誰もが自由に自然体で経営できる環境に。「freee会計」の”マジ価値”を提供する開発チームが大切にする仕事観とは
「スモールビジネスを、世界の主役に。」をミッションに掲げ、だれもが自由に自然体で経営できる環境を目指しているfreee株式会社。
今回はfreee株式会社の中でも、企業の経理の効率化から、月次決算の前倒しや人件費の大幅な削減などを実現させている「freee会計」SMB会計開発チームの方に、チームのミッション、現場のリアルな話、仕事を通して感じるfreeeらしさについて語っていただきました。是非ご覧ください。
目次
【freee株式会社 インタビュイー】
加藤 徳泰様 / SMB会計 開発責任者
2016年にfreee入社。入社以来freee会計の開発一筋。
マネジメントの合間を縫って細かいバグ修正をするのが好き。好きな食べ物はとんかつ。
【freee株式会社 インタビュイー】
中島 啓貴様 / SMB会計エンジニア
2017年に新卒で freee株式会社に入社。
freee会計だけでなく、マイクロサービスや検索基盤の導入・運用にも携わりつつ、チームのリーダーも兼任している。フロントエンドの技術が好き。
好きな寿司ネタはさんま。
だれもが自由に自然体で経営できる環境に。「freee会計」が掲げる”4つの柱(ミッション)”
―貴社「freee会計」の具体的な事業内容についてお聞かせください。
加藤さん:freee ではスモールビジネスを、世界の主役に。というミッションのもと、「freee会計」を始めとした複数のプロダクトを提供しています。また、我々が開発している「freee会計」は通常の会計ソフトに収まらず、統合型経営プラットフォームとしてバックオフィスを一気通貫して支えるサービスの開発を行っています。
具体的に「freee会計」は、会計の機能だけでなく、人事情報や稟議など業務とデータを連携することでバックオフィス業務を大幅に効率化するものになっていて、この”自動化”により、日々の経理の効率化から、月次決算の前倒しや人件費の大幅な削減などを実現しています。
当社のユーザー層は、個人のお客様から、法人のお客様、税理士事務所のお客様など、幅広いのですが、法人については従業員の規模によってユーザー層を分けてアプローチを掛けていく組織体制となっています。
その中でも、我々のチームは20名以上の法人のお客様に対して、freee会計の開発を担っています。
―「freee会計」を展開するSMB会計チームではどのようなミッションで開発を進められていますか。
加藤さん:SMB会計チームは、基本的にSMB(20名以上の法人)層をターゲットとして業務フローやバックオフィス業務の課題を解決するために機能開発・改善を行っています。
現在は「債権管理」「債務管理」「実績の可視化」「品質担保」の四つをメインの開発項目としていて、「債権管理」「債務管理」では経理だけでなく従業員の使いやすさの向上、「実績の可視化」については各企業ごとにマスター情報を整理して集計機能の拡充を、「品質担保」では正しく迅速にサービス提供できる様に機能のブラッシュアップを行っています。
実際にお客様からいただいた声をプロダクトに落とし込み、反映させ課題を解決していくのが我々のミッションです。
中島さん:先日もユーザーインタビューを行って、新しい機能のUIについてフィードバックをいただきました。
ユーザーインタビューやユーザーテストは開発プロセスに組み込まれていて、新しい機能を作る際にデザインが形になってきたタイミングで必ず行っています。
加藤さん:ユーザーインタビューやユーザーテストは機能のテストだけでなく、お客様と業務に対する目線を揃える目的もかねていますね。
中島さん:特にエンジニアはユーザーさんと接点を作っていかないと業務に対する目線は近くならないですもんね。
―「freee会計」を展開するSMB会計チームではどのようなミッションで開発を進められていますか。
加藤さん:サービスの利用者を増やすことに重きを置いています。
freeeの事業の目標としては2年後黒字転換がありますが、そのためにまずはより多くのお客様に導入していただくことを意識しており、SMBという20名以上の法人お客様の場合は、いろいろな機能のなかでまず「債務管理」や「債権管理」のような機能の一部からの導入もお勧めしています。
また、昨今話題になっているインボイス制度など法制度対応も優先度は高く、ユーザーの増加や開発項目の増加に伴い、freee全体としてもチームとしても採用活動に力を入れているところです。
エンジニアとしてのアウトプットを第一に。コード好きが集まるSMB会計チームが大切にしている「仕事観」とは
―SMB会計チームが大切にしている「仕事観」について教えてください。
中島さん:SMB会計チームは、開発チームの中でも一番アウトプットを重視していると思います。
