株式会社Gunosyのビジネスモデル分析!ユーザー確保の施策とは【美容・コスメ×IT企業への転職】
美容・コスメ業界にIT化の波が押し寄せる中で、転職活動を行う指標をどこに定めたらよいか迷っている人もいるでしょう。今回は、2012年に創業された情報キュレーションサービスを提供する企業Gunosyのビジネスモデルを紹介します。美容・コスメ×IT分野での取り組みについて着目し、同業界への転職を検討している人に向けた情報も提供していきますので参考にしてください。
目次
株式会社Gunosyとは
株式会社Gunosyは、2012年に創業された情報キュレーションサービスを提供する企業です。
2015年4月に上場し、現在では国内外に6つの連結子会社を設立するほど急成長した企業でもあります。
この記事では、Gunosyが展開する事業のビジネスモデルを紹介します。
中でも美容・コスメ×IT分野での取り組みについて着目し、同業界への転職を検討している人に向けた情報を提供していきます。
Gunosyが展開するニュースアプリ
Gunosyの飛躍的発展の背景には、ニュースアプリ「Gunosy(グノシー)」がヒットしたことがあります。
創業前の2011年の段階でGunosyを市場に投入したことが最初のきっかけです。
スマートフォンが急速に普及し、ユーザーから取得できるデータの幅が大きく広がったのが2011年前後でした。
Gunosyは、その波に乗り、まだ小さな市場だったニュースアプリで大きな成果を得ています。
ニュースアプリ グノシーの特徴
Gunosyは、12に分割したジャンルの中からユーザーが興味を持った分野を選択して情報を得ることができるアプリです。
大きな特徴は、ほとんどの記事が1、2分で読める簡潔な内容になっている点です。
隙間時間で手軽の情報を入手できる点がスマートフォンユーザーから大きな支持を得ている理由といえるでしょう。
対応プラットフォームは、iPhone、iPad、Android、Webとなっています。
ネット上に存在する多くの情報をGunosy独自のアルゴリズムで収集することで評価づけを行い、ユーザーに提供している点が特徴です。
ユーザーは無料で使用できる代わりに、企業や広告主がニュースアプリに広告を出すことで利益を得るシステムになっています。
KDDIと共同開発 ニュースパス
Gunosyが展開するもうひとつのニュースアプリが「ニュースパス」です。
ニュースパスは、2013年にKDDIと共同で開発したアプリです。
提供開始は2016年ですが、簡単に話題のニュースがチェックできるとユーザーから支持されているアプリでもあります。
対応プラットフォームは、iPhone、iPad、Androidです。
Gunosyが独自で情報解析し、独自の配信技術を使って提携メディアから配信されるニュースの中から自動的に選別した情報をユーザーに提供します。
美容・コスメ×ITを実現したGunosyのアプリ
グノシーとニュースパスと並んで人気の高いアプリが、同じくKDDIと共同開発して2017年に発表した「LUCRA(ルクラ)」です。
美容・コスメとIT技術を掛けあわせたアプリとして注目度の高い女性向けキュレーションアプリとなっています。
ルクラが提供するのは、コスメや美容情報だけでなく、エンターテイメント、恋愛など女性が知りたい情報です。
グノシーやニュースパスと同様に独自のアルゴリズムを使用して情報を収集してユーザーに情報を提供します。
2020年時点で、グノシー、ニュースパス、ルクラの3アプリを合計したダウンロード数は5600万件を超えています。
具体的には、グノシーが3500万、ニュースパスが1200万、ルクラが900万ダウンロードとなっており、国内でも規模の大きなアプリです。
Gunosyのキュレーションアプリ
Gunosyには、先に紹介したグノシー、ニュースパス、ルクラのほかに2つのキュレーションサイトが存在します。
スポーツ情報を取得したいユーザーに向けて開発した「グノシースポーツ」もそのひとつです。
さらに、クーポン情報を提供する「オトクル」も存在します。ここでは、それぞれの特徴について簡単に紹介します。
グノシースポーツ
グノシースポーツは、文字通りスポーツに特化したスポーツ専門アプリです。
情報キュレーションアプリであるグノシーを基礎として、その中でも特にスポーツに関連した情報だけを専門的に取り扱うアプリとして開発されました。
対応プラットフォームは、iPhone、iPad、Androidです。
ニュースをはじめスポーツに関連する情報を幅広く網羅している点が人気の理由となっています。
オトクル
「オトクル」は、ニュースアプリとは異なり、クーポン掲載アプリです。
オトクは、お得な情報の「オトク」で、クルは、「来る」という意味で使われています。
つまり、「オトク」が「クル」でオトクルとネーミングされています。
オトクルでは、近隣の店舗で使えるクーポンを掲載しており、気になるクーポンは保存できる機能を付与している点が特徴です。
さらにアカウント登録なしで利用できる点も人気の理由となっているでしょう。
Gunosyのビジネスモデル
Gunosyのビジネスモデルは、大きく分けると4つあります。
具体的には、ユーザー認知型、ユーザー理解型、コンバージョン目的の3つに分けることができます。
特にニュースアプリとして展開するグノシー、ニュースパス、ルクラではGunosy Adsという機能を用いて企業広告を掲載しています。
Gunosyが提供する広告は、広告の目的やユーザーに合わせて配信方法を選択できる点が魅力です。
