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オンプレミスとSaaS選択のポイントを解説!転職先でインフラ移行に携わるなら幅広く理解しておこう

インフラを構築、または移行する際に課題となるのが「オンプレミスとSaaSどちらを使うべきなのか?」という問題です。この記事では、SaaSとオンプレミス双方の特徴とメリット・デメリットの解説を通じて、転職先でインフラ移行に携わる際の最適な選択を行うためのポイントをご説明します。

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オンプレミスの特徴

 

 

オンプレミスはサーバー・ソフトウェアなどのITリソースを自社で保有し、設備として運用していく形態です。

単一の企業内で構築されているネットワークを使用し、システムのほぼ全てが自社内に存在していることが大きな特徴として挙げられます。

そのためデータが外部に流出する可能性が低く、極めて高い秘匿性を持っているシステム構築方法です。

 

 

主な利用ケース

 

 

個人情報など価値が高いデータを扱う業界で利用されるケースが多いです。

金融機関や水道・ガスなどの社会インフラ、防衛産業に携わる企業は、基本的にオンプレミスでのシステム構築がファーストチョイスとなります。

社内ネットワークを利用することにより、インターネットの回線速度に左右されず安定的な運用を可能としている点も特徴です。

 

 

オンプレミスのメリット

 

 

自社独自のセキュリティを設けることができる

 

自社で所有している機器によって構成され、システム全体を保有しているため、独自のセキュリティ体制を構築することを可能としています。

サーバーの設置場所やアクセス制限など、セキュリティを極めて高いレベルで達成できるのも特徴。

秘匿性の高いデータに関しても安定的に運用できることが強みです。

 

カスタマイズ性の高さ

 

エンジニアのリソースや技術レベルによる部分がありますが、予算額や構築する期間に応じて柔軟な構築が可能という点もメリットの一つです。

運用側からの要望反映や、すでに社内で使われているシステムとの連携対応なども自由にカスタマイズが可能。

自社内でシステムのすべてを保有しているため、即応性が高いところも特筆すべきポイントです。

 

ランニングコストの固定化が可能

 

オンプレミス型の構築はサーバー用マシンやネットワーク機器などハードウェアの導入・設置でイニシャルコストがかかります。

しかし転じて言うと運用開始後はほぼ全ての対応を社内でまかなうことが可能ということです。

クラウドサービスの従量課金と違い、利用者が増えてもコストは変わらないため、一定額での運用が可能となります。

 

 

オンプレミスのデメリット

 

時計の写真

 

イニシャル・ランニングコストが高額になる可能性

 

自社でカスタマイズできるサーバーを構築できる反面、ハードウェアの調達や専用回線の契約、システムの全構築に対応する必要があります。

そのため、構築するシステムの規模に応じてイニシャルコストが極めて高額になる可能性も。

運用においても機器の設置場所や維持管理、障害対応にかかる費用や、ハード・ソフトウェアの更新などランニングコストも高額になりがちです。

 

初期設定から運用開始に時間を要する

 

ハードウェアの設定や回線の用意、自社用のカスタマイズが必要となるため、システムの導入決定から実際使用できるまで相応の期間が必要です。

要件の整理だけでも関連する部門に確認を取りながら進めていくため、半年から1年程度かかるケースも。

そのため導入に際しては、繁忙期などを織り込んだ計画的な構築スケジュールを組んでプロジェクトを進めていく必要があります。

 

自然災害・火災などからの復旧にコストがかかる

 

社内にシステムを構築するすべてのハードウェアが設置されているため、万が一天変地変が起こった場合は1から構築し直さないといけません。

外部データセンターからデータの復旧は可能ですが、自社システムの再構築が必要となるため膨大なコストが掛かる可能性があります。

 

 

SaaSの特徴

 

 

SaaSとはネットワークを介してアクセスすることができるクラウド上のアプリケーション、またはその提供形態です。

代表的なサービスとしてはAdobeのCreative Cloud、MicrosoftのOffice365などが挙げられます。

従来のシステム構築と異なり、ソフトウェアやシステムをインターネット経由で提供するため、導入コストを抑えられることが特徴の一つです。

 

 

主な利用ケース

 

 

ユーザーは対応しているデバイスを持っていれば、自分が必要とするものをいつでもダウンロード、またはクラウド上での使用が可能です。

コストを抑えたい中小企業や、近年では人事・給与・勤怠管理といった業務システム分野でもサービスが普及しており導入が進んでいます。

 

 

SaaSのメリット

 

 

高機能なアプリケーションの即導入・運用が可能

 

オンプレミス型での構築はハードウェアの設定、システム構築を1から対応する必要があります。

しかしSaaSはベンダーが常時システムを稼働させており、契約から即時利用することが可能です。

別途ハードウェアを購入・設定する必要もありません。

更新や保守もベンダー側で一括して行われるため、導入面でのハードルが非常に低いことは大きなメリットと言えるでしょう。

 

