メーカー系SIerランキング!売上・利益・年収ごとに一覧で解説
メーカー系SIerには、安定した経営と高年収というイメージを持つ方が多いでしょう。この記事では、メーカー系SIer企業を売上高・営業利益・年収のごとのランキングでご紹介します。メーカー系SIerへの転職を希望する方は、企業の選び方も参考にしてください。
目次 [閉じる]
メーカー系SIerとはどんな企業?
メーカー系SIerは元々コンピューターなど製造を行うメーカーの情報処理部門やソフトウェア開発部門、サーバ開発部門などPCメーカーから独立したSIerのことを指します。
グループ会社のハードウェアと組み合わせたソリューションを提供することも特徴です。
ユーザー系・独立系・外資系SIerとの違い
メーカー系SIerと比較した場合、独立系SIerは親会社やメーカーなどに縛られずクライアントにソリューションを提供します。
ユーザー系SIerは金融会社などから独立し、親会社の関連企業から請負う点が特徴です。
また、外資系SIerは世界規模で事業を展開しており、能力主義・実力主義の企業が多いです。
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メーカー系SIerでのキャリア・年収・必要なスキル
メーカー系SIerで望めるキャリアや年収、求められるスキルについて解説します。
転職を検討する方は、あらかじめチェックしておきましょう。
キャリア
メーカー系SIerは親会社の業務をカバーしているため、金融・商社・保険・流通・不動産などのあらゆる業種に関わる機会があります。
さまざまな案件に関われることで、エンジニアとして多くのノウハウを身につけることが可能で、キャリアアップを見据えながら働くことができます。
年収
メーカー系SIerは大企業が親会社であることが多く、給与面でも親会社とあまり差異がないケースが多く高年収の方が多いです。
親会社の社員の年収が上がれば連動して、メーカー系SIerの社員の年収も上がることが多い傾向があります。
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スキル
メーカー系SIerの必要とされるスキルとして親会社のハードウェアを使用してパッケージ開発を行うことがあるため、他のSIerよりもより技術面がより重視されます。
また、メーカー系SIerはクライアントからの信頼を得ることが重要なので、資格を持っていることが大変有効です。
資格の受験費用の負担や資格手当の支給など、ITエンジニアの資格取得のサポートを積極的にしてくれる企業もあります。
そのため、メーカー系SIerであれば働きながらの資格取得がしやすい面があります。
メーカー系SIerの年収ランキング
1位 日立製作所 897万円
株式会社日立製作所の20代の平均年収は527~961万円、30代では874~938万円です。
複合的なITソリューションを提供しており、生産マネジメントシステムや、販売データを統合的に管理る流通向けソリューション、配送最適化ソリューションなどを提供する企業です。
導入事例
「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」の協創パートナーとして、日立のLumadaソリューションを結集したIoT基盤の構築をおこないました。
「データ科学の活用」「人間中心のモノづくり」「進化し続ける工場」という3つのコンセプトに沿って、工場のスマート化を進めました。
2位 都築電気 889万円
都築電気株式会社の20代平均年収は517~752万円、30代では866~960万円です。
都築電気株式会社では、RFIDやIoT等の最新技術を活用した物流センターソリューションの提供、電子タグを活用した入荷・ピッキング効率化などに取り組んでいます。
導入事例
ソリューションの導入例としてはアバイアのコールセンターシステム「Avaya OneCloud™ Custom」を日本初で提供しています。
ジャパネットホールディングスやベルーナに導入しています。
3位 富士通 859万円
富士通の平均年収は20代が499~727万円、30代では837~899万円です。
富士通は、スーパーコンピューター「富岳」を筆頭に、高品質なサーバー製品の提供をしたり、製造業を始め、金融業、流通業など、幅広い業界にサービスを提供していたりするところが強みです。
また、下記のようなソリューションを主に提供しています。
- ・「データ分析ナビゲーション」
- ・「現場コミュニケーションツール」
導入事例
マツダ株式会社へ、ヘルプデスクのビギナーの即戦力化を促す、回答リードタイムを短縮するといったミッションを支援しています。
「FUJITSU Software Systemwalker Cloud Business Service Management」のAI技術とデータ分析を活用し、リアルタイムの状況共有で、業務部門とIT部門、運用保守のデータに基づいた議論・提案の活性化を促す企業です。
4位 NEC 814万円
NECの平均年収は20代で471~681万円、30代では793~852万円です。
NECでは下記のようなソリューションを展開しています。
