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汎用系とオープン系の違いとは?汎用機の意味やメリット・デメリットを解説

システム開発の分野には汎用系システムとオープン系システムが存在しますが、違いや特徴を明確に理解できている人は少ないのではないでしょうか。今回はオープン系と汎用系の両者の違い、それぞれの開発システムのメリット・デメリットを詳しく解説します。

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目次

汎用系とは汎用機による開発

 

 

一つの汎用機でいろいろな開発をする

 

ソフトウェア開発には種類が存在することをご存知でしょうか。一つはオープン系、そしてもう一つは汎用系です。汎用系はオープン系の対義語としてクローズドと呼ばれることもあります。

汎用系はその名の通り汎用機を基軸としてシステム開発を行うというものです。

一昔前までは、用途に応じて専用機と呼ばれる計算機を用いていました。当然これだとコストもかなりかかってしまいます。そこで登場したのが汎用機というものです。

従来の専用機として用いられる計算機よりも性能が良く、それでいて異なる分野での使用も汎用機でまかなうことができるようになりました。

 

汎用機さえあればなんでもできる

 

なぜ専用機ではなく汎用機が選ばれるようになったのか、という疑問を持つ人も多いはずです。専用機というのは用いる分野に特化した計算機です。

とはいえ、他の分野の専用機であっても共通する部分は存在しています。その共通する部分をまとめたものが汎用機です。

共通する部分は汎用機にまとめられているため、あとは分野に適したソフトウェアを導入すればシステム開発が可能になります。

そうした汎用機を用いたシステム開発が汎用系です。わざわざシステム開発のために専用機を導入する必要がなくなったので、大幅にコストを下げることができます

 

汎用系システム使用例

 

汎用系システムは大規模データの扱いとセキュリティに強みがあります。

そのため、銀行や保険会社といった金融系の基幹システム、国税庁や年金のような政府機関の基幹システムなどに採用されています。

汎用系システムはその特性上、使われ続けることが多いシステムです。

 

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オープン系とは柔軟性に優れた開発

 

 

パソコンを基軸としたシステム開発

 

そんな汎用系に対して登場したのが、オープン系です。オープン系というのは、基本的にパソコンを基軸としたシステム開発です。

汎用系との大きな違いは、ホストとなる機械が汎用機ではなくパソコンであるというところです。

パソコンを使用するため、WindowsなどのOSを使用することができる他、システム開発に用いることができるプログラミング言語も大幅に増えるため、より柔軟性に優れたシステム開発を行うことができます。

現在のシステム開発においては、このオープン系が主流となっています。

 

コストが安くて能力低下も起こりにくい

 

オープン系も汎用系と同じくなんでもできるという性質がありますが、それでも汎用系と大きく違うのは、コストパフォーマンスの良さです。

汎用機というのは基本的に24時間稼働し続けるのが基本です。これはオープン系のシステム開発でも同じです。

しかし、時代とともに汎用機と同じぐらいの性能を持った高性能パソコンが登場したことにより、オープン系のシステム開発が大きく普及しました。

さらにパソコンの場合、OSなどは常にアップデートが行われているため、能力が低下していくということも起こりにくいです。

 

オープン系システム使用例

 

オープン系システムは、Webシステム型、クライアントサーバ型、スタンドアローン型の3種類に分類されます。

それぞれ適性があるため、開発したいシステムによって形態が選ばれています。

なかでもオープン系の基本とされるのがクライアントサーバーシステムで、メールを送受信するメールサーバをはじめ、アプリケーションサーバ、ファイルサーバ」などが代表的です。

 

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それぞれのメリット・デメリット

 

 

汎用系システムのメリット・デメリット

 

まず汎用系システム最大の特徴は、大規模なデータを高速処理できる点です。

データの抽出、並び替え、加工や分析までを得意とします。

理由としては、ハードウェアの性能の高さだけでなく事務処理に特化したプログラミング言語が用いられていることが挙げられます。

汎用系システムはセキュリティ面の強さもメリットです。

これは、外部から攻撃を受けやすい環境下にあるオープン系システムと異なり、閉鎖的な構造で稼働しているという特徴が大きく関係しています。

またこのような汎用系システムの環境は、動作の安定性も高めます。

こういったメリットは、金融機関や政府機関、保険会社のような膨大なデータ処理を効率化したい場面で非常に相性が良いことが分かるのではないでしょうか。

反面、先述のコストの高さや次に詳しく解説するエンジニアの減少などがデメリットとして挙げられます。

 

オープン系システムのメリット・デメリット

 

