株式会社Casaのビジネスモデル分析!賃借経営をより良くするサービスとは【不動産テック企業への転職】
株式会社Casaは煩雑になってしまいがちな賃借経営や入居者の住まいに関するサポートを行う会社です。IT化が進む業界が多い中、不動産業界は未だ発展途上の段階にあります。Casaはいち早く業務のIT化に着手し、新しいサービスを提供しています。今回はCasaのビジネスモデルやサービス内容、転職例や求められる人材やスキルについて詳しく紹介します。
目次
株式会社Casaの概要
株式会社Casaは、不動産業界において入居者、オーナー、不動産会社すべてに向けてサービスを提供しています。
それぞれの視点に立ち「暮らし」に関する悩みを解消し、人々がより豊かな暮らしをしていけるようなサポートを行っているのです。
事業の中心として、家賃債務保証や、養育費保証などを行っています。
またその2つと並んで力が入れているのがIT技術を駆使したプラットフォーム事業です。
経験の少ない家主をサポートし、オーナーと入居者をITによって繋ぐための仕組み作りをしています。
また入居者に対しても契約者専用のアプリを作り、暮らしの中で困ったことがあった場合、相談できる場を提供しているのです。
このようにCasaはIT技術を使い、多方面から不動産業界の新たな仕組み作りと円滑化を促しています。
株式会社Casaのビジネスモデル
株式会社Casaが不動産業界で「暮らし」を豊かにすることを目指しています。
ここからは具体的に、Casaのビジネスモデルについて紹介していきましょう。
Casaの目指すサービス作り
Casaが目指しているのは、「住まい」のトータルサポートを行うスペシャリストの育成です。
そしてそんなスペシャリストによる不動産マッチングサービスを事業として展開しています。
不動産業界においてITの実用化は未だ発展途上の段階にあります。
Casaはそれに先駆けて不動産マッチングにテクノロジーを取り入れてきました。
具体的には、部屋を借りたい人と貸したい人双方を繋げるプラットフォームを構築し、価値のある不動産情報をお届けすることです。
近年の賃貸住宅市場を取り巻く環境は、少子高齢化や核家族化によって変わりつつあります。
空室の増加や多様化する住まいのニーズに対応する能力が、企業にも求められているのです。
Casaは、これまでに蓄積してきたデータやノウハウを生かし、これらの課題解決を図ります。
最新のテクノロジーを取り入れることで人々の暮らしの基盤である住まいを提供していこうと考えているのです。
現在Casaが取り組んでいる主なサービスは、入居者向けに賃貸契約時のサポート。
そして家主・不動産会社向けに円滑な賃借経営を促進するための提案等です。
入居者向けのサービス
入居者に向けては、安心して暮らすことができるようなサービス作りを行っています。
具体的には保証サービス、暮らしが便利になる優待サービス、困ったときの相談窓口の提供などです。
ここでいう保証サービスとは、Casaが連帯保証人代わりになるというサービスです。
契約時の保証人探しや印鑑証明などの書類取得といった面倒な手続きもCasaが肩代わりします。
賃借契約でネックとなるのが連帯保証人になってもらう人を探すことという方でも安心です。
Casaの利用者には「入居者カフェ」という契約者専用のアプリも用意されています。
入居者カフェの主な機能は「チャット機能」、「お知らせ通知」、「優待サービスの提供」の3つです。
「電球が切れた」「給湯器が故障した」など、入居者が生活上で困った些細なことは、アプリ内のチャットで気軽に相談することができます。
契約に関する大切なお知らせや優待サービスの最新情報なども、アプリでいち早く通知されるようになっているのです。
優待サービスではグルメ・ファッション・レジャー等、様々なジャンルの優待を用意がされています。
オーナーの賃借経営サポートとは
Casaのオーナーに向けての価値提供は「家主ダイレクト」「リフォームサービス」の2点です。
家主ダイレクトは、オーナー(家主)の賃借経営がスムーズにいくように支援するサービスです。
オーナーが所有する物件情報を22000店舗というCasa独自の仲介会社ネットワークの中から、厳選した仲介会社へ空室情報を配信。
効率的に入居者を集めることが可能になります。
入居中の賃料も、Casaを経由してオーナーに入金されるシステムなので、キャッシュフローが安定します。
そのほか退去時精算未払い、法的手続き、早期解約違約金保証など賃借経営におけるさまざまなリスクを軽減します。
また、Casaのリフォームサービスでは入居者が「住みたくなる部屋」へとデザインリフォームの提案をすることもあるのです。
従来の原状回復に満足していないオーナーに向けて、ただ修復するだけでなくデザイン性の高いクロスに張り替えるサービスを提供。
部屋の見栄えを良くする手助けもしています。
不動産会社のデータ管理はクラウド上で完結
Casaは不動産会社向けに業務効率の向上を図るためのサポートを行っています。
契約管理を独自のクラウドサービスで一元化。
簡単に操作でき、便利な機能満載でセキュリティも万全です。
保証サービスの利用に必要な申込みから契約、退去連絡まで全ての面倒な手続きもおまかせ。
今まで紙面で行っていた契約書や家財保険の申込みも、WEBで完結します。
申込件数や滞納件数、契約件数もリアルタイムで把握ができるため安心です。
「三方よし」の精神とは
Casaは近江商人の経営哲学である「三方よし」の精神を基盤としています。
その精神を通して、お客様や社会にとって価値のあるサービスとは何か?ということを問い続けてきました。
近江商人が商売するにあたって大切にしていたのが、売り手よし・買い手よし・世間よしという精神でした。
彼らの「商いは自らの利益のみならず、買い手である顧客はもちろん、世の中にとっても良いものであるべきだ」という考え方。
これは現代の経営哲学にも通ずるものがあるといえるでしょう。
Casaは特に「人」を大切にする人材育成に力を入れています。
お客様からの感謝の気持ちを受け取ったときの喜びを知り、やりがいにつなげていく組織形成に日々取り組んでいるのです。
株式会社Casaが解決する社会問題
三方よしの精神から、Casaは日本の社会がより豊かになるようにサポートする取り組みを行っています。
養育費保障プラス
元パートナーが支払うべき養育費の未払いが問題視されており、約6割が養育費未払いという現状があります。
Casaでは子供との生活を守るために「養育費保障プラス」というプランを提供しています。
生活に困っていても元パートナーに請求できない方の代わりに、養育費の立替を保証するサービスです。
月額1000円の保証料で最長36ヶ月分まで保証は業界初です。
シングルマザーの自立をサポート
シングルマザーの悩みは養育費の保証だけではありません。
離婚後はお金の他、住まいや仕事などあらゆる心配事が生じます。
「連帯保証人が立てられない」、「母子家庭で審査に落ちた」といったことで希望のお部屋が見つからない場合もあります。
そういった場合は利用者240万人のCasaの会員になれば連帯保証人不要でお部屋を借りることが可能です。
提携している不動産会社2万店舗の中から最適なお部屋をご紹介してくれることでしょう。
お仕事探しに関することもCasaに相談することができます。
日本シングルマザー支援協会と提携しており、シングルマザーに寄り添ったサービスを提供しているのです。
ライフスタイルが多様化する昨今。
Casaは今後もお客様に寄り添い、親も子供も自分らしく生き生きと過ごすことができるよう、よりよい暮らし作りを手伝っていきます。
株式会社Casaの今後の事業展開
Casaの事業拠点は東京本社をはじめ、北海道から九州まで支店があります。
支店を各地域に置くことで、自治体との連携で住まいの確保に努めているのです。
現段階で公営住宅の家賃保証は34自治体、民間賃貸の住み替え支援、家賃保証は25自治体。
今後も提携自治体は増えていく見込みです。
転職採用例
ここでCasaに実際に転職した2人の事例をご紹介します。
販売からの転職
Casaへ入社する前は化粧品やアパレルの販売職をしていたIさん。
販売職よりもずっと働き続けられるオフィスワークに興味を持ち、不動産業界でも珍しい「審査課」という部署に惹かれ転職しました。
審査課は入居希望者の審査業務を行う部署となっています。
個別にお客様と電話口で話したり、マニュアルに沿って書類の項目を確認したりするのが日々の業務。
電話口での仕事ではお客様の気持ちに寄り添うことが大切にされています。
声だけで相手の雰囲気を感じ取れるスキルは、前職の販売業の経験が役に立ったと感じているようです。
プログラミング経験なしからのエンジニア
以前は海外事業への就職を希望していたNさん。
「海外へ行く前に、ものづくりをする経験がしたい」とCasaへ入社します。
Nさんは、入社する直前までプログラミングの経験がありませんでした。
しかし入社直前に3ヶ月かけてプログラミングスクールに通ったのです。
そこまでしてCasaを選んだ理由は「ビジネスが魅力的だから」。
240万人以上の顧客データは御社の宝であり、不動産業界の枠を超えた事業展開で業界に「変革を起こす」会社だと確信したからです。
株式会社Casaの転職ポイント
Casaに求められている人材やスキルについて解説します。
Casaに求められている人材とは
三方よしの精神である「人(お客様や社会)の役に立つことに喜びを感じられる人」が求められています。
仕事で失敗した時、その失敗を認めて「何がいけなかったのか」と原因を突き詰められることも、大切なことだといいます。
そして自分だけでは解決できない事を、助けてくれた上司や同僚に対して感謝の気持ちを伝えることができるかどうかも大事な点です。
不動産テック業界において持っていたら役に立つ資格やスキルは?
Casaに転職するにあたって、絶対必要不可欠な資格というものはありません。
当社の代表者が重要視しているのは、経験や能力よりハートの部分だといいます。
社員の心が満たされていないとお客様に対して感謝されることも、役に立つこともできないと考えているのです。
転職例にもあるように、未経験から転職してきたという社員も少なくありません。
それよりも、入社した後の努力を怠らず「人間性の追求」が大事なのです。
ただし配属される部署によっては持っていたら仕事上スムーズにいきやすい場合もあります。
たとえば事務職希望であれば、基本的なパソコン操作やワード・エクセル初級程度の知識はあれば便利です。
エンジニア志望ということであれば、プログラミングを独学やスクール等で勉強しておくといいでしょう。
株式会社Casaの会社情報
Casaの社員の平均年齢は42.8歳。
代表者も40代ということもあって若手であっても意見を積極的に取り入れていくという社風です。
代表者が「きれいごとではなく社員は家族」と断言しています。
このことから、挑戦したい意欲がある者の意見に対しては柔軟に受け入れてくれるという雰囲気があります。
女性社員も結婚の有無関係なく、働きやすい職場という声が聞かれます。
働き方改革によってパソコンの電源が22時には切れるため、残業過多ということにはなりません。
女性の働きやすさには定評があり、時短勤務でも無理に残業をすることはないようです。
急遽休日欠勤となっても、周りのフォロー体制が整っている環境といえます。
※2020年10月時点
まとめ
賃貸保証会社を軸として、不動産×テクノロジーへの挑戦、社会貢献にも力を入れているCasa。
豊富な物件の中からお客様に合った住まいの提供や入居後のサポートをし、安全な住環境を提供することは、仕事のやりがいにつながります。
営業・事務・顧客部門全ての部署の垣根を超えて、意見を出し合える健全な会社です。
Casaのみならず不動産テック業界では経験やスキルよりも、お客様に寄り添った対応ができる人材を求めています。
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