面接で残業について聞かれた時の回答例3選!考え方や質問意図も解説します
働き方改革やコロナの影響で在宅のお仕事や時間に縛られない働き方も以前より増えたとはいえ、残業が発生する職場や状況はもちろんあります。そして、その場面に応じて転職先で「今日残業できますか?」と聞かれることもまだまだ少なくはないでしょう。今回は転職面接での残業に関する答え方について、おすすめ・NGな回答例を解説していきます。
目次
残業についての考え方
企業によっては予めみなし残業代を給与に含むこともあるでしょう。
しかし残業はあるものの残業代が出ない、残業分の手当てが出ないという企業も多く存在するのが現状です。
どうしても諦められない企業や憧れの企業である場合以外はせっかく転職するわけですから気になるでしょう。
せっかく残業するのであればきちんと残業代や残業手当を考慮してくれる良い企業に貢献したいものです。
働き始めてから「思っていたよりも残業が多すぎる」などということになりかねません。
そうならないためにも、転職面接で残業に関することを明確にしておくことは第1ステップとして肝心です。
面接官が残業について質問する意図
転職面接の準備をいくらしても、面接当日は不安がつきものです。
転職での面接において、面接官にはこれまでの仕事の経歴なども踏まえて様々な質問をされるでしょう。
なかでも残業に関する質問は転職者の人間性や仕事への適性を判断する上での貴重な判断材料となります。
・会社にどの程度貢献してくれるつもりなのか?
・残業に対して積極的なのか?
・仕事をする上でどのくらい体力があるのか?
この辺りをしっかり見ていくためにも残業に関する面接上での質問はかなり重要度が高いものです。
ここでよろしくない回答をしてしまうと一気にその企業への転職への道が閉ざされてしまうでしょう。
残業が美徳という時代ではありませんが、会社としてはなるべく転職者に貢献して欲しいという思いがあります。
入社後に「聞いてなかった」とお互いならないためにも残業関連のことはクリアにしておきましょう。
残業についての良い回答例
例として、転職面接で「突然の残業に対応できるか?」と質問されたときの良い回答例を挙げて説明します。
やる気があるということは見せつつ、面接官に悪い印象を与えずに答えられるようにしていきましょう。
回答例①詳細を聞く
【回答例】
・「突然というのは本当に直前に言われるのでしょうか?」
・「どのくらいの頻度で残業が発生するのですか?」
・「残業が発生する場合、何時間ほど残業になりますか?」
・「実際に同じ部署になる先輩たちはどのくらい残業していますか?」
上記のように、残業に関する細かい点は些細なことでもきちんと聞いてください。
気になることがあれば面接時になるべく聞き、なるべく不安要素をなくしておきましょう。
ただし、その際に尋問・詰問のようにして聞くのは面接官に悪印象を与えてしまいます。
あくまでも素直かつ謙虚な気持ちで聞くことを忘れないことが大切です。
回答例②貢献したいという気持ちを表明する
【回答例】
・急な場合は難しいこともあるかもしれません。しかし繁忙期ややむを得ない場合も理解しておりますので、できる限り対応したいと思っております。
・前職では毎月〇時間ほど残業しておりましたので、残業自体には抵抗はありません。しかし突然ですと対応したくでもできない可能性も考えられますので、日常的に残業せずに済むよう努力したいと考えてろいます。
よほどどうしても働きたい会社でない限り、自ら望んで残業する人はおそらくいないでしょう。
それを聞いてくる面接官だって、奥底ではそのような回答は望んでいないのではないでしょうか。
仕事のあとは自分の時間、家族との時間を優先したい人がほとんどです。
しかし、その気持ちはぐっと堪えて社に貢献したいという気持ちをしっかり見せてください。
「なるべく貢献はしたいのですが…」と前置きをすることで意思を伝えることができます。
回答例③できない場合はできない理由を正直に答える
【回答例】