- ・社会基盤:「公共」「医療」「地域産業」に関するITソリューションを提供。消防指令システムや電子カルテシステム、基幹業務システムなど
- ・社会保障:「官公」「メディア」関連のITソリューションを提供。システムや郵便追跡システム、デジタルテレビ送信機など
導入事例
慶應義塾大学・日吉物理学教室にトライアル環境の提供や技術支援を行っています。
これにより、大学はコードの高速化などNEC専門家による技術アドバイスにより、コードを改良し、処理速度を最大6倍の高速化を果たしています。
5位 NECネッツエスアイ 805万円
NECネッツエスアイ株式会社の平均年収は20代で462~679万円、30代では784万円~843万円です。
主な業務はNECグループ全体のシステム構築やネットワーク通信工事を行うことです。
導入事例
資生堂の最先端工場のネットワーク構築に携わりました。
導入のポイントは3つあります。
- 実績豊富な構成を採用した高可用性のネットワーク
- OTに脅威を持ち込ませず被害を最小限にするセキュリティ対策
- 今後の拡張性とセキュリティ・運用の観点でもアップデートできる構成
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メーカー系SIerの売上高ランキング
※富士通はテクノロジーソリューション事業、日立製作所はIT事業、都築電気は情報ネットワークソリューションサービスの売上高を指しています。
SIer全体で見た売上高ランキングでも、「富士通」は1位、「NEC」は2位、「日立製作所」は4位と、メーカー系SIerの業界に与える影響の大きさが分かります。
売上高は事業の規模感を示すため、売上が大きいほど市場への影響も大きい企業です。そのため、大規模な仕事をしたい方は、売上が大きいSIerを検討するとよいでしょう。
1位 富士通 3兆354億円
売上高ランキング第1位は、年収ランキング第3位の富士通です。
富士通の売上高に影響している強みは、サービスソリューションの「Uvance(ユーバンス)」事業でしょう。
国内外のDX需要も富士通の売上高の増収を後押ししています。
2位 NEC 3兆140億円
売上高ランキング第2位は、年収ランキング第4位のNECです。
NECの売上高に影響している強みは、好調に推移しているITサービスとインフラ事業です。
120年以上の実績に伴う「技術」「人材」「顧客 基盤/信頼」を自社の強みとしています。
3位 日立製作所 1兆9,883億円
売上高ランキング第3位は、年収ランキング第1位の日立製作所です。
日立製作所の売上高に影響している強みは、再生可能エネルギー関連の好調な推移です。
また、日立エナジーや鉄道システムが好調に推移していることや、送電網設備の更新案件なども増収を後押ししています。
4位 NECネッツエスアイ 3,103億円
売上高ランキング第4位は、年収ランキング第5位のNECネッツアイです。
NECネッツエスアイの売上高に影響している強みは、ネットワークインフラの強さと幅広い顧客基盤です。
DXやコンサルの領域でも、近年事業を伸ばしています。
5位 都築電気 923億円
売上高ランキング第5位は、年収ランキング第2位の都築電気です。
都築電気の売上高に影響している強みは、電子デバイス事業の需要増加でしょう。
半導体や電子部品の需要が安定的に増加していることも、都築電気の売上高の基盤となっています。
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メーカー系SIerの営業利益ランキング
売上高ランキングTOP5の日立製作所、富士通、NEC、都築電気が営業利益ランキングでもランクインしています。
SIer全体で見た営業利益ランキングでも、日立製作所は1位、富士通は3位、NECは4位と、売上高同様にSIerの中でも高い水準を誇ります。
営業利益が大きい企業は、事業への投資、給与、福利厚生が充実している傾向にあります。そのため、待遇が良い環境で仕事をしたい方は、営業利益が大きいSIerを検討するとよいでしょう。
1位 日立製作所 2,694億
営業利益ランキング第1位は、日立製作所です。
日立製作所は年収ランキングで第1位、売上高で第3位でした。
2位 富士通 2,192億円
営業利益ランキング第2位は、富士通です。
富士通は年収ランキングで第3位、売上高で第1位でした。
3位 NEC 1,709億円
営業利益ランキング第3位は、NECです。
NECは年収ランキングで第4位、売上高で第2位でした。
4位 日立システムズ 440億円
営業利益ランキング第4位は、日立システムズです。
日立システムズはメーカー系SIerの中でも上位の連結売上を誇っています。
営業利益に影響しているのは送配電の好調でしょう。
5位 都築電気 232億円
営業利益ランキング第5位は、都築電気です。
は年収ランキングで第2位、売上高で第5位でした。
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SIer企業を選ぶときによくある悩み
独立系とメーカー系・ユーザ系、結局どれがいい?
