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ユーザーが”本当に求めていること”を発掘する。金融工学×システムで市場をリードする「クオンツ開発グループ」のプロフェッショナルとしての覚悟とは

国内最大、邦銀随一の顧客基盤を持ち、業界屈指の総合金融グループとして成長を続ける三菱UFJ銀行。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の中核をなし、世界でも抜きんでた実力を誇るメガバンクです。
今回は、「デジタルICT推進グループ」に続き、金融×数理×情報科学を駆使した開発を担う「クオンツ開発グループ」の菅原様、殿岡様にミッションや現場のリアルな話、仕事を通して感じる三菱UFJ銀行らしさについて語っていただきました。是非ご覧ください。

【株式会社三菱UFJ銀行 クオンツ開発グループ インタビュイー】

菅原 めぐみ様(クオンツテクノロジー)/ チームリーダー

2020年、システム開発運用部からクオンツ開発Grに異動。
現在は、クオンツテクノロジーのチームリーダーとして、開発案件の推進管理やチーム運営を担当。

 

【株式会社三菱UFJ銀行 クオンツ開発グループ インタビュイー】

殿岡 達也様(クオンツ)/ 金利デリバティブモデル担当

2021年、三菱UFJ銀行にFT(ファイナンシャルテクノロジー)採用で入行。
その後クオンツ開発Grに配属となり、金利デリバティブ商品の評価モデル開発を担当。
金融工学を駆使して、金利フロントのポジションコントロール精緻化を通じて収益向上に貢献している。

 

 

メガバンクの市場ビジネスを金融工学とシステムの観点から支える「クオンツ開発グループ」のミッションとは

 

 

―まず、「クオンツ開発グループ」の事業内容や、組織体制について教えてください。

菅原さん:クオンツ開発グループはデジタルICT推進グループと同じく、三菱UFJ銀行の市場部門の部署の一つである「市場エンジニアリング室」に所属する組織です。

市場エンジニアリング室は市場業務のDXを推進する部署ですが、その中でクオンツ開発グループはデリバティブ等の評価システム及びリスク管理系システムの開発や、金融工学的な知識を用いたモデルの研究・開発を行っています。

組織は、クオンツ、クオンツテクノロジー、イノベーション、デスクの4ラインで構成されています。

クオンツは金融工学を用いたモデルの研究・開発を行い、クオンツテクノロジーは開発されたモデルを内包するシステム実装を担当しています。

クオンツとクオンツテクノロジーが協働し、初めてシステムが出来上がってモデルが業務で使われるという関係性になります。

この2つのラインでは、本邦・海外市場業務の推進や発展を目的としたものづくりを中心に業務を行っています。

イノベーションはデータ分析や機械学習系の分野を担っているラインであり、デスクはトレーダーの横に寄り添ってサポートする、いわばクオンツの第一線です。

 

―クオンツ開発グループは、どのようなミッションを掲げて仕事に向き合っているのですか。

菅原さん:クオンツ開発グループでは、収益機会拡大のために、スピード感のある開発を行いつつ、積極的に前向きなことに取り組んでいきたいと考えています。

三菱UFJ銀行の市場部門は東京の為替市場においてトップレベルであり、グローバルでもG-SIFIs(グローバルシステム上重要な金融機関)として大きな存在感を示すプレイヤーです。

市場性取引には金融工学を駆使したモデルが用いられますが、洗練されたモデルが競争力をうみ、時には市場急変に対する頑健性を左右することもあります。

クオンツ開発グループでは、市場部門で扱う大量取引を金融工学とシステムから支えている部署であり、進化を続ける必要があります

ここ数年は、規制・制度に対応する大型のプロジェクト案件の推進に体力を割かなければならず、なかなか将来像の検討に力を注ぐことが出来ない状況でしたが、徐々にそれらのプロジェクトが落ち着いてきたので、次世代に向けた新しい検討を始めています。

具体的には、急速なマーケットの変化や多様な顧客のニーズに柔軟に対応するため、最先端のモデルを更にスピーディに提供できる基盤の刷新やそれを進めるための体制作りです。

 

 

ユーザーが本当に求めているものは何か。クオンツ開発グループがこだわる仕事への姿勢とは

 

 

―クオンツ開発グループの雰囲気や、重視している仕事観について教えてください。

殿岡さん:仕事をする上で大切にしていることは、ユーザーが本当に求めていることを発掘し、それに基づいてモデル開発をすることです。

金融工学の知識だけに基づいて物事を進めてしまうと、実際の業務が思うように回らないということが往々にしてありますし、頼まれた開発に対して後から問題が見つかることもあります。

そういった場面に直面した際は「ユーザーが本当にやりたいことは何か」というところに常に立ち返って考えることを大切にしています。

言われたことをやるだけではなく、「ユーザーのために本当にやるべきことは何か」を考えユーザーとの議論を重ねながら仕事をすると、やるべきことの視野が広がると、身をもって感じています