・大変申し訳ございませんが、まだ小さい子供がおりますので急な対応ができない場合があるかと思います。できる限り調整したいと考えておりますので、都度相談させていただけないでしょうか。
・家庭の事情がございまして、すべてに対応することは難しいかもしれません。申し訳ございません。ただし状況によっては時間を決めて残業できることもありますので、可能な範囲で対応したいです。
家族の関係や身体の問題で長時間働くことが難しい場合は正直に面接官にその旨をきちんと伝えましょう。
面接官もたくさんの候補者を見てきていますし、それぞれの従業員が各事情を抱えていることは理解しています。
その際も上記したように「残業したい気持ちはやまやまなのですが…」といった前置きを忘れず行ってください。
或いは「1時間程度の残業であれば自由がきく」といった代替案を出すことをおすすめします。
NGな回答例
今度は反対に「突然の残業に対応できるか?」と質問されたときのNG回答例を挙げていきます。
面接は限られた時間の中で自分をセールスする最大のチャンスです。
下記に気をつけて回答していきましょう。
「できません」と即答する
いわずもがなですが、質問されて「残業はしない主義です」という気持ちを全面に押し出すのはやめましょう。
「できません」ということ自体が問題ではなく考えもしないで返事することが問題なのです。
即答してしまえば企業に貢献する気もやる気もなければ交渉もできない人だと見なされてしまいます。
そうなると転職に成功する道が遠のき、企業としても転職者としても大きな機会損失が出てしまうのです。
折角いただいた面接という貴重な機会を逃さないように気をつけましょう。
本当はできないのに「できます」と答える
上記とは反対に本当は残業はできない、または残業はしたくないのに「できます」と嘘をつくこともやめましょう。
できないことをできると答えることは社会人としてのマナーが守れない人ということになり、信用がなくなります。
面接官は転職者が受ける前に何十人・何百人、大企業では何千人という候補者を見てきているプロフェッショナルです。
よほどの場合でない限り、嘘は面接官にすぐ露見するということを念頭においてください。
入社してから「残業ができると聞いたから雇った」といわれ信用を失うことになるのは他でもない転職者自身です。
無理して自分を大きく見せても入社後に素の人間性は見えますので、あくまでも素直に答えることが大切です。
残業代について詳しく聞く
どうせ残業するのであれば、残業代や残業手当てをもらえたほうが良いですよね。
しかし、面接の場で金銭に関する詳細な内容の質問は避けることをおすすめします。
お金に関わる話はとても大事ですが、面接の段階で細かく質問し始めるとお金に煩い人という印象を持たれるでしょう。
「仕事や企業に関して熱意があるわけではなくお金に興味があるだけか」と感じる面接官も存在します。
質問したいのであれば「残業に関しては前向きに検討するが、手当ても気になる」というように上手に聞いてください。
露骨に態度を変える
残業と聞いた瞬間に態度を変えて嫌がる顔や言動を見せるのもまたご法度です。
もちろん残業と聞いて喜ぶ人はいませんが、そこは大人のマナーで我慢してください。
残業を快く引き受けたくないという気持ちはわかりますが、せっかくの転職のチャンスです。
残業の話が出た途端に企業への関心を失ったような態度をとることは避けましょう。
お忙しい中貴重な時間を割いてくださったのですから、気持ちよく面接をしたいものです。
曖昧な態度を取る
「…だったら〜」「もしかしたら〜」というような曖昧な態度で濁そうとすることも面接では控えましょう。
面接官が何よりも重視して見ているのは転職者の決断力であり、煮え切らない態度は決断力のない人とみなされます。
できるけれども条件がある、できないことには理由があるとなるべく面接でははっきりと答えてください。
誠心誠意しっかり答えることで面接官に好印象を与えましょう。
残業について面接で話されなかった場合
「突然の残業に対応できますか?」と面接官から質問されなかった場合はどのように対処すればいいのでしょうか?
