アプリケーションエンジニアとは?取り扱うアプリの種類から必要なスキルまで徹底解説します!
アプリケーションエンジニアは、IT系の職種の中でも一番といっていいほど需要が高いのではないでしょうか。現代、世の中には便利なアプリが非常に多くあります。アプリは、みなさんが想像するようなスマホアプリ以外にWEBアプリや業務用アプリもあります。本記事では、アプリケーションエンジニアという職種に注目し、そのスキルなども含め徹底解説します!
目次
アプリケーションエンジニアの仕事内容
アプリケーション開発
1. システム設計・構築・開発
2. 動作テスト
3. アプリの公開
上記3つがアプリケーションエンジニアの主な業務にあたります。
新規案件のシステム設計では機能改築・追加・修正などを元に開発します。それらを整理するのもアプリケーションエンジニアの業務です。
開発から携わることもあれば、クラアントや事業部門との話し合い、設計から携わることもあります。
アジャイル開発
WEBアプリ開発などに取り入れられることがあるのは、アジャイル開発です。
これは大まかな仕様と要件を決定し、あとは開発しながら臨機応変に仕様変更していく方法です。
アジャイル開発は、変わりやすい顧客のニーズに合わせて速度重視の開発が進めていけるメリットがあります。
運用と保守
アプリケーションエンジニアは開発だけでなく、そのアプリが完成した後にも「運用と保守」といった業務にも携わります。
運用ではシステムログの監視やデータベースの保守などを行います。
アプリケーションのアップデートも運用の業務です。
アプリケーションを本公開した後に、実際トラブルが発生するケースは大いにしてあります。そういった場合の修正などの作業もアプリケーションエンジニアの業務です。
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アプリケーションエンジニアが開発する主な3種類のアプリ
WEBアプリ
TwitterやFacebook等のSNS、YouTubeといった動画サイトもWEBアプリ。アマゾンや楽天市場などのECサイトもWEBアプリにあたります。
WEBアプリの開発にはHTMLをはじめとし、JavaScript、PHPやRubyなどのプログラミング言語を使用する機会が多いです。
そのためWEBアプリ開発をするためには、WEB系に強いプログラミング言語のスキルが重要でしょう。
業務アプリ
企業の業務効率を向上させるために作られるものが、業務アプリケーションです。
企業のIT化が進む昨今、企業毎に専門にカスタマイズしたアプリケーションの開発もあります。
業務アプリの開発では、主にJava、C、C#といったプログラミング言語が使用されます。
レガシーな言語と言われてはいますがCOBOLなども利用されることはあるようです。
業務用アプリは企業が顧客となりますので、相手の要求に応えられる、つまり問題解決できるような知識も必要となってきます。
対企業がクライアントになりますから、大企業が相手の業務もあるでしょう。そうなれば制作するアプリケーションも、より複雑で大規模なものになると予想されます。従ってアプリケーションの設計、組み立てがより重要になってきます。
スマートフォンアプリケーション
現在、一番盛況しているアプリケーションのジャンルではないでしょうか?
人々が閲覧している時間はWEBアプリ以上にスマートフォンアプリの方が多いかもしれません。
プラットフォームでいえば、iOS、Androidといったところが有名です。こういったOS向けにネイティブアプリケーションを開発します。
ゲームアプリの需要が高いですが、他にもミュージックやヘルスケア、ビジネス用も需要が高まり続けている分野です。
使用されるプログラミング言語としては主にJava、Swift、Kotlin、Objective-Cといったものがあります。
ネイティブアプリの場合、プログラミング言語の移り変わりも早いです。より効率よく早くアプリ開発ができるように、常に新しいものを吸収する貪欲な姿勢が必要です。
アプリケーションエンジニアに求められるスキル
業界知識
アプリケーションを開発と聞くとIT技術の高さが必要と思われるかもしれません。
しかし、企業が必要としているのは、その企業の業界知識です。
ユーザーであるクラアントの業界や業務に対する知見がなければ、ユーザーが満足するアプリケーションは開発できません。
そのため、IT系の知識やスキルだけでなく、ターゲットとなる業界を把握している人の方がより歓迎される傾向にあります。
ITスキル
ITスキルというとプログラミング言語の知識というイメージが大きいでしょう。もちろんそれも重要ですが、それだけではありません。
フレームワークの知識であったり、サーバーの知識。ネットワークの知識などITの知識は様々です。幅広くITに関する知見を持っていることで市場価値を高めることができます。
