コンパイラ言語とは?インタプリタ・スクリプトとの違いを分かりやすく解説
プログラミング言語は大きく分けて「コンパイラ言語」と「スクリプト言語」に分かれますが、違いやそれぞれの特徴をご存知でしょうか?今回はコンパイラ言語の特徴やスクリプト言語との違い、インタプリタ言語との違いもあわせて徹底解説していきます。
目次
コンパイラ言語とは
前提として、プログラミング言語で書かれた指示は、機械語(コンピュータ上で実行可能なファイル形式)に翻訳されてから処理されます。
この変換工程を「コンパイル」といいます。
コンパイラ言語とは、このコンパイルの工程を実行ファイルを作成するタイミングで行うという特徴を持っています。
スクリプト言語との違い
スクリプト言語はコンパイル作業を行わなくても機械語に翻訳できるものが多い点が特徴です。
そのためコンパイラ言語と比較すると文法が簡単で、記述量も少なくなります。
コンパイラ言語は複雑で大規模なアプリケーションを高速で実行できる強みがある分習得難易度が高く、スクリプト言語はシンプルかつ分かりやすいため習得しやすい言語です。
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インタプリタ言語との違い
プログラミング言語で書かれた指示を事前に一括でコンパイルするのがコンパイラ言語の特徴です。
インタプリタ言語ではソースコードに対して1行ずつコンパイルプログラムを実行します。
コードを1行ずつ翻訳しながら実行するため、プログラムが完成していない状態でも実行結果を確認することができ、その分手軽にプログラムを実行できます。
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代表的なコンパイラ言語一覧
- C言語
- Java
- C#
- C++
- Go
スクリプト言語にも代表的な言語があるように、コンパイラ言語にも代表的なものがいくつかあります。ここではその中でも特に有名な5つの言語をご紹介します。
C言語
現在使われているプログラミング言語の中でも最も歴史が深く、そして最も知名度の高い言語がC言語です。
Javaと同様こちらも1度は耳にしたことがあるという人も多いはずです。最も歴史があるだけに未だ根強い人気があり、プログラミングの中でも基礎として位置付けられています。
最も歴史がありますが、処理速度の早いコンパイラ言語の中でも最速と言われているのがこのC言語であり、WindowsなどのOSはこの言語が用いられています。
OSなどのシステムの開発や、IoTなどのハードウェアの制御と深い関わりのある分野において、絶大な支持を集めています。
Java
Javaは、プログラミングについて知らなくてもコンピューターに関する勉強をしていた人であれば一度は聞いたことがあるでしょう。
JavaとJavascriptを混同させてしまう人がいますが、Javaはコンパイラ言語、Javascriptはスクリプト言語です。
通常プログラミング言語はOSによって使用できない言語もありますが、JavaはOSに依存しないプログラミング言語という特徴をもちます。
OSに依存しないということは、どんな場所でも使うことができるということです。
実際に多くのプログラムに用いられており、世界的人気を誇るMinecraftもJavaで作られています。
C#
新たなる映像革命として注目を浴びているのがVRです。
現在まで様々なVR機器や映像、さらにはゲームなどにも用いられており、IT業界において今最も将来性が期待される分野として知られています。そのVR業界において最も用いられている言語がC#です。
元々はマイクロソフトが開発した言語ですが、こちらもJavaと同様に幅広い分野で活躍しています。
現在はVR業界での活用が目立ちますが、一昔前まではゲーム開発に多く用いられていました。現在でも専用のツールさえあればゲームを開発することも可能です。
ゲーム開発やVR業界でプログラマーを目指すのであれば、ぜひ覚えておきたい言語です。
C++
C++はC言語から派生した拡張版です。
C言語の機能や特徴を継承しており、互換性も兼ね備えています。
表現力、効率性、保守性の向上、システムの修正や更新が容易になっている点がメリットです。
文法自体はC言語と変わらないため、C言語のスキル保有者が扱えるシステム案件の幅を広げる際に役立ちます。
Go
Goは2009年にGoogleからリリースされました。
他の言語との大きな違いは、難易度の高いコンパイラ言語のなかでも未経験者にも学習しやすい言語であるという点です。