加藤さん:SMB会計チームは、純粋にプログラミングやコードを書くのが好きな人が多く、極端かもしれませんが、ミーティングの時間は最小限に、コーディングの時間は最大限にと考えるタイプの方が多いと思います。
私自身、マネジメントにおいてもエンジニアとしてのアウトプットが大事だと言っていて、
常にコードを書くことに意識が向いている方がいいなと思い、実際に面接でも候補者にお伺いしています。
中島さん:社内では言語を学ぼうというような勉強会よりも、データベースの負荷をどうにかしよう、フロントエンドのコードを新しくしようというような目的ベースで開かれる勉強会が多く、このような集まりを委員会と呼んでいます。
最近だとRubyのトピックを皆で読む会が発足され、現在使っているRubyの環境をよりよくしようという考えのもと、有志で集まり、早速開発に新しい機能が取り入れられ始めています。
勉強するだけで終わらず、実践に繋げる人が多いという意味でも、アウトプットを重視しているなと思います。
―SMB会計チーム全体で感じる”freeeらしいカルチャー”などありますか。
加藤さん:エンジニアとして、自らアウトプットもしつつ、困っている人を助ける面倒見の良さがカルチャーになっていると思います。最近メンバーが増えたときもそうだったよね。
中島さん:みんな面倒見が良いので困っている人を奪い合っていますね。
加藤さん:freeeは10年目になって、プロダクトが大きくなるにつれてキャッチアップも大変になっていると思います。もともと面倒見の良さはカルチャーとしてありましたが、プロダクトが拡大していくにつれ、より根強くなったと感じます。
また、新しく入社された方には、仕事をしていくうえでの基礎固めのためにも、人の時間を奪ってもいいから迷ったら聞くべきだと伝えています。なので、どんなことでも遠慮なく質問していただきたいです。
―SMB会計チームとして、お客様や組織から、日々求められていると感じていることはありますか。
加藤さん:より抽象度の高い課題をスピード感持って解決していくことが求められていますね。
しかし、これは技術者としての成長と信頼があってこそだと思っています。
昔は先輩が咀嚼してくれてある程度明確になった仕事に取り組んできましたが、成長に伴って課題の抽象度は高くなり、同時に開発スピードも求められるようになりました。
中島さん:例えば、ユーザーや他チームから「この機能を直してほしい」という依頼があった場合、その機能がどのように使われているのか踏まえて、機能改修や機能の廃止も提示して合意をしながらやりきります。
ただ、改修するだけでなく、課題の本質に向き合いながら手を動かせることが求められていると感じています。それができる技術者はかっこいいですよね。
加藤さん:また、ただコードを書くだけではなく、「なぜ書くのか」「そもそも書かなくていいのではないか」というところを考えられるようになるといいですよね。
具体的な課題から抽象的な課題に向き合えるようになるには、人にもよりますが新卒入社は3年位かかると思います。
中島さん:中途入社は最初から抽象的な課題に向き合うこともありますよね。年数を重ねるごとに求められることの難易度も高まっていきますし、それに伴って引き出しも増えていくので、成長を感じます。
フルスタックで開発した先に見える プロダクトと技術者の成長
―お二人が感じる「freee会計」に携わることの魅力についてお聞かせください。
加藤さん:フルスタックでいろいろな言語に触れることができるのが魅力だと感じます。
例えばfreee会計だけではなくて、別のプロダクトやマイクロサービスと連携することもあります。フロントエンドやバックエンドなど分けておらず、最近はインフラを触る機会もあるので、基本的に全部の言語に触れることができます。
また開発タスクの面では、一程度のリソースを技術的負債の解消や未来に向けた技術投資のために確保しており、機能の改修や追加以外も会社として時間を割いて取り組めているのは魅力の様に思います。
中島さん:部分的ではなくてフルスタックで考えることができるのは魅力ですよね。あらゆるフェーズを自分たちで一元化して見ているからこそ、一気通貫して最適な技術選定ができます。
例えば負荷があがってきたときに、フロントエンドとサーバーサイドでそれぞれチューニングするのではなくて、全体をみてボトルネックを見つけてアプローチできるのはエンジニアとして本望ですね。
加藤さん:一元してサービスに携われると達成感も違ってきます。
freeeの有料課金ユーザー数が約40万事業所、それぞれが会計のデータを持っています。開発タスクにおいてデータ移行を伴うことがあるのですが、もちろん安全に移行する必要があります。この膨大なデータ移行を無事に行えたときはエンジニアとしてやりがいを感じますね。
