SES営業とは?きついの?仕事内容や向いている人の特徴、キャリアプランを解説
SES営業とは、SES企業において、客先企業が抱えている課題を聞き出し、自社に在席しているエンジニアの中から最適なエンジニアを紹介し派遣する仕事です。
きついの?と思われますが実態はどうでしょうか。本記事ではSES営業の仕事内容をわかりやすく解説するだけでなく、求められるスキルやキャリアプランについても解説します。
目次
SES営業とは?
SES営業とは、ITエンジニアを取引先企業に派遣し、労働力を提供するビジネスモデル「SES」の営業活動のことです。
具体的には、取引先企業のニーズをヒアリングし、それに適したエンジニアを選定・派遣することで、プロジェクトが円滑に進行するようにサポートします。
近年問題視されているITエンジニア不足の解消が期待できるとして注目を集める仕事です。
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SES営業の仕事内容
SES営業の主な仕事内容は、以下の通りです。
- ・新規取引先企業の開拓
- ・取引先企業の課題ヒアリング
- ・エンジニアの紹介
- ・エンジニアのフォローアップ
以下、それぞれ具体的に解説します。
新規取引先企業の開拓
SES営業の重要な業務の一つが、新規取引先企業の開拓です。ITエンジニアを必要とする企業を見つけ、関係を築きます。
新規取引先企業の開拓は、SES企業の成長と安定的な人材供給のために欠かせません。
ターゲット企業の業界や規模、現在のIT課題を事前に調査し、具体的なソリューションの提案などを通して、商談の成功率アップを目指すことが求められます。
取引先企業の課題ヒアリング
取引先企業の課題をヒアリングすることも、SES営業の重要な業務の一つです。
最適なエンジニアの派遣を可能にするために、取引先企業のプロジェクトの目的や目標、現在のシステムの問題点、必要な技術スキルなどを詳細に聞き出し、ニーズを把握します。
また、取引先企業の課題ヒアリングは、取引先企業との信頼関係を築くうえでも欠かせません。
信頼関係を築くことができれば、本来社外には話しにくい情報も提供してくれるようになるため、より適切な提案が可能になるでしょう。
主な取引先企業
- エンジニアを探す企業
- 同業他社
自社が求めるスキルを保有するエンジニアを探している企業に対し、SES営業は最適な人材を紹介します。同時に、エンジニアのスキルに適した事業を行う企業を探すのもSES営業の仕事です。
また実績が豊富なSES企業に自社のエンジニアを紹介し、その企業の取引先に紹介してもらうことで、安定して派遣先を確保することもあります。
エンジニアの紹介
取引先企業のニーズを把握したら、自社に在籍しているエンジニアの情報と照らし合わせます。
マッチする人材と取引先企業と3者で面談を行い、条件をすり合わせて、合意を得ることができればエンジニアは取引先企業での業務を開始することが可能です。
この際、SES営業には取引先企業が求める人物像に対する理解度と、自社に在籍するエンジニアのスキルや希望を把握しているかどうかが問われます。
SES営業が企業に紹介するエンジニアの種類
- 自社のエンジニア
- 他社のエンジニア
- フリーランスエンジニア
自社に在籍するエンジニアは、取引先企業に常駐する間も雇用主はSES企業であり、エンジニアへの指揮命令権はがあるのはSES企業です。
自社エンジニアだけでは不足している場合は、提携している他のSES企業からの派遣を依頼することもありますが、この場合でも取引先企業と契約するのは自社です。
また、業務委託契約の一種である準委任契約を交わし、フリーランスのエンジニアを取引先企業に派遣することもあります。
エンジニアのフォローアップ
エンジニアが技術的な問題に直面したときや、取引先企業とのコミュニケーションに問題が生じた際は、SES営業が迅速に対応してエンジニアを助けます。
エンジニアが取引先企業で円滑に業務を遂行するためには、エンジニアが直面する問題や課題を早期に把握して、適切な対応を行うことが欠かせません。
フォローアップが不十分だと、エンジニアが不満を抱え、最悪の場合退職してしまうリスクがあるためです。
エンジニアと積極的にコミュニケーションを取り、業務を円滑に進めるように努めることが求められます。
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SES営業の年収と将来性
SES営業の平均年収は400万円~500万円
SES営業の平均年収は、400〜500万円程度です。
ただし、個人の保有する経験やスキルによって年収は異なり、新卒や未経験者の場合では初年度の年収は300万円前後からスタートすることが多いです。
経験を積むことで年収は上昇し、中堅のSES営業であれば年収600万円から800万円、一部の優秀なSES営業では1000万円を超えることも珍しくありません。
IT業界の知識や営業スキルを身につけることで、市場価値が高まってキャリアアップや年収アップに有利に働くでしょう。
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SES営業の将来性
IT業界全体の急成長とエンジニア不足を背景に、SES営業の将来性は非常に高いとされています。
企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)化が進み、2023年の国内ITサービス市場規模は前年から6.0%増となる6兆4608億円です。
また、市場規模は今後も右肩上がりの成長が期待されており、2028年には8兆1495億円になると予測されています。
特に、大手企業を中心にSESサービスを提供する企業が増えており、今後も市場規模が拡大する見込みです。
(参考:IDC Japan『国内ITサービス市場予測』)
SES営業の仕事はきついの?
