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全世界1000万ユーザー超え|『みてね』マネージャーが語る、日本のインターネット文化の先駆者と働く開発チームの風景とは。

株式会社ミクシィ様のインタビュー企画の第一弾!初回は、ライフスタイル事業の『家族アルバム みてね』でエンジニアリングマネージャーを務める酒井さんにお話を伺いました。世界中にユーザーをもつ『家族アルバム みてね』を開発するチームがどのように働いているのか、採用ではどんなことを重視しているのかなど、開発チームの雰囲気がわかる内容になっています。ぜひご覧ください。

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酒井 篤

株式会社ミクシィ Vantageスタジオ みてね事業部 プロダクト開発グループ マネージャー

ベンチャー企業2社を経験した後、2011年に株式会社ミクシィに入社。SNS『mixi』における既存機能の開発やSNS内サービス『mixiモール』の新規開発に携わる。その後『家族アルバム みてね』の立ち上げに参画し、企画・開発に従事。現在はエンジニアリングマネージャーとして開発組織のマネジメントをおこなう。

 

『みてね』が繋ぐ、解像度の高い家族の思い出

 

株式会社ミクシィ_『みてね』エンジニアマネージャー酒井様_1

 

―まずは『みてね』のサービスの概要を教えてください。

『家族アルバムみてね』(以下『みてね』)はママ・パパが撮った子どもの大切な写真や動画を、祖父母や親戚など招待した家族だけにリアルタイムに共有することができる、写真・動画共有アプリです。

子育て世代向けに子どもの写真や動画をシェアするところから始まって、溜まったデータをもとに成長記録や振り返りコンテンツが生成されていくループを設計しています。ここを切り口に、プレミアムサービスやフォトブックなどの写真商品を提供するビジネスモデルになっています。

 

―酒井様はサービスの初期から『みてね』に携わっているとのことですが、『みてね』が生まれた背景を教えてください。

『みてね』は、当社の創業者である笠原健治に子どもが生まれたときに着想を得たサービスです。

子どもが生まれてすぐは、たった1、2か月の間に数百~数千枚のレベルで写真が増えていくんですよ。写真の量が急増すること自体も課題ですが、その写真をご両親に見せるときにもデータを1つずつ選んでメールに添付して、という作業をしていたところに大きな課題を感じました。

それって「子どもの成長を記録・共有したい」という欲求に対して、解決手段がすごく遠い位置にありますよね。この作業を楽しく、価値として提供していきたいというところから『みてね』が始まっています。

 

―家族写真をデジタル化することで、どんな価値が生まれているのでしょうか。

長年『みてね』を使っていただけると、アプリ上にたまった写真や動画が財産になっている と感じることができると思います。

私の世代の子どもの頃の写真って、分厚いアルバムに30枚くらいしか入っていないじゃないですか。自分が小さい頃の思い出も、「何色の服を着てた」程度ですごくぼんやりしていますよね。

これがデジタルな世界であれば、思い出の解像度をかなり高めることができるんです。連写されている写真だったり、一瞬一瞬の表情だったり。こういった解像度の高い記録が大量にたまっている状況は、今まであまり感じられなかった価値だと思います。

 

―『みてね』が目指す世界観についても教えてください。

子育てに対する価値観が変わっていくと良いですね。

『みてね』に写真や動画がある今の子ども世代が大人になったとき、アプリ上にはものすごく鮮明に成長の記録が残っています。それを見て、自分が子どもをもつ選択をした時にも解像度の高い記憶を残してあげたいと思ってもらえれば、子育てに対する価値観も変わってくるんじゃないでしょうか。

そこに家族間のコミュニケーションも加わってくることで、より充実したものとして人生観を描いてもらえるようになるんじゃないかなと思っています。

 

―目指す世界観に対する現在のフェーズと、今後2、3年を見据えた次の目標を教えてください。

今のフェーズでいうと、世界中でユーザー数が1000万人を超えて、子育て系の他サービスと比べてもかなり抜きん出た規模感になってきています。

次の目標としては、世界中で「家族の写真・動画をシェアするサービスといえば、『みてね』だよね」という揺るぎない地位を獲得することだと思っています。そのためには、まだ解決できていないユーザーの課題もありますし、新しいアイディアを素早く実装してサービスの付加価値を上げたり、収益面でも世界レベルの水準を目指していく必要があるなと考えています。

 

エンジニアマネージャーがつくる『みてね』のコミュニケーション文化

 

株式会社ミクシィ_『みてね』エンジニアマネージャー酒井様_2

 

―続いて、『みてね』の開発チームについて教えてください。チームとして大事にしている価値観などはありますか?

