SREエンジニアとは？仕事内容から必要なスキルおすすめの資格を紹介

SREエンジニアとは

サービスの中断を最小限に抑え、ユーザーに信頼性の高いエクスペリエンスを提供するうえで欠かせない職業です。

SREエンジニアの役割

SREエンジニアはWebサイトやサービスの信頼性を向上させる重要な役割を担っており、ユーザーの価値向上に寄与することを目標に活動しています。

システムの不具合を予期し、ユーザーが安定してサービスを利用できる状態を確保しているわけです。

またSREエンジニアはシステムの自動化を駆使してヒューマンエラーを排除し、安定性とパフォーマンスを高める役割も果たしています。

インフラエンジニアとの違い

業務内容の違い

SREエンジニアとインフラエンジニアでは、業務内容に大きな違いがあります。

インフラエンジニアは、主にITインフラストラクチャに焦点を当てて安定的な運用を目指します。SREエンジニアはWebサービスやアプリケーションの信頼性を高めるために幅広い活動に従事するのが主な業務です。

つまり、インフラエンジニアはアプリケーションが稼働するインフラに専念し、アプリケーション自体は触れません。

一方でSREエンジニアはインフラのほかにアプリケーションも業務範囲に含めるため、アプリケーションの修正や最適化にも取り組むことがあります。

必要なスキルの違い

インフラエンジニアは主にネットワークやサーバーなどのITインフラストラクチャに関するスキルだけが求められます。

一方でSREエンジニアは、ITインフラストラクチャの知識に加えてアプリケーション開発に関するスキルと知識も必要です。

SREエンジニアは、インフラエンジニアよりも高度な技術スキルが求められる職業といえます。

SREエンジニアの将来性

SREエンジニアの将来性は非常に高いといえます。

IT業界は慢性的な人手不足に悩んでおり、SREエンジニアのような高度なスキルを持つ専門家の需要が高まっているからです。

さらに、IT業界でSREのアプローチが注目を集めはじめており、多くの企業が業務の自動化やパフォーマンス向上を追求しています。

SREエンジニアはDX（デジタルトランスフォーメーション）を推進する企業で高く評価されているため、企業のDX化の増加に伴って今後も市場での需要も増え続けるでしょう。

SREエンジニアの仕事内容

安定した運用環境の整備

Webサイトやサービスの信頼性の向上には、まず基になるシステムを安定して利用できる運用体制を整備することが重要な仕事です。

また、不具合発生時に備えてパッチを用意してロールバックできる状態にするなど、障害発生時も迅速な対応ができる仕組みを整備しておくことも業務の一環です。

システムやクラウドの開発・運用

SREエンジニアは、安定したシステムやクラウドの開発と運用を行うことも大切な仕事です。

SREエンジニアがシステムやクラウド周りの運用を担当することで、開発チームは安定した開発環境を利用できます。

その他セキュリティの向上やミドルウェアのパフォーマンス向上などの業務も含まれます。開発環境の提供からシステムの最適化まで、信頼性の向上を支える土台を築きます。

システムの自動化

SREエンジニアは、システムの自動化も重要な業務です。

例えば、ログの解析ツールやスプレッドシートの更新ツールを自動化などです。これにより、開発担当者が手作業で行う必要がある業務が減少し、作業効率向上につながります。

このように SREエンジニアは、開発と運用の効率向上を支援し、システムの信頼性を高める重要な役割も担っています。

バグ・エラー等の対応

SREエンジニアは、システムに発生するバグやエラーなどの問題に対応することも大切な仕事です。

システムリリースにあたり開発担当者が懸念していることは、障害が発生してリリース実行不可能になることです。

SREエンジニアはリリース前にバグやエラーの対処を行い、開発チームが安心してシステム開発に集中できる環境を整えます。

SREエンジニアに必要なスキル

Webサービスの開発・運用

Web系システムを最適化することがSREエンジニアの役割であるため、Webサービスの開発・運用のスキルが不可欠です。

具体的に主要なプログラミング言語（例: Java、PHP、Ruby）のスキル、SQLを用いたデータベース操作の知識、そしてOS（WindowsやLinuxなど）に関する知識が必要です。

また、SREエンジニアとしての役割を柔軟にこなすために、Webサービスの開発および運用の実務経験も必要とされます。

クラウドサーバーの構築・運用

SREエンジニアには、クラウドサーバーの構築と運用スキルも不可欠です。

現在、システム開発分野では多くの企業がクラウドサービスを活用しています。そのためSREエンジニアもクラウド環境に適応する必要があります。

クラウドサーバーのスキルを身につけることで高品質なWebサービスを開発できるようになるため、システムの信頼性と効率性を向上させることができます。

アプリケーション開発・運用

SREエンジニアには、アプリケーション開発と運用に関する幅広いスキルも必要です。

企業は顧客がアプリケーションを使用してはじめて価値を提供できるため、アプリケーションの品質と安定性を維持することも求められます。

アプリケーションのパフォーマンス問題やエラーに対応できるよう、Ruby・PHP・Java・Pythonなどのアプリケーション開発に必要なプログラミング言語を身につけておきましょう。

また、Webアプリケーションの開発・運用経験があるとSREエンジニアとしての価値が高まります。

ネットワーク・データベースに関する知識

システム基盤を整える業務も多いため、ネットワークやデータベースなどのインフラ系の知識・スキルが必要です。

ネットワークやデータベースに障害が発生した際に、素早く対処する必要があるからです。ネットワーク・データベースに関するスキルを身に付けることで、ミドルウェアのパフォーマンス向上にも貢献できますし、システムの信頼性向上に欠かせません。

