【徹底比較】Unity vs Unreal Engine!どう違うの?ゲームエンジンの説明からメリット・デメリットまで解説します!
ゲームの開発ツールとして、UnityとUnreal Engineなどのゲームエンジンは非常に人気で、個人の製作現場から大手企業まで様々な形で使用されています。そんなゲームエンジンですが、そもそもどういったもので、どのような使われ方をしているのでしょうか。本記事ではそんなゲームエンジンについてメリットやデメリットをご紹介します。
目次
ゲームエンジンとは?
ゲームエンジンとは名前の通り、ゲーム開発においてエンジン的な役割を持つツールのことです。
ゲーム開発でよく使用される処理をまとめることで、容易に開発することを可能にしたもので、コンピューターゲームの開発ツールとして多くの人が利用しています。
昔のゲームエンジニアは、それぞれの会社や個人が自作でアルゴリズムを製作していたため、1からゲームを作成する必要があり非常に大変でした。
そんななか過去のアルゴリズムの再利用や、オープンソースでのライブラリとしての共有がなされるうちに、同一のオブジェクトや視覚的なデザインをいつでも作れるような総合的なツールを作ろうという動きが生まれたことで、ゲームエンジンが誕生しました。
Unityについてご紹介します
Unityとは
Unityはアメリカのユニティ・テクノロジー社が運営しているゲームエンジンで、2Dはもちろんのこと、3Dのゲームを手軽に製作することが可能です。また、製作したゲームを実行できる段階までUnity上で行うことができるため、ゲームエンジンの枠を超えた超総合的な開発環境となっています。
白猫プロジェクトやPokémon Go などを始めとする多くの有名な作品にも採用されています。
プログラミングができない人でも視覚的にキャラクターを操作したり、デザインを変更したりすることが可能です。よりこだわって動きを調整したい場合は「Javascript」「C#」「Boo」の3つの言語で操作することができるため、簡単な製作物から本格的な物まで幅広く対応可能です。
Unityを使用するメリット
様々なプラットフォームに対応
様々なプラットフォームで出力することが可能で、Unityの公式によるとモバイルやVR機器、デスクトップなど合わせて24のプラットフォームに対応しています。
・モバイル向け
Universal Windows Platform, iOS, Android
・VR/AR向け
Google Cardboard Android & iOS, Oculus, Steam, Playstation VR, Gear VR, Windows Mixed Reality, Daydream, Apple ARKit, Google ARCore, Vuforia
・デスクトップ向け
Windows, Mac, Linux, Universal Windows Platform, Facebook Gameroom
・コンソール向け
PS4, XBOX, 3DS, Nintendo Switch
・Web向け
WebGL
このように一度作成さえすれば、様々なプラットフォームで自分のゲームを動かすことができます。
豊富なアセットを提供するストア
Unityでは開発者が自身で作成したアイテムやキャラクター、アニメーションやスクリプトといった素材を販売・提供することができるストアが有り、その量が非常に豊富なため自分で作成しなくても簡単に素材を手に入れることができます。
大半が有料で提供されていますが、無料で提供されている物もあるので素材で困ったら確認してみると効率的に製作することが可能になります。
無料で使用することができる
Unityには無料で使用することができるPersonal版が提供されており、収入や資金が10万ドルを超えない人はこれを利用することが出来ます。
大々的な製品化を目指していないのであれば無料版でもかなり充実した機能を使用することが出来るため、ゲームの開発初心者にとってはかなり有難い製品設計になっています。
個人で本格的に開発したいという方向けには月25ドルの年間プランが、チームで開発したい方向けには月125ドルのプランが提供されています。
手軽にゲームを作ることができ、スマホゲームの制作にも採用されることの多いUnityですが、
実際にUnityを使ってゲーム開発を行っている企業にはどんなところがあるのでしょうか。
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Unityのデメリット
Unityに大きなデメリットは無いのですが、強いて挙げるのであればその充実性が故にアプリケーションの起動が遅かったり、編集画面に英語が頻繁に使われていたりすることが挙げられます。
とはいえ、日本語のプラグインをインストールすれば日本語化出来ますし、調べれば簡単に理解できる英語が多く使用されています。
Unity公式によるサポート体制は?
