喫煙が転職に与える影響を解説！喫煙者の転職活動の注意点や企業の採用傾向をエージェントが紹介

喫煙者は転職に不利になる？

禁煙の場所が多くなりつつある中で、転職活動を行う上で喫煙していることが不利になるか気になっている人もいるでしょう。

喫煙くらい、別に関係ないと思っているなら要注意です。

実は、喫煙していることが転職に影響を与えることもあります。

転職先が決まってからも仕事に影響を与えることもあるため、少し耳が痛い話かもしれませんが転職成功のために理解しておきましょう。

健康に関するリスクがマイナスになる

喫煙が健康にもたらすリスクは、さまざまな方面で情報が提供されているでしょう。

禁煙外来などが登場するなど、医療的な観点からも喫煙はリスクが高いと認知されています。

企業が採用者を決める際には、できるだけ長く働いてもらいたいという希望があるのは当然です。

喫煙しているから必ず体調を崩すという訳ではありません。

ただ、喫煙していない人と比較すると、病気になるリスクが高いとはいえるでしょう。

もしも、同じレベルの人の採用不採用で迷ったら、もしかすると喫煙が不利に働く可能性もあります。

面接官が喫煙を好まないケース

転職の面接を受ける場合、面接官がどのような人かを事前に知ることは難しいです。

もしも、面接官がタバコを好まない人であった場合、タバコのにおいに不快感を抱かれる可能性もあるでしょう。

面接でタバコの話題が出ることは、ほとんどないです。

ましてや、自分から喫煙について話すこともないでしょう。

喫煙は、面接に必ずしも不利に働くとは限りませんが、有利に働くことはまずないと考えておくことをおすすめします。

受動喫煙対策とは

受動喫煙は、喫煙者の周りにいることで望まないのにタバコの煙を吸ってしまうことです。

受動喫煙による健康被害についても、さまざまな情報が後悔されています。

これに関しては、各自治体の条例として歩きタバコの禁止などの取り組みが展開されてきました。

2019年からは「健康増進法」の一部改正により、日本全体で取り組むべき課題として認知されるようになっています。

2020年4月1日からは、対象となる施設では「敷地内禁煙」などの措置が取られるようになりました。

これによって、会社によっては社内での喫煙は禁止され、専用の喫煙所が設けられるなど受動喫煙への配慮がされるようになっています。

面接の際の喫煙に注意

ヘビースモーカーの人にとっては、面接の待ち時間や面接中にタバコが吸えないのは辛いものです。

とはいえ、喫煙は面接にも大きな影響を与えるため、面接当日の喫煙に関しては注意を払う必要があります。

ここでは、面接の際に注意したい点について解説します。

面接の直前に喫煙するのはマナー違反

タバコを吸っている人は、自分の匂いに鈍感になりやすい特徴があります。

タバコを辞めたら、タバコのにおいが急に鼻につくようになったという人もいるほどです。

面接は比較的閉じられた空間で行われることが多いため、面接官との距離も近くなります。

面接の直前にタバコを吸うと、スーツににおいが染みつくだけでなく、口臭もタバコのにおいになるでしょう。

本人はタブレットでごまかしたつもりでも、タバコを吸わない人からするとすぐに気がつきます。

面接官が喫煙によいイメージを持っていない場合には、マナーが悪いと捉えられてしまうこともあるため、注意が必要です。

面接の後に会場近くで喫煙するのは避けよう

面接前、面接中もタバコを我慢していたら、面接が終わってすぐに喫煙したくなるかもしれません。

緊張からも解放されて至福のひとときを過ごしたいと思う人もいるでしょう。

でも、ここも要注意ポイントです。

会場の近くで喫煙するのは避けることをおすすめします。

関係者に見られる可能性がゼロではないからです。

面接で好印象だったとしても、喫煙しているところを見られてイメージが変わってしまう可能性もあります。

また、喫煙しているということもよりも、面接会場の近くで吸っているという行為そのものが常識を疑われる点には注意が必要です。

企業によっては面接を受けられないことも

転職を希望している先の企業が、喫煙者を採用しないと明言しているケースもあります。

なんだか理不尽に感じる人もいるかもしれません。

ただ、喫煙者を採用しないと明言することは、就職差別には当たらず法律的にも問題ないとされています。

健康増進法による受動喫煙への対応を見てもわかるように、喫煙者にとっては肩身の狭い世の中になっていることは確かです。

そのため、希望している企業が「喫煙者を不採用にします」と明言していたら潔く諦めるしかないのが現状となります。

喫煙者に厳しい業界・企業・職種

企業が喫煙者不採用を宣言している場合、喫煙者にとっては禁煙してでも応募するか、諦めるかの2択になるでしょう。

ここでは、特に喫煙者に厳しい業界・企業・職種について紹介します。

ヘルスケア業界

医薬品や化粧品を取り扱う企業では、喫煙者に対してあまりよいイメージが持たれないこともあります。

製品開発などになると、開発者自身が健康に留意している姿勢も重視されるポイントです。

自分が健康に留意しているということは、ユーザーに対しても真摯に向き合っていると考えられます。

