仕事を押し付けられた時の断り方。ストレスな状況を改善する対処法
「私だけが仕事をなんでもやらされる」「仕事を押し付けられてキャパオーバー」など、周りと自分を比較して仕事にストレスや悩みを抱えている人は少なくありません。
自分を守るためにも、まずは仕事を押し付けられやすい人の特徴や原因を知って、本記事で今後の対処法や仕事の断り方について考えていきましょう。
目次
仕事を「押し付けられる」と「任せられる」の違い
上司が部下に仕事を振るのは組織上では当然とも言えます。上司から仕事を振られて、あなた自身がレベルアップしていくのです。
しかし、雑務から何から自分の業務の範囲外の仕事も何でもやらされることで完全にキャパオーバーになり、過度なストレスを感じているのであれば問題です。
権限を持って仕事を「任せられる」のと、範囲外の仕事を「押し付けられる」のは、似て非なるものです。
仕事には、それぞれの役割があります。本当はその仕事は上司がやるべき仕事であったり、他の人と分担できる雑務なのに抱えていたりする可能性があります。
あなたが仕事を押し付けられて悩んでいるのであれば、まずは、その原因から考えてみましょう。
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仕事を押し付けられないための対処法
メリット・デメリットを把握したうえで自分のためにならないと確信したら、次は押し付けられないための対処が必要です。
はっきりと意思表示する
仕事を押し付けられてしまうのは、コミュニケーション不足であったり、自分の意思表示がはっきりできていないのが原因だったりします。仕事は、ときには自分の意見を言うことも大切です。
仕事を押し付けやすいと思われているのであれば、主張することであなたの印象は変わります。また、できないことはできないとはっきり言う方が、後で問題にならないことがあります。あなたが意思表示できないことが、現場の混乱を招いている可能性もあります。
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仕事量を共有して無理な状況とわかるようにする
事態が深刻な状況になる前に自分の仕事量が上司に把握できるようタスク管理することをおすすめします。
自分の身を守るためでもありますが、状況を上司が把握できるように仕事量を可視化して共有することは仕事する上で大切なことです。いざというときに、説得力のある説明ができるようにしておきましょう。
断り方を身につける
意思表示の方法も工夫すると良いでしょう。例えその場で断りたいからと言って「できません!」「無理です!」といった言い方をしてしまうとその後の業務に影響が出かねないからです。
次のような言葉を用いるとスムーズに断りやすくなります。
- ・「その仕事を任せていただけるのは大変ありがたいのですが…」
- ・「ありがとうございます。詳しく伺いたいのですが…」
- ・「申し訳ございません。今〇〇の業務を最優先と命じられておりますので対応できかねます。」
- ・「現在取り急ぎの業務がございまして、来週以降であれば可能ですがいかがでしょうか。」
- ・「Aの業務まではお手伝いできますが、Bは難しい状況です。」
上記のように、まずは話を聞いている、引き受けたいと思っているという姿勢を見せることで相手も嫌な気持ちになりづらいはずです。
また対応できない理由にいかに正当性があるかをさりげなく主張したり、代替え案や妥協点をしっかりと提示することで「それならいいや」と相手がやっぱり頼むのをやめると自分で決定する状況を作ります。
上司の上司に相談する
上司に直接話すのが無理な関係であれば、上司の上司に相談しましょう。あなたの直属の上司側に問題がある場合は、改善の見込みがあります。
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仕事を押し付けられやすい人の特徴
仕事を押し付けられてしまう人には理由があります。もしかすると、あなたが仕事を押し付けやすい特徴を持っているかもしれないのです。その特徴についてご紹介します。
責任感が強くて誠実である
責任感が強く真面目で誠実な人は、振られた仕事は何でもやらないといけないと思いがちです。
人間的に責任感が強いことは、決して悪いことではありません。むしろ人生において必要なことです。
真面目がゆえに、あなたは世渡り下手で要領良く生きるのが苦手なのかもしれません。要領が良い人間より、信頼できる人間性を持っていることはあなたの魅力です。
ただし、会社組織での仕事は真面目過ぎも問題です。仕事には必ず権限や役割があります。振られた仕事が自分に権限のない業務外の仕事であったり、度を超えていたり、不当と感じるときはやらなくて良いのです。
肩の力を抜いて取り組みましょう。
ポジティブ思考である
仕事をポジティブに何でも受けることは、対外的には素晴らしいことです。仕事を振られるのは、あなたにどこか安心感や信頼感を持たれているからこそかもしれません。
仕事はやらされているのではなく、やらせてもらっていると思う方があなたにとってもプラスです。
ただし、このポジティブ思考は全てを受け入れて良いというわけではありません。明らかに自分が役割とする業務の範囲外である場合は断って良いのです。
他人からの評価ばかり気にして自己肯定感が低い
他人からの評価ばかり気にしていたり、「人から嫌われたらどうしよう」といつも不安に思ったりしていないでしょうか。
自分に自信がなく、頼まれごとを断れなくて引き受けてしまう人は仕事を押し付けられてしまいます。結果として、自分が余計な仕事を抱えてしまってパンク状態に。
自己肯定感が低い人は、周りへの依存度が高いので、頼まれごとをされてしまうと断れない傾向にあります。他人のことを優先させてしまって、結局は自分がストレスを抱えて仕事も自分の気持ちも混乱して収拾が付かない状態になってしまうのです。
YESマンになっている
会社の中であなたはYESマンになっていないでしょうか。組織の中で必要な存在ではありますが、本当にそれは「YES」かどうか考えましょう。
あまえ下手
穏やかな性格ながら、人にあまえるが苦手な人は仕事を押し付けやすいと思われてしまいがちです。
相手の考えや苦労などに共感する力が強く、周囲の空気を読むタイプの人です。長男・長女気質とも言えます。