要件定義・システム設計・開発・テスト・運用といった、システム開発の一連の流れは経験しておく事が必要です。
ビジネススキル
アプリケーションエンジニアに限った事ではありませんが、コミュニケーション能力はもちろん一定のビジネススキルは必要です。
マネジメント能力なども求められますので磨いておきましょう。
アプリケーションエンジニアに向いている人
プログラミングが好きな人
プログラミングスキルは、アプリケーションエンジニアに必須の能力です。
特にプログラミングはトレンドの移り変わりがあるため、学ぶことが好きでキャッチアップを苦に感じない人が向いています。
好奇心旺盛で学習意欲が高いこと、また、細かいことをコツコツ続ける力も求められます。
几帳面な人
プログラミングは緻密な作業を要します。
スペルを1字間違えただけでバグが発生し、アプリケーションが動作しないこともあるのです。
自分に対して厳しさを保てる、妥協しないタイプの人が向いていると言えるでしょう。
効率化について考えるのが得意
アプリケーションエンジニアは、効率化が得意な人も向いています。
なぜなら業務効率化のためのアプリケーション開発を手掛けることも多いからです。
限られた納期や予算を守るためにも、効率化の観点は持ち合わせている必要があります。
タフな人
精神的・肉体的にタフな人も適性があると言えるでしょう。
いざトラブルが起こった時に落ち着いて対応し、的確な判断を下す必要があります。
また、常に納期のプレッシャーとも対峙しなければなりません。
同時にフットワークの軽さも求められるでしょう。
アプリケーションエンジニアに必要な資格
アプリケーションエンジニアになるために資格はとくに必要ありませんが、システム開発に関する知識は必要です。
そこで、取得しておくとアピールしやすい、スキルを証明できる資格をまとめます。
基本情報処理技術者試験
基本情報処理技術者試験は、ITの基礎知識を問う国家資格です。
IPA(情報処理推進機構)が主催する試験で「高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能」を身につけた者に認定される資格であると定義されています。
システムの基礎知識、システムの設計・開発・運用において一定の技術水準を有している事を証明できる試験です。
春季と秋季の年2回開催で、合格率はおよそ40%台となっています。
システムアーキテクト試験
基本情報処理技術者試験の上位資格にあたるのがシステムアーキテクト試験です。
システム開発の上流工程を主導する立場であれば取得しておきたい資格と言えます。
業務知識の豊富さ、システムのグランドデザインを設計・開発する能力の証明となる資格です。
合格率はおよそ10%台となっており、非常に難関である事が分かります。
アプリケーション技術者認定試験
アプリケーション技術者認定試験は、Androidのアプリケーション開発に従事する技術者向けの試験です。
2段階のうち「ベーシック」は基礎知識が、「プロフェッショナル」は業務アプリケーション知識が求められます。
全70問のうち70%(49問)以上正解できれば合格とされ、教材も多いため比較的学習しやすいと言われています。
ところが一方で合格率は非公開ながら50%未満とされており、難易度が高くないわりに安易に合格できる試験ではない事が分かります。
プログラミング能力認定試験
サーティファイ主催のC言語プログラミング能力認定試験やJava™プログラミング能力認定試験も、アプリケーションエンジニアとしての基礎能力を試す事ができる試験です。
どちらも1級~3級の3段階のレベルが設定されています。
これからアプリケーションエンジニアを目指そうと考えている方から、すでに現場で活躍している方まで幅広く受験可能な試験です。
難易度としてはJava™の方が若干高めと言えますが、どちらも50~60%以上の合格率となっているため、しっかりと対策すれば十分に合格可能と言えるでしょう。
アプリケーションエンジニアのキャリアパス例
アプリケーションエンジニアのスタート地点は主に2種類です。
多くの場合、運用保守側からか開発側からに分かれるのではないでしょうか。
キャリアアップにはどちらの経験も必要となりますので、どちらからのスタートがより良いという事はありません。
ここではキャリアのスタートからキャリアアップまでを解説します。
運用保守からのキャリアスタート
運用保守からアプリケーションエンジニアのキャリアをスタートする場合、主に担当するのは監視作業や不具合調査です。
クライアントと接する機会が増えますので「顧客のビジネスモデルの把握」をメインに習得する事を目指しましょう。
また日々どのような流れで業務が行われているか、定期処理も意識する事でキャリアアップにつながります。
開発からのキャリアスタート
開発からアプリケーションエンジニアのキャリアをスタートする場合、まずはエンジニアとしてプログラミングを担当する事が多いでしょう。
