【採用担当者向け】2021年4月 IT転職市場レポート | ギークリーの集客状況をご紹介!
2021年新年度を迎えて、早1ヶ月が経過しました。4月は新卒の新入社員が入社することはもちろん、企業の組織体制も変わりやすい時期です。2021年4月のIT転職市場は、3月までと比べてどのような変化があったのでしょうか。ギークリーの集客状況元に、新年度と迎えた4月のIT転職市場と求職者の傾向についてご紹介します。
目次
2021年4月 集客トピックス
ギークリーでは転職エージェントの面談に訪れた方にアンケートを実施し、1ヶ月ごとにIT転職市場のニーズや傾向を分析。採用担当者向けに、毎月情報をまとめて発表いたします。
新年度が始まった2021年4月、主な集客トピックスは以下の通りとなりました。
求職者の転職意向度は2020年12月以降の傾向を継続
企業側の採用ニーズは高まる反面、求職者の転職ニーズは2020年12月以降は低い傾向にあります。
一方で、転職意欲の高い求職者の「退職している」比率は増加し、年度の切り替わりの影響が出ていると考えられます。
エンジニア比率が63%と直近半年でも最高の水準
面談者の職種を分類した結果、エンジニア比率が増加し直近半年でも最高の水準となりました。
SE上流は減少しつつも、それ以上にSE下流(特にオープン系SE)が増加しています。
特に、スカウト集客での20代エンジニア集客比率の増加が見られます。
20代若手層集客拡張の影響が継続
直近のポテンシャル採用枠のニーズの高騰を受け、3月以降は若手層(微経験)への集客に着手した影響が継続しました。
今後は若手層のご支援実績まで見ていき、IT職種以外の拡張も行う予定です。
各トピックスについて、実際のデータとともに詳細解説をします。
求職者の転職意向度は1月以降の傾向を継続
面談者の退職状況の分析
面談者の退職状況を分析した結果、3月に比べ4月は「退職している」比率が13%から16%に増加しました。これは3月から4月への年度の切り替わりが、退職のタイミングとして影響していると考えられます。
「退職日が確定している」は5%、「退職の意思は伝えているが退職日は未定」は3%と、在職中で退職することが決まっている人は、合わせて5%減少しました。
「退職する予定だが、まだ意思は伝えていない」は37%と微増、「退職するか検討中」は39%と横ばいに。退職が確定していない人が全体的に微増の結果となりました。
求人企業と求職者の潮目は12月の傾向を維持
求人企業サイドは新年度を迎えたこともあり、ますます採用ニーズの高まりを見せています。
求人数は11,500件と、過去最高水準を更新中です。
一方で求職者サイドは、「退職するかどうか検討中」の比率は変化がないものの、引き続き求職者の転職意欲は低い傾向です。
「退職している」の割合が増加しているものの、年度末に退職する影響を大きく受けたことが予想され、転職意欲の高まりではないと判断されます。
求人企業と求職者のニーズの違いによる潮目は、4月になっても12月から続く傾向を維持している状態です。
エンジニア比率が63%と直近半年でも最高の水準
エンジニア比率が増加
面談者の職種を大きく分類した結果、3月に比べ4月はエンジニア比率が61%から63%に増加しました。これは、直近半年で過去最高の水準での増加です。特に、スカウトでの集客比率が増加傾向にあります。
年代別では、20代エンジニア比率が増加しています。
職種の占有率
面談者の職種を中分類した結果、SE下流の占有率が増加しています。(オープン系SE+3.5%、データサイエンティスト+1.2%)
一方、SE上流の占有率が減少しました。(PM-1.3%、システムコンサルタント-0.1%)
これは20卒の集客拡張と、年度の切り替わりのタイミングが噛み合ったことから、SE下流が増加したと考えられます。
20代若手層集客拡張の影響が継続
面談者の年齢別の分析
面談者を年齢別に分析した結果、3月大幅に伸長した25歳以下の若手層は、4月は1%増の16%と横ばいとなりました。