Unityは公式で、様々なサポートを行っています。多種多様で、プロジェクトに合わせて適切なサポートを受けることができるでしょう。
ナレッジベースやドキュメント、広告収益に関するAdsのサポートなど、自分たちの求めている情報を得やすい環境が整備されています。
そして、技術面以外のサポートにも対応。ライセンスやアカウントにまつわるサポートなども公式で用意しているため、何か詰まってしまった時でも安心です。Unityのサポート体制は充実しているといえるでしょう。
Unreal Engineについてご紹介します
Unreal Engineとは
Unreal EngineはアメリカのEpic Games社が開発したゲームエンジンで、1998年にUnreal Engine1を発表してから現代まで多くの企業が採用しています。プログラミングの知識が無い人でも直感的にゲームを製作することができるブループリント機能が入っており、簡単に製作活動を行うことが出来ます。
日本のゲームだと、「鉄拳」や「キングダムハーツ」などがUnreal Engineを利用してプロダクト製作を行なっています。
Unreal Engineは積極的にアップデートがなされています。Unreal Engine4やUnreal Engine5といったように、数字が上がっていくので新旧が分かりやすいです。
Unreal Engineを使用するメリット
ハイクラスのグラフィック性能
Unreal Engineの最大の特徴はその高性能すぎるグラフィック性能です。自然を描いたグラフィックでは、木の幹、繊維や苔などが実写に見えるほど綺麗に出来上がっており、それを利用して映画を製作する会社も現れています。
Unreal Engineでは、凄く綺麗なポストプロセスが標準で搭載されており、普通に製作するだけで勝手に綺麗なオブジェクトや背景を製作してくれます。兎に角綺麗なグラフィックの作品を作りたいというのであれば Unreal Engineがおすすめです。
基本完全無料
Unreal Engineは全ての機能を無料で使用することが出来るという超太っ腹な設定になっています。2014年以前は月々2,300円を支払う必要が有りましたが、2015年以降誰でも無料で使用することができるようになりました。
その代わり、Unreal Engineを使用してゲームを製品化し販売した場合にその5%をロイヤリティーとして徴収するという形になりました。
今後のアップデートについても全て無料で行うことが出来るため、興味を持ったらすぐに使用することが出来ます。
ソースコードが全て読める
Unreal EngineのソースコードはGitHub上で公開されており、誰でも内容を全て見ることが出来ます。
これにより、どのような実装をしているのか、どのように動いているのかを確認できるため技術に興味がある人にとっては嬉しいことの一つでしょう。
ハイクオリティなグラフィック制作ができるUnreal Engineですが、
実際にUnreal Engineを使用して開発を行っている企業にはどんなところがあるのでしょうか。
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Unreal Engineのデメリット
ハイクオリティーなグラフィック性能と高品質なプラグインを用意していながら誰でも完全無料で使用できるUnreal Engineですが、製品を作成する場合には売り上げの5%をロイヤリティーとして支払う必要があります。
これは4半期毎に3,000USDを超えた場合に徴収されます。本格的に製品化し、収入が毎月1,000USDを超えた際などは、年間のライセンス料は600USD~となり、収入が多ければ多いほど高額になってしまいます。
高額になる場合は企業様に独自のライセンス契約を結ぶ方法もある様ですが、Unreal Engineでは人気の製品を作れば作るほどライセンス料が高額になる方式になっています。
Unreal Engineの公式サポート体制は?