プログラマーとして担当する業務アプリの仕様を正確に把握し、修正などの業務を着実に進めていきます。
追加開発や運用保守を通して開発の依頼が舞い込む事もあるかもしれません。
業務におけるアプリのソースの流れや使用するデータ、他システムとの連携といった細かい部分の習得に努めましょう。
アプリケーションエンジニアから目指せるキャリアパス一覧
アプリケーションエンジニアよりさらにクライアントへ近づく、もしくはより専門性の高いIT職種へのキャリアパスが考えられます。
一通りの運用保守・開発経験を積む事で、顧客自身も気付いていない潜在的な課題やニーズにアプローチできるようなシステムエンジニアは需要も高いでしょう。
スキルや経験を積む事で、プロジェクトマネジャー・ITコンサルタント・アーキテクトも目指せます。
経験を積みながらベテランのアプリケーションエンジニアとして活躍する道もあります。
エンジニア経験を活かし、独立してフリーランスになったり経営者として新しい事業を立ち上げる人もめずらしくありません。
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アプリケーションエンジニアに転職するなら必要なこと
未経験でもアプリケーションエンジニアになれるのか
アプリケーションエンジニアは現在、人手不足といわれています。
未経験者でも受け入れてくれるIT系の企業もあるでしょう。ただし、未経験者OKという企業に採用されたとしても、知識が全くなければ現場で苦労することが多いでしょう。
事前に最低限のスキルを学ぶことは1つ手です。
また、アプリケーションエンジニアを目指すなら、これを機会に転職のプロである転職エージェントのご利用をおすすめします。
個人の転職活動では得られない求人や情報が数多く手に入ることでしょう。
IT・WEB系やゲーム業界に強い転職エージェントのギークリーの活用はいかがでしょうか。
経験が少なくてもアプリケーションエンジニアとしてのキャリアプランをご提案することが可能です。
アプリケーションエンジニアの年収や残業
アプリケーションエンジニアの平均年収は約550万円ほどだといわれています。
日本人の平均年収と比較すれば高い傾向にあります。
残業についてですがIT系のエンジニアというと、納期に追われて残業が多いというイメージが先行されがちです。しかしアプリケーションエンジニア全体の平均でみると、多くても残業は月に28~30時間程度のようです。
この残業時間に関しては、企業によって大きく違うようです。転職を検討している方は予め把握するようにしましょう。
女性も活躍しやすい
IT技術者全体のなかでも大きな割合を占めるアプリケーションエンジニアですが、女性が活躍しやすい職種でもあります。
2021年時点で女性の割合は大手企業を中心とした調査によるとおよそ24%におよび、近年増加傾向にあると言えます。(参考:情報サービス産業 基本統計調査)
もともと男性社会であるとイメージが強く、また男性は論理的思考で女性は感情を重視するためIT分野への向き不向きも印象付けられて来ました。
転職者数を見ても女性プログラマーは増加しており、その背景には働き方改革やIT業界特有の実力主義、多様な勤務形態があると考えられます。
アプリケーションエンジニアの未来
需要が伸び続けるアプリケーションエンジニア
アプリケーションは今後も多くのサービスが展開されていくでしょう。
特に世界におけるモバイルアプリ開発市場は年平均成長率(CAGR)21%という脅威的なスピードで拡大を続けると予想されています。2030年には市場規模が410億米ドルに達する見込みです。(参考:PR TIMES)
それに伴い、アプリケーションエンジニアは、今後もますます需要が拡大していくと考えられます。
自分が開発に携わったアプリケーションが多くの人に使われる可能性があります。そういった面でも非常に大きなモチベーションに繋がるのではないでしょうか。
日進月歩のスキル向上が求められる
日々IT業界は進化しています。昨日トレンドだった技術が、1カ月後には古い技術になりまた新しい技術が流行っている可能性もあります。
アプリケーションエンジニアとして活躍していくには、常にそういった情報をキャッチアップしていく必要があります。
そのために、日々の業務経験の積み重ねや技術本、新プログラミング言語のインプットなどを怠らないようにしましょう。高い向上心は重要です。
最後に
アプリケーションエンジニアはプログラミング言語だけでなく、業界知識やコミュニケーションスキルなど広く知識や技術が求められる仕事です。
今後もアプリケーションのサービスは多く生まれるでしょう。それに伴い需要があり、高待遇で働ける可能性がある高い魅力的な仕事といえます。
キャリアに悩んでいる方は、アプリケーションエンジニアも1つの選択肢にいれて考えてみるのはいかがでしょうか。
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