コミュニケーションを密に取ること、対話することをとても重視しています。

エンジニアの視点、デザイナーの視点、お客様からの声といった色んな要素を取り入れて機能を開発することが多いですね。アイディア1本で勝負するよりは、みんなの意見を取り入れながらプロダクトに仕上げていくという考えが浸透しているチームかなと思います。加えて、それがトップダウンではなく、チームのメンバーがしっかりと意見を出し合ってボトムアップに進んでいるかどうかも重視していますね。

 

―エンジニアのメンバーも、解決したい課題について積極的に意見を出せるんですね。

そうですね。例えばちょうど1年前くらいに、「『みてね』を1年後、2年後どういう姿にしたいか」というテーマで、事業部の約50人全員が意見するワークショップを1週間かけて実施しました。そのなかで色々なポジションの人が出した多くのアイディアを、マネージャー陣が整理して、ロードマップに起こし、プロジェクトとして取り組んできたのがここ1年の進め方でした。

 

―コミュニケーションを重視するようになったきっかけはあるのでしょうか?

『みてね』がコミュニケーションを重視しているというより、ミクシィの開発文化全体がそうなっていると思います。

ミクシィでは一時期スクラム開発やアジャイル開発を全社で推進した時期があったんです。アジャイル開発は、デリバリー速度を上げるために、対話の中でスピーディに物事を判断していきます。
そのなかで育まれた開発者同士のコミュニケーションの土壌が、『みてね』のチームが立ち上がった時にも引き継がれてるんじゃないかなと。

 

―普段の業務ではどのようにコミュニケーションをとっているのですか?

当社は現在フルリモートも可能な制度になっているので、基本はGoogleMeetを活用したビデオ会議でコミュニケーションを取っています。もちろん社内チャットツールのSlackも使っていますが、設計のレビューをしてもらいたい時にはSlackで非同期なコミュニケーション、同期的にコミュニケーションを取りたい時はビデオ会議に切り替える、というように使い分けは重視しています。

他にも最近流行りのGatherなどのいわゆるバーチャルオフィスの導入も検討していて、一緒に導入推進してくれる人をチームから募集しながら進めていますね。

 

―コミュニケーションツールにこだわるのはなぜでしょうか。

リモートワークでのコミュニケーションハードルを下げることで、仕事が楽しくなったり違うポジション間の交流が増えたりすることが狙いです。
リモートワークだと仕事はどんどん効率的に進むんですが、その分忙しさも増して、「楽しさ」が失われるんですよね。その「楽しさ」について考えたときに、メンバーや仲間の存在感が足りてないと思ったんです。
Slack上だと、人の存在はオンラインの緑色のマークじゃないですか。働いているのは分かっても、生命力を感じられない。なのでSlackだけで仕事を進めると緊張感が出てしまうんですよね。

 

―たしかにオンライン上でのコミュニケーションだと、「いつもと違う」感覚は少なからずありますね。

オンライン上のコミュニケーションではお互いの存在を意識し合うことが重要だと思っています。バーチャルオフィスであれば目の前でアイコンやキャラクターが動くじゃないですか。コミュニケーションも自然と始まって、仕事のコミュニケーションハードルも下がりますよね。
そうして、エンジニアだけでなく、例えばお客様対応をしているCSのスタッフやマーケティング部門のスタッフとのコミュニケーションなども増えればいいなと思っています。

 

 「20%ルール」で効率化とキャッチアップに取り組む

 

―『みてね』ではプロジェクトとは別に、業務環境の改善のために時間が設けられていると聞きました。

そうですね。いわゆる20%ルールみたいなものを作っていて、業務時間の20%はエンジニア個人が発見した業務的な課題や組織や技術の課題の解決に使って良いことにしています。
これはイノベーションを起こすための自由時間ではなくて、半年や1年先を見据えた時にやるべき事を具体化させて、その問題解決のために使っても良い時間として設定しています。
取り組む課題もあえて個人に依存させて事業課題を意識しながら優先順位をつけてもらい、リーダーシップを取ってもらっています。

 