JavaやC#のように中間言語へ変換する必要がないため、メモリの消費を抑え工数削減できます。
状況に応じて並行処理と並列処理を使い分ける点も特徴だと言えるでしょう。
先端技術との相性も良く、今後将来性が期待されています。
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コンパイラ言語のメリット
- プログラムの処理速度が早い
- ミスを発見してくれる
プログラムの処理速度が早い
冒頭でスクリプト言語との違いについて解説しましたが、コンパイラ言語には他にもメリットがあります。
まず、コンパイラ言語はスクリプト言語よりも処理速度が早いです。
近年ではより実用的なスクリプト言語も出てきましたが、それでも処理速度という部分ではコンパイラ言語に軍配が上がります。
余計な手間がかからない分、処理速度が向上していることはもちろん、予め機械語に翻訳されているため実行するときのエラーが少ない点もメリットです。
これらの要素をメリットとして持っているため、中規模以上のプログラムで多く用いられています。
ミスを発見してくれる
コンパイラ言語のメリットは、決してプログラム関連ばかりではありません。開発作業においても非常にメリットとなる部分があります。
それが、ミスを見つけてくれるところです。
プログラミング初心者の場合、脱字などが原因でプログラムが止まってしまうということはよくあります。
しかしコンパイラ言語の場合、このようなミスを見つけてお知らせしてくれるためケアレスミスが防止できます。
中規模以上の開発現場では複数の人が関わるため、ケアレスミスが防げるとより大きなメリットとなります。
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コンパイラ言語のデメリット
- 修正が簡単にできない
- 思い立ったときに開発ができない
修正が簡単にできない
コンパイラ言語にも、当然ながらデメリットはあります。
文法などが難しいということもデメリットですが、一番のデメリットはすぐに修正できないことです。
コンパイラ言語は文法のミスは親切に教えてくれる言語ではありますが、修正となると一筋縄ではいきません。
スクリプト言語であれば動かしながらの修正も容易ですが、コンパイラ言語の場合、修正したくても一度全部動かしてからでなければできないという特性があります。
処理速度が速くても、修正となると手間がかかってしまうのがコンパイラ言語の最大の欠点だといえるでしょう。
思い立ったときに開発ができない
コンパイラ言語は、実はスクリプト言語よりも敷居の高い言語とされています。
なぜならすぐに開発ができないためです。スクリプト言語の場合は、思い立ったときにすぐプログラムを書いたり修正できる手軽さが特徴です。
一方でコンパイラ言語の場合、プログラムを作るとなると開発に必要なツールを用意しなければなりません。
プログラム開発に必要なツールを導入し、全て揃ってようやく開発という流れになるため、準備の段階から手間が生じてしまう点がデメリットです。
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コンパイラ言語は比較的難しい言語
需要は決して低いわけではない
コンパイラ言語は確かに難易度が高く、初心者にとっては非常に難しい言語です。
そして開発についても事前の準備から手間がかかるため、一見需要が低くなっているように見えます。
しかし実際は現在でも多様な場面でコンパイラ言語が活躍しています。
特にOSなどのシステム開発やゲーム開発など、処理速度やグラフィックが重要となる映像分野などの分野においては絶大な信頼を得ており、企業からの人気も衰えていません。
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コンパイラ言語を習得してスキルを高めよう
いきなり学習するとなると難易度が高いコンパイラ言語ですが、スクリプト言語で基礎を学んだ上で学習すると、スムーズに習得することができます。
スクリプト言語で基礎を学び、そしてコンパイラ言語をマスターすることで、幅広い分野で活躍することができるプログラマーとして成長することができるでしょう。
プログラマーとして本格的に活動したい人や、プログラマーとしての活動範囲を広げたいという人はぜひコンパイラ言語に挑戦してみることをおすすめします。
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