【転職】プラントエンジニアの志望動機の書き方解説!選考通過のコツは?業界の特徴を押さえた例文もご紹介
グローバルに活躍できて高年収も期待できるプラントエンジニア。特殊な業界だけに選考に通過するためには業界が求める人材を理解したうえで志望動機を作成しなければなりません。今回は志望動機の書き方のコツから、転職エージェントだからこそ知る「プラント業界がプラントエンジニアに求める3つの要素」も解説します。
目次
プラントエンジニアとは
プラントとは石油やガスなどのエネルギーや鉄鋼・化学製品・電気のような、「社会を支えるもの」を製造する工場の総称です。
プラントエンジニアとは、このプラントの設計・建設・保守に携わる技術者のことです。
日本のような先進国ではすでに産業が発展しているため、プラント建設の需要はそれほど高くありません。
一方、石油が豊富な中東諸国やエネルギーインフラが脆弱な東南アジア、新興国が多い南米諸国などでは高い需要があります。
このため、日本のプラントエンジニアリング企業では海外案件が多く、採用されると出張や駐在員として海外で仕事するケースが増えます。
ただ、近年では中国や韓国のプラントエンジニアリング企業の成長がめざましく、海外案件受注の競争が激化しています。
プラントエンジニアリング企業と年収
日本の代表的なプラントエンジニアリング企業には以下のような企業があります。
・日揮ホールディングス株式会社
・千代田化工建設株式会社
・東洋エンジニアリング株式会社
・株式会社荏原製作所
・JFEエンジニアリング株式会社
・東芝プラントシステム株式会社
・日鉄エンジニアリング株式会社
・三菱電機プラントエンジニアリング株式会社
・三菱ケミカルエンジニアリング株式会社
・東レエンジニアリング株式会社
プラントエンジニアの平均年収は750万円前後で、年収の幅を見ても600万円〜1,200万円と高い給料が魅力の1つでもあります。
業界トップ企業に転職できれば年収1,000万円も夢ではありません。
今の時代は日本に新しいプラントを建設することはまずありませんので、仕事の多くはアジア諸国など発展途上国での仕事になります。
そのため海外出張・赴任に伴う手当が多く、高い年収になる傾向があるのです。
また、大手企業になれば1,000億円を超えるような大規模プロジェクトもありますので、収入だけでなくやりがいもある仕事でしょう。
プラントエンジニアの志望動機で悩むポイント
プラントエンジニアへの志望動機を考える際に求職者が悩むポイントは主に3つあります。
プラント業界にマッチした志望動機が思い浮かばない
志望動機とは「仕事を通して実現したいこと」と言い換えることができます。
自分が実現したいこととプラント業界の間に関連性を見つけられないと悩む求職者は意外に多いものです。
目先の収入アップを追いかけたり現実逃避で転職を考えていると、このようなミスマッチが生じることがよくあります。
たとえば、実現したいことが「エンターテイメントで人々を幸せにすること」なのに金融業界に転職を希望するなどです。
本当にその思いを実現させたいのならゲーム業界や音楽業界、映像業界などを選ぶべきです。
このミスマッチがあるまま転職活動を進めてしまうと転職に成功しても後悔する可能性があります。
書き方が分からない
最後は「志望動機はしっかり考えられたけど、どう書いたら良いか分からない」という悩みです。
せっかく面接官にアピールできる志望動機を持っていても、書き方が悪ければ言いたいことも伝わらないうえに印象も良くないでしょう。
志望動機を書く前に「ポイントが伝わる論理的な構成」を考える必要があります。
プラントエンジニアの志望動機の書き方 〜ステップ1〜
求職者が悩む3つのポイントを解決し、選考通過できる志望動機を書くためのステップを解説します。
業界・企業研究
志望動機の作成に入る前に、まずプラント業界や転職先の企業について十分な知識を身につけましょう。
一口にプラントエンジニアリング企業といっても種類や得意ジャンルは様々です。