これは3月以降、20卒の集客範囲が拡張した影響が続いていることが要因と考えられます。
26~30歳は33%、31~35歳は18%、36~40歳は13%、41~45歳は11%、46歳以上は9%と、いずれの年代も3月比は微増微減に留まっています。
26歳以降の年代は特に新年度などの影響も見られませんでした。
若手層の集客増加に伴い、低年収(微経験)層の面談数比率も継続の傾向です。
APPENDIX:地方面談者(※一都三県以外)の傾向分析
APPENDIX①: 地方面談者数(※東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県以外の都道府県)
職種内訳は、3月に比べエンジニアが65%から67%に増、クリエイターは12%から11%に減、ゲームは5%から8%に増、営業は10%から7%に減、管理その他は8%から6%に減となりました。
IT職種にあたるエンジニア、クリエイター、ゲームを合わせると82%から85%と、面談数・面談占有率ともにが大幅に伸長しています。
特にエンジニアの比率は毎月上昇しており、中でもオープン系SEが伸長している傾向です。
APPENDIX② :地方面談者年収帯内訳
地方面談者と首都圏面談者の年収帯を比べると、地方の年収帯500万円以下は76%、首都圏は61%です。
~300万円、301~400万円、401~500万円の内訳を見ても全体的に地方の比率が高く、低年収帯の比率は地方が高い結果となっています。
転職により、首都圏在住者は年収アップ率6%、年収アップ割合50%→60%にアップ。地方在住者は年収アップ率23%、年収アップ割合90%と高い水準の推移が見られます。
これは仕入れとマッチングが噛み合っていることが要因と考えられるでしょう。
2021年3月集客トピックス振り返り
2021年3月の集客トピックスを振り返り、その後の動向を確認します。
転職に対する心理ハードルは引き続き高まる
企業側の採用ニーズは高まる反面、求職者の転職ニーズは12月以降は低いまま、3月も低い傾向が続いていました。
4月になっても変わらず、企業側のニーズは引き続き高く、求職者の転職ニーズは12月以降の傾向を継続しています。
営業の集客を強化。2月比155%に着地。
これまでギークリーでは、IT・クリエイター・ゲームの集客をメインに行っていましたが、最近では成約率の高い営業職の集客を強化しています。
成約への歩留まりも問題なく、4月以降もこの動きを継続させたいと考えていました。
IT職種の20卒集客拡張により、4月は営業比率は低下しており、エンジニアの集客比率が増加しています。
若手層のニーズに合わせ、集客範囲を拡張。面談数の約50%を20代が占める。
直近のポテンシャル採用枠のニーズ高騰を受け、若手層(微経験)への集客に着手しています。
求人数も増加傾向にある一方、20卒の成約実績はまだ少ないため、経過観測を行っておりました。
若手(微経験)層の集客範囲拡張の影響は、4月も引き続き継続しています。
まとめ
2021年4月の集客は、一部で年度の切り替わりの影響を受けた推移が見られました。
面談者の退職している比率は増加しているとは言え、企業サイドの採用ニーズの高まりと求職者サイドの転職意向の低下は変わらない結果です。
一方で、20卒の集客拡張の影響により、若手層の伸長が如実となりました。
また、職種ではエンジニア比率が増加し、人気となっています。
特に、SE下流の占有率が増加しているのは、若手層とエンジニア人気が相まった結果と言えるでしょう。
ギークリーでは、面談いただく求職者はもちろん企業の採用担当者へのニーズも鑑みて、IT転職市場の動向を探っております。企業と求職者のニーズが1件でも多くマッチングできるように、IT/WEB/ゲーム業界特化型の転職エージェントとして分析をしてまいります。
来月もレポートをアップしますので、ぜひ企業の採用担当者の皆様はご参考ください。
あわせて読みたい関連記事
この記事を読んでいる人におすすめの記事