中島さん:国内でも有数な規模感のはずですね。フロントエンド、バックエンド、コードベースも国内で有数の規模ですし、データ量も多いですからね。
―気通貫して「freee会計」を開発していくうえで、どのようなときに開発者、技術者としてステップアップを感じますか。
加藤さん:私には”無茶ぶりな仕事”がくることが多いのですが、若いころには処理できなかったような抽象的なタスクに対処できるようになったことにステップアップを感じます。
これまで、自分が触ったことがないような技術のタスクを振られたこともありました。
知識がなくても対処しなければならないので、自然と新しい技術が身につくことで都度成長を感じることができたと思います。
私のように無茶ぶりで育つ人もいれば、自発的にやりたいことに対して動いて成長する人もいますよね。
中島さん:私は、携わる開発の難易度が高まるなかで、難しい機能を出すことができた時や、円滑にプロジェクトをまわしてよりスムーズにリリースできた時に成長を感じられます。
加藤さん:中島さんは日中ミーティングをして、夜にコードを書いたりしてインプットの時間をとっていますよね。
私もコードを書きたいマインドを持っているので、主に夜間にslackで共有された細かいバグやユーザーが困っていることのうち件数の多いものから対応しています。
小さなことでも対応することで1000人のユーザーの悩みが解消されるのであれば、やる価値はあるなと思うし、喜んでいただけます。
中島さん:私はフロントエンドの技術が好きなので、新しい機能やサービスを見つけたらfreee会計でも使えるかなと試してみたり、このライブラリをアップデートしたら新しい機能が使えるようになって便利になるのではないかなど、フロントエンド委員会に持って行くようにしています。
委員会は、自分が仕入れた情報を実践ベースで学べるため、良い機会になっていると思います。
―「freee」のエンジニア組織で一目置かれる方はどのような方ですか?
加藤さん:freeeはローンチから10年程経過しているため、技術的負債も多くあります。
自分以外が開発したプロダクトでも、自身で深掘りしながら、技術的負債を解消できるメンバーは一目置かれていますね。
プロダクトが大きくコードも複雑で機能を改善しようとしても、前任者が書いたコードを読むことも難しくて、アプローチの仕方も分からず途中で心が折れてしまうことも多いのですが、そこに対して愚直に向き合える人は強いです。
さらに、忙しい中でも差し込み業務が入ったときに、自ら手を上げてなんでもやるような積極的な方も現場で活躍していると思います。
アイデンティティーもあるかと思いますが、普通は手を上げにくいところも快く手を上げてくださっています。もちろん、コードを書くことが好きだという前提のものだと思いますが。
中島さん:私は、カスタマーサポートコストのことまで考えて補助機能をつけたり、ただ機能を作るだけでなく何がユーザーに対する価値なのかを考えて開発できる人はfreeeで活躍していると感じます。
私も、日頃から「ユーザーの価値にまで意識が届くようなエンジニアになりたい」と思っています。
最後に、自社でのクラウドサービスの開発や、貴社サービスに興味をお持ちの方へのメッセージをお願いします
中島さん:freee のプロダクトには、多くの機能がありますが、実現できていないバックオフィスの最適化はまだまだたくさんあり、たくさんの人の貴重な時間が失われています。
freee で開発することは、バックオフィス業務で困っている人を作業から開放して、社会をより良くしていくチャンスなのだと思いながら、自分は普段から細部に拘った開発をしています。
ユーザーの作業を1分短縮できる開発でも、それが数万人に使われていることを考えれば、トータルで数万時間を作業から開放して創造的な活動に当てることができることになります。人が人生で過ごす時間は数十万時間なので、小さい改善であっても、積み重ねてみれば人1人分の人生を生み出してしまう、そんなインパクトがあります。
ユーザーに提供する”マジ価値”(本質的な価値)を追い求め、技術スタックにとらわれず挑戦していく、そんな方と今後の freee の開発を盛り上げていきたいです。
加藤さん:まずはコードを書くのが好きな人。
そしてユーザーに自信を持って価値があると言えるものを作りたい人、機能リリースしたときにユーザーにどれだけ使ってもらえるかワクワクできる人はfreeeで活躍することができると思います。
ときにはユーザーから手痛いフィードバックを受けることもありますが、ユーザーとコミュニケーションを取りながらよりよいものを開発していきましょう。freeeはユーザーのために自分にドライブをかけてアウトプットできる人は働きやすいですし、そのようなメンバーが揃っています。
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