―具体的にはどんなことが行われているのでしょう

CSに来るお問い合わせのうち、エンジニアが手動対応していた部分を自動化させるとか、モバイルアプリのビルド時間を高速化させるための手法の導入とか。
メインのプロジェクトにおけるユーザーの課題よりは、エンジニアの日々の業務が効率化して開発が楽になるようなことが扱われやすいですね。

 

―20%ルールを導入した背景や、ルールを導入したことでエンジニアにどんな影響が出ているかを教えてください。

まず背景でいうと、「改善をする」ためには時間の確保が必要だと思っていて。ちょっと手を動かせば大きく開発効率が向上する改善って無限にあるのに、どうしても後回しになりますよね。その時間を確保しようと。
そこから得られる効果ですが、エンジニアって改善する事自体が好きな人が多いと思っています。リファクタリングとかもスキルアップにつながる部分もあるので、楽しんで仕事をしてもらえるようになりますね。
新しい技術を導入するための検証時間としても使えるので、それをアウトプットすることで技術環境を更新していく後押しにもなっている場合もあります。

 

『みてね』はインターネットサービスの先駆者と働ける数少ない環境

 

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―続いて採用に関する質問です。『みてね』のチームが採用したいと考える人物像を教えてください。

人物像で言うと、「どんな小さなことでもリーダーシップを取れる人」というのを重要視しています。ユーザーに最大の価値を届けるために理想を描き、そこから逆算して自分や関わる仲間がどのように動いていくべきかをプランニングし、実行できる人が増えると良いと思っています。

また、『みてね』のチームは世界を向いて仕事していく必要があります。ですので、いずれは、あらゆる国の人が活躍でき、その人の価値観やスキルが活かせる組織にしていきたいんですよね。
子どもの有無に関わらず、その人が持っているスキルがちゃんと活きて『みてね』や周辺のサービスに反映されていくことが重要だと思って採用しています。

 

―エンジニアの採用では技術面も重視されると思いますが、どのような観点で選考をするのでしょうか。

技術面はやはり一番重要視しているので、ベーシックなプログラミング能力はもちろん、課題に対してどんな選択肢で解決するかという考え方を特にみています。
面接でも、業務でよくある課題を実際にディスカッションするんです。そうすると、普段からどんな思考回路で、どんな手の動かし方をしてきたのかがわかるんですよね。なかには「これってこういうことですよね」と聞いてくれて、それにリアクションすると「じゃあこんなパターンもありますね」というように話が展開していくケースもあって。
こういう方は一緒に働いても気持ちが良いので、仕事にも活きるだろうと思って採用を決めたりしますね。

 

―エンジニアの方が『みてね』で働くメリットはどんなところにありますか?

創業者である笠原と働けること自体が大きなメリットだと思っています。

例えば『mixi』や『FINDJOB!』など、笠原は日本のインターネット文化を最前線で作ってきた人間です。そういうレベルの人のプロダクトマネジメント能力や経験を隣で感じられることってほとんどないですよね。笠原と同じ世代にITベンチャーを立ち上げて、今もプロダクトを作り続けている人も多くはいないと思いますし。

笠原は本当に様々なところに顔を出しているんです。アプリの新機能をどう紹介していくべきかという内容をマーケティンググループの人と考えてたり、エンジニアがイシューを洗い出す会に参加していたりします。『みてね』の象徴的な存在ではなく、1プレイヤーとして横にいて、一緒に働けるんですよね。

 

―ありがとうございます。最後に、『みてね』やミクシィのことが気になっている方向けにメッセージをお願いいたします。

ミクシィ自体は『モンスターストライク』や『minimo』など色々なことをやっていますが、根幹にあるのは「インターネットを使ったコミュニケーションサービスで日々の生活をより良くしていきたい」という創業者である笠原の思想から始まっています。インターネットが好きで、サービスを通じて何か影響力を与えたいという人にはミクシィは合っていると思います。

そして、『みてね』はそんな笠原と仕事ができて、意見し合うことができる環境です。学ぶことしかない、とてもチャレンジングな環境だと思うので、興味があればぜひ選考を受けにきてほしいですね。

この記事の監修者

ギークリーメディア編集部

主にIT・Web・ゲーム業界の転職事情に関する有益な情報を発信するメディアの編集部です。転職者であれば転職市場や選考での対策、企業の採用担当者様であればIT人材の流れ等、「IT業界に携わる転職・採用」の事情を提供していきます。

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