実際に、ドルや円といったメジャーではない通貨のモデル開発に携わった際に、ユーザー視点を持つ重要さを感じました。

メジャーな通貨とは異なり、マーケットの移行先といった情報が事前に公表されなかったため、マーケットが移行した後も今の取引を続けられるよう、そしてビジネスチャンスを逃さないように、事前に開発できるものは進め、情報が発表された瞬間に残りを埋めにいこうという動きをユーザーのためにとりました。

 

菅原さん:私も、ユーザーの本当の要望を汲み取ることが大切だと感じています。

クオンツ開発グループは開発をする部署ではありますが、市場部門というユーザーと同じ組織にいることもあって、ユーザーに寄り添って開発をしていこうという視点をもつことが非常に重要です。

殿岡さんの話にもありましたが、外部要因で対応内容がなかなか確定しない等、不確定な要素が多い中でも、ユーザーが業務を継続させることを一番に考え、臨機応変に対応しながら開発を推進することを心がけています。

検討を開始した将来像については、当Gr起因で「ユーザーの収益増強のためによりよいアーキテクチャ」について、クオンツとクオンツテクノロジーで議論を重ねています。

 

―日々仕事と向き合う中で、「三菱UFJ銀行らしさ」を感じる瞬間について教えてください。

殿岡さん:三菱UFJ銀行にはマーケットリーダーとしての側面があり、三菱UFJ銀行に所属する自分たちが「マーケットを引っ張っていくんだ」という自負があります

ですので、誰もやっていないようなことに挑戦していく立場でもありますし、そのようなことについて知る必要があると思います。

他行の真似をする、今あるものを自分たちができるようにする、取り入れるということだけでは済まされません。
「自分たちが先に新しいことに挑戦していかなければならない」という義務を背負っているかなと感じています。

また、銀行という「信頼」を売りとしている会社ですので、一つの失敗の影響は大きいです。
ですが、一つの案件自体やフロントの収益額も大きいので、失敗の影響が大きい分、仕事が成功したときには大きな達成感が得られます。

他にも、三菱UFJ銀行には、どんな時でも相談にのってくれて、アイデアを一緒に考えてくれる方が多いと思います。そのような人に、三菱UFJ銀行らしさを感じます。

 

菅原さん:殿岡さんの意見と重なりますが、どのような対応においても当行がリードすべきという考えの元、誠実に進めていくところに三菱UFJ銀行らしさを感じます。

業務内容からは少し逸れますが、各種制度や、在宅勤務が可能な枠組みが確立されているところも当行の良い点ですね。

先ほどお話しした、将来のアーキテクチャ検討もそうですが、まだスコープの定まっていない状況で、メンバーが色んな意見を出し合い少しずつプロジェクトの形が見えていくフェーズに楽しさを感じます

市場部門内に組織があることで、システム開発が銀行内でどのくらいのポーションを占めていて、どれくらいの収益につながっているのかといった、業務の収益向上につながっていく流れができるところを実感できることが魅力の1つです。

 

―クオンツ開発グループを支える技術者として成長するために、日々こだわっていることはありますか。

殿岡さん:同じ失敗を繰り返さないことです。

自分はまだまだ若手なので、失敗をしたり、上司に迷惑をかけてしまう場面もありますが、ありがたいことに周りの方が失敗を受け入れ、フォローしてくれます。

そのため、自分にできることとして、今のうちにいっぱい失敗を経験し、どのような点がダメだったのか、どうすれば失敗を繰り返さないのかをということを考えて日々の業務に向き合っています。

同じ失敗を繰り返さないことを意識することで、「どうすれば相手が仕事をやりやすくなるのか」というように、自分のことだけではなく相手のことも見ながら業務を進める力になっていると思います。

菅原さん:マーケットの動きについていけるようなスピード感を持つことを意識しています。

一方で、スピード感のみならず、ユーザーがやりたいことを見極める能力や、ビジネスとして確かな影響を常に与えられているかどうかを考えることも大切にしています。

そのような能力を養いつつ、クオンツ開発グループとして、さらにスピードを持った行動を心がけています。

 

 

相手が本当に求めていることを見極める力を身に着けながら成長できる、クオンツ開発グループの魅力

 

 

―お二人が感じている、クオンツ開発グループの仕事の楽しさや魅力について教えてください。

殿岡さん:自分の仕事がトレーダーやフロントといったユーザーの助けになっているということにやりがいを感じています。

実際にユーザーとやり取りをする中で問題点を見つけて解決し、原因を特定して何をすればいいのか提案したことがあります。

その際に、自分の提案に納得していただき、「対策を考えてくれて助かった」という話をいただくこともありました。

他にも、めざすゴールに向かって何をすべきかを一緒に考えてくれる人が多い点がクオンツ開発グループの魅力だと思っています。

誰の意見であってもしっかりと話に関心を寄せ、傾聴してくれる人が多い環境です。

 