喫煙だけでなく、暴飲暴食や健康を害するような行動について禁止している企業も多いのが現状です。

こうした企業では、面接の際に健康に気をつけるためにしていることを聞かれることもあります。

喫煙していることを話す必要はありませんが、就職してからかなり肩身の狭い思いをする可能性がある点は理解しておきましょう。

接客業

ユーザーと直接接する機会が多い接客業では、喫煙者は敬遠されることが多くあります。

特に飲食店では、食事を運んできた店員からタバコのにおいがすることでお客さまに不快感を与える可能性を憂慮します。

生活関連の製品を販売する場合も同様です。

製品を紹介している社員が、タバコくさいと企業自体のイメージにも影響を与えると考える企業も少なくありません。

営業職

接客業と同じように顧客と直接関わることが多いのが営業職です。

営業では、自社製品をプレゼンテーションする機会が多く、狭い空間で時間を共有する仕事になります。

その際に、打ち合わせ相手に対して不快感を与える行為は、営業損失と捉えられるのです。

タバコのにおいも例外ではありません。

面接の項目でも説明しましたが、打ち合わせ直前の喫煙はスーツへのにおい移りや口臭にも影響を与えます。

それを隠そうとして、きつめの香水をつけたとしても、香水のにおいをよく思わないクライアントもいるため逆効果になるでしょう。

転職の際に、エージェントを利用してみるとわかることですが、転職エージェントも多くがエチケットには気を使っています。

打ち合わせ前には喫煙しない、歯を磨くなどのルーティーンを守っている人も多くいます。

女性が多い企業

喫煙は男女問わないものです。

ただ、比率的には男性の喫煙者のほうが多いとされています。

そのため、女性が多い企業では喫煙者は肩身の狭い思いをする可能性が高いと考えておくとよいでしょう。

これから妊娠を望む女性、妊娠中の女性は、特に受動喫煙を嫌う傾向があります。

喫煙は個人の自由ですが、相手への配慮を忘れない心がけは大切です。

また、女性で喫煙している人に対しての企業の風当たりが強い傾向にある点は、女性転職者は注意したいポイントになります。

男女の差別をするわけではありませんが、社会的に女性がタバコを吸うことに対してよいイメージを持たれない確率が高いのは確かです。

喫煙者が多めの業界

喫煙者の採用をNGとしている業界がある一方で、喫煙者が多い業界もあります。

喫煙者自体が減りつつあるため、一概にはいえませんが不動産業界や建設業界は喫煙者にとっては働きやすい環境といえるでしょう。

この2つの業界では、男性が多く働いている傾向が強いため、喫煙者の数も多いからです。

とはいえ、一緒に働く人の中には喫煙をよく思わない人、体質的にタバコの煙が合わない人もいるため配慮する心は忘れないようにしましょう。

転職が決まってから気をつけたいこと

転職活動を行う上で、喫煙がどのような影響を与えるかについて解説してきました。

転職が成功したからといって、安心はできません。

1日の大半を過ごすことになる職場での喫煙は、これから働く上で重要な問題です。

ここでは、転職した後に気をつけたいポイントについて解説します。

タバコ休憩の善し悪しは企業で異なる

勤務する中で起こりやすいトラブルのひとつに「タバコ休憩」があります。

勤務時間中にタバコ休憩を取るために頻繁に席を外すことが、非喫煙者によく思われないことで起こる問題です。

喫煙者からすると、タバコが吸えないでイライラして働くよりも、一服したほうが仕事の効率が上がると考える人もいるでしょう。

ただ、非喫煙者にしてみると頻繁に席を外してなかなか戻ってこない人に対して、サボっているという印象を持ってしまうこともあります。

また、タバコを吸ってすぐに戻ってくるとにおいが気になるという問題も出てきます。

タバコ休憩の善し悪しは、企業によって異なるため先輩の行動や周囲の様子をよく見ながら十分に配慮するようにしましょう。

就職後に禁煙を求められることも

面接時に喫煙者は採用しませんと明言している企業であれば、最初から応募しない判断ができます。

ただ、困るのは、ある程度面接が進んだ段階で、勤務中の喫煙を禁止する旨を伝えられたり、禁煙をすすめられるケースです。

企業が個人に対して、強制することはできません。

ただ、「会社の規則として喫煙は遠慮します」といわれてしまうと、応募した側から断ることはできないでしょう。

こうしたケースもあるため、転職エージェントを利用して希望している企業の喫煙状況などについても先に情報を得ておくこともひとつの方法です。

喫煙は転職に影響を与えることもある

喫煙者には耳が痛い話が多かったかもしれません。

ただ、喫煙は転職に影響を与えるかと問われると、「影響を与える」という結論になります。

これは、イメージだけの問題ではなく健康へのリスクや勤務時間中の喫煙、周囲への配慮などの問題が関わっています。

同条件の喫煙者と非喫煙者であるならば、非喫煙者を選ぶ企業もあるでしょう。

喫煙は個人の自由であるため、納得いかない人もいるかもしれません。

とはいえ、転職を成功させるために禁煙にチャレンジしてみることは、メリットが大きいためおすすめです。