インターネットでは、SES営業について「きつい」「やめとけ」などのワードも見られます。
SES営業の仕事が「きつい」「やめとけ」といわれる主な理由は、以下の通りです。
- ・クライアントのトラブル対応が発生する
- ・ITに関する知識の定期的なアップデートが必要
以下、それぞれ詳しく解説します。
クライアントのトラブル対応が発生する
SES営業の仕事が「きつい」と言われる理由の一つに、取引先企業のトラブル対応が頻繁に発生することが挙げられます。
エンジニアのスキルミスマッチや、プロジェクトの進行に伴う問題、取引先企業からのクレームなどが発生した際、SES営業は迅速かつ適切に対処する必要があるためです。
夜間や休日にも対応が求められるケースがあり、労働時間が長くなることも珍しくありません。
また、時にはエンジニアの不満や取引先企業の要求に対して板挟みになることもあり、精神的なストレスが大きくなることもあるでしょう。
ITに関する知識の定期的なアップデートが必要
SES営業の仕事が「きつい」と言われるもう一つの理由は、ITに関する知識の定期的なアップデートが必要であることです。
取引先企業が求める技術やスキルセットを正確に理解し、それに対応できるエンジニアを選定するためには、最新のITトレンドを把握することが大切です。
また、エンジニアとのコミュニケーションにおいても、専門用語や技術的な話題について理解していることが求められます。
仕事以外の時間で継続的な学習を強いられるため、「きつい」と感じる人も一定数いるのが現状です。
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SES営業に向いている人
SES営業に向いている人の特徴は、以下の通りです。
- ・IT業界の知見や興味がある人
- ・ストレス耐性が高い人
- ・営業職が好きな人
以下、それぞれ具体的に解説します。
IT業界の知見や興味がある人
IT業界に対する知見や興味がある人は、SES営業に向いています。
IT業界の知見や興味があれば、取引先企業のニーズを正確に理解し、最適なエンジニアを提案することができるためです。
また、プログラミング言語やシステム開発のプロセス、クラウドサービス、セキュリティ対策など、幅広い分野の知識がある人は、さらに市場価値を高められるでしょう。
ストレス耐性が高い人
SES営業は、取引先企業やエンジニアとの調整やトラブル対応が頻繁に発生するため、ストレス耐性が高い人に向いています。
エンジニアのスキルミスマッチやプロジェクトの進行に伴う問題、取引先企業からのクレームなど、様々なトラブルに迅速かつ適切に対応する必要があるため、状況に対して冷静に対処し、解決策を見つける能力が求められます。
また、SES営業は営業成績が直接評価に繋がるため、目標達成のプレッシャーがかかることも珍しくありません。
しかしストレス耐性が高い人なら、プレッシャーにも前向きに取り組むことができ、困難な状況でも粘り強く対応できるため、取引先企業やエンジニアからの信頼を得られるでしょう。
営業職が好きな人
SES営業の仕事は、取引先企業との商談や新規取引先の開拓、エンジニアのマッチングなど、営業活動が中心です。
人と接することが得意で営業職が好きな人なら、取引先企業のニーズを的確に把握し、最適な提案を行うことができ、取引先企業やエンジニアと信頼関係を築きやすいでしょう。
また、SES営業は成果主義を採用している企業が多く、営業成績が良いほど高い報酬を得られます。
営業が好きな人は、自身の努力やスキルを発揮しやすく、キャリアアップも実現しやすいでしょう。
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- ご経歴:システムエンジニア⇒システムエンジニア
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SES営業のキャリアプラン
SES営業のキャリアプランとして、次の4つが考えられます。
- ・SES企業で管理職を目指す
- ・同業他社に転職をして年収を上げる
- ・SES営業として独立する
- ・他の仕事に転職する
以下、それぞれ具体的に解説します。
SES企業で管理職を目指す
SES営業としてのキャリアプランの一つに、SES企業で管理職を目指す道があります。
