転職活動における「転職理由」と「志望動機」の違いをご紹介!履歴書の書き方や面接での話し方まで、例文付きで解説します
転職理由と志望動機は、明らかに違うものであると認識することが重要です。転職理由と動機を混同していると、履歴書への書き方や面接における話し方にまで無意識に出てしまうのです。そこで今回は、混同しがちな転職理由と志望動機の違いを確認しながら、転職における履歴書の書き方や面接での話し方を解説します。
目次
「転職理由」と「志望動機」は違う!
転職理由とは
転職理由とは、新しい職場や職種への転向を決めた理由です。
例えば以下のような理由が考えられます。
- もっと高い給与を望みたい
- 職場の人間関係に問題があった
- 職場の体制に不満があった
- 転勤をしたくない
- 今の職種以上にやりたいことが見つかった
- 基本的な技術を身につけたので、更に上流工程を経験したい
これらは全て、現職種や職場から離れて、自分の仕事に対する望みを叶えたい欲望で、転職する理由は基本的に、居場所やポジションを変える動機です。
転職を決意した理由には、ポジティブな内容が含まれないことも多いと思います。それは、今よりも良い条件を求めて転職を決意するのですから、当然ですね。
志望動機とは
志望動機と転職理由はリンクする部分がありますが、志望動機はこの企業なら思い描いた仕事ができると確信した理由です。
例えば、転職する理由が「もっと高い給与を望みたい」や「職場の人間関係の問題」であったとしても、これらは転職先にその企業を選んだ動機にはなり得ません。
転職する理由となった原因を取り除くために別の企業を選ぶのですが、転職する理由をそのまま志望動機と捉えれば、それは“前の企業でなければどこでも良い”などといった考え方になってしまいます。
転職を決意したあとに、自分の望む条件に合った企業を探します。そして多くの企業の中から“その企業”を選んだ理由、“その企業でなければならない理由“こそ志望動機として明確にすべきことなのです。
転職理由と志望動機の明確な違い
転職理由と志望動機の明確な違いを意識すれば、前の会社でなければどこでも良いという気持ちを志望動機にする、という失敗を避けられます。
- 転職理由:その他の企業を広く選ぶ決意をした理由
- 志望動機:一つの企業に興味を持った明確な動機
より良い職に就くために視野を広げて企業をリサーチし、自分が求める条件を持った企業に興味を持つ流れですね。
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こんな方におすすめ
- キャリアプランを見つけたい
- キャリアの方向性を再確認して仕事のモチベーションを上げたい
- 能力や興味に合った新しいキャリアの方向性を見つけたい
履歴書への書き方
自分をプレゼンする
転職活動の中で、自分自身が望む企業を見つけたら、なぜその企業に注目したのかを書き出しましょう。
良いと感じた企業に対して志望動機を書くときには、あなたの経験はその企業で、どんなふうに役に立つのかをプレゼンする気持ちで書くことが大切です。
「前職が自分に合っていなかった」や「より高い給与を得たい」などの理由は、自身が転職したい理由にすぎず、その企業に興味を持っているとは言えません。
その企業で、自分が如何に実力を発揮し、企業の何に貢献できるのかを明確にするのが大切です。これはいわば、自分自身を売り込むプレゼンなのです。
経歴や経験は自分の武器と認識する
その企業でどのような働き方ができるか、その企業で何ができるかは、自分が培った自身の経歴や経験が武器となります。
全く違う分野へ転職する際にも、過去の経験で役に立つものが必ずあります。それら全ては志望動機に絡めることができます。
むしろ、これまでに得た知識や経験を活かし、満足できる仕事をしたい思いこそ、立派な志望動機となるのです。その企業をじっくりとリサーチし、自分自身の武器をどのように使いその企業で働くのかを考えてください。
ただし、これは自分自身を企業に捧げるという観点ではなく、その企業で自分が、納得のいく仕事ができることを証明する観点が含まれているのです。
質問させる書き方
履歴書は、面接の場でも活用されます。そして、面接官が履歴書を見ながらあなたと対峙します。その時、面接官が知っていることは“履歴書の情報”だけですよね。面接の際には、履歴書に記載されている事項を中心に面接が進みます。
履歴書の志望動機に全てを詰め込んで書いていると、暗記したものを読むだけになってしまいますので、動機の記載は大まかな要点だけを記載しましょう。そうすれば、面接官もあなたに対して“もう少し知りたいこと”が出てきます。
“あなたについて知りたい”と思わせることは、自分自身のプレゼンにとっては第一歩となります。
好印象な写真も重要
履歴書でもう一つ重要なのが“証明写真”です。採用担当者が始めて履歴書を見る段階で確認できるのは、履歴と志望動機、そして証明写真としての顔です。
また、履歴書で一番目立つのも証明写真ですよね。そこで暗い表情や緊張しすぎた表情を目にした場合、あなたに対する最初の印象は良いとは言えません。採用担当者も人間ですので、証明写真の表情で少なからずその人物像を印象付けてしまうのです。
証明写真では、硬くなりすぎず、また暗い印象を受けない写真を選ぶようにしましょう。
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転職理由を正しく伝える
面接官からみると、転職理由は志望動機と並んで関心のあるテーマです。
転職理由をうまく伝えられるかが面接突破の鍵を握るでしょう。 ここでは、転職理由を準備するために必要なポイントを紹介します。
- 転職理由はうまく言い換える
