検討する場合には確認しておいて損はありません。

 

まとめ

 

ITが浸透し、今までの「きつい」「大変」「危険」という農業のイメージが変わることで、若い層の農業就労者が増えることも期待できます。

ITにより技術の継承もしやすくなり、知識がそれほど深くなくても農業が始められるのも、農業就労人口が増えるきっかけになるでしょう。

農業は、私たちが生きていくうえで、欠かすことのできない重要な産業です。

ITは、先細りしていく一方だった農業を活性化させるための起爆剤として、今後も進化と発展を遂げていくことでしょう。

小石川 あおい

Geekly Media
ライター

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