初心者でも安心な体制
Unreal Engineは、公式でサポートページを用意しています。新しくUnreal Engineを触ろうとしている人向けのチュートリアルページ「GET STARTED」では、BlueprintなどUE4の用語や使い方を学習することが可能です。オンラインラーニングも用意されており、本格的にUE4について勉強することもできます。
ドキュメントも非常に充実しているほか、カテゴリごとに分けられているので、求めている情報を見つけやすく工夫されています。もちろんUE4の基礎部分から、応用部分まで幅広い情報が提供されているので、初心者の方でも安心して学べます。
コミュニティ「AnswerHub」
コミュニティによるサポートとしてAnswerHubを利用することもできるでしょう。デベロッパー・クリエイター同士で悩みや問題点を共有し合い、解決へと導いていくことができます。自分以外の開発者と意見の交換をしたり、知識を共有ができるということです。
実際にゲーム開発を行っている人同士が交流することになるので、より具体的な提案や解決方法・共感を得られるでしょう。結果的に、ゲーム開発に対する意欲などに良い刺激が得られるかもしれませんね。
Blueprintなど様々なツールを提供しているのが大きな魅力の1つであるUnreal Engine。公式で提供されているサポートを有効活用すれば、どなたでも使いこなすことができるでしょう。
Unity と Unreal Engineの違い
UnityとUnreal Engineの特徴や、メリット・デメリットを紹介してきました。
ここでは、それぞれを利用するうえでの違いについて、ご説明します。
- Unityは日本語での説明や記事が充実しているため、手軽に始めることが可能
- Unreal Engineは日本語の資料を探すのがやや大変なため、使用に苦戦する可能性もあり。
- Unityは基本機能は無料開放。一部機能は有料。
- Unreal Engineでは全機能を無料開放。高グラフィックな作品を無料で制作することが可能。
- Unityは過去12か月の資金や収入に応じてプランが決まっている
- Unreal Engineの場合は四半期の収益に応じてロイヤリティーが課せられる
このように、実際の利用を考えると、両者には違いがあります。
ゲーム制作の入門に触れるだけであれば、どちらも無料で十分な機能を利用することが可能です。
しかし、それ以上のクオリティを求めたい場合や本気で収益化を目指してみたい場合には、どんなゲームを制作したいかや、自分の懐事情とも相談しつつ、使用するゲームエンジンを決める必要があります。
手軽に始めてみたいのであれば日本語の資料が多く揃っているUnity
とにかくハイスペックなグラフィックや性能を求めるのであればUnreal Engine
実際にゲームをつくってみよう
スタートラインは個人でのゲーム制作
これまで紹介してきたように、UnityもUnreal Engineも個人で利用することが可能です。加えて無料で提供されているため、これらのゲームエンジンを用いたゲーム制作は始めるハードルは低いと言えます。
ゲーム制作に興味のある方は、まずは公式サイトからツールをインストールしてみて、実際に利用してみましょう。その際には、参考資料の多いUnityから取り掛かるのがおすすめです。慣れてきて、よりハイクオリティなゲームを制作したいという気持ちが湧いてきたら、Unreal Engineを使用してみるといいでしょう。
専門学校やスクールに通う
より本格的にゲーム制作を学びたい方は、スクールへの入会や、専門学校への入学も選択肢になるかもしれません。独学よりも体系的にゲーム制作を学ぶことができ、実践で役立つ技術力を身に着けることができるでしょう。
しかしどうしても、時間や費用の面でコストはかかってしまいます。夜間スクールやオンライン講座もありますが、現職と並行して学ぶことは体力的な負荷もかかります。
大きな決断をする前に、まずは個人でゲームを作ってましょう。そのうえで、金銭や時間、体力を投資するだけの魅力を感じた場合には、入会を検討するのが良いでしょう。
ゲーム開発の実務経験を積む
もしゲーム制作を本格的に仕事としたい場合には、転職が選択肢となります。
その場合、上述したように、少なくとも個人で一つゲーム作品を完成させましょう。
ゲーム制作を全く経験したことがないままでは、企業にとって採用のメリットがありません。まずは個人で1つ、ゲームを完成させることで、現時点での技術と熱意をアピールすることにつながります。
未経験からの転職は可能ですが、どうしてもハードルは高くなってしまいます。
個人での活動が不安な方や戦略的に転職活動を進めたい方は、転職エージェントにアドバイスを求めてみても良いかもしれません。求人の紹介だけでなく、職務経歴書の添削や年収交渉の代行など転職活動全般の支援を行ってくれます。
弊社ギークリーはIT/Web/ゲーム業界に特化した転職エージェント。今回ご紹介したUnity と Unreal Engineを扱う企業の求人も多数保有しています。
これまでの経歴を活かしてご活躍いただける求人や、未経験からゲーム業界に入るためのキャリアプランについてもご提案させて頂きます。
まとめ
- ゲームエンジンによりゲームが気軽に作成できるようになった
- ゲームエンジンの有名なものとしてUnityとUnreal Engine が存在する
- どちらもデメリットがほぼ無くサポートの体制も整っている
- 無料で始められるため、まずは個人でゲームを制作してみることがおすすめ
昔はゲームの開発を行う場合、一からコーティングやデザインなど行う必要が有りましたが、現在はゲームエンジンが有るため、初心者の人でも気軽に「ゲームを作る」体験に触れることが出来る様になりました。
こだわったゲームを作りたいのであれば技術や知識は非常に大切ですが、今回紹介したUnityやUnreal Engineは無料かつ簡単に始めることが出来ます。まずはダウンロードしてゲーム製作の一旦に触れて見るところから始めてみてはいかがでしょうか。
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