- 第三者にレビューしてもらう
転職理由はうまく言い換える
転職理由は人によって様々ですが、やりがいのなさや低い給与水準、将来性の不安、残業の多さなど決してポジティブな理由ではないことが多いです。
しかし、転職理由がネガティブなものであっても、そのまま面接で話すことはおすすめできません。
一見ネガティブな転職理由でも表現の使い方によって様変わりするのです。 以下でいくつかの回答例をご紹介しましょう。
- 将来性がない → 自分が活躍できるフィールドを広げたい
- 低い給与水準 → チャレンジングな環境で目に見える成果を手にしたい
- やりがいがない → これまで培ったスキルを全面的に生かしたい
上記のように、よりポジティブな表現に言い換えることで、面接官の印象は大きく変わってきます。
転職理由を考える際は、志望理由と一貫性を持たせることと具体的に話せるようにエピソードを準備しておくことが重要です。 面接官も応募者が実際にはネガティブな転職理由を抱えていることは知っています。
しかし、それをいかにうまくアピール材料に変えられるかという部分も見ているのです。 しかし、転職理由が病気や家族の都合である場合は正直に伝えるようにしましょう。
ここで嘘をついてしまうと経歴詐称になるため要注意です。 また、正直に話すことで採用時の待遇や仕事内容、ポジションを配慮してもらえる可能性があります。
第三者にレビューしてもらう
自分自身でイメージした転職理由は第三者にレビューしてもらうことで、伝わりやすさや矛盾点に気づくことができます。
自分で作り上げたアイディアや文章の改善点に自力で気づくのは難しいものです。職務経歴書の作成や志望理由にも同じことがいえます。
もし、転職エージェントを利用しているのであれば、無料で職務経歴書の添削や面接練習に応じてもらえるので是非活用してみましょう。
プロの視点で的確なアドバイスが得られるはずです。 転職エージェントを利用していない場合も、家族や友人などにお願いするなどして、できる限り第三者の目で見てもらいましょう。
しかし、会社の同僚に相談することはおすすめできません。
同僚に転職活動を知られてしまうと、引き留めにあうなど転職活動に支障が出ます。 また、万が一転職に失敗した際に現職の会社に居づらくなります。
転職活動は現職の会社には内密に進めることが鉄則です。
面接での話し方
自分の言葉で話す
実際の面接では、面接官との実際のコミュニケーションを取らなければなりません。その企業に自身のことを知ってもらう最大の機会でもあるのです。
その時、履歴書に書いた志望動機を読み上げるだけならば、面接官は“会う必要はなかった”という結論を出す可能性がありますよね。ですので、自分の言葉で“話す”ことが大切なのです。
面接はあくまでもコミュニケーションの場です。それは、面接官にとってはもちろん、あなたがその企業を理解するという意味でも、お互いを知るための場なのです。
面接は“企業に何かを試される場”であると思いがちですが、それは違います。面接は“企業とあなたがお互いを知る場所”ですから、ルールに沿った受け答えだけではなく、あなたの言葉で“話す”ことが重要なのです。
会話のリズムも大切
自分の言葉で話せば、会話のリズムをつかむことができます。会話のリズムは一方だけが感じることではありません。もしあなたがリズムよく話ができていると感じた場合には、同じ印象を面接官も受けています。
会話のリズムが合うということは、お互いに気持ちよく“会話ができている”証拠です。そして、自分もその企業に対して好印象を受けていますし、面接官もあなたの人柄に好印象を持っています。
緊張している場合はそれも伝える
極度の緊張は良い結果を生まないことが分かっていても、どうしても緊張が取れない場合があります。緊張し続けると、志望動機を含めた思いはなかなか伝わりにくくなってしまうのです。
どうしても緊張をしてしまう場合には、緊張をしている事実を相手に伝えてしまいましょう。そうすることで、面接官もそれを考慮した上で話を聞いてくれます。
この時、転職理由と志望動機を明確に意識できていないと、ついつい前職で抱いていた不満などが端々に出てしまうことがあります。
転職理由と志望動機の違いを意識すれば、緊張した場面での対策にも効果的なのです。
大切なのは笑顔と真剣な表情
人に何かを伝える時、その表情は重要な要素となります。また、表情から人柄が印象付けられるのです。
面接の時には、笑顔と真剣な表情を適度に使い分ける必要があります。とは言え、テクニックとして表情を使い分けるのは難しく、更に不自然になってしまうでしょう。
ですが、その企業へ真剣に伝える時は、緊張や伝えたい気持ちが真剣な表情を自然と作り出していますので、基本的には笑顔を意識することが大切です。
ただし、この時転職理由と志望動機の違いを明確に意識できていなければ、笑ってごまかしていると受け取られる場合もあります。志望動機を明確にしておくことは、表情にも現れるということですね。
まとめ
転職理由と志望動機には大きな違いがあります。そこを明確に意識するか否かで、履歴書への書き方や面接時にも大きな影響が出てくるのです。
それでは最後にもう一度、転職理由と志望動機の違いなどを確認します。
- 転職理由とは、その他の企業を広く選ぶ決意をした理由
- 志望動機とは、一つの企業に興味を持った明確な動機
- 履歴書に書く際は、経歴や経験を武器と認識して自分をプレゼンする気持ちで書く
- 面接では笑顔と真剣な表情を心がけて自分の言葉で話す
上記をしっかりと理解し、転職活動における面接の際には、“その企業”に決めた明確な志望動機を明確に示すようにしましょう。
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