菅原さん:クオンツ開発グループは、銀行だけでなく証券の開発にも関わることが出来るため、かなり幅広い業務分野で活躍出来る機会があります。

国内外の市場取引という大きなフィールドを根幹から支え、社会インフラ発展に貢献できる実感を持てることが、クオンツ開発グループで仕事を進める楽しさや魅力につながっていると思います。

 

―クオンツ開発グループや三菱UFJ銀行に属する技術者として、どんなときに「ステップアップしている」と感じますか。

殿岡さん:ビジネスのことを考えながら仕事をするようになって、マーケットのことにも興味が出てきて、気づけば常にマーケットの情報をキャッチアップしていると実感したときです。

私は数学とプログラミングが好きで入行したのですが、入行したての頃は、金融のことは何も知らない状態でした。

しかし、実際に業務を始めるとビジネスと学問にはやっぱり差があり、学問の専門性だけを発揮するだけではビジネスは回らないと感じました

自分がやっている業務がどういう影響を与えているのかを考えて、モデル開発だったり、システム開発に向き合う必要があることに気づいたんです。

そこで、マーケットに対する知識を自ら身につけられるような動きをするようになりました。

実際に、最近で為替のドル円のイベントがあったのですが、イベント後に自分の業務の範囲でどのような動きが予想されるかを考えたことがあります。
自然とマーケットに興味を持つようになり、様々なことを自分で調べて知ることが身についたと思います。

 

菅原さん:殿岡さんのように、自分に欠けているものを非常に素直に吸収し、多少失敗しながらもステップアップしていこうというメンバーが成長していると思います。

入ってきたばかりで、 右も左もわからない状態でも、一度サイクルを回すと、次から1人でタスクをこなせるようになったり、少しのフォローで自ら動けるようになります。

私自身はそのようなメンバーの成長を実感できたときに、自らも成長していると感じます

 

―クオンツ開発グループで活躍し、輝いている方はどんな方ですか。

殿岡さん:案件を掘り起こして、相手が本当に求めていることを見極める力や、案件を円滑に進める能力を持っている方だと思います。

一方で、細かい点を見落とさない力も求められていると思います。

掘り起こすのに精一杯になって、実際にやってみたらダメだったとならないように、細かいところまで見落とさない力ですね。

あと、「システムの責任分解点が明確だが、人という観点ではお互いを尊敬しながら協力する」と考えている人が多いなと思っています

例でいうと、システムとしてはここまでは自分たちクオンツがやらなきゃいけない、ここからはクオンツテクノロジーに任せた方がベストというラインが明確になっているということですね。

ただ私たちは共同して開発をしているので、システムを業務適用する上でどうしてもラインが結構曖昧な部分もあります。

そのような中で業務の効率も考えお互いの強みを引き出しながら、自らの領域について責任をもって行動することが、活躍につながっていると思います。

 

菅原さん:周囲に気を配り、あわせてリスク把握出来る方だと思います。

かなり大きな開発案件を動かす仕事ですので、リスクに対してきちんと危機感を持てる人が活躍していると思います。

攻めるだけではなく、そういった守りの意識も高く、攻守のバランスが良い方が評価されています

他にも、新たなことを学び、身に着けていこうとする意欲がある方や、我々クオンツ開発グループでしかできない業務を完遂し、チーム・個々人のバリューを高めている方は総じて活躍されています。

 

 

最後に、「クオンツ開発グループ」や、三菱UFJ銀行にご興味をお持ちの方へのメッセージをお願いします。

 

 

菅原さん:クオンツ開発グループは、ダイナミックな市場業務の中でフロントトレーダーやセールスと協働し、収益への貢献を支える重要な役割を担っています。

高度な開発プロジェクトの企画立案から実装までリードすることができるため、通常のシステムエンジニアやプロジェクトマネージャーに求められるスキルを養いながら、市場系商品の時価評価やリスク計測に関するノウハウも取得できるため、ご自身のマーケットバリューを高められる環境だといえます。

他にも、アメリカ、ヨーロッパ、アジアといった海外拠点の開発プロジェクトを担当することで、グローバル人材としての成長も可能です。

新しいことにチャレンジしていく意欲のある方や、課題解決力のある方、金融の知見がある方は是非お待ちしております。

 

殿岡さん:クオンツ開発グループでは、フロントがビジネスを円滑に遂行するために、トレーダー視点、リスク管理視点、システム視点など常に多角的な視点を求められます

そして、プロジェクトも一つ一つが大きなものとなっております。

難しいことに挑戦してみたい方、金融業界を自分が引っ張っていくという意欲のある方を是非お待ちしております。

 

 

この記事の監修者

ギークリーメディア編集部

主にIT・Web・ゲーム業界の転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればIT人材の流れ等、「IT業界に携わる転職・採用」の事情を提供していきます。

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