企画・設計・調達・建設・施工監理・保守など一連の業務すべてを担う企業もあれば、一部分だけを請け負う企業もあります。
また、発電系・鋼鉄系・社会インフラ系・化学系など得意とするジャンルも企業によって違います。
選考通過するためにはありふれた志望動機ではなく、それぞれの企業にカスタマイズした独自性が必要です。
そのためにも、プラント業界の研究と企業研究はしっかり行っておきましょう。
プラント業界での仕事を通して実現したいことを考える
仕事を通して実現したいことがプラント業界にマッチしている人は良いでしょう。
しかし、「どうもマッチしていない気がする」「どうしても見つからない」という場合は、3つの柱を中心に考えてみてください。
3つの柱とは「ビジョン」「働き方」「能力開発・成長」です。
<ビジョンを中心に考える例>
・SDGs(持続可能な開発目標)の実現に貢献したい
・世界のエネルギー供給のレベルを上げたい
・日本の技術で世界の人たちの生活を良くしたい
<働き方を中心に考える例>
・文化の違う海外の人たちとパートナーシップを結びながら働きたい
・チームで大きなプロジェクトを成功させたい
<能力開発・成長を中心に考える例>
・海外ワーカーをまとめあげる仕事を通じてマネジメント力を向上させたい
・1つの道を極めるのが好きなので、プラントエンジニアとして建設分野でトップを目指したい
・日本人として世界で活躍できるグローバルな人材になりたい
構成を考える
書き方が分からないという人は以下の4つの構成で志望動機を書いてみましょう。
1.結論
2.理由
3.具体例
4.結論
結論で書くべきことは「自分が何を実現したくてその企業とプラントエンジニアを選んだのか」という志望動機の核となる部分です。
理由では「なぜその企業とプラントエンジニアへの転職で実現できるのか」という点を書きます。
具体例ではこの「実現したいこと」を持つに至ったエピソードを書いてください。
最後の結論では冒頭で書いた結論をもう一度強調することに加えて、簡単な自己アピールと貢献できることを盛り込みましょう。
プラントエンジニアの志望動機の書き方 〜ステップ2〜
実現したいこと・構成が決まれば志望動機を支える具体的なエピソードを考えましょう。
エピソード自体が特別なものである必要はありませんが、プラント業界が求めているものと関連づけることが大切です。
以下で紹介しているのは、プラント業界に関連づけるようなエピソードを導き出すための1つの考え方です。
参考程度にして自分のエピソードを作るようにしてください。
面接官のウケを狙って嘘のエピソードをでっちあげないように注意が必要です。
志望動機が「ビジョン」の場合
「世界のエネルギー供給のレベルを上げたい」「日本の技術で世界の人たちの生活を良くしたい」など、ビジョンが動機の場合を考えます。
この場合は「エネルギーの大切さ」や「発展地上国のエネルギーインフラの脆弱さ」につながるようなエピソードにすると良いでしょう。
少しイメージしにくいと思いますのでエピソードの例を挙げておきます。
・震災を経験した時に電気が使えないことがどれだけ不便で恐怖を感じるのか体験し、エネルギーの大切さを再確認した。
・アジアの国々を旅行中に各国のインフラの脆弱さを目の当たりにし、世界の人たちの生活をもっと便利にしたいと思うようになった。
ビジョン中心の志望動機はインパクトが強く、エピソードに説得力があれば面接官の印象に強く残ります。
ただし、壮大な話になりがちで、心底思っていることや本当のエピソードを書かないと嘘っぽくなってしまうので注意が必要です。
志望動機が「働き方」の場合
「文化の違う海外の人たちとパートナーシップを結びながら働きたい」というような、働き方が動機の場合のエピソードを考えましょう。
この場合のポイントは「多種多様な人たちと何かを成し遂げた経験」のエピソードを考えることです。
プラントエンジニアは海外ワーカー含め、文化も価値観も多種多様な人たちと仕事しなければならない職種です。
たくさんの人と協力・切磋琢磨してプロジェクトを成功させたような経験があればベストです。
