転職に必要なR&Dスキルを解説!求人情報記載の必要スキルは?R&D転職に役立つスキルシート見本も紹介
最近では「R&D」という言葉をビジネスの場や転職サイトを通じて目にする機会が増えてきました。しかし、残念ながら現状ではその意味や役割についてきちんとした理解が社会に浸透していません。一体どんなことを会社や社会に対して担っていく存在であるか実態をつかめていない人も少なくないのです。今回はそんなR&Dに関する基本的な情報から転職に役立つ情報までわかりやすく紹介していきます。
目次
R&Dの意味と役割とは?
はじめにR&Dは英語でいうところのResearch & Developmentの略語になります。
日本語での意味は「研究開発」、具体的には「基礎研究」「応用研究」「商品化研究」の3分野を指しているのです。
以下、具体的な意味や定義を説明してきましょう。
基礎研究
基礎研究は開発目途が立っていない商品やサービスが論理的で根拠を持ったものであるかを追及するのが目的です。
つまり、これから提供しようと考えている企画段階のモノやサービスの必要性を検討するのです。
そうした論理的実証を行う企画段階における重要な役割を担う部分を指します。
応用研究
応用研究は企業が商品を開発していく段階で現在所有している企業財産や能力が実現可能かどうか役割を検討するのが目的です。
基礎研究で世の中のニーズを満たしていることが判明した際、その商品を実現する能力が現実に整っているのかどうかを判断します。
つまり、理論から実践へと繋げていくための重要なステップだといえるでしょう。
商品化研究
商品化研究は当面の商品を開発するもので応用研究によって得られた結果が商品として販売しうるものであるかを研究します。
企業として販売する商品が実際に売り上げに貢献するビジネスにつながるのかを調査および研究する役割なのです。
この3ステップを踏まえて、世の中に新しいものを生み出すうえで必要な根拠やノウハウを調べて研究する部署などを指します。
R&Dスキルが活かせる業界とその必要性
R&Dスキルを活かせる業界
このR&Dをすでに導入している業界の1つがIT関連になります。
IT業界では日々ものすごい速さで新サービスが開発されていくのです。
しかも、既存のサービスのバージョンアップなど時代のニーズなどの課題を即座に解決し続けなければなりません。
そのため、R&Dによる研究やノウハウは必要不可欠であるといえるのではないでしょうか。
常に新しいものを生み出すだけではなく、既に構築された技術を組み合わせてより優れたサービスを生み出すことが求められています。
この要求に応えるのがR&Dです。
AI技術を導入しつつある自動車業界や製造業などでもR&Dスキルが求められており、活躍の場は広がっています。
事業活動においてなぜR&Dスキルが必要なのか?
会社が好きな商品を好き放題作ったとしても、消費者のニーズに合致していなければその商品やサービスは見向きもされません。
どれだけ高度な技術を駆使していても、事業活動において売り上げという成果を残せなければ企業は存続できないのです。
だからこそ事業活動を行う上では消費者ニーズを明確に理解し、今後の需要をリサーチする両面をR&Dにおいて期待しています。
日々の研究で得た知識を蓄え、知識と技術をさらに一段階進歩させて新たなサービスやモノを生み出すこと。
こうした時代のニーズを満たすためにR&Dスキルが必要です。
R&Dスキルを学ぶことや身につける方法は?
実際にR&Dへ興味を持ちその分野で活躍したい人はどのようにスキルを習得すればよいのでしょうか?
ここではいくつかその方法を紹介していきます。
R&Dを取り入れている企業への就職
R&Dスキルを習得するのに一番手っ取り早い方法は「R&D」を取り入れている企業に就職することです。
社内トレーニング、アセスメント、コンサルティング、コーチング等の各領域専門の担当者から指導を受けられます。
実務を通じてR&Dの理解を深め、不足しているスキルはOJTを通じて習得することが最短ルートでしょう。
ビジネスセミナーに通う
また、入社前や転職前の段階で事前にR&Dスキルを習得したい人はビジネスセミナーを通じて学ぶこともできます。
ビジネスセミナーやコミュニティーであれば、情報商材という形で対価を払って考え方を教わることが可能です。
企業などでも中々教えてくれない深い情報が場合によっては得られることもあります。
そういうセミナーを頼ってみるというのも1つの手かもしれません。
IT業界でR&Dはどんなふうに役立つの?
IT業界におけるR&D(研究開発)を通じて新たに開発されたサービスが身近なもので既に存在しています。
例えば、話題になっている「5G」や「AI」もR&Dによる開発から時代の変化と技術の進歩によって新登場したインフラ設備です。
IT業界と昨今の現代社会の結びつきは情報化社会に突入した社会においてさらなるインフラの進歩に直結しています。
IT業界でR&Dとして活躍することは社会に新たな進化と便利さを提供することに役立つといっても過言ではありません。
R&Dとして働きたい人が知っておくべきことは?