SES営業のエンジニア取引先企業を結びつける経験を積むことで、プロジェクトマネジメントや組織運営のスキルを身につけることが可能です。
管理職は、大規模なプロジェクトを担当する場合に冷静に判断し、プロジェクトチームを率いる存在であるため、営業成績だけでなく、チームのマネジメント能力やプロジェクトの進行管理能力が求められます。
同業他社に転職をして年収を上げる
SES営業としてのキャリアプランのもう一つの選択肢は、同業他社に転職して年収を上げることです。
SES業界は競争が激しく、優秀な営業人材は常に求められているため、転職によってより良い条件や高い報酬を得られる場合があります。
同業他社への転職を成功させるためには、自身のスキルや実績をしっかりとアピールすることが重要です。
過去の営業成績やプロジェクトの成功事例、取引先企業との関係構築の実績などを具体的に示すことで、転職先企業に対して自分の価値を伝えられるでしょう。
SES営業として独立する
SES営業としてのキャリアプランには、独立してフリーランスとして活動する道もあります。
独立することで、自分のペースで仕事を進めることができ、成功すれば高い収入を得られるでしょう。
独立するためには、まず市場調査を行い、需要のある分野や取引先企業を見つけることが重要です。
また、営業力やマネジメントスキルを磨き、取引先企業との信頼関係を築くなど、継続的に案件を獲得するための努力が求められます。るでしょう。
他の仕事に転職する
SES営業で培った営業スキルやIT知識は他の職種でも高く評価されることがあるため、キャリアチェンジも経験を活かす方法の1つです。
SES営業から転職できる職種の例には、以下のものが挙げられます。
- ・ITコンサルタント
- ・プロジェクトマネージャー
- ・人材紹介会社の営業職
他の仕事に転職する際には、自分の強みや興味を明確にし、それに合った職種を選ぶことが重要です。
また、転職先の企業文化や働き方を事前に調査し、自分に合った環境を見つけることも大切でしょう。
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SES営業への転職でよくある質問
ここからは、SES営業の転職でよくある質問をいくつか厳選して紹介します。
Q:営業経験があれば未経験でもSES営業を目指せるの?
営業経験があれば、未経験でもSES営業を目指すことは十分に可能でしょう。
取引先企業とのコミュニケーション能力や交渉力、問題解決能力など、一般的な営業スキルはSES営業でも非常に役立つためです。
ただ、SES営業として取引先企業の悩みを解決するためには、営業スキルに加えてIT業界の知識が必要です。
IT技術そのものを深く理解する必要はありませんが、エンジニアのスキルセットやプロジェクトの概要を把握する必要があるでしょう。
Q:SES営業になるには資格が必要?
SES営業になるために特別な資格は必要ありません。ただし、IT業界に関する知識を証明するための資格を持っていると有利に働くでしょう。
これは、資格を取得することで、取引先企業やエンジニアとのコミュニケーションが円滑になり、信頼関係を築くことが容易になるためです。
また、資格を持っていることで、自分のスキルや知識をアピールすることができ、転職活動においても有利に働きます。
とくに「ITパスポート」や「基本情報技術者試験」などの国家資格は、ITの基礎知識を証明するために役立つでしょう。
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SES営業に興味をもったらIT業界特化の転職のプロに相談
SES営業は、IT技術の普及とIT業界の人材不足によって需要が高まっている職種です。
営業力に加えてITに関する知識が必要になるうえに継続的な学習が必要になる反面、高い年収が期待できるでしょう。
また、SES営業を経験することでその後のキャリアの幅も広がるため、キャリアチェンジやキャリアアップを検討する方は、転職市場の情報収集から始めてみるのもおすすめです。
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SES営業からのキャリアプラン構築に興味がある方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
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