その経験から得た喜びや、チームで仕事するうえで工夫したことなども織り交ぜてエピソードを書くようにしましょう。
志望動機が「能力開発・成長」の場合
「マネジメント力を向上させたい」「世界で活躍できるグローバルな人材になりたい」など、能力開発・成長が動機の場合を考えます。
チームをまとめあげることの難しさや楽しさを感じたエピソード、日本人のアイデンティティを強く感じたエピソードが良いでしょう。
こちらもイメージしやすいように具体例を挙げておきます。
・以前の職場でプロジェクトマネージャーとしてチームをまとめあげる中で、マネジメントの難しさと楽しさを知り極めたいと思った。
・海外の人に「日本人は世界のビジネスで通用しない」と言われたことがあり、日本人の力と技術力を世界に証明したい
能力開発・成長が動機の場合は、1歩間違えれば自己中心的な動機と思われてしまう危険性があります。
成長することでどう企業や社会に貢献できるかや、チームでプロジェクトを成功させることへの興味も強調しておきましょう。
プラントエンジニアの志望動機の例文
プラントエンジニアの志望動機の例文を、経験者・未経験者に分けて紹介しておきますので参考にしてみてください。
経験者の場合
私は貴社の機械系エンジニアとして、○○プラントの設計をしながらプラントエンジニアの道を極めたいと考えています。
以前の会社では主に国内案件で△△の設計を担当しており、仕事にはやりがいを感じていました、
しかし、多くの人々と力を合わせて〇〇プラントのような大規模プロジェクトを成功させたい気持ちが強くなり、貴社を志望いたしました。
そう思うようになったきっかけは海外のプラントエンジニアから刺激を受けたことです。
海外で活躍するエンジニアから「地図に残るものを作っている」という話を聞いて、世界で大きな仕事をしたいと思うようになりました。
入社後は前職での経験を生かして○○の分野に貢献したいと考えています。
プラントエンジニアとして一流になるために日々成長し、貴社のさらなる成長に貢献したいと思います。
未経験者の場合
プラントエンジニアの仕事を通じて発展途上国の経済発展に貢献し、人々の生活をより良くしたいと考えています。
貴社の事業は○○国の発電分野に大きな影響を与えることができるもので、私の思いを実現できると思いました。
以前、○○国に滞在した経験があるのですが、電力インフラの整備が不十分なため人々は生活で困っている場面を多く見てきました。
滞在中は現地の人たちの温かさに触れ、感謝と共にいつか恩返ししたいという思いを抱えて生きてきました。
その思いを貴社での事業を通じて実現したいと思います。
私は△△が得意で、○○の面で貴社に貢献できます。
入社後は○○国のみならず発展途上国全体の経済発展のために力を尽くしたいと思います。
プラントエンジニアの選考通過のコツは?
プラント業界で選考通過するコツは、以下の3つの要素を応募書類内や面接でアピールすることです。
・チームメンバーと信頼関係を構築し、課題解決のための提案を実行できる
・リーダーシップを発揮してチームメンバーにゴールを共有させ達成することができる
・文化・価値観・考え方の違う人たちをまとめあげ、協力関係を築いて成果につなげることができる
なぜなら、この3つこそが「プラント業界がプラントエンジニアに共通して求めているもの」だからです。
ぜひ参考にして志望動機を作成してみてください。
プラントエンジニアになって世界で活躍しよう
これからの時代はグローバルな人材が求められます。
海外でのキャリアを積めるプラントエンジニアの仕事は、もしプラント業界以外に転職するとなっても大きな強みとなるでしょう。
年収も高いうえに、海外スタッフとの仕事を通じてマネジメント能力も磨くことができる魅力的な仕事です。
プラントエンジニアへの転職成功率を高めたいなら、ぜひ転職エージェントを活用してください。
志望動機のブラッシュアップはもちろん、理想の企業とのマッチングや面接対策まで万全の準備をすることができるでしょう。
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