R&Dは誰でも簡単になれるものではありません。
専門的な知識や素質や目の付け所など人によって発揮できる能力に大きな開きが出てしまいやすくなります。
ただ、新しいものを生み出すモチベーションの高い人もいる中で、R&Dで働いている人の年収や年齢層を把握しておくことは大切です。
ずばり年収は平均400万円~500万円とされており、実際にR&Dとして働いている人は主に20代前半~30代前半の若者になります。
まだまだR&Dが日本の社会に登場して間もないため、会社によっては未経験者をR&D部門に積極採用している段階です。
未開拓の分野でもあるので、仕事をしながらR&Dスキルを取得しやりがいをみつけていくのも良いのではないでしょうか。
実際にR&Dの求人情報の記載に必要なスキルは?
研究開発であるR&Dだからこそ分析力や人と違った視点などに特化したスキルが必要不可欠と考えている人もいるかもしれません。
しかし、実はそれと同じくらい重要で見落としがちなスキルがあります。その例をここでは紹介していきましょう。
順応性
まずR&Dにおいて重要なスキルの1つが「順応性」になります。
例えば大手のR&D会社で採用された場合では大抵別企業に派遣をされてそこで業務を遂行することになるのです。
派遣先との人間関係や働きやすい職場環境なのかなど、仕事のやりがいと同じくらい人間関係も重要でしょう。
短期間で職場に馴染む順応能力がR&Dとして別企業に派遣されても楽しく仕事をこなすためには必要なスキルになります。
求人情報に記載されているR&Dとしてのスキルや経験値だけでなく、人間性や順応性も必要不可欠であるといえるでしょう。
先見性と実行力
R&Dに必要なスキルの1つは時代の最先端を見据えた先見性と実行力になります。
例えばこれから配信が始まるといわれる「5G」について、世の中ではどんなサービスなのかと期待が膨らんでいます。
しかしR&Dでは、サービス自体が形になっており配信直前の「5G」を注視していては遅いでしょう。
新たなサービス「6G」の開発を見据えていなければなりません。
IT業界は時代の変化が早いため、少しでも乗り遅れると提供サービスは廃れてしまい、誰も利用しなくなります。
今は業績が良くても1年後、1か月後には他社が新サービスを提供し、消費者ニーズに合致していれば顧客を奪われるでしょう。
R&Dは世のニーズと技術的課題の解決に取り組み時代の最先端を歩みつづけるために、スキルを身につける必要があります。
技術の進歩は想像をはるかに超える速さとなっており、R&Dを担う人材は常に先を見据えた行動と思考を必要としています。
R&D転職に役立つスキルシート見本の紹介
アプリ関連のスキル
IT業界においてシステムエンジニアの転職を目指す人のスキルシートのポイントはアプリに関するスキルです。
昨今スマホの普及によりパソコンスキルだけでなく、スマホアプリ関連の能力を有している人材の価値は高まっています。
そのためスマホアプリ設計やwebアプリケーション設計が得意分野であれば、必ず記載すべきポイントです。
保有している資格を記載することは勿論のこと、もしアプリケーションの開発をすでに済ませているならば大きなPRとなります。
作成したアプリケーションの特徴や役割を説明できるだけの内容をまとめておき、自己PRにするとよいでしょう。
専門的なスキルと思考を有するR&Dは一般的なスキルをそれほど必要としていません。
得意分野と有する資格・知識を新たな視点で構築できる先見性も重要視されています。
自己PRはこれらの業務に直結するような生きたスキルの獲得と、可能であれば成果を出すことが一番です。
スキルシートに記載するポイント
R&Dとして実務経験がある場合、業務詳細や実績など実体験を基にした業務概要を明確に記載しておく必要があります。
例えば企業HPの作成や社内システムの構築を実施し、販売システムや商品出荷実績が閲覧できる新システムを開発した、などです。
新しい職場でも困ったときに手伝って貰えそうだと感じられる次に生かせるような業務概要を記載しましょう。
そうすれば、採用した後でどのような部署やどのような仕事を担ってもらうかを判断する上でとても参考となる情報源となります。
このあたりは必ず前職での職務経歴を明確に記載しておくようにしましょう。
強みは全てアピールすべきなのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
R&Dと聞くと、誰もが非常に高尚で難しいことだと思うかもしれませんが、決してそんなことはありません。
元々人間は知的好奇心を満たすために「なぜ?」と問い、実験と検証を繰り返して歴史を営んできた生き物です。
それは仕事においても全く同じで、それをITなどの分野で改めて問い直して行こうという試みではないでしょうか。
R&Dこそ、転職は勿論時代のニーズとして必要とされている最も大切な心構えの一つです。
この心構えを生かして、是非将来性のある素敵な転職活動を行なっていきましょう。
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