インターネット環境があればブラウザ上で使用できる

 

SaaSが提供するソフトウェアの大半は、ブラウザ上での使用が可能となっています。

一部プラグインなどの追加機能の導入が条件になる場合もありますが、基本的にインストールは不要です。

導入の際にも社員一人ひとりのPCに設定する必要もなく、サービスへのログインと対応デバイスが手元にあれば利用が可能。

会社PCに依存することがないため、テレワークでも対応しやすい利点があります。

 

かかるコストは利用した分のみ

 

先に挙げたCreative CloudやOffice365は従量課金制のビジネスモデルとなっています。

そのためユーザーが業務で必要なアプリケーションを、必要な分だけ使用することが可能です。

無駄なコストを削減し、それぞれのニーズに合わせた運用方法を採ることができます。

 

 

SaaSのデメリット

 

 

セキュリティ面はベンダー側に依存

 

SaaSはインターネット環境があれば、いつでも使用することができるハードルの低さが特徴の一つ。

反面、ブラウザ経由で簡単にソフトウェアやデータベースへのアクセスができる点が大きなリスクです。

ベンダー側がセキュリティ対策を万全に施していても、使用方法によっては情報漏洩やシステムトラブルなどを引き起こす可能性があります。

そのため運用に際しては社内ルールを万全に定めることが必要です。

 

ソフトウェアのカスタマイズ性の低さ

 

自社開発のシステムであれば、トラブルや業務フロー改修に伴い改善するべき課題が出た際に、プロジェクトを立てて対応することが可能です。

しかしSaaSはソフトウェアの更新・管理をベンダー側が統括して行っているため、カスタマイズの柔軟性は非常に低いと言えます。

新機能の追加も定期的に行われるため、業務フローに合わない使い勝手の悪い仕様になってしまう可能性もあります。

 

障害への即時対応が困難

 

SaaSはインターネット経由でサービスを利用する特性があります。

そのため基本的にセキュリティ対策を万全に施していますが、何らかの障害が起こった場合の復旧作業はベンダー側に依存することとなります。

作業にかかる時間もベンダー側の都合次第となり、復旧のタイミングを予測することは困難。

自社業務に重大なトラブルを招いてしまうリスクがある点は大きなデメリットです。

 

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オンプレミスとSaaS、両方の使い分けで鍵となるポイント

 

 

既存システムの要件・状況を把握する

 

あなたが転職先でインフラ移行に携わる場合、まず必要となるのは既存システムの現状把握です。

SaaSとオンプレミスの選定前に、今後発生するアプリケーションの入れ替えや導入タイミングなどに鑑みた上で、全体スケジュールを立案します。

その際、サーバーやストレージなどハードウェアの基本要件、既存システムが抱えている課題の把握はマストで行うべき内容です。

自社業務に適合するシステム構築を行うため、それぞれのメリット・デメリットを把握した上での判断基準を設けることが成功の鍵を握ります。

 

コスト面以外の部分も検討する

 

導入にあたってはイニシャル・ランニングコストも気にしなければいけません。

限られた予算と時間の中で最適なものを導入するためにはシビアにならざるを得ない局面もあるかと思います。

しかし、ITインフラに求められるものは「安定的で安全に稼働する」ということ。

セキュリテイ面、カスタマイズの柔軟性、管理のしやすさなどもコスト同様重要な判断基準となります。

適切な運用ができないと、いずれのサービスを用いたとしても何らかのトラブルが発生する可能性は非常に大きいといえるでしょう。

そのため信頼できるベンダーと、安定的な稼働を実現するためにはどんな内容が必要になのか、機能的な部分の調整も必要不可欠です。

 

 

まとめ

 

手を繋ぐ

 

オンプレミスとSaaSにはいずれも長所と短所が存在します。

インフラ移行を担当する場合は、それぞれの特性を把握することが必要不可欠です。

また、クオリティ・コスト面・導入までのスケジュールに鑑みた上で、自社のサービスに適した方法を見極めることも大切な要素となります。

また近年ではSaaSの導入スピード・価格の優位性とオンプレミスのカスタマイズ性を併せた「ハイブリッドクラウド」も注目を浴びています。

数多くある選択肢の中から最適なものを選び取り、安定的な運用を目指していくことがインフラ移行について肝要な部分となるでしょう。

今後システムエンジニアに求められるのは、組織全体を見渡す視点です。

手元の技術が優れていることはもちろん重要ですが、企業から必要とされる人材になるためには広い視野が必要です。

今自分はどれくらい広い視野を持っているのか、何が足りないのか。

ご自身ではなかなか判断できない部分ではないでしょうか。

こうした悩みに直面した場合は、ぜひ転職エージェントにご相談ください。

強みを活かし、必要とされる人材として転職を成功させましょう。

 

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この記事の監修者

ギークリーメディア編集部

主にIT・Web・ゲーム業界の転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればIT人材の流れ等、「IT業界に携わる転職・採用」の事情を提供していきます。

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