自分がやりたいことから逆算していくと、自分にマッチした系統のSIerを見つけやすいでしょう。
例えば、企画やコンサルティングをやりたいなら、外資系・独立系がおすすめです。
また、企画で検討したシステムを形にするには「要件定義」の業務が必要となります。要件定義にはユーザー系SIerが向いています。
「設計・開発」を志す方、現場で実務に触れたい方にはメーカー系おすすめです。
業務内容はプログラム設計や製造、テストが多い傾向があります。
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文系・未経験でも目指せるの?
実はシステム開発としてSIer企業で働く35%ほどの人材は文系出身というデータもあるようです。
ITスキルを持っていると有利ではあるものの、必ずなければSIer企業を目指せないとも限りません。
また、たとえ未経験者だとしても、現在SIer系を含めたIT業界は大変な人手不足であり、未経験の方々への研修制度が充実しているところも増えています。
本当に将来性は大丈夫?
情報技術は、日々進んでおり、新しいシステムに代わるシステムが開発されたとしても、すぐ次のシステムを開発・運用・保守など行う必要があります。
SIer企業で働くエンジニアは、日々研鑽してスキルを高めていける業務があり、それと共に高年収を得ることもできます。
今後SIer企業がなくなる可能性は低く、また豊かなキャリアを積むためにもSIer企業は将来性がある企業でしょう。
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プロジェクトが始まると激務じゃないの?
「SIer企業はやめとけ」といわれることがあります。プロジェクトによってはSIer企業では残業が多くなるケースもあるためです。
IT業界は慢性的な人不足なため、過度な労働を強いられるSIer企業がまったくないとは言い切れません。
そのため、あらかじめ企業に関する情報を収集しておくことが大切です。
また、SIer企業に勤めるにあたり、就業規則や残業・手当など気になる点がある方はIT系の転職エージェントを活用することをおすすめします。
ネットの書き込みや口コミだけではわからない企業の情報や社風も転職エージェントは把握しているため、転職後のミスマッチが起きにくいでしょう。
自分に合うメーカー系SIerはどう選べばよい?
メーカー系SIerは大企業が多い傾向にあり、ひとつの事業に対して関わる人数も必然的に多くなります。
例えば事業のことで承認が必要な場合、関わる人数も多くなりそれぞれの役職者の承認が必要なため、申請も多くなりスピード感がない、時間がかかりすぎると感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、手順に沿って申請していけばスムーズに事業を進められるという見方もできます。
自分に合ったメーカー系SIerを探すには、自分がどのくらいのスピード感で、どのくらいの裁量でサービスを開発したいか、携わりたいか、という視点で選択することをおすすめします。
また本当にメーカー系SIerでよいのか、そもそもSI業界よいのかと悩む場合は、自分に合った働き方を事前に調べておくことでも、キャリアの方向性を定めやすくなるでしょう。
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SIerへの転職で悩んだらIT業界特化の転職エージェントに相談
メーカー系SIerの最大のメリットは親会社など大企業の案件を安定的に任せてもらえる点です。
さらには、SIerのエンジニアとして働きながら資格取得やあらゆる幅広い業種を経験でき、将来のキャリアパスが描きやすい点も魅力です。
「エンジニアとして上流工程に携わりたい」
「メーカー系SIerに転職して年収を上げたい!」
「もっと将来性が高い環境で働きたい!」
などのキャリアのお悩みは是非、「IT・Web業界の知見が豊富なキャリアアドバイザー」にご相談ください!
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