低コストなうえに、柔軟性の高いシステム構築が可能であることがオープン系システムのメリットです。

目的や環境に合わせた開発はもちろん、追加のコーティングを行うことによる変更も可能なため、最適化できるのです。

ただし言い換えれば、システムの改修・メンテナンスが適宜必要だということでもあります。

頻度が高いほどデメリットとしてとらえられることが多くなります。

加えて、OSのアップデートや周辺機器の交換のたびにエラーが発生するような場合だと、想定以上のランニングコストがかかる場合も考えなければなりません。

汎用系システムと比較すると、セキュリティインシデントの脅威にさらされる可能性も上がります。

オープン系システムは、開発スキル保有者の多さや導入コストを抑えられるメリットとのバランスを考えると良いでしょう。

 

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両者のコストの違いとパソコンの進化

 

 

時代とともにコストの高さが問題に

 

では両者の違いはどのようなものかについてここからは解説していきます。

まずはオープン系の部分でも少し触れましたがコストの部分で比較していきます。汎用系とオープン系の大きな違いは、導入や維持にかかるコストです。

オープン系が急速に普及した要因として、汎用系の導入や維持にかかるコストの高さがあります。汎用機というのは価格が高価なものであり、パソコンと比べるとその差は歴然です。

また維持費も高いため、時代とともにこの汎用系というのはコストの高いシステム開発だという事実が露呈してしまいます。

 

パソコンの性能向上と低価格化

 

汎用系のコストパフォーマンスの悪さが露呈し始めた一方で、パソコンの性能は飛躍的に向上していきました。そして同時に、パソコンの価格というのも性能向上に合わせてどんどん低価格化が進んでいきました。

その結果どうなったのかと言うと、汎用機と同等の性能を持った高性能パソコンが、汎用機よりも格段に安い値段で手に入るという状況が出来上がりました。

性能は汎用機と同等であり、さらにはパソコンであるためOSを使用することが可能であり、対応するプログラミング言語も多いとなると、相対的にパソコンのほうが圧倒的に良いとされます。

 

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扱う言語とエンジニア不足

 

 

COBOLを扱うエンジニアは減少傾向に

 

汎用系とオープン系はコストの部分で大きく違うということを説明しましたが、実はシステム開発において扱うプログラミング言語も違うということをご存知でしょうか。

汎用系の場合、基本的に用いるプログラミング言語はCOBOLに絞られてしまいます。COBOLという言語を初めて聞いたという人も多いはずです。

実は汎用系が減少している理由として、このCOBOLを扱うことができるエンジニアが減少しているからことが挙げられます。

汎用系でしか扱うことがなく、その汎用系も徐々に減少している現在では、特に今から学習する必要は無いとされてしまうため、COBOLを扱う人というのはどんどん減ってきているのです。

 

【あわせて読みたい】COBOLの解説はこちら⇓

 

オープン系で用いられる言語は?

 

一方でオープン系で用いられている言語とはどういうものか、ということになります。こちらに関してはかなり多くあります。

有名なものとしてはJavaC言語など、今なおプログラミングの学習において根強い人気のある言語ばかりです。

オープン系というのはパソコンベースのシステム開発であり、OSが使用できます。OSが使用できるということは、それだけ使用できる開発ツールも多いということになります。

その結果扱うことができる言語も幅広くなるのです。特に最近ではRubyPythonなどの新時代の言語も増えており、今後もオープン系で用いられる言語はさらに増えていきます。

 

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汎用系とオープン系のプログラマーの違い

 

 

一口にプログラマーと言っても、オープン系と汎用系では仕事内容や使用言語が異なります。具体的にはどのような違いがあるのでしょうか。系統ごとに解説していきます。

 

汎用系プログラマーとは?

 

汎用系プログラマーは、メインフレームと呼ばれる大型汎用機に搭載するプログラムを開発している職種です。メインフレームは、大量の個人データを処理する際に欠かせません。

例えば大企業の基幹システム、金融機関における顧客のデータベースに利用されています。クライアントのニーズに合わせて独自開発しなければならず、処理速度が重視される傾向が強いです。

このような背景から、担当するプログラマーは、高度なプログラミング言語のスキルだけでなく責任感の強さも要求されるでしょう。

システム開発の黎明期から存在している職種ではありますが、年々コンピューターからPCに移行する企業が増え、需要が減少傾向をたどっています。今後の動向に注視しなければなりません。

 

汎用系プログラマーの使用言語

 

主な使用言語は、以下の通りです。

・C
・COBOL
・FORTAN
・Java
・PL/SQL
・RPG

 

汎用系プログラマーの現場では、数ある言語の中でもCOBOLの利用頻度が最も高いです。次いでJava、FORTANとなっています。汎用系プログラマーの道を志す場合には、この3つの言語を習得しましょう。

 

オープン系プログラマーとは?