セキュリティに関する知識

SREエンジニアの業務にサービスの保守は含まれていませんが、Webサービスの提供には必ずネットワークを使用することになります。

そのため、WebサービスやAPIのセキュリティリスクなど、セキュリティに関する基本的な知識が求められます。

コミュニケーションスキル

SREエンジニアは単独で作業を行うことは少なく、チームと協力してプロジェクトを進めることが多いです。

SREチームや開発チームと連携しながら作業を進め、問題の解決やプロジェクトを円滑に進められるよう、高度なコミュニケーションスキルを身につけましょう。

SREエンジニアに未経験から転職することはできる？

未経験でも転職できるのか

SREエンジニアの業務はインフラからアプリケーションまで多岐にわたり、広範な知識と経験が必要なため、実務経験がない未経験者がSREエンジニアに転職するのは難しいです。

エンジニアやプログラマーとしての基礎的な経験を積み、徐々にキャリアを築いていくのが一般的です。

一方で、既にWeb系エンジニアやインフラエンジニアなどの実務経験があるなら、SREエンジニアに転職する際に有利です。

Web系エンジニアとしての現場経験に加え、SREエンジニアに必要な幅広い知識やスキルを習得しましょう。

キャリアパス

インフラエンジニア等/他エンジニアとして経験を積む

SREエンジニアを目指すなら、インフラエンジニアやその他エンジニア職で実務経験を積んでから転職することが一般的です。

インフラエンジニアとしての経験が、SREエンジニアになる際に重要な礎となります。

特に、SREエンジニアはインフラ関連の運用改善業務も担当するため、IP/HTTP・ログ解析・ミドルウェアなどの知識は必須です。

SREエンジニアとして就業する

インフラエンジニアや他エンジニアとしての経験を積んだら、いよいよSREエンジニアとしての職務に就きます。

SREエンジニアの業務範囲は幅広いため、クラウド関連の知識やアプリケーションの開発スキルなど、サービスを安定的に提供するために広範な知識が必要です。

インフラエンジニアや他エンジニアの経験で培ったスキルを発展させ、SREエンジニアとしてのキャリアを構築していくことがSREエンジニアとして就業するためのポイントです。

SREエンジニアから描けるキャリアは多様

SREエンジニアから描けるキャリアは多様に用意されています。

例えば、SREエンジニアとしての経験を積むことで、上位の役職への昇進も可能です。

また、SREエンジニアは広範な知識とスキルが求められ、技術的な側面からサービスの成長を支えるため、ビジネス面も理解できます。

そのため、CxOといった経営層へ進むことも可能です。

SREエンジニアを目指す人におすすめの資格一覧

Cisco Certified DevNet Associate認定

「Cisco Certified DevNet Associate認定」はシスコ技術者認定から提供されており、ソフトウェア開発者やDevOpsエンジニアを対象とした資格です。

アプリケーションの開発や運用に関するスキルのほか、シスコのプラットフォームでの開発、セキュリティ、APIなど幅広いスキルを証明できます。

EXIN DevOps Professional

「EXIN DevOps Professional」はEXIN社が主催しており、DevOpsに関する専門性を認定しています。

DevOpsを有効活用できれば開発チームと運用チームが連携して効率的に開発を行うことができます。昨今の急速に変化する市場に対応するために重要です。

EXIN DevOps Professionalは、アプリケーションの開発と運用のスピードを向上させる能力を証明できるため、SREエンジニアにとって価値のある資格といえるでしょう。

Professional Cloud Architect

「Professional Cloud Architect」はGoogle社が主催しているGoogle Cloudに関する資格で、世界中で広く使用されているクラウドサービスに関する専門的な知識を証明することが可能です。

期的なキャリアの構築に役立つ資格といえるでしょう。

クラウドサービス公式認定試験

クラウドサービス公式認定試験のおすすめは、以下の3つです。

• AWS 認定
• 試験 AZ-400: Designing and Implementing Microsoft DevOps Solutions
• Professional Cloud Architect

これらクラウドサービス関連の認定試験は、SREエンジニアとしてのスキルセットを強化し、求人市場での競争力を高めるのに役立ちます。

受験の有無に関わらず、オンライン講座を受講してスキルを向上させることもおすすめです。

Linux技術者認定試験

「Linux技術者認定試験」はLPI-JAPANが主催しており、Linux技術者のスキルの習得が可能です。

LinuxはサーバーOSとして多くの企業が採用しているため、SREエンジニアとして活動するなら、Linuxに関する知識は欠かせません。

Linux技術者認定試験を取得すれば、Linuxに関する専門知識を証明できるため、SREエンジニアとしてのスキルセットを強化することが可能です。

SREエンジニアへの転職を検討の方はご相談ください

今回はSREエンジニアへの転職を検討する方に向けて、SREエンジニアの業務内容や必要なスキル、おすすめの資格などを解説しました。

SREエンジニアは急激に変化するIT技術や深刻な人手不足により、今後も需要が増加するとされています。

しかし、システムやクラウドに関するスキル・知識が必要になるため、未経験からの転職は容易ではありません。

SREエンジニアへの転職を考えているなら、まずは転職エージェントに相談してみてください。

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