日常から頼まれごとが多く、頼られ慣れている一方で人に頼ることが苦手な人は仕事を押し付ける人のターゲットになりやすいです。
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仕事を押し付ける人の特徴
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」ということわざがあります。敵のことも自分のこともよく知っていれば戦に負けることはないという意味です。仕事を押し付ける人の特徴を知っておきましょう。
自分の価値観を押し付ける
あなたの状況も考えず、仕事を押し付けてくる人は、自分の価値観や精神論を一方的に押し付けている可能性があります。
悪気はないのかもしれませんが、成功体験があって自信がある上司もそうなる傾向にあります。
自己中心的で楽することばかり考えている
本当の良い上司というのは、部下に仕事を振って部下を成長させてくれる上司です。仕事を全て抱えている上司が必ずしも良いわけではありません。
部下が一人で業務を完遂できるまでに成長させるために仕事を「任せる」のは上司の役目でもあります。
しかし、ただ自分が楽をするために仕事を押し付けてくる上司であれば注意が必要です。その見分け方は、いざというときに尻拭いをちゃんとしてくれるかどうかです。
責任逃れをする
仕事量がキャパシティを超えると、必ずミスは生じます。ミスの責任を取ってくれるどころか責任転嫁する上司は注意してください。
さらに成果を全て自分の評価につなげるだけで、あなたに何も還元されたり反映されたりしないのであれば、良い上司とは言えません。
一見良い人に見える場合も
仕事を押し付けてくる人の中には、一見フレンドリーで誰とでもすぐに仲良くなれそうなタイプの人がいます。
「あ、ちょっとこれお願いできる?」といった気軽な頼み方をされるとついつい断りづらいものです。何かのついでであったり、雑談の流れなど思わず了承していまいやすい状況を悪意なく作る人の頼み方です。
距離が近く、普段から話を聞いてもらっているような関係性であれば尚更はっきりとした拒絶は難しいと感じてしまいます。
しかしそういうタイプの人はこちらも気軽に断ってしまって良いのです。すぐに他に頼める人を探すはずです。
後々、業務と関係のないところで日頃のお礼などをきちんと伝えれば角がたちません。
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仕事を押し付けられるメリット・デメリット
仕事を押し付けられることによるデメリットは、必要以上に激務になってしまうことです。
担当業務以外の仕事まで抱えると、本来の仕事に支障をきたすリスクが考えられます。キャパオーバーによるストレスで体調を崩しやすくなってしまうこともあるでしょう。
一方で仕事量が増えることによるメリットもあるのです。
まず、多くの仕事をこなすと知識やスキルが身につきます。もし担当業務外の仕事であれば、自分の仕事とは異なる経験によって視野を広げることにもつながります。
社内には仕事を押し付けられていると気付いてくれる人もいるはずです。
押し付けられた仕事であっても丁寧に行っていたり、ポジティブに向き合う姿勢を見て評価してくれる人もいるかもしれません。長い目で見たときに、その真摯な態度がキャリアを左右する可能性も考えられます。
評価されないと感じたら
もしかしたら押し付けられている仕事によって自身のスキルアップやキャリア形成に良い影響があるかもしれない、と思える部分があった方もいらっしゃるかもしれません。
しかし評価もされず、ただ疲労だけ蓄積していくようであればとても自分のためになるとは思えないのではないでしょうか。
パワハラに遭っている可能性もありますので、仕事を押し付けられないための処世術も学んでおくと心強いはずです。
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それでも仕事を押し付けられてしまうときの最終手段
対処法は全て試したけど、それでも問題が解決されないときは、最終手段に乗り出しましょう。
会社の相談窓口や労働基準監督署に相談する
まずは、会社の相談窓口に相談するという方法があります。会社の相談窓口は人事や総務の担当者なので相談しづらいという場合は、労働基準監督署へ相談してみましょう。
パワハラ相談窓口として、労働基準監督署や労働局内に設置されている「総合労働相談コーナー」では、パワハラやその他のハラスメントなどの相談を受け付けています。
ただし、これは労働基準法に違反の場合のみ対処する相談窓口です。仕事の残業時間が労働基準法違反になっているなどの問題がない場合は、三者解決機関による介入の必要があるか判断します。
第三者解決機関の介入が必要と判断された場合は、労働局長による助言・指導、あるいは、紛争調整員会によるあっせんのいずれかで解決をすすめられます。
部署異動願いを提出する
相談窓口に相談しても解決方法が見い出せなかった場合は、部署異動願いを提出しましょう。まずは、会社の人事制度に「自己申告制度」「社内公募制度」「社内FA(フリーエージェント)制度」など、移動のための制度があるか確認してください。
転職する
部署異動願いを提出しても取り合ってもらえなかったり、さらに人間関係が悪化してもっと深刻な状態になったりしたときは、転職を考えましょう。あまりに職場環境が悪くてうつ病にまで発展するなど健康被害が生じる前に、環境を変えることをおすすめします。
あなたの身体はひとつですが、仕事の選択肢は他にもあります。
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職場の環境で悩んでいる方は、転職も検討してみよう
仕事をなんでもやらされるのは、仕事を押し付ける相手側にも問題はありますが、自分にも改善できる点があります。あなたが自己主張ができないのであれば、自分の意見が言える人である印象を持たせるだけでも周りの反応は変わります。
もし、それでも改善されず悩んでいる場合は、一人で抱え込まず、誰かにSOSを出すことが大切です。
職場の環境が悪くて悩んでいるという人は、転職を考えるのも1つの選択肢です。
「もっと自分に合った働きやすい環境に行きたい!」
「1人で抱えている悩みを誰かに相談したい!」
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