 

オープン系プログラマーは、Windowsをはじめとする一般的なオペレーティングシステムで使うソフトウェアの開発が主な仕事です。

店舗で顧客情報を保管するデータベース、多職種で診療記録を共有する電子カルテなど、色々なシステムに関与しています。

開発の工程においては、顧客の情報管理に特化したコードを作成することが大切です。そのため、複数の言語に精通している人物が現場で重宝されています。

因みに、IT業界におけるオープン系プログラマーの市場規模はそれほど大きくないため、しばしば将来性を不安視する声が上がっているようです。

しかしながら、確固たるプログラミング言語のスキルを持っていれば、転身を恐れる必要はありません。

 

オープン系プログラマーの使用言語

 

オープン系プログラマーが扱う主な言語は、以下の通りです。

・C#
・C+
・Java
・JavaScript
・PHP
・Python
・Ruby
・VB.net

 

元来PHPとJavaが主流の言語となっていましたが、時代の変遷に伴ってPHPやRubyの使用機会が増加しています。

オープンシステムの開発に携わるプログラマーの方々は、常日頃からプログラミング言語の習得に取り組むことを心掛けましょう。

 

それぞれに適性のあるエンジニアの違い

 

旧来のシステムを支えることで社会に貢献したい人は汎用系システムエンジニアに向いています。

また大規模システムに携わりたい、システム間のつながりのような専門性の高さを追求したいと考える人も適性があると言えるでしょう。

特に汎用系を希望する人以外はオープン系が向いています。

幅広く携わりたい人にはオープン系システムエンジニアが向いていると考えられます。

鍵となるのはCOBOLです。

COBOL技術者は需要が急増することは考えづらい反面、減少に伴い希少価値が高まると予想されます。

しかしいずれを選ぶにしてもオープン系の知識は求められるため、自身のキャリアプランから得たい知識・経験を優先して決めることをおすすめします。

 

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汎用系・オープン系エンジニアの求人例

 

 

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汎用系とオープン系の将来は?

 

 

汎用系はすでに時代遅れ?

 

ここまでの比較で説明したとおり、汎用系というのはすでに時代遅れとなっています。

コストも高くて柔軟性がなくて、さらには専用の言語を扱うエンジニアが減少しているとなると、これから一気に普及するということは考えにくいです。

しかし、だからといって全てのシステム開発でオープン系が用いられているとは限りません。

あくまでオープン系のシステム開発をする企業などが増えているというだけで、企業によっては未だに汎用系でシステム開発をしているというところもあります。

しかしその企業もいつオープン系に移行してもおかしくないという現状です。

 

オープン系の普及は止まらない

 

ではオープン系は今後どうなるのかということになりますが、こちらはさらに普及していきます。先程の部分でも説明したとおり、扱うことができるプログラミング言語は増加していっています。

また、業種ごとのプロセスがパッケージされたものも出ているため、それらを活用したり新たに開発するという動きも出てきています。

このような製品が登場することにより、企業がオープン系のシステム開発を始めるにあたり発生する導入コストはさらに抑えることができ、より他社との競争に強くなります

そして汎用系からオープン系に移行するときのコストもさらに抑えられるということになります。

 

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コストで考えるなら汎用系よりもオープン系

 

 

ここまで様々なポイントで比較してきましたが、最終的に両者はどのような違いがあるのかということになります。それは柔軟性コストパフォーマンスの違いです。

計算機で様々な計算をする時代においては汎用系がベストでしたが、時代の流れとともに求められるものも変化しています

そのような変化に柔軟な対応ができるものとして、パソコンが重要視される動きが起きました。

その動きに応えるかのように性能向上と低価格化が進み、結果的に汎用機よりも性能が良く、柔軟性に優れたパソコンが誕生しました。この瞬間から汎用系とオープン系には大きな差が生じました。

 

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技術のトレンドを掴んで転職のチャンスをつかもう

 

 

技術というのは常に進化しています。それによって日々新しい技術や製品が生まれています。そのような新しい製品が生まれることによって、それまで主流だったものは時代の流れとともに廃れてしまいます。

現在ではオープン系が主流となっていますが、そもそもは汎用系というシステム開発がなければ成立しませんでした。

現在当たり前のように用いている技術や手法は、その前に主流となっていたものがなければ誕生しなかったということを覚えておきましょう。

IT/Web/ゲーム業界に特化した転職エージェントであるギークリーでは、汎用系開発エンジニアやオープン系開発エンジニアの方の支援も行っております。

エンジニアは専門性の高い職種ですから、転職エージェントを活用して間違いのない求人・企業選びをしてください。

 

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この記事の監修者

【国家資格保有】キャリアアドバイザー 小峰涼平

5年間インフラエンジニアとして新規顧客提案や既存顧客への提案〜運用保守業務を経験。業務を行う中で人材業界へ興味を持ち、22年1月国家資格キャリアコンサルタントを取得。現在、資格を活かしキャリアアドバイザーとしてエンジニアの転職支援を行っております。

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