ここでは残業についての話が面接内で出なかった場合の対応法も合わせてご紹介します。
好印象を保ったまま質問する
上記でも解説しましたが、残業について言及されなかった場合はこちらから逆質問しましょう。
注意点としてはダイレクトに「残業ありますか?」「残業代出ますか?」と聞くのを避けることです。
「御社の募集要項には残業について〜」というように企業のことは調べてきた姿勢を見せましょう。
その上で残業のことを絡めて理想の働き方について相談する形で質問してください。
かなりデリケートな部分に質問するので、そう感じさせないようオブラートに包むことが大切です。
NGな聞き方例
例えば「残業はありますか?」「残業は多いですか?」というような直接的な聞き方は避けた方が良いでしょう。「平均」や「目安」といった言葉を添えると印象がソフトになります。
また逆質問のタイミングでとお話しましたが、「何か質問ありますか?」と尋ねられてすぐに残業の話を持ち出すのはおすすめできません。
なぜなら残業に関する質問からは熱意が感じ取れないからです。
あくまで、面接を通して入社後をイメージ出来た事や意欲が深まった事を伝えたうえでの確認、という姿勢を見せる事が肝心です。
残業が可能な範囲を伝える
こちらから残業可能な時間数や急な残業にも対応できるかどうかを申し伝えるのも有効な手段です。
・急な残業も対応可能ですが、なるべく早くに知りたい
・週に20時間までなら残業が可能
このような条件を提示しつつ、交渉可能という前向きな姿勢は見せてください。
こういうところでしっかり自分の意思を伝えられるかどうかで面接官の印象は大きく変わります。
転職エージェントを介して確認する
面接の雰囲気によっては残業に関して自分から質問をしたり意見をしたりすることが難しいこともあるでしょう。
転職サイト経由で企業を見つけたり面接日時を決定したりしている場合は転職エージェントを使う方法もあります。
面接中に質問できなかった残業に関する疑問点も面接後に転職エージェント経由で質問してもらうことが可能です。
転職エージェントを挟んでの質問なので、悪印象を与えずに企業から回答をもらうこともできるでしょう。
素直さが肝心
突然の残業に対応できるにしろできないにしろ面接では素直さが肝心です。
とはいえ、上記したように思ったことを正直に口に出せば良いというわけではありません。
大人の対応を見せつつも質問された内容に関して不安があればなるべく面接の場で取り除きましょう。
実際に働きだしてからのギャップがお互いにない状態にしておくことが理想です。
また、相手を慮った上での素直さはどの職場でも重宝されます。
上っ面で返事をする人や適当なことを返してくる人よりも信用・信頼が置けるでしょう。
交渉の余地があったり素直に受け止めたりしてくれる人のほうが一緒に仕事したいものです。
大人になっても素直な人こそが社会で活躍できる人材ではないでしょうか。
突然の質問に向けての準備
ここまで「突然の残業に対応できるか」という質問に関して様々解説してきました。
実際の面接では緊張して聞きたいことが聞けなかったり、良い印象を与えるために嘘をついたりしがちです。
そうならないためにも面接前日まで反復練習を徹底しどんな質問にも明確に答えられるようにしましょう。
その準備したものを当日忘れてしまった場合は「難しい質問ですね…」といった言葉で時間を引き延ばしてください。
完璧な回答でなくてもいいので、多少不器用でも素直な気持ちが1番面接官の心に伝わります。
良い回答例を参考にして転職を成功に導く
いかがでしたでしょうか?
今回ご紹介した突然の質問に対する回答例はあくまでも一部に過ぎないと参考程度に捉えてください。
せっかくの面接という機会ですから転職者らしい個性やキャラクターを活かすことも大切です。
転職はそんなに何度も行わないものですが、だからこそより自分のライフスタイルや考え方に合った会社で働きたいでしょう。
面接で企業側、そして転職者側の考え方について話し合うことが何よりも大切です。
転職者らしい素直な思いや考えをお伝えできることが何よりも転職を成功に導きます。
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