企業側のメリットとしては、細分化されたターゲティングによって求めるユーザー層にダイレクトに広告を表示することができる点にあります。
以下ではそれぞれのビジネスモデルについて解説します。
Gunosy Premium Ads 1day MAX
Gunosy Premium Ads 1day MAXは、グノシーを対象に1日限定で広告を掲載するメニューです。
1日限定とはいえ、視認性の高いトピックタブヘッダーとインフィード面に広告が掲載される点は最大の魅力です。
Gunosy Premium Ads 1day MAXは、動画配信とディスプレイ広告のいずれかを選択することが可能となっています。
特定の日に独占的な印象を与えることができる点も魅力です。
Gunosy Premium Ads Video
Gunosy Premium Ads Videoは、グノシー、ニュースパス、ルクラを対象にした動画広告メニューです。
各アプリに記載されたタブのヘッダー枠に掲載されます。
ユーザー認知型の中でも動画というクリエイティブな視点からユーザーにアクションを起こすことが可能です。
広告主にとっては、広告が表示される回数を保証してもらえるインプレッション保証型広告である点はメリットになるでしょう。
Gunosy Premium Native Ads
Gunosy Premium Native Adsは、グノシー、ニュースパス、ルクラを対象にしたタイアップ広告記事です。
ユーザー認知よりもユーザー理解を目的とした広告を掲載したい場合に有効な手段といえるでしょう。
各アプリに掲載された記事と同じフォーマットで広告記事を掲載するため、ユーザーはストレスなくアプリを利用できる点が特徴です。
自然な流れで広告記事にアクセスしてもらえる可能性も高くなるため、広告主にも大きなメリットといえます。
さらにGunosy編集部が、各アプリのユーザーが特に注目しているトピックタブを選択し、そのタブに広告を掲載するため視認性が高い点は魅力です。
Gunosy Premium Ads
Gunosy Promotion Adsは、コンバージョンを目的としたパフォーマンス型の広告です。
グノシー、ニュースパス、ルクラを対象にして、インプレッション課金/クリック課金での入札が可能となっています。
各アプリで、性別や年代などターゲットを絞ることができる点は広告主にとってメリットといえるでしょう。
美容・コスメ×ITで業界を変革する
美容・コスメ業界にもIT化の波が押し寄せています。転職活動を行う上でIT技術についてもしっかりと理解しておきましょう。
現在の美容・コスメ×IT
美容・コスメ×ITというと、ヘアサロンやエステの予約システムや脱毛機器、肌診断アプリなどを思い浮かべる人が多いでしょう。
もちろんこうしたシステムもIT技術を用いて美容業界に変化をもたらしたことに間違いはありません。
便利なシステムが開発されたことで、潜在ユーザーを取り込むことに成功した企業も少なくありません。
このように、これから美容業界に転職を考えている人は、これから先ITが業界にもたらす影響についてしっかりと考えておくことは重要です。
美容業界への転職にもITは不可欠
今回、紹介したGunosyは、IT技術を用いて美容業界へユーザーを牽引してくれる企業です。
こうした企業の存在やビジネスモデルも業界で働く上では理解しておきたいポイントです。
一見すると美容とは関係のなさそうな企業でも、業界に大きな変革をもたらしてくれる技術を持っている可能性は十分にあります。
スマートファンの使用が当たり前となっている時代だからこそ、美容業界もデバイスを介したサービスの提供も視野に入れる必要があるでしょう。
美容・コスメ×ITでユーザーを確保する
Gunosyが発表した2020年5月期 第2四半期決算説明資料によると、広告ジャンルのうち4割は美容、健康食品が占めています。
この数値からは、美容業界においてユーザーと直接会話を交わしてサービスを提供することだけが、集客の方法ではなくなってきていることがわかります。
Gunosyの広告効果は、業界でも定評があり運用実績も多く、新たな広告媒体としても注目されています。
Gunosyが展開する美容関連アプリ「ルクラ」については、すでに説明しました。
ルクラでは、トレンド情報をいち早く簡単に入手できるメディアとしてますます発展することを目指しています。
ターゲットは幅広い年齢層の女性ユーザーで、今後はD2C開始に向けたサービス拡大も進めています。
このように美容・コスメとITは、商品、サービスの展開だけでなく集客、情報発信の分野でも徐々に関連性を高めています。
会社情報
美容・コスメ×IT企業への転職を成功させるには
IT技術が美容・コスメ業界に大きな変化をもたらしています。
転職活動においてもこれからさらに成長していく可能性が高い分野に注目することもひとつです。
ユーザーニーズがどこにあるのか、そのニーズのどのように満たしたいと考えているのか。
こうした視点を持って業界研究に取り組むことも転職活動においては重要なポイントです。
今回紹介したGunosyのように、創業からまもない企業でも斬新なアイデアと市場を見極める力を持つ企業は多くあります。
大手はもちろん、こうした新しい分野に取り組む企業で自分の力を発揮してみるという選択も今後